平成15年9月議会報告


大庭議員の一般質問・・・見てね!!


目次


大庭議員は9月定例会において行財政改革や合併問題について質問(提言)をしました。
ここに、質問要旨と答弁をお知らせします。(議事録をご希望の方は後援会まで)   
また、合併問題は、新聞にも取り上げられました

市長の政治姿勢について・行財政改革ついて

  要旨
(政治姿勢について)
  a 激変する自治体を取り巻く環境変化に対する市長の 見解について
   ・骨太の方針 第3弾をどう見るか
   ・骨太の方針の具体的改革工程への対応
  b 合併を見通しての財政計画をどのように見ているか
   ・特殊要因分の地方債(減収補てん、財源対策、減
    税補てん債等)や起債分等のなかで交付税措置を
    を約束された総額はどの程度か
   ・交付税傾斜配分廃止に伴う本市影響分はどの程度か   
(合併問題について)
  a 1市2町行政サービスの水準格差について
   ・重要課題と認識するサービスの相違件数
   ・提案時期は
   ・決定に当たっての当局の基本方針 
     (サービスは高く、負担は低くを堅持するか)
   
 

問(午後1時30分 再開)
○議長(高橋桂一) 休憩前に引き続き会議を再開いたします。
 次に、17番 大庭通嘉議員の発言を許します。17番 大庭通嘉議員。
〔17番 大庭通嘉 議員 登壇〕
○17番(大庭通嘉) 通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
 さて、今月の9月22日、構造改革を全面に打ち出した第2次小泉改造内閣がスタートいたしました。国では、この6月27日、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」ということで、第3弾骨太の方針を閣議決定いたしておりますが、まさに、この新内閣によって、骨太の構造改革が断行されようとしているわけであります。
 今回の内閣の発足は、私たち地方自治体変革のターニングポイントと位置づけても過言ではないかというように思います。既に御案内のように、骨太の方針の中で、構造改革の具体的取り組みといたしまして、国と地方の改革が示され、さらに、三位一体改革の推進が明確に述べられております。
 とりわけ、この中で地方が決定すべきことは、地方みずからが決定するという地方自治本来の実現に向け改革する旨、明確に方針が打ち出されました。この中では、特に「官から民へ」「国から地方へ」ということで、地方分権型の新しいシステム構築をしていく必要が述べられております。
 そこで、まずお伺いしますが、まさに厳しい財政を背景に、今まで国主導だったすべての制度を大幅に縮小し、地方へ丸投げともいうべく、戦後地方自治法を基本にしてまいりました各種諸制度を大幅に改革しようとしております。率直に、今年度、閣議決定されました骨太の方針第3弾、長年、行政にかかわってこられた市長の立場で、どのように受けとめられておられるのか、まずは所感を伺っておきたいと思います。

 あわせてお伺いしておきたいことは、骨太の方針の中で具体的に示されている国の方針に対する本市の対応についてであります。例えば、市町村事業等に係る国庫補助負担事業の原則廃止ということになっておりまして、平成15年に引き続いて行うとなっております採択基準の引き上げの影響予測や、その他、各種の具体的改革に向けた行程も方針の中で明記されておりますが、これらへの対応について、お伺いしておきたいと思います。
答○議長(高橋桂一) 原田市長。
〔市長 原田英之 登壇〕
○市長(原田英之) 大庭通嘉議員の御質問にお答えを申し上げます。
 初めに、構造改革についての見解、骨太の方針第3弾についてということでございますけれども、私は、地方公共団体が地方自治の本旨に基づき、自己決定と自己責任の原則のもとで行財政運営をすると。このためには、当然のことながら、権限と、税財源が国から地方へ移譲していると。現状よりももっと、権限と税財源を国から地方へ移譲しなければいけないと、このように考えております。
 税財源が移譲されたり、権限が移ってくるということになりますと、当然のことながら、国庫補助金も少なくなってくるわけでございまして、それによりまして、今度は地方が独自の見識でいろいろな行政をしていくと、こういう範囲が広くなってくるわけでございます。もう一つの面での、地方交付税の方も、そうなりますと当然、算定をもっと簡素化して、普通交付税の総枠というものも抑制されてくるというような理解をいたしております。
 そういう意味では、今の小泉内閣が進めております三位一体の改革という点では、私は賛意を表するわけでございますし、この改革がより進んでいくことを希望いたしております。
問  次に、骨太の方針でも示されております、構造改革の具体的取り組みに関連して、財政問題についてであります。長引く景気の低迷の中で、本市も大幅に地方債現在高が膨らんできております。
 これまで発行いたしました地方債、挙げさせていただきますと、まず平成元年度から4年度までの臨時財政特例債、2億2,690万円。平成5年、1億5,000万円発行いたしました減収補てん債。平成8年度より14年度まで、8億4,940万円発行いたしました財源対策債。平成6年度より平成10年、それから平成14年度に減税対策として補てんしてまいりました、22億9,320万円の減税補てん債。加えて平成13年度、14年度の、7億6,000万円の赤字地方債。これ以外にも、景気対策として発行いたしました公共事業費に係る地方債、35億3,980万円を初め、それ以外にも、ここ平成元年度より平成14年度までに、実に112億2,600万円、うち、返済済みを差し引いた約90億円が、本市としましては特殊要因分の借金となっておりまして、通常事業分を足して、約190億円が地方債現在高となっているわけであります。
 合併を間近にし、しかも来年2004年度には、今までの1.5倍の交際費が見込まれるなど、予断を許さない状況になっております。そこで、今後、合併を見通しての財政計画をどのように見ているのか、まずお伺いしておきたいと思います。
 

