とまあ昨日書いたようなわけなので、大分ネタをため込んでます (^^;) 。 これなんか、2週間たってしまいましたね。
●12/9 加納美佐子 Re-UNITS with 武石聡 at新宿PIT INN
加納美佐子(p)・武石聡(ds)・林栄一(as)
今年の横浜ジャズ・プロムナードで開拓した、ちょっと気になるピアニスト。
聞いて参りました。
バンド名の意味なんですけど、加納さんの紹介によればこのドラムの武石さん
という方が海外を飛び回っていてなかなか日本に帰ってこない。で、帰ってきたところを
すかさずつかまえては時々いっしょに演奏するんだそうです。
今回もそんな風に結成されたバンドなのでRe-UNITS なんだそうです。
また武石さんとバンド組んだよ、くらいな意味でしょうか。
開演前に店内で見かけた加納さんは、腰まで届く長い髪をゆるく編んで 背中にたらした、小柄でチャーミングな女性でした。可愛いという印象が強かった。 それが、髪を解いてステージのピアノの前に座ったら、とたんにきりりとした感じに なって、まるで別人。
小柄な割に手が大きいらしくて(うらやましい)、手の甲の位置が凄く高く、 無理なく力強い音が出る。はい、かなりまっとうな奏法です。 ちょっと硬質な音で、大きな音も小さな音も早い音もゆっくりな音も、 的確にはっきりと伝わってきます。
曲はオリジナル中心。時間がたってしまって1曲1曲の印象とか覚えてないんだけど、
ジャズというよりはクラシックの現代曲に近い、凝りまくった構成の曲が多いです。
非常に都会的な感じがする。んだけど、冷たい感じがしない。何か、都市で生活する人の
息づかいを感じるというか、決して賑やかな曲調ではないのに躍動感があるというか。
独特の不思議な雰囲気があります。
うーん、これジャズかあ?という頃合いを見計らったように立ち上ってくる、
ジャズタッチの即興。これがまた効きます。
武石さんは、魔法使いのようなドラマーでした。何しろそのような複雑な曲なのに、 ころころ変わる局面に合わせて硬い音、ナチュラルな音、即座に叩き出して 曲の雰囲気を助長する。変に盛り上げるのではなくて。
可愛そうだったのは林さん。ドラムはのべつまく無しに叩いてるけど、管楽器は
出たり入ったりしなくちゃならないからねえ。
小節が数えられなくなってしまったらしく、度々、落ちてた模様。落ちたって、
つまり吹くべきところで吹けなかったということね(笑)。
いや、こっちは曲を知らないけど、林さん顔が正直だからわかっちゃうんだもん(笑)。
林さんがちゃんと入ってた曲は、やっぱり素晴らしかったです。都会的な曲に
さらに人間味が加わって、しかも風が吹き抜けていくような感覚。
こういう、現代感覚あふれる演奏も出来ちゃうんですね、林さん。やっぱり凄いと
思います。願わくは、リハーサルをまる1日やってほしかったという(苦笑)。
あの曲は、どう考えても2〜3時間のリハじゃこなせないと思う。
総じて、結構好きでした (^^) 。また、名前見かけたら聞きに行こうと思います。