参院選挙前の「綱領全面改定」は

 

『既定方針』か() メール情報

 

(宮地作成)

〔目次〕

  1、情報内容

  2、情報の信憑性

  3、裏付けデータの存否(消去法的裏付け)

 

 (関連ファイル)                         健一MENUに戻る

    『放棄と堅持』  『「削除・隠蔽」による「堅持」作戦』   『16の情報』

    『極秘情報』   『「綱領全面改定」日程シミュレーション』

 

 1、情報内容

 「綱領全面改定」日程シミュレーションでは、『日程二面作戦(1)参院選挙後、(2)前』について、不確定という前提で分析しました。ただ、それが、(1)後か、それとも(2)前か、によっては、2001年7月参院選挙の与野党間選挙戦構図が大きく変わる可能性があります。それについて、10月下旬『ある人からのメール情報』を載せます。

 

 『臨時大会についての私が得た情報をお知らせします。 私がときどき会う、本部「社会科学研究所」勤務の人にたいして、「極秘情報」にあった観測について、出所を明らかにすることなく、聞いたところ、あっけらかんとして「勿論、参議院選挙前に臨時大会を開いて綱領を変えていく、そういうことになると思います」と簡単に肯定しました。既に、公然の既定方針であるようです。「まあ、いろいろ議論はつくして、変えるところは変えていくでしょう」とのことでした。

 また、自衛隊有事活用論については、「そのうち、きちんとした回答が出されると思います」と述べていました』。

 

 この『メール情報』は、その部署勤務専従との直接の口頭対話内容です。ただし、『ある人』の身元が判明する「メール文言」は、私(宮地)の方で、変更・削除しました。私のHP『情報公開する』ことの了解は得てあります。

 

 

 2、情報の信憑性

 1、本部「社会科学研究所」勤務の人

 党中央イデオロギー関係は、テーマによっていろいろな部署が担当しますが、その主要部局は2つあります。一つは、「文化・知識人委員会」です。ここは、1994年、第20回大会前後の、13回にわたる『丸山眞男批判大キャンペーン』において、宮本・不破・志位“3人揃い踏みの丸山批判”だけでなく、そこが中心となって、党中央イデオロギー部門を総動員しました。もう一つは、「社会科学研究所」です。そこには「党史資料室」も事実上付属しています。その所長と責任者は、長期にわたって、宇野三郎・元宮本秘書が兼任しています。彼は、『宮本私的分派・側近グループ』の中心メンバーの一人でした。『宮本側近グループ』リストは、『新日和見主義「分派」事件』に載せました。この部署は、『日本共産党の六十五年、七十年』を執筆・編集・改定し、『社会科学総合辞典』を作成し、「科学的社会主義」文献・翻訳・出版をするなど、革命路線問題を扱います。

 「綱領全面改定」となると、その“第一次たたき台”を作成する部署です。数人の常任幹部会委員からなる「綱領全面改定案作成小委員会」は、それに基づいて、検討作業に入ります。したがって、『本部「社会科学研究所」勤務の人』は、「綱領改定」日程情報のもっとも近くにいる専従です。

 

 2、『この情報公開』についてのお詫びとと弁明

 「メール文言」の中で、相手の専従が特定できる「勤務先」以外の個所も、私(宮地)の方で削除・変更しました。ただ、それでも、『「社会科学研究所」勤務の人』を明らかにしたことで、何人かいる研究所の中から、相手の専従の方が『査問』されることになったら、お詫びします。

 私の民青地区委員長2年、共産党専従13年において、“批判・異論者を密告する党中央忠誠派専従”がかなりいる中で、私は、他の専従、支部LCによる上級批判を何度となく見聞きしても、一度も他の同志を“密告”しなかった、というのが、ささやかなる自負です。しかし、今回の『情報公開』が、その専従の方の『査問』『処分』につながるとしたら、その「結果責任」は私が負うことになります。

 私の論理から言えば、『不破哲三自身が、(1)「極秘情報」という、もっとくわしい情報リークをし、(2)「読売新聞」に「来夏までに臨時党大会」という情報リークをしていることの方が、はるかに、現行規約第25条違反の、党私物化反党行為』となります。しかし、『党本部の査問』においては、そんな理屈は通用しません。なにか、へんに弁明めきますが、他のファイルで書いたように、私自身、“親友の専従による密告”を発端とした『長期査問』を2回も体験しているだけに、『この情報公開』は、上記の面での心苦しさを伴っています。