答 次に、合併を見通した財政計画についてでございますけれども、合併に伴って予見が必要な事柄といたしましては、例えば議員からもおっしゃっておりましたように、サービス水準や事務事業の効率化、あるいは合併の特例債を活用する事業などをどうするのかということ。そのほか、1市2町のサービスそのものに影響すると申しますか、職員の適正な定数配置がどれくらいの数になるかという、今申し上げましたようなことがきちんとしませんと、なかなか財政計画というのは立てるわけにまいりません。
 それで、今どういう状況にあるかと申しますと、標準的な10万人の都市の財政規模、それから、袋井市、森町、浅羽町を、単純に1市2町を加えました足し算をしたときの台所の事情、それから、そういうものの中に、特殊事情を加味した財政状況、そういうことを全部把握して、分析をしながら、今、財政計画を作成しております。
 この計画は、率直な話、1つですぐにできるというわけにいきませんで、いろいろな状況によりまして変わってまいります。と申しますのは、例えば全体の規模はどうするのかという点について申し上げますと、既にあります10万人規模の市町村、それと私ども、森町と袋井市と浅羽町を加え、単純に合計しました財政、どこがどう違うのかと。違う中で、今度は一体、この袋井市、森町、浅羽町は、どの部部に重きを置いて、どの部分を削っていくのか、こういうことを考慮しながら財政計画をつくっていかなければならない。となりますと、いろいろなデータが入ってくるたびに、その数字も変更してまいります。ということで、現在、その財政計画を事務レベルでつくっている最中であるという状況にございます。
 
問 さらに、これまで発行してまいりました特殊要因分の地方債、例えば減収補てん債、財源対策債、減税補てん債、赤字地方債につきましては、地方交付税基準財政需要額算入で100%面倒を見てもらうとの国の約束となっておりますし、景気対策の公共事業に係る地方債を発行しましたけれども、40%から55%を見てもらえるということで伺っておりますが、そのほとんどが地方交付税基準財政需要額に算入ということで、国では説明しているわけであります。
 しかし、昨今の交付税特会を見ましても、決して当てにできる状況ではないと思いますが、ともあれ地方債発行に見合った交付税措置がされているのか、実際、これまで幾らぐらい交付税措置がされてきているのか、お伺いしたいと思います。
 
答それから、その次に御質問でございます、地方交付税措置の状況につきまして、これは完全に今までのものは地方交付税として、元利償還金として戻ってきているかという質問でございますけれども、14年度分、それから15年度分、それぞれ6億7,000万円、7億5,000万円というように、基準財政需要額に算入されております。近年の借入分につきましては、元利償還金の40%程度が交付税措置をされております。今後、交付税はどういうように変わるのかという問題がございますけれども、基本的にはこうしたルールが守られていくことによって、それを前提にしまして、地方の財政運営がなされているわけでございますので、守られていくものというように思っております。

   
問 さらに、今後、行き詰まった交付税特会を改善すべく、中小自治体に配分を厚くしてまいりました傾斜配分を戻す措置がとられようとしております。これに乗じて、町村では7%、市では4%、交付税を削減するとまで、元内閣官房副長官の石原信雄氏などは公言しております。今後の交付税減額の見通し、すなわち傾斜配分廃止の影響を、袋井市としてどのように見ているのか、お伺いしておきたいと思います。
 
