SPIDER/山下洋輔

(POCJ-1301 / VERVE RECORDS)
personel:山下洋輔(p)
          Cecil Mcbee(b)
          Pheeroan akLaff(ds)
date:1995年6月16・17日
place:SONY Studios,NY
発売元:ポリドール株式会社
Tracks #1,2,3,4,6,7&8 are based on the musical score for the video program, 'DOUBLES:Japan and America's Intercultural Children' produced by Regge Life.

1.Cats Dance (Y.Yamashita)
2.Revenge of Picasso (Y.Yamashita)
3.One for M (Y.Yamashita)
4.Quiet Days (Y.Yamashita)
5.Fouth Step (Y.Yamashita)
6.Kids in Memory (Y.Yamashita)
7.Doubles (Y.Yamashita)
8.Stream (Y.Yamashita)
9.Spider (Y.Yamashita)

ミミズのコメント

前作の WAYS OF TIME という区切りのCDの後で、本当に気分一転の作品。 ジャケットが格好いい。レコーディング・データの方にも転記しましたが、 アメリカで制作された DOUBLES というドキュメント番組のために作曲した曲が 中心になっています。

この番組では日本人とアメリカ人との間に生まれた混血児を、同時に2つの文化的 背景を併せ持つダブルズと定義していたそうです。山下さんのエネルギー変換装置は、 異文化の衝突とかトラブルなどの緊張・摩擦の場面でとりわけよく働くんです。 というわけで、こういうテーマを与えられたら、山下さん、強そうです。 実際このCDは、山下さんの中で日米の文化が上手に折り合った結果、という感じ がします。適度にスリリングで、日にも米にも偏らない新しい音楽、というんでしょうか。 (ちなみにドキュメント DOUBLES は、混血という事実を肯定的に捉える内容だった そうです。)

日本でも放映されたそうですが、残念ながらミミズは見逃しました。内容もそうだし、 山下さんの音楽が番組にどんな風に活かされていたのか、というのも興味あるところです。 (ただし番組用のは別収録。)

このCDには、もう一つTVがらみの要素があります。95年から96年にかけての 1年間、ダイハツの軽自動車MOVEのCMで流れていたのが、タイトル曲の SPIDER 。日本のジャズファン以外の視聴者にも山下さんの顔かたちが知れ渡った、 素晴らしい(!?)企画でありました。

95年秋の「SPIDERツアー」の時は、MCがムーヴの売れ行きにまで及んで、 まんざらでもなさそうな口振りでしたっけ(^^) 。

(1997年5月13日)


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