はい次はこれ！ちょうど2ヶ月前の話し。
10/31 森山威男2days ２日目 at新宿PIT INN
森山威男(ds)、井上淑彦(ts)、伴田裕(ts)、田中信正(p)、望月英明(b)
ゲスト：菊地成孔(ts)
と言うわけで、立て続けに菊地さんです。ちょっと心配してたんですね。 10/22の演奏の翌日から、いきなり北海道ツァーだと言ってたので。 どうやら無事に帰ってきた模様で、ご覧の通り3テナーというとんでもない ステージが実現しました。
２部の１曲目途中に入場．．．わっ、びっくりした。入り口のカウンター前に 浅川マキさんが座っている、おおおー。
演奏してたのはYou Don't Know What Love Is で、これはすぐ終わっちゃいました。
次の曲がフリー色溢れる豪快な曲で、3サックスの音が塊になって飛んでくるのも
凄かったけど、やっぱ圧巻は森山さん。よく、ああも次から次へと手足が出るもんです。
重すぎず軽すぎずもの凄い早さの音の連なりが、重複し壁を作ってうねりながら
こちらににじり寄ってくる。でも、逃げられない。ひーっ。
白熱しまくっていたこの晩の演奏の、あそこが頂点だったという気がします。
でこのあと、ハッシャバイ をやって(サックス陣は、それぞれ自分の仕事をきちんと やってるという感じ、菊地さんも含めて)、森山さんのエンディング･テーマの グッドバイ をやって(これは菊地さん抜き)．．．終わっちゃった。う、うーん、 ミミズ殆ど聞いてないんですけどお！
ミミズに限らず、客席にはもっと聞きたい！熱が蔓延して、盛大なアンコールの拍手が
巻き起こりました．．．が、出てこない。でも拍手は続く、でも出てこない．．．。
やっと森山さんが出てきて深々とお辞儀をして．．．引っ込んじゃった。いやあ、
それじゃお客さん収まりません。なおも続く拍手。と、すい、と浅川さんが現れて楽屋に。
どうやら、話し合いがまとまったらしく、わああ、これは何と豪華なアンコール！
森山さんと浅川さんのデュオが始まりました。5曲くらいやったかなあ。
さっきの壁ドラムと同一人物とは思えない、細やかな包み込むような、でも時々
ズトンと落ちるドラム、それに寄りかかることもひるむこともなく淡々と唄うマキさん。
これは見物でした。実に幸運でした。
でも、やっぱりお客さんは、さっきの豪快な演奏をもう一度聞きたいんですね。
再びわき起こった激しいアンコールの声と拍手。困惑した(本当に困惑した)面もちの
森山さん｢アンコールのレパートリーが無いんです、どうしたらいいでしょう？｣
と、再びマキさんが｢あのお、どうかしら、クラシックではアンコールって、
プログラムの曲をやるんでしょ？わたしからお願いします、もう一度ユードンノーを。｣
素敵な取りなし方でしたね。で、マキさんが軽くアカペラで唄ったあと、
再び、全員の演奏が始まったのでした。
このアンコールの一件、森山さんの純朴さが思いっきりよく現れていて (だって、本当に困ってたんだもの！眉がハの字)、ますますこの怪物ドラマーに親近感を 持ってしまいました。短かったけど、面白くて素敵な夜でした。頑張って駆けつけた 甲斐があったというものです。
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