注目!あ、いえ、ミミズが今もっとも注目しているバンドの一つです。
●5/15 早坂紗知サックス・カルテット+2 at新宿PIT INN
早坂紗知(ss,as)、津上研太(ss,as)、菊地成孔(ts)、林栄一(bs)
永田利樹(b)、八尋知洋(prc)
無茶苦茶なメンバーなので(いや、その)、これは一体どーゆーことになるんだろう、
と興味津々で出かけた訳ですが、きちんとしたカルテットでした(笑)
'きちんと'ぶりの第1弾は開店が早かったことで、ぎりぎりまで
リハーサルというパターンではなかったということですね。
さっちゃんバンドは結構リハが長引くことが多いんですが。
曲目はオリジナルにスタンダードも交えて。カルテットの
テーマ曲、Black Out (=サックス隊4人のグループ名)という
曲もあります。black out には「停電する」の他に「ワープする」
という意味があるそうで、そこから付けた名前だそうです。
うーん、この夜に限って言えば、良い線行ってたけどワープには
もうちょい、かな?という感じ。でも確かに、ことによると
とんでもない所に飛ばされそうな怪しい雰囲気が時折漂います。
菊地・林は本来マルチサックス奏者ですが、このバンドでは徹底的に
テナーでありバリトンでありまして、持ち替えはありません。
で、こう言ってしまうときっと語弊があるんでしょうけど、
菊地成孔がクールでまともで格好良い!←知っている方には分かって
いただけると思いますが、これは思いっきり怪しい!(笑)
あと、栄一さんの、あわわ...やっぱりやるんですか?
もののバリトンによるノンブレス奏法。これはすさまじいものです。
どーも、この2人が鍵というか、一番ワープするところに近いん
じゃないかと。
早坂・津上さんも、はじける時はかなりはじけてます。
津上研太って、わたしが初めて聞いたのは2年前になるのかな。
随分雰囲気変わったなーと思います。あの頃より堂々として?
ちょっと好戦的な感じもする? 分かんないですけど、何かが違って
おるなと。彼あたりがもっとガンガン前に出てくるようになると、
また随分面白いでしょうね。
(ところで津上さん、最近痩せた気がするんだけど、大丈夫?)
まあ、これだけ個性的な4人があえて生真面目に4重奏やっている
というのは、見てるだけでもかなり面白いです。さすがに、アンサンブル
はばっちり。(いや、少しアーティキュレーションが乱れることも、
あるにはありますが。)なので、非常にきちんとした印象があります。
でも、あー案の定、的にそれぞれの本性が見え隠れする瞬間を、
こちらは待ってたりします。そういう意味も含めて終盤にやった
Brilliant Corners は良かったです。なんか、ついつい曲の局面ごとに
笑いがこみあげて来るんですよ。それぞれのソロだのテンポアップする
瞬間だの。楽しかったです。
メンバーそれぞれが売れっ子のおいそが氏ばかりだから、そう度々は ライブできないかもしれませんが、しばらく追いかけて変化ぶりを 楽しみたいバンドです。