1月15日(木)

 大雪です。って、雪国の人から見れば「馬鹿野郎!」というレベルの積雪なのは 重々承知してますが。でもね、この辺り、ひと冬に何回降るかなあという地域なので、 10cm以上雪が積もるなんてのは異常事態です。

 なんか懐かしいなあ、つい思い出しちゃう。昔、雪解けの季節に札幌に転校して、 周りの子はみーんなズボン姿なのに私一人スカートで登校して、「生意気だ」と 村八分にされかかったこととか。(だって、持ってなかったんだもん、ズボン。)
 その半年後、初雪が降って「雪だ!雪だねえ!!」とひとりで目を輝かせてたら、 「そんなに珍しい?」と同級生に不思議がられたこととか。うーん、これでも 生まれてから5年間は富山に住んでたんですけど。でも、その頃(小学校5年生だった) にはすっかり東京人になってたんですねえ。
 その前東京に住んでた時分に一度だけどか雪が降ったときは、学校をあげて 授業を休んでみんなで雪遊びしましたっけ。雪に対する意識が全然違うんですね。

 東京の(多分埼玉南部も)の人間は、ただ雪を見るだけでも妙に気持ちが ハイになります。4年間札幌で暮らしましたけど、 その気持ちはずっと持続してたみたいです。
 知ってます?吹雪の夜というのは実にわくわくと心躍るものです。 窓から見上げると街の明かりに照らされた空が紫色に煙って、少し視線を下げると、 山の端からスキー場のナイターのオレンジ色の照明がもれてくるのも、 にじんだようにぼうっとかすんで。殆ど地面と水平に次から次から次から、 激しく吹きすぎていく細かい雪の粒、風の音。どきどきするようなぞっとするような、 美しく見飽きることのない光景です。

 そんなある吹雪の夜に、その頃大流行だった喜多朗のテープを聞きながら、 さしてロマンチストでも趣味人でもないうちの父が言ったものです。
「この吹雪の音と喜多朗の音楽ってさあ、合うよねえ。大自然、って感じで! 幻想的だよねえ」
 吹雪に興奮しているのが自分だけではないことが分かって、なんだか嬉しかったのを 覚えています。

 そんなこんなで、今日も出勤してみると従業員一同、どことなくはしゃいだ感じで 面白かったですね。「どうしよう、電車大丈夫かなあ。夜、帰れるかなあ」などと 言いつつ、表情が全然深刻じゃないんで。あれですね、「火事と喧嘩は江戸の花!」 などと言って騒いでた頃に通じるのかも知れないですね。非常事態になると 血が騒ぐという。(いや、単に子供なだけ?子供はそういうとこ、あるなあ。)

 で、その電車は、この1月で既に3回目の雪なんでさすがに学習してるらしくて、 思ったよりスムーズに動いてました。むしろ人間だよなあ、学習してないのは。
 あーあー、そんなペッタラペッタラ歩いてたら滑るってば、って、あーほら滑った。 あんたねえ、こんな日にミニスカートは正気の沙汰じゃないよ! その靴底のやたら分厚いブーツもさあ。 まあ、どだい東京で売ってるものって、ブーツにしろコートにしろ 雪の日仕様になってないよなあ。昔履いてた靴底がスノータイヤみたいにしっかり 滑り止めのブーツ、あーゆーのが欲しいなあ。だいたい、東京の雪って、 傘ささなきゃならないからしゃくに触るんだよ。ブツクサブツクサ・・・・。 あっ、ズルッ。おっと油断してたらこっちまですっ転ぶところだった。

 今のミミズは昔に比べて相当寒がりになって、もはや北国のあの刺すような寒さは 耐えるべくもないです。はあっ。やっぱり、からっと青空の広がる東京の冬がいいや。 早く、いい天気にならないかな。


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