 

 3、『既定方針』かどうか()

 『極秘情報』と『メール情報』とを付き合わせると、日程(1)後か、(2)前のうちで、(2)参院選挙前の確度は、さらに高まりました。ただし、『既定方針』と言い切るには、他の裏付けデータが必要です。そのデータに春野『読売』記事解釈と何人もの掲示板返事が加わりました。これら3つの情報を総合すると、私(宮地)の『「綱領全面改定」日程シミュレーション』が、現実味を帯びます。

 

 

 3、裏付けデータの存否(消去法的裏付け)

 (2)参院選挙前「綱領全面改定」とする、直接的裏付けデータは、他にありません。

 よって、『(1)参院選挙後という選択肢は、不破・志位氏にとって、もはや、残されていないのではないか』との「消去法」的角度から、裏付けを検討します。以下の消去法分析が成立、説得力を持つのなら、『既定方針』という確度はさらに高くなります。以下、4つの〔裏付け・消去法データ〕を検討します。

 

〔小目次〕

   〔裏付け・消去法データ(1)〕 他政党、とくに野党

   〔裏付け・消去法データ(2)〕 1億人有権者、4千万人無党派層

   〔裏付け・消去法データ(3)〕 マスコミ

   〔裏付け・消去法データ(4)〕 38万在籍党員、27万党費納入党員

 

 まず、「綱領全面改定」を連続展望した「規約全面改定」内容と、その手法における、不破・志位氏の狙いがどこにあるかの特定です。2000年6月の総選挙比例区得票数663万票は、()1996年総選挙比例区710万票にたいして、47万票減、()1998年参院選挙比例区820万票にたいして、157万票もの減でした。この得票数減少傾向において、2001年7月参院選挙の「1、2、3、4人区の選挙区」選挙で、このままでは、共産党議席を取ることは、できません。議席増大には、2つの比例区得票数減に歯止めをかけて、飛躍させるための抜本的対策が必要です。その手を打たないことには、連続惨敗⇒共産党内部崩壊の悪夢が待ち構えています。不破・志位氏が、42年ぶりの「規約全面改定」にしては、強引きわまりない手法で、11月20日に『スターリン型の代議員「任命」方式での満場一致採決』をし、同じ手法で40年ぶりの「綱領全面改定」をしようとする狙いは、共産党を民主的改革するという長期展望に基づくものではありません。それは、目先の参院選挙での「総選挙惨敗からの得票数回復」と「議席増大」によって、不破・志位体制の党内権力維持・安定化を図ることだけです。

 

 その手法のひどさについては、“真っ赤なウソ”を3つもついていることからも、証明できます。

 第一、「民主集中制」について、『日本共産党規約の系譜』に書いたように、『どこかから持ち込まれたものでなく〜』との“真っ赤なウソ”をつきました。

 第二、「前衛党」削除において、火河渡さんが論証したように、『マルクス、エンゲルスは「前衛」という言葉はいっさい使いませんでした』と、“真っ赤なウソ”をつきました。それについては、「未来学者」さんが『「前衛」という言葉を、マルクス・エンゲルスは、「フランスの内乱」だけでなく、「資本論」第1巻中扉と「共産党宣言」ロシア語版序文でも使っている』と論証しました。

 第三、7月「6中総」書記局報告で、第22回大会議題を決めたとき、『規約の一部改定』としたのに、9月20日「7中総」で出てきたのは『規約全面改定』だったという“真っ赤なウソ”をつき、かつ、そのウソによって規約第25条違反の“反党行為”をしました。

 この手法の性質について、私(宮地)は、『官僚主義的中央集権制』手法と規定しています。『さざ波通信・最新第16号』は、『クーデター的な提起』と規定しました。

 

 「フーテンの寅さん」流なら、『そこまで(何回もウソを)言っちゃーおしまいよ』と、ちゃぶ台をひっくり返すほどの言動を、なにか平気でやっています。党大会前2カ月間での支部会議、地区説明会参加38万×40%=15万党員は、いくらウソをついても、“党の統一と団結を瞳のように守る”ため『羊たちの沈黙』を続けるであろうとでも、たかをくくっているのでしょうか。まったくありがたい、羊たちのように従順な党費納入党員です。ドストエフスキーが、1870年代、130年前に、『悪霊』『大審問官』で洞察した、ナロードニキの権力奪取後理想社会における「90%の羊たち」に、不思議と似ています。