答 それから、小規模市町村に対します傾斜配分の問題の御質問がございましたけれども、その割り増しは、袋井市の場合には15年度で2億9,000万。ちなみに、1市2町全部合わせますと11億6,000万円。これは、合併して10万人の都市になり、割り増しが対象にならないということになりますと、相当、今度は地方交付税も減ってくるのではないかと。
 そうはいっても、10年間の算定替えの特例期間と、その後の5年間の激変緩和措置も反面保障されていると。こういう要素を入れながらの財政計画の策定でございますので、それで、なかなか財政計画もそう簡単に数字だけが出てくるというわけではないということを申し上げたいと存じます。 
問 以上、財政にあわせて伺っておきたいのは、骨太の方針の中でも触れられております合併問題についてであります。いよいよ合併協議会も4回を経過し、具体的協定項目に入ってまいりました。総論賛成、各論反対が合併にはつきものと思いますが、予想される幾つかの相違点が、今後の協議の中で大きな問題となってくると思われます。
 そこで、行政サービスの水準格差について、お伺いするわけですが、例えば、都市計画税が袋井市は0.3%、市全域課税なのに対し、森町は、町の一部に0.2%課税、浅羽町は非課税と、このようになっているわけであります。また、幼稚園保育料も、袋井市は7,500円、森町は5,000円、浅羽町は5,500円となっております。さらに、幼稚園の給食や水道料金、国保税の賦課など、私の承知している範囲だけでも、1市2町の行政水準格差はかなりに上るわけであります。
 そこで、お伺いいたしますが、袋井市、浅羽町、森町、この行政サービスの水準の相違点、すなわち行政格差をどのように認識しているのか、お伺いしたいと思います。そして今後、大きな調整を要する課題が、何件、何項目あると、このような認識をされているのか、市長の見解を伺っておきたいというように思います。
 御案内のように、現在の合併協の進め方では、24項目の協定事項、28件の各種事務事業の提案時期は、9回までの中で、担当部署の調整状況を受けて、首長、助役の事前打ち合わせを経て、合併協に提出されるというようになっておりまして、委員であります私たちにも、その都度提案される形をとっております。合併協委員のみならず、早い段階から、こうした状況は共有、事前の勉強をしておくべきというように思いますが、どういう段階で、この資料提供をされていくのかも、お伺いしておきたいというように思います。
 いずれにいたしましても、都市計画税、幼稚園保育料に代表される税や料金の決定等、行政サービスの水準をどのように調整していくのか。以前、議会答弁をいたしております、「サービスは高く、負担は低く」の方針を堅持するのか、袋井市としての基本方針を伺っておきたいと思います。
答 次に、合併における1市2町の行政サービスの水準格差についてでございます。例えば自主運行バスの問題とか、都市計画税の賦課、あるいは乳幼児医療の問題、それから水道料など、広く住民生活に影響を及ぼすもの、あるいは住民の負担を伴うもの、こういうものにつきまして、大変サービスの格差と申しますか、負担の格差、そういうものも、この1市2町の……
(テープがえ)
……それは、ある面ではどこの市町村におきましても、それぞれ歴史的な経緯がございますので、どこと合併をいたしましても、そういう問題はあるものというように思っております。
 こうしたもののうち、いわゆる行政経営上の根幹となるもの、あるいは住民の生活に非常に影響のあるものを重要課題としてとらえまして、1市2町の町長、市長、助役会議におきまして、慎重に協議をしている。この協議も一遍にできるものではございませんで、事務レベルがある程度議論をしたそのものが助役会議、それから首長の方へと上がってまいります。その件数も、現在は30件くらいを見込んでおりますが、これも、むしろ今後増加することが予想されます。と申しますのは、合併の中身にいろいろ入っていきますと、より具体的な話になればなるほど、やはり格差があるもの、あるいは歴史的、文化的な背景があって、そう簡単に袋井市と森町と浅羽町を一緒にするということができないものが結構出てまいります。そういうものを無理に一緒にすることもよくありませんし、それからまた、それらを全然一緒にせずに、ばらばらなままいこうというのは、合併しても1つのまちの中に1市2制度、3制度ということになってしまいますので、そういうことを考えますと、この件数も、現在は30件くらいと見ておりますけれども、これが今後、ふえてくるということも十分考えられます。
 それから、こうした事務事業につきましては、首長、助役会議におきまして調整後、合併協議会に提案し、協議されるということになりますけれども、御質問にございましたように、これら調整すべき重要事項につきましては、今後、できる限り早期に合併協議会に提案できるように努めてまいりたいと思っておりますし、また、こうした案件の現状につきましては、早期に住民の皆様方、あるいは議員の皆様方にも情報を提供してまいりたいと考えております。
 また、違っている事務事業につきましては、1市2町の合併の原則といたしまして、調整方針でございますけれども、サービスは高いところに、できるだけいいサービス、そして負担は低いところにということを原則として調整するということでございますが、すべての事務事業を、サービスは高いところに、負担は低いところにと調整するとなりますと、これは反面、もう一つの柱でございます財政の健全化という点にはそぐわないものになります。こういうこともありますので、なかなか調整も難しいということを、現実として感じております。
 いずれにいたしましても、よりよいまちをつくり上げることが合併の本旨でございますので、総体的にサービスが向上するよう協議し、調整してまいりたいと、このように考えております。

