トップ・ページの背景を秋っぽくしてみたんですけど、いかがですか? さて、秋らしい(?)お題をひとつ。
●9/9 AUSIA at 新宿ピットイン
足立宗宥(g)・一噌幸弘(リコーダー)・吉見征樹(Indian Prc)・壺井彰久(vn)
ゲスト:仙波清彦(prc)
前から気になってたグループですが、実は全然背景が分かってません。
どだい、リーダーの足立さんという方を全然知らない。終始フォークギター
弾いてました。時々、マンドリンも手にします。
根っこにヨーロッパ中世の俗謡とか舞曲があるのかな? でも、
吉見さんのタブラがそれをズリズリとアジアに引っ張ってきてるとゆうか。
文句なく、面白いです。最近、TVなんかのBGMでこの手の音は
よく耳にしますが、目の当たりにしてしまうと、とてもじゃないけど
聞き流せません。どの人もどの人も、凄いんだもの。
曲のパターンとしては、超複雑で突拍子もなく早いフレーズを
ユニゾンで弾いてから(仙波さんが時折お手上げ状態に....)、何人かを
フィーチャーしたソロコーナーに突入、というケースが多かった。
ソロは延々長く、超絶技巧を惜しげもなく繰り出します。で、ソロの間、
残ってバックをつとめてるてる人が、何げに面白いことやってたりする。
こっちは一人だけに意識を集中して聞いてるだけじゃ済まなくなって、
つい耳が全方位型になっちゃうから....いやー、疲れたあ。
一噌さん、
足立さんのギター取り上げてみたり、突然勝手にピアノの蓋を
開けて弾いてみたり(思うにあれは、山下洋輔が入っている)。
逸脱行為が多かったなあ。
もともとは、お能方面の方ですが、今回は能管は使わなかった。
良かった。何しろ、素材の違う(角製が2本あり)
ソプラニーノからテナーに至るまで10本程を、次から次へと持ち替えながら、
時には3本もくわえて(3本はさすがにさわりだけ、ね)、
ものすさまじい勢いで吹くわけで、あれに能管が加わったら、
こっちの耳がもちません! あれ、音圧が相当あるから。
曲間のトークは結構お笑い系で。一応マイク持ってるのは足立さんですけど、
他のメンバーの駄洒落が止まらない。時折仙波さんが「どうにかしてくれよ、
このオチのない話し!」などと茶々を入れないと、曲が始まらなかったりして(^^;)。
こういうのはライブハウス行かないと駄目。大ホールじゃ見られないよ。
そういえば、吉見さんって、時々太田恵資(vn)さんと渋谷ジャンジャンで 何か変わったトークショーやってるらしいんですが、絶対、面白いだろうな。 この方のタブラは、ソロの時、仙波さんがじーっと手元を見つめてた位で、 素晴らしいですが、口パーカスもすんごいです。 でも、これも時々お笑いが入るので、油断してはいけない。 まじに聞いているとこっちがとても間抜けになることがある。
しかしね、この人たち、元は各々、かなり重たい音楽的バックグラウンドを 持ってるはずです。壺井さんだって、あれだけ達者なバイオリンですから、 どっぷりとクラシックに浸かってた時期があったと思うし。そういう枠から 飛び出して(片足は残してるのかも知れないけど)自分の音を創造し、 それが5人分集合して、あんな面白く凄い演奏に結びつく。 はぁぁ・・・・羨ましい。
仙波さんの演奏を間近で見られたのも、嬉しかったです。最後の曲の ソロなんてね、もう。シナリオのないところにどう音楽を作っていくか、て 試行錯誤まで全部見えちゃうんだから。で、どんな玩具使ってもちゃんと 見せ場にしちゃうんだから。(直径10センチくらいの、キャラクター印刷した 玩具タンバリン!)いやはや。
そうそう、一噌さんの物置き卓に虫かごに入った「コオロギさん」がいて、 時折音楽に参加するのがばっちり合ってたのも、印象的でした (^^)