7月13日(月)その4

 注目!あ、いえ、ミミズが今もっとも注目しているバンドの一つです。

●5/15 早坂紗知サックス・カルテット+2 at新宿PIT INN

 早坂紗知(ss,as)、津上研太(ss,as)、菊地成孔(ts)、林栄一(bs)
 永田利樹(b)、八尋知洋(prc)

 無茶苦茶なメンバーなので(いや、その)、これは一体どーゆーことになるんだろう、 と興味津々で出かけた訳ですが、きちんとしたカルテットでした(笑)
 'きちんと'ぶりの第1弾は開店が早かったことで、ぎりぎりまで リハーサルというパターンではなかったということですね。 さっちゃんバンドは結構リハが長引くことが多いんですが。

 曲目はオリジナルにスタンダードも交えて。カルテットの テーマ曲、Black Out (=サックス隊4人のグループ名)という 曲もあります。black out には「停電する」の他に「ワープする」 という意味があるそうで、そこから付けた名前だそうです。
 うーん、この夜に限って言えば、良い線行ってたけどワープには もうちょい、かな?という感じ。でも確かに、ことによると とんでもない所に飛ばされそうな怪しい雰囲気が時折漂います。

 菊地・林は本来マルチサックス奏者ですが、このバンドでは徹底的に テナーでありバリトンでありまして、持ち替えはありません。 で、こう言ってしまうときっと語弊があるんでしょうけど、 菊地成孔がクールでまともで格好良い!←知っている方には分かって いただけると思いますが、これは思いっきり怪しい!(笑) あと、栄一さんの、あわわ...やっぱりやるんですか? もののバリトンによるノンブレス奏法。これはすさまじいものです。
 どーも、この2人が鍵というか、一番ワープするところに近いん じゃないかと。
 早坂・津上さんも、はじける時はかなりはじけてます。 津上研太って、わたしが初めて聞いたのは2年前になるのかな。 随分雰囲気変わったなーと思います。あの頃より堂々として? ちょっと好戦的な感じもする? 分かんないですけど、何かが違って おるなと。彼あたりがもっとガンガン前に出てくるようになると、 また随分面白いでしょうね。
(ところで津上さん、最近痩せた気がするんだけど、大丈夫?)

 まあ、これだけ個性的な4人があえて生真面目に4重奏やっている というのは、見てるだけでもかなり面白いです。さすがに、アンサンブル はばっちり。(いや、少しアーティキュレーションが乱れることも、 あるにはありますが。)なので、非常にきちんとした印象があります。
 でも、あー案の定、的にそれぞれの本性が見え隠れする瞬間を、 こちらは待ってたりします。そういう意味も含めて終盤にやった Brilliant Corners は良かったです。なんか、ついつい曲の局面ごとに 笑いがこみあげて来るんですよ。それぞれのソロだのテンポアップする 瞬間だの。楽しかったです。

 メンバーそれぞれが売れっ子のおいそが氏ばかりだから、そう度々は ライブできないかもしれませんが、しばらく追いかけて変化ぶりを 楽しみたいバンドです。


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