3.リターンロスの測定 2007.09.30   2010.11.14接続概略図を追加


方向性結合器(Directional Coupler)を準備すれば、負荷の整合状態を示すリターンロスが簡単に測定出来るようになる。
今回準備したカプラはこれ。
カプラとターミネータ
MiniCircutsZFDC-20-5-S
結合量は20dBなのでInからOut方向に進む信号の-20dBがCPLに現れる。
国内代理店のミニサーキットヨコハマから購入可能。ここは個人も相手にしてくれるので良心的である。
使用したカプラの定価は16000円位でちょっと高めだが、一個準備しておくと何かと便利だ。
運良く、特価品の中に発見したので、送料込み12000円弱で調達できた。
帯域は0.1〜2000MHzと割と広帯域である。
カプラの右側にあるのはSMAの50Ω終端とJJ(中継)コネクタ


まずGigaSt V4のRF-INとTG-OUTを直結した状態。
IN-OUT直結
この状態で、Center430MHz Span100MHzでスイープ。
TGの出力は-15dBm程度である。


GigaStのTG-OUTをカプラのOUT側、RF-INをカプラのCPL側に接続。
カプラ負荷側解放時
このとき、カプラのIN側は解放されているので、TGの出力はすべてカプラのIN端子で反射してTG側に戻っているが、
カプラの結合量が20dBなので、反射して戻る量の-20dB(電力で1/100)がCPL側に現れるので、
GigaStではこれを観測することになる。
接続概略図


カプラのIN側が開放状態の時を0dB基準としてフラット化をかける。
Flat化


カプラのIN側を50Ωで終端した場合。
50Ωで終端
カプラのIN側での反射が無くなり、CPL側への出力もなくなる。
ダイナミックレンジは40dB程とれている。
ダイナミックレンジを広げたいときはTGの出力にアンプを入れる必要がある。


測定対象をカプラのIN側に接続。
測定対象を接続
接続しているのはアマチュア無線のハンディ機用アンテナ。

実際の測定結果がこれ。
測定結果
433MHz付近に、共振点が有るのがわかる。
リターンロスは-34dB程度。


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