 

 迫りくる参院選挙連続惨敗を回避するための、緊急右旋回ハンドル操作『クーデター的な「規約改定」提起』がもたらす効果度を検証します。9月20日「7中総」発表から11月20日「党大会・満場一致」システムが、4つの分野に、即席のイメージチェンジ効果、アピール度を与えたかどうかの検討です。

 

 ここでいう「消去法」とは、以下の4つの〔裏付けデータ〕分析を通じて、『(1)参院選挙後「綱領全面改定」という選択肢、時間的余裕は、不破・志位2人の“心理・精神症状”にとって、もはやない』ことを、裏付けることによって、「(1)後」日程を“消去する”という論法です。『「規約全面改定」だけでは、対参院選挙効果は、ほとんどない』という推論による「(2)前」日程の証明です。ただ、これは、推理小説のような、きわどい推理方法で、いずれになるかは、2人の精神状況にかかっています。映画『羊たちの沈黙』における「博士」のように、2人が“裏の裏をかく”タイプ、あるいは、『極秘情報』を意図的リークするタイプなら、この推論は“裏をかかれる”でしょう。

 

 〔裏付け・消去法データ(1)〕 他政党、とくに野党

 1、自民党 野中幹事長『綱領を変えたわけではない。規約を変えて装いをしたとしても、本質は変わっていない』(9月19日)

 2、公明党 大田国対委員長『党の基本はあくまで綱領だから、基本的変化があるとは思えない』(9月19日)

 3、民主党 鳩山代表『共産党も現実を見すながら変化しているのかなと思う。ただ、すぐに友好政党として付き合えるというほど簡単ではない。党名も残っており、変更の内容を注視したい』(9月19日)

 4、社民党 渕上幹事長『現実路線を追求しながら綱領は変えないという矛盾をどうするのか』(9月19日)

 5、他の与野党幹部 すべて『本質変わらず』という、冷ややかな反応で、「規約前文削除」「前衛党削除」をまったく評価していません。

 

 なぜなら、今まで、共産党との選挙協力、政権参加協議に入る上でのバリア(障害)になっていた「革命綱領」「共産党名」が何一つ『放棄』されていないからです。参院選挙前に、共産党側だけが一方的に譲歩して、「バリアフリー綱領」に“屈辱的転換”しないかぎり、他野党との選挙協力関係が進展する見込みは皆無です。

 

 ただ、目先の他野党との選挙協力関係進展のためにだけ、強引に突き進まなくとも、42年ぶりの「規約全面改定」、40年ぶりの「綱領全面改定」において、1年間かけて、インターネット上も含めて党内外討論を大胆に組織しつつ、「新綱領・規約」を練り上げる、という選択肢があります。しかし、不破・志位氏の選択は・・・?

 

 〔裏付け・消去法データ(2)〕 1億人有権者、4千万人無党派層

 1、無党派層40%、4千万人

 この有権者の40%にたいして、第22回大会のイメージ・チェンジ効果があるかどうかです。

 「規約改定」だけでは、共産党員以外の有権者にたいして、参院選挙支持政党動向に、なんのアピール度も持ちません。『「前衛党」を削除した』『「人民」を「国民」に変えました』と、選挙での「対話・支持拡大」をしようとしても、それで「比例区・非拘束名簿」で、他党をやめて、『共産党名』を書くことにはなりません。

 「自衛隊の有事活用」を言えば、「対話」のテーマにはなるでしょうが、その政策を無党派層に積極的に宣伝する党員は出ないでしょう。なぜなら、この“クーデター的に上から下りてきた”政策は、党内で理論的政策的ヘゲモニーを、まだ何一つ得ていないからです。

 「規約全面改定」のみの第22回大会は、それだけでは、4千万人無党派層をひき付ける魅力を持ちません。それは、2001年7月参院選挙での得票数増効果をもたらしません。

 

 2、「共産党を支持したくない有権者」25%、2500万人

 この有権者層にたいして、第22回大会は「共産党支持に転換する」アピール度をもつかどうかです。抽出調査方式によるデータのずれはありますが、機械的に計算すると、有権者1億人×25%=2500万人にもなります。

 25%という朝日新聞世論調査データは、総選挙前24%で、後25%で、ほぼ同じでした。その「支持したくない」理由は、『閉鎖的』『独善』『反対・異論者粛清とそこでの低劣な人身攻撃』『資本主義体制打倒の革命路線』『権力を握れば、スターリン、毛沢東、金正日などと同じ独裁・粛清をするレーニン主義一党独裁理論』などです。ところが、第22回大会は、それらの理由の根源である『革命綱領』『共産党名』『民主集中制』『分派禁止規定』を一つも「放棄」していません。「共産党を支持したくない有権者」にたいして、第22回大会は、2001年7月参院選挙での「共産党支持への転換」アピール内容を持ちません。

 

 3、インターネットHP発言、アクセス合計28万における「非党員」

 『党攻撃』HPと“名付けられた”のは、『さざ波通信』ですが、『JCPウオッチ』も共産党問題を熱心に討論しています。その人数は、2つでのアクセス合計28万にみられるように、かなりあります。この層は、現在の政治や日本共産党の動向に強い関心をいだく、政治意識が高い有権者です。不破・志位氏は、「赤旗」で、(1)そのHPでの討論内容をなんら分析することなく(2)『党攻撃HP』ときめつけ、(3)『党員の意見HP発表』を禁止し、(4)全党的に『意見発表容疑者の査問』招集を始めました。この“いつもながらのスターリン主義的粛清手口”は、HP発表・アクセスの「非党員」たちの、強烈な反発と憤激を巻き起こしました。彼らは、参院選挙で共産党に投票しないだけでなく、卑劣な『意見発表容疑者の査問』招集への対抗手段として、不破・志位体制の選挙連続惨敗をめざす“勝手連的な反不破・志位インターネット選挙運動”にレベルアップする可能性があります。この運動が広がれば、それは4千万人無党派層の投票行動に一定の影響を与えます。インターネットHP“勝手連”的選挙運動の劇的効果は、長野知事選、東京21区補選で証明されました。不破・志位氏は、インターネットHP攻撃にたいする、インターネット上での怒りの反撃とその広がりについて、まるで計算していなかったのでしょうか。それとも、HP掲示板でしか、共産党への意見・批判を言えない、『意気地なしのインターネットおたくたち』に何ができるのか、とたかをくくっているのでしょう。

 

 〔裏付け・消去法データ(3)〕 マスコミ

 新聞、テレビ、雑誌の反応も冷ややかでした。

 1、新聞 (1)9月20日の7中総・記者会見記事、(2)10月17日の「党大会討論報」発行関連記事がでました。その解説記事においても、「規約全面改定」を高く評価した内容はありませんでした。(3)10月31日の「読売インタビュー」は、「綱領全面改定」第23回臨時党大会の開催期日が中心でした。(4)11月1、2、4日と「読売3回連載」『共産党は変れるか』の特集が出ました。

 2、テレビ 9月24日の「フジテレビ」での志位書記局長会見(「赤旗」25日)がありました。それ以外では、話題にもなっていません。

 3、雑誌 取り上げるニュース価値=雑誌売上効果が期待できないので、無視しています。唯一、『労働運動研究No.373』(2000年11月号)が、「特集、日本共産党の転換を検証する」として5論文を載せています。5つのいずれも力作で、一読の価値があります。12月号『No.374』では、中野徹三『理論的破産はもう蔽いえない、日本共産党のジレンマとその責任』を載せています。

 

 マスコミの冷ややかな反応の理由はどこにあるのでしょう。なぜなら、1997年の第21回大会でも、マスコミが一番問題にし、批判したのは、『柔軟路線の一方で、閉鎖的な民主集中制を放棄しない』ということでした。その最大の批判点が『どこかから持ち込まれたものでなく〜』として、“真っ赤なウソ”をついて「堅持」されているのでは、そのウソと「堅持」にあきれはてて、「規約全面改定」を高く評価する気にもなりません。

 

 4、党大会公開効果の有無 マスコミにたいして効果が出るかどうかの問題がありました。11月20日から5日間の党大会において、不破・志位報告と討論シーンだけは、マスコミに公開しました。「党大会資格審査委員会」報告と「中央役員“任命”儀式=○×信任投票」シーンにおいては、マスコミを会場外に排除します。

 しかし、スターリン時代のソ連共産党大会とまったく同じタイプの、相も変らぬ“「任命」の3乗儀式”による「満場一致の党大会」を見せ付けられたら、『共産党変化の期待感』などは、一度に色褪せてしまいます。それは、マスコミ、有権者にたいして、『結局、共産党は何一つ変わっていない』ことの証明儀式を「情報公開する」ことになるだけです。 マスコミ報道を“利用”しての、共産党イメージ・チェンジ効果、アピール度は、「規約改定」スターリン型儀式だけでは、期待できません。各新聞社の「社説」では、『民主集中制堅持への批判』が再び載りました。

 マスコミが取り上げた、党大会ビッグ・ニュースは、『1961年第8回大会以来続いた「満場一致賛成」が、初めて「保留1人」で崩れた』ということでした。

 

 〔裏付け・消去法データ(4)〕 38万在籍党員、27万党費納入党員

 1、トップのウソ・ペテンへの党員の反応

 不破・志位氏は、上記のように、この「規約全面改定」において、全党員に向けて、3つの“真っ赤なウソ”をつきました。しかも、その一つは、7月「6中総」書記局報告において、党大会議題を「規約一部改定」としておいて、「2カ月前」に「規約全面改定」を提起したというものです。それは、ウソにとどまらず、全党員を欺くペテンであり、かつ、現行規約第25条違反の“最高指導者による反党行為”です。

 しかも、その「2カ月間」でのやり方は、官僚主義的中央集権制手法です。また、42年ぶりの「規約全面改定」と言いながら、ウソを含んだ、短い「不破改定報告」だけで、『現行・改定案の逐条的対比表』も出さないという“不親切な”手口を使っています。これでは、『支部は主役』スローガンは、在籍党員386517人を騙すための“枕ことば”にすぎません。

 これらトップの“ウソ、ペテンと不親切”に気づいた党員は、党中央忠誠心を喪失します。もっとも、それに気づく党員が、何万人いるかが問題ですが・・・。

 

 2、『さざ波通信』攻撃への党員の反応

 「しんぶん赤旗」で『さざ波通信』攻撃を開始しただけでなく、すでにそこでの『意見発表容疑者の査問』招集を全党的に始めています。これは、私(宮地)の専従体験から見て、(1)中央委員会書記局から『電話による秘密指令』が行きわたり、(2)47都道府県委員会と三百数十地区委員会の「反党分子対策委員会」が精力的かつ隠微に摘発・身辺調査を行い、(3)“密告情報”に基づく『発表容疑を特定できた者』から、順次『査問』をはじめたものです。これは、1972年、『新日和見主義「分派」事件』での、600人査問、100人処分の初期摘発段階と酷似しています。

 

 ところで、不破・志位氏は、今回新たに、『ヴァージョンアップ版「査問⇒調査」ソフト』を開発しました。そのプログラム内容は次の通りです。

 第一、『査問』という日本語とその実態は、戦前・戦後とも日本共産党内に一切なかった。今後とも、党内で口にしない。

 第二、「規律違反」にたいしては、あくまで、規約文言どおり『調査審議』である。

 第三、今回の『さざ波通信』「意見発表容疑者」にたいしては、いきなり『規律違反の調査』という言葉ではなく、『協議』という日本語を使用せよ。ただし、『協議』に入る前に、『協議』内容などをHPにリークしたら、即刻『除名』にすると、警告しておく。『協議』とは、規約文言にはないが、『調査』の前段階という意味の日本語である。

 第四、『協議』の結果、その党員が“自白”して、「規律違反」であることを認めたら、正式な『規律違反の調査審議』にヴァージョンアップさせる。『協議』とは、「逮捕状」を発行する前の「任意同行」と同じ性質のものである。スターリンは、「逮捕状」もなく、“深夜のドアノック”で、いきなり100万人のソ連共産党員を逮捕し、32種類の拷問によって、“分派活動を自白”させたが、党中央は、残念ながら、そのような“うらやむべき暴力装置”を持っていない。

 第五、その“自白”した党員には、他の「HP意見発表党員」リストとその言動も書かせる。必要な場合は、『監禁査問』、いやいや、その日本語ではなく、『監禁調査』を行う。

 第六、「インターネットHP分派」という新形態を摘発したら、新4項目の『規律違反処分』にする。

 

 1972年、宮本・不破氏の『2人分派3人分派でっちあげ・反党行為』『対民青クーデター事件』は、個々の「査問」ケースについて、一つも表面化しませんでした。今回は、インターネット上での『仮想分派(Virtual Fraction)』問題です。『さざ波通信』14万アクセス、JCPウオッチ14万アクセスに、現役党員がどれだけ含まれるのでしょうか。そのアクセス党員、意見発表党員が、「赤旗」記事や「査問招集」情報にどう反応するのでしょう。

 2つのHPアクセス党員、掲示板意見発表党員は、その攻撃にたいして、強い怒りを抱くか、少なくとも反発を持って、不破・志位批判者に“転化”します。なぜなら、その党員たちは、『インターネットは民主集中制を超える』という、「フリー討論の味」を覚え、閉鎖的一神教集団内に組織的に残っていても、精神的には一歩離脱した異教徒になっているからです。禁断の木の実を食べた、精神的異教徒は、もはや純真な不破・志位忠誠派党員に“更正する”ことはできません。

 インターネットとか、HPとかがどういうメディアなのか、を実感できない大部分の党員たちは、これらをどう受け止めるのでしょうか。

 

 3、在籍38万党員の内訳と、党費納入27万党員の活動意欲

 この手法や、一方で、異論HP発表党員攻撃・「査問」開始を目にして、活動意欲が湧きあがるかどうかです。なお、386517人というのは、あくまで在籍名簿上のことで、その1998年度党費納入率72%というのは、私(宮地)の地区常任委員当時の体験から見ても実態にあっています。72%の算出根拠は、『日本共産党の党勢力』に載せてあります。そして、386517×28%=1年間以上党費未納党員108224人のうち、80%・86579人は再結集不能です。

 

 というのも、その86579人のほとんどは、私(宮地)の地区専従経験からいって、(1)数年間党費不払い、(2)十数回再結集・説得工作不成立、(3)本人からの何度もの離党口頭表明、(4)長期不結集のままで、転勤・転職・引越しによる行方不明者という状態の党員です。私自身、数十人の説得工作をした直接体験があります。それにもかかわらず、支部Cap、LCが、支部担当専従・地区委員会にたいして、「除籍」口頭申請をしても、地区常任委員会が『何度説得をしたんだ』『その同志は地区委員だった、支部Cap、LCだったんだから、すぐには除籍できん』『もう一度説得せよ』と、言を左右にして「除籍受付」を、事実上拒否するからです。その裏には、地区委員長が、県組織部に『かくかくの事情で30人を除籍しました』と報告すれば、強烈な“罵詈雑言”的批判が返ってくるからです。その裏の裏には、県組織部と中央委員会書記局との間に、もっと打撃的な“罵詈雑言”が存在するからです。支部Cap、LCで、こんな体験を数回味わえば、『地区常任委員会は、在籍党員の数字減をいやがっている』とわかり、もう二度と地区にたいして、「除籍」申請をする気になりません。したがって、その9万人を含んだ38万人全体が、参院選挙で動く党員数としては計算できません。

 

 ただし、上記の「除籍」は、再結集不能86579人党員にたいする「実務的・名簿上除籍」のことです。

 宮本・不破式「除籍」には、他に「政治的・粛清除籍」があります。この「被除籍党員」は、“反党分子”扱いになります。その規約上の根拠は、『()規約前文()の、「誹謗・中傷に類するものは党内討議に無縁である」』という条項と、『規約第12条の「党の綱領あるいは規約を否定するにいたって第一条に定める党員の資格を明白に喪失したと党組織が認めた党員は、除籍することができる」』とする条項です。この2つの条項は、批判・異論者の“党外排除”のための党機関による無限の恣意的解釈と粛清を可能にするものです。宮本・不破氏は、これらを1994年、第20回大会で挿入するという“犯罪的規約改悪”をしました。

 その条項を“事前”適用した、典型的ケースは、1994年5月の高橋彦博法政大学教授「除籍」問題です。高橋氏は、その克明な経過を公表しました。さらには、「離党届」を出したのに、その「受理」を拒否し、わざわざ「政治的・粛清除籍」をするケースもあります。その典型は、古在由重氏への「報復除籍」です。党中央は、川上徹氏を、「古在由重先生を偲ぶつどい」の事務局、司会をしたことが、“規律違反をして「除籍」された反党分子古在を偲んだ規律違反をしたこと”になるとして「除籍」しました。その経過は、『不破哲三の宮本顕治批判』の「平和委員会・原水協問題」で書きました。。このタイプの除籍全体については、『なぜ民主集中制の擁護か』で分析しました。

 「実務的・名簿上除籍」と「政治的・粛清除籍」とは、まったく別問題です。

 

 選挙で活動するのは、386517×72%=党費納入278292人です。ただし、その内、参院選挙でフル稼働するのは、386517×党大会前2カ月間での支部総会・地区説明会参加者40%154606人です。なぜなら、27万−15万=党大会前2カ月間での支部総会に一度も参加しない12万党員とは、(1)党費は支部LCが集めに来たら払う、(2)「赤旗」を読むが、(3)各種選挙で若干の「票よみ」だけをする層だからです。「規約全面改定」内容上の問題点とともに、こんな「改定手法+HP攻撃」で、27万党員、あるいは、15万党員が参院選挙に向けての活動意欲、「対話・支持拡大」意欲が出ると、不破・志位氏は思っているのでしょうか。

 

 この1年間以上党費未納党員108224人と、そのうち再結集不能80%・86579人という“不良債権的・名簿上のみ”党員を抱え込んだままで、それを「実務的・名簿上除籍」をする“勇気”もなく、「決議案」では、『党員拡大を重点とする』方針をだしました。不破・志位氏は、倒産した金融機関トップと同類で、“不良債権的9万人名簿整理”には、怖くて手がつけられない「臆病者」なのでしょう。ここで『党員が、さらに86579人減りました』などと、発表しようものなら、東欧革命、ソ連崩壊時点のように、自分たちの党内権力が、一挙に崩壊する恐怖におののいているのでしょう。しかも、驚くべきことに、その方針は、スターリン『五カ年計画』を連想させる、『党員拡大五カ年計画』と名付けられました『共産党』+『五カ年計画』=“上意下達と水増し実績数字一人歩き”のスターリン型社会主義計画経済手法、を連想して“ぎょっとした”のは、私(宮地)ぐらいでしょうか。

 

 選挙戦での運動上のうねりは、「敗北主義、日和見主義」批判などの思想動員方式では作り出せません。それには、長野知事選、東京21区補選のような、自然発生の“勝手連”的動き、“勝手連”的な無数の党員HP、党支持者HP立ち上げとインターネットによる支持呼びかけ活動が不可欠なIT選挙時代の入口にきています。従来型の「対話・支持拡大」形式だけでなく、インターネット上で、共産党中央委員会や各候補者本人・秘書が、『さざ波通信』、JCPウオッチ発言者たちと、公然と大討論を繰り広げ、党中央や候補者たちが、インターネット討論で、理論的政策的ヘゲモニー(優位性)を勝ち取るというような選挙戦を展開するしか、無党派層や“空白エリアとなってしまった”青年学生層をひきつける『勝利の方程式』はありません。

 それをするどころか、インターネットHPや発言者攻撃をするとは、なんたる時代錯誤的な逆路線を、不破・志位氏は採用したものだと、感心するほどです。

 

 上記4つの〔裏付け・消去法データ〕のままでは、総選挙惨敗の悪夢が、2001年7月に再現しかねません。したがって、不破・志位氏は、『(1)参院選挙後の「綱領全面改定」日程』を“消去”せざるをえません。

 となると、その日程は、『(2)参院選挙前』となり、13段階シミュレーションどおりに、官僚主義的中央集権制手法で行われます。これら連続する「規約全面改定」「綱領全面改定」の強引な手法は、どう規定できるのでしょうか。それは、まさに、『不破・志位式二段階連続“党内クーデター”革命』となります。

 

 ただ、その“二段階党内クーデター”成功が、参院選挙議席増大、得票数躍進につながるかどうかは、まったく別問題です。

 

以上

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(関連ファイル

    『放棄と堅持』   『「削除・隠蔽」による「堅持」作戦』    『16の情報』

    『極秘情報』    『「綱領全面改定」日程シミュレーション』