さて、昨12月に行ったコンサートの筆頭株がこれ。パソ通で レポートしたんで、ちょっと手を加えて転記。
12/12 エルヴィン・ジョーンズ スペシャル カルテット
at新宿ピットイン
Elvin Jones(ds) McCoy Tyner(p)
Sonny Fortune(ts/fl) Reginald Veal(b)
マッコイ・タイナーを新ピで聞けるのは、ま、確かに凄いことですが。
何もブルーノート並の料金を取らんでも(TT)。1部・2部完全入れ替え、
ってとこまで一緒! 予約するときかなり腰が引けてたのですが、こんな
機会は二度とあるまい、えいっ、と清水の舞台。両方聞きました。
(契約の都合でツァーのオリジナルメンバーのウィントン・マルサリスが出られず、
代わりにフォーチュンを呼んでるので、その辺も料金に響いたか?)
今回のコンサートテーマとも言うべきコルトレーンの至上の愛 は
1部・2部に分散。他に、チムチムチェリー、ナイーマ、アフロブルー、
花嫁人形 等々。
例によって、ケイコ・ジョーンズの冒頭の挨拶からスタート。至上の愛
には差別廃絶への祈りがこめられている、という趣旨。その後、休憩まで
一気に演奏が続きます。やっぱ、聞き応えありますねえ。
何であの人あんなに若いんでしょうね>エルヴィン。新ピのトイレの脇に、
武田和則とエルヴィン・ジョーンズの演奏中の写真が掛かってて(何年前!?)
見た目全く一緒。で、躍動感のある、元気で暖かみのあるドラム。
ヴィールはこのメンバーの中では極端に若手(33才だそう)ですが、
結構骨太な音で、芸達者という感じ。2部は特に良かったです。
フォーチュンはとにかくご機嫌。もしかしたら、この人の入ったバージョン
で聞けたのは結構ラッキーだったのかも。チムチム−−、花嫁人形 は
flで演奏。渋い。ちなみに、花嫁人形 は奥さんの入れ知恵による選曲、
と陰口をたたかれることがあるけど、エルヴィンがローマ三越で初めて耳にし
自発的に気に入った....とはケイコ夫人の弁。
えー、でピアノ好きのミミズとしては、どーしてもマッコイ・タイナーに
目が行ってしまいます。1部はかなり近い席に座れたのでなおさら(^^;)
何というきらびやかな音!新ピのピアノが、あんなに華やかな音を
奏でるとは。手を構える位置はそんなに高くないんですけど、
手がとにかくでかいのと、あれは指の瞬発力が相当なんだろうと推察。
とにかく、あの音色にはびっくりしました。
しゃかりきに頑張って弾く、という弾き方では絶対ありませんが存在感が
凄い。実はパソ通のメンバーでオフの忘年会をやったときに、
エルヴィン・ジョーンズやマッコイ・タイナーはそこに居るだけでジャズだ、
などと語り合ったことがございます。まさにそんな感じです。
アンコールも終わった後に、さらにケイコ・ジョーンズの独演会があったのには
ちと参りましたが。でも(終電がそろそろやばい時間であったにも関わらず)
席を立つ人も無くみんな最後まで拝聴していたのは、それなりに訴える
ものがあったからなのでしょう。(ということにしておこう。内容は、冒頭
のをもっと詳細に語ったもの。98年は日本で愛と平和の運動を展開する予定だそうです。)
さて、1部あたり1万円というのが高かったのか安かったのか....。
私としては、行って後悔するコンサートではなかったけど、できればもう少し
安いと嬉しかったなあという感じ、かな?