8月4日(水)

 わー、ネタが溜まってる...全然毛色の違うライブ3本、まとめて行きます!

5/15 BLACK OUT at新宿PIT INN
 早坂紗知(ss,as)、津上研太(ss,as)、菊地成孔(ts)、林栄一(bs)
 永田利樹(b)、八尋知洋(prc)

 早坂紗知が新たに組んだサックスカルテットの初ライブ。どーなることかと思いきや、 以外にきちんとしたカルテットなのでびっくりしました(笑)。
 曲目はオリジナルにスタンダードも交えて。テーマ曲、Black Out というのもあります。 black out には「ワープする」という意味があって、そこから命名したとか。
 うーん、この夜に限って言えば、良い線行ってたけどワープにはもうちょい、かな? でも確かに、ことによるととんでもない所に飛ばされそうな怪しい雰囲気が時折漂います。

 菊地・林は徹底的にテナーでありバリトンでありまして、持ち替えはありません。 で、菊地成孔がクールで格好良い!(これ、思いっきり怪しい... ティポグラフィカのファンの方には分かってもらえると思いますが。)
 あと、栄一さんの、あわわ...やっぱりやるんですか?もののバリトンによる ノンブレス奏法。これはすさまじいものです。どーも、この2人が鍵というか、 一番ワープするところに近いんじゃないかと。
 早坂・津上さんも、はじける時はかなりはじけてるんですけどね。 最近ちょっと好戦的(?)な感じもする津上さんあたりが、もっとガンガン 前に出てくるようになると、また随分面白いでしょうね。

これだけ個性的な4人があえて生真面目に4重奏やっている というのは、見てるだけでもかなり面白いです。でも、あー案の定、的に それぞれの本性が見え隠れする瞬間を、こちらは待ってたりします。 そういう意味も含めて終盤にやったBrilliant Corners は良かったです。

5/20 AUSIA at新宿PIT INN
 足立宗宥(g)、一噌幸弘(能管・リコーダー)、壷井彰久(vl)
 ゲスト:足立龍介(g)

 こーゆー編成で各々曲を持ち寄っているせいか、曲目が多岐に渡っていて、 しかもそれぞれに恐ろしく複雑な曲!一噌さんや壷井さんの書いた 現代曲から、足立(兄)をフィーチャーしたブルース、はたまたオットテールの パッサカリアまで。(オットテールって、えーと...リコーダーの改良者? 違った?いずれにしろ古曲。)
 熱でヘロヘロ状態とは思えない壷井さんの熱演も、相変わらず(文字通り) 手を変え品を変え大忙しの一噌さんの笛(2本吹きが美しい!)も素晴らしかった。 が、もっと凄かったのは足立兄弟でありましょう。
 お兄さんはしばらく活動を停止していて、久々のライブだったようですが。 この2人、譜面を見てない!息の合い方が半端じゃない!一体何者?この2人。 (姿だけ見たら、とてもあんなギターを弾く人たちには見えない。失礼) 2人でやった味のあるブルースが何とも言えず良い雰囲気でした。
 考えてみれば、この日はprcがいなかったんですが、 ちっとも音に空白を感じませんでした。

5/24 ヤヒロ・トモヒロSESSION Vol.2 at新宿PIT INN
 競演:長谷川きよし(vo,g)

 八尋さんと長谷川きよし!? 何で!? 最初にこのSESSIONのチラシを見たときに 驚愕したもんですが、何と10年の付き合いだそうで...。そそそ、そうだったんですか〜。失礼しました。
 全編ラテン調。長谷川さんと言えばフォークソングというイメージがこびり付いて いたので、またまたびっくり。もっともこれなら八尋さんが参加するのも納得できます。 そう言えば死者のカルナバル は聞いたことがあるな...。
 好き嫌いがあるかもしれないですね。少なくとも、普段ピットインに余り掛からない 種の音楽でした。端的に言えば歌謡曲。ミミズは楽しかったですけど。 生き生きと、真剣に叩いている八尋さんの姿や音から、彼がどれだけ長谷川さんを 敬愛しているかがよーく伝わってきました。
 2人でツアーをやっていた時、八尋さんの運転する楽器車の後ろに長谷川さんが 乗っていて「後ろに長谷川きよしがいると思っただけで緊張した」なんて話しも。 (最近八尋さんがしゃべってくれるので嬉しい。)
 妙に印象的な夜でした。


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