あー、この間(6/25)のピットインは気持ちよかった!
「新良幸人(=あらゆきと)(唄・三弦)withサンデー(太鼓)」です。
沖縄歌謡とか沖縄ロックとでも言うのかなあ。新ピ初登場だった
そうです。意外。もっと前に出ててもおかしくないと思う。
ゲストが凄い。
ゲスト:木津茂理・木津かおり(唄・鳴物)+スペシャルゲスト:山下洋輔(p)
に加えて、
プログラムに間に合わなかったゲストとして、木下伸一(津軽三味線)
新良さんも含めて、うーん、アイドルばっかり。(ある意味で (^^;) )
立ち見がかなりいて多分150人位入ったと思われます。 老若男女入り乱れ、沖縄と沖縄歌謡をこよなく愛する、という感じの 人たちで場内埋め尽くされてました。実際、演奏前から空気がいつもと 違ったと思う。何というか空気に明るい色が付いてる感じ。 しかも梅雨のさなかだというのにからっとしてる。
1部は二人きりで、歌いまくり弾きまくり語りまくりました。テンポの
いい曲では自然に手拍子が湧き起こります。なんだか倍音のよーなものが
聞こえるなあ、と思ったら、それは小声でいっしょに口ずさむお客さんの
声でした。MC(一曲ごとに調弦しながら語る語る!)では、一言一言が
大受け。実に反応のいい客でありまして、新良さんが気持ちよさそうなこと。
こっちまで本当に気持ちよくて楽しくて。あのまま、ずーっと二人きりの
演奏を聞いていたかった気もします。
20分程休憩があって、2部スタート。1曲やるごとに山下さん以外の ゲストが呼び入れられて、沖縄・大和交歓会。大トチリ大会でもあって、 茂理さんが間違って男声パートを歌い出してやり直したり、逆に新良さんの 声が抜けちゃったたり。で、演奏を続行しつつ小声で打ち合わせしつつ 歌い続けるのがほとんど掛け合い漫才状態で、お客さんは大笑い。
木津姉妹と木下伸一の3人で「やまとの歌」コーナーもあり、確か津軽もの 秋田もの合わせて3曲やったのかな? とても同じ東北地方に伝わる音楽とは 思えません。全然別物です。茂理さんが太鼓でかおりさんが歌なんですが、 お姉さんの叩く太鼓のリズムが全く違う。津軽のはリズムがつまる感じで 難しそう。秋田のは軽快な曲でした。木下さんの津軽三味線は本当に格好いい です。あのさわりの音がしびれるのよねえ。自分が日本人であることを実感。
一言講座 (^^;)
さわりというのは、三味線は弦が棹に触れるように張られていて、わざと
雑音が出るようになっている、その音をいいます。三味線が、バイオリンの
ピチカートやマンドリンのような澄んだ音でなく、ベンベンいうのは
そのせいです。
閑話休題。
このようにして場内大いに盛り上がり10時をかなり回ったところで、
ようやくスペシャルゲスト登場。「洋輔さん、怒ってませんよねえ、こんなに
長い間(待たされて)....」とお伺いをたてる新良さんに、いやいや全然、と
山下さんが手を振って開始。
最初、平行線をたどっていた三弦・太鼓・ピアノの音が、徐々に歩み寄って
行きます。この2時間ずっと、ヅッチャヅッチャヅッチャヅッチャ、あるいは
ストトントトンのリズムを聞き続けてきた耳に、あのスイングの感覚は
ものすごく新鮮でした。山下さんが入ると否応なしにそっちに行っちゃうん
ですよね、たとえ相手が民謡のひとでも。
結局、山下さんが弾いたのはアンコールも含めて2曲だけ(!)だったの
ですが、じゅーーぶん堪能したし面白かったです。
というわけでジャズじゃ無かったのですが、こういうのも良いもんです。 ジャズも民謡もふところが広いんだな。