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国体開催について 
   
a 国体開催準備状況について
   @開会式、閉会式運営及び陸上競技、バスケットボール競技の開催準備
   A全国障害者スポーツ大会の開催準備
   Bスポーツ芸術の開催準備
   C炬火リレーの運営と市民参加の状況
   Dボランティアの状況
   E民泊の受け入れ進捗状況
   F輸送交通・警備体制の確立状況
   G広報啓発・歓迎装飾の状況
   H交流情報発信事業の準備状況 ほか

問 次に、第58回国民体育大会及び第3回全国障害者スポーツ大会の準備状況について、お伺いをいたします。昭和32年、第12回大会以来、実に46年ぶりの大会となりました。NEW!!わかふじ国体、天皇皇后両陛下の御光来を仰ぎ、袋井市の歴史にその名をとどめる大事業でありまして、開催までに、ついにあと26日と迫ってまいりました。
 本市におきましては、たしか平成5年当時、大会開催方針とともに、会場地市町村選定方針が投げかけられて以来、実に足かけ11年。経費的にも、人件費を含めて総額約9億円を超える大交流事業としての準備を進めてきたわけであります。いよいよ来月下旬には、全国から多くのお客様が、民泊家庭や地域に、そしてエコパにおいでになるわけであります。
 そこで今回、これまでの準備を整理するとともに、残された期間、遺漏なき準備態勢確立ということで、以下、準備進捗状況について、お伺いしたいと思います。当局におかれましては、国体推進課を中心に、全庁を挙げて諸事万端、万全なる対応がとられていらっしゃるかというように思いますが、仕上げの点検という意味で御答弁をいただきたいというように思います。
 まず初めに、1番目といたしまして、開会式・閉会式運営及び陸上競技、バスケットボール競技の開催準備について。
 次に、2番目として、全国障害者スポーツ大会の開催準備について。
3番目として、スポーツ芸術の開催準備について。
また、4つ目に、炬火リレーの運営と、市民参加の状況について。
5番目に、ボランティアの状況について。
6番目、民泊の受け入れ進捗状況について。
7番目、輸送交通整備体制の確立状況について。
8番目といたしまして、広報啓発、歓迎装飾の状況について。
9番目に、交流情報発信事業の準備状況について。
それぞれ項目を挙げさせていただきましたけれども、こうしたカテゴリーごとの現時点における準備状況について、お伺いをいたしたいと思います。
 また、開会式への市民入場予定数、大会イベントへの参加者数等、市民参加の総数をどの程度現時点で把握されているのか、お伺いをいたしたいと思います。漏れ伺うところによりますと、入場したい市民が入れないとのことでありますが、その点についても、お伺いしておきたいと思います。
 いずれにせよ、これまで宿駅400年祭、2002FIFAワールドカップに次ぐ、21世紀初頭、袋井ドリームの締めくくりの大事業でありまして、この準備状況について、お伺いするものであります。

 
 
答 次に、国体の開催準備状況についてでございますが、まず、開会式と閉会式の開催準備について申し上げます。開会式・閉会式の運営は、すべて県が所管することになっておりますが、開会式に、袋井市からは式典前演技やジュニアマーチングバンド、プラカードを持つ人、合唱隊といたしまして、約1,000人が出演いたします。また、閉会式には、市内の銭太鼓の2団体、1,000人も出演いたします。陸上競技、バスケットボール競技の開催準備につきましては、競技役員等の委嘱も完了し、現在、参加資格の審査、組み合わせ抽選会、プログラム編成などの準備作業を進めているところであります。
 次に、全国障害者スポーツ大会、わかふじ大会の開催準備でありますけれども、車いすバスケットボール競技の運営につきましては、国体と並行して準備を進めるとともに、ふれあい広場の開催準備や、大会スタッフの介助研修などにも取り組んでおります。
 次に、スポーツ芸術の開催準備でありますが、炬火の袋井市到着を祝います炎迎祭をメーン事業に、月見の里学遊館でのセレブレーションコンサート、袋井市文化協会の市民文化祭、香りの丘茶ピアの「見て、触れて お茶の体験」の4事業を開催するため、準備を進めているところであります。
 特に10月19日に開催いたします、炬火を袋井に迎えるという意味の炎迎祭でございますが、袋井太鼓、銭太鼓、木原大念仏や、今井手筒花火乃会など、多くの市民、団体の参加を得て、前夜祭的な催し物にしてまいりたいと考えております。
 次に、炬火リレーは、380人で編成したリレー隊と、中継地の運営や沿道での交通誘導などに、地域の方々、約300人の御協力を得て運営してまいります。競技会の運営には、期間中、延べ1,300人のボランティアが必要であると見込まれております。このため、平成11年から、袋井市イベントボランティアとしてスタッフを募集してまいりました結果、600人余のボランティアの確保ができ、十分対応できる体制が整いました。延べ1,300人は、期間中の延べ1,300人でございますので、600人のボランティアで対応できると、このように考えております。
 次に、民泊の受け入れ進捗状況についてでございますが、各都道府県の出場選手の決定に伴い、各チームの宿泊責任者と連絡を取り合って、各家庭への配宿作業を進めるとともに、受け入れ県ごとの民泊説明会の開催など、受け入れ準備を進めているところであります。
 次に、輸送交通、警備体制についてでありますが、陸上競技の選手、監督の輸送は、市内全域に15ルートのバス路線を設定し、102カ所の仮設バス停を設けて、エコパまで輸送する計画であります。現在は、時刻表の作成を行うとともに、バス停の標識や案内看板等の製作を進めております。バスケットボール競技の選手、監督の輸送は、チームが独自に持ち込むチームバスと、実行委員会が運行する計画バスで輸送を行います。そのほかの輸送方法といたしましては、愛野駅・エコパ間のシャトルバス、園内シャトルバス、学校観戦バスなどを運行することとなっております。
 場内警備につきましては、主要出入り口等に警備員を配置し、大会参加者の安全を確保するとともに、大会運営に混乱を来さないよう通行管理を行うなど、配慮してまいります。また、消防防災対策につきましては、大会期間中、消防車、救急車、各1台を常時配備するとともに、各地区消防団の協力を得て、巡回警備等、災害の防止に努めてまいります。
 次に、広報啓発と炎迎装飾についてでありますが、大会開催の機運を盛り上げるため、中学生の手による原野谷川、和橋下流の護岸ブロックへの記念壁画、先日、7月の暑い日でございましたが、やっていただきましたし、それから、横断幕や歓迎のぼり旗等を設置するとともに、企業や団体の協賛をいただいて、広告物や啓発用品等を作成いたしたところであります。また現在、来場者へ配付する観戦ガイドブックや、あるいは地図を作成しております。
 次に、交流情報発信事業の準備状況でございますが、10月26日から28日までの3日間、エコパエントランス広場に特設ステージを設け、袋井市の芸能や、小中学生が取り組んだ歓迎応援のワークショップの成果を発表する情報発信イベントを開催するとともに、大会期間中、コミュニティFM放送を活用して、袋井市独自の大会情報を発信いたしますとともに、来場者を対象に、観光フロンティアガイドが、本市の観光文化スポットを紹介する袋井名所めぐりも実施いたします。なお、NEW!!わかふじ国体の開会式は、非常に人気が高うございまして、入場券が抽選となりました。残念ながら、希望者の全員が観覧できない、こういう実情でございます。市民の開会式への入場につきましては、県も若干の配慮もしてくれまして、現在、小中学生を中心に、6,600人余の方々が招待を受け、観覧することになっております。
 また、国体への市民の参加につきましては、直接、大会運営に携わる方々のほか、国体に向けてのクリーンアップ作戦や花いっぱい運動、民泊の受け入れや観戦応援、袋井学校ドリームもてなし運動などを通じて、多くの市民に何らかの形でかかわりを持っていただくことができたものと存じております。
 今、るる申し上げましたように、このようにたくさんのイベントをやって、