6月15日(日)

 浜松に行って来ました。6/8−6/15の浜松ジャズウィーク 最終日です。出演者が出演者だったので、やもたてもたまらず(^^;)。
 問題のメンバーは最後のグループなんだけど、順を追って行きます。

●香取良彦ジャズオーケストラ

 この間発売された「Riverside Music Garden」(テイチクTECW-28513) からの選曲中心。あ、このCD良いですよー。

 トランペット×4・トロンボーン×4・サックス×5 にベース・ドラム、 当然香取さんはピアノとビブラフォン。アンサンブルが素晴らしいです。 私、時折はさまれるアドリブは殆ど無視して、次々と繰り出される 複雑な和音に酔いしれておりました。

 香取さんのアレンジって、本当に複雑怪奇。じっくり時間をかけて練り上げ ないと、あのサウンドは生まれてこないと思います。あとはリーダーの性格 ですか。香取さん、段取り魔だというし。
 例えば村田陽一オーケストラの音は、香取さんのに比べればもっと あっけらかんとしてると思う。(村田陽一ご本人もこっちに参加してますが。) やっぱり管楽器奏者と鍵盤楽器奏者とでは、イメージするサウンドが違って くるのかな。そういえば、フルートの使い方とか、穐吉敏子を彷彿とさせる 一瞬がありました。偶然かもしれませんが。

 そうそう、香取さんのページは 相当笑えます。

●The Village Voice

 オーケストラの出番の途中で登場。といっても、ヴォイスの三槻さん以外は 共通です。香取さんの他に、三槻直子(vo)・黒葛野敦司(リード)・ 納浩一(b)・松山修(ds)。
 声も楽器と同列に扱ってしまおう、という趣旨で音楽をやっている実験的な グループです。だから、voiceのパートが譜面のあっちこっちに飛んでる、 というのが香取さんの説明でしたが、その他に特徴的なのは不安定な音程を 多用していること。それをリード楽器とハモらせたりする訳です。すごく面白い サウンドです。

●渡辺香津美グループ

 渡辺香津美(g)・本多俊之(as)・金沢英明(b)・村上ポンタ秀一(ds)  ゲスト:森剣二(リード)・ケイコ・リー(vo)

 香津美さんとかポンタとかをこんな遠くから聞いたこと、あったけ? 何しろ2階席の右端。3000人規模(もっとかも)のホールでこの位置は 遠いです。( 浜松アクト・シティという、これまた超壮大な文化・商業複合施設での イベント。独自のホームページあり。)

 賑やかの一言につきます。「ハバナ」で始まって「遠州燕返し」で終わる と言えば、知ってる人は雰囲気わかりますよね。本多さんは生で聞くの 初めてだった気がしますが、この人のアドリブも一筋縄ではいきませんねえ。
 渡辺香津美+ケイコ・リーのデュオが一曲あって、いいムードでした。 ケイコ・リーの声って、ハスキーなのね。初めて聞いた。いい声!

 ただ、こういうオールスターセッション、ややもすると手慣れた感じに 聞こえてしまうのは、いい加減ミミズが数こなし過ぎてるせい? MCになると舞い上がっちゃう香取さんの方が、新鮮で楽しかったかも しれない。(意地が悪い?)

●森山威男グループ

 森山威男(ds)・山下洋輔(p)・坂田明(as)・林栄一(as)・望月英明(b)

 いやあ、これが問題のメンバーです。こっちもオールスターですけど 思わず期待しちゃう面々でしょう? あ、わからないか。

 山下・坂田・森山といえば、山下トリオの中でもとりわけ強力だったと 言われる第二次山下洋輔トリオのメンバー。林さんは、再末期の 山下洋輔トリオ+1のプラスワンだった人。すわ、あのゴールデングループの 再来か!? というとんでもないメンバーなのだ。

 多分、結局のところは、今の森山威男のスタイルにかつての仲間が 乗っかるという形で終わるんだろうなあと、半ば諦めの態度で望んだ のですが。

 まず、出だしがp・dsデュオで「ミナのセカンドテーマ」でした。 次に坂田明が加わって「キアズマ」でした。この感動を分かっていただける でしょうか? (わかんない人は、CDでも聞いてくれ。)わたしゃ 山下洋輔トリオのCDや当時の模様を聞くたび、それこそ、もっと 早く生まれていれば!もので、悔しくて悔しくて....。まさか、 生音で実体験できる日が来るとは思ってなかったんですよ。

 ああ、これがフリージャズというものなんだ。ひたすら感動しながら 思いました。こういうスタイルでは他の追随を許さなかった、というのも 実に納得できることでした。これは、この人たちだけのものです。 この人たちでなければ誰にもできない。(昔はあんなもんじゃなかった、 という古いファンの声が聞こえてきそうですが、知るもんか。)
 すぐに、感覚って甦るものなのでしょうかね? テンポもメロディーも ないリズムの端々でピタリピタリと合う3人の呼吸は、神業としか 思えません。そしてあの圧倒的な音圧。山下さんの右肘があれだけ出るのは 相当興奮している証拠です。

 この後、林さん・望月さんが入って、「虹の彼方に」「浜辺の歌」と、現実に 戻って来ました。素晴らしい演奏でしたけど、最初の2曲のインパクトには 到底かないません。
 アンコールに5人揃って、ごくごく短いフリーをやって締めてくれました。 ああ、幸せ!

 3時間かけて行って、3時間聞いて、また3時間かけて帰ってきました。 それだけの価値は十二分にあった、幸せな1日でした v(^^)


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