IT D’ONT MEAN A THING/山下洋輔

(DIW-810 / DIW records)

personel:山下洋輔(p)
date:1984年2月12日
place:新宿ピットイン
Distributed by disk Union

1.Round' Midnight (T.Monk/C.Williams/B.Hanighen) 2.Hamp's Blues (H.Hawes) 3.My Funny Valentine (R.Rodhers/L.Hart) 4.Mt.Senba (Y.Yamashita) 5.Jamaican Parrot〜Little Question (Y.Yamashita) 6.My One And Only Love (G.Woode/R.Mellin) 7.It Don't Mean a Thing (D.Ellington) 8.Memories (E.Hayashi)


ミミズのコメント

私は勝手にこのアルバムを、「山下洋輔の全てがわかる1枚」と呼んでおります。 新宿ピットインでのライブレコーディングというあたりからして、他の アルバムとは価値が違います。

生で聞いていても、新ピでの山下さんは格別なんです。意気込み・気迫・音の鋭さ・ 凄み・・・それをCDで繰り返し聞けるというのが素晴らしい。

選曲もいいですよねえ。ここで取り上げられているスタンダードは 今でも山下さんが好んで演奏する曲目ですが、毎回毎回、少しずつアプローチが 違います。その1例がここで聞けるわけですけど、どれも味があって何度聞いても 飽きません。

そして、オリジナル曲。M4は手鞠歌「あんたがたどこさ」を山下さん流に リメイクした曲。旧山下洋輔トリオでもよく演奏していたし、NYトリオでも レコーディングしているという山下さんの代表曲。12分に及ぶ演奏の要所要所に 山下さんお馴染みのテクニック(山下さん流に言うと手癖)がふんだんに現れて、 圧巻の1曲です。M5の意味深な副題は、多分(多分ですよ)、初めてのNY滞在の あとジャマイカに足をのばしてスタジオ録音をやったのに、納得行かずに全部没に した、というエピソードを、山下さんがとあるエッセイで書いているのですが、 その時のことに関係があるのかな?

まだ山下さんの演奏を聞いたことが無い方には、まず最初に聞いて欲しいCDです。

(1997年5月6日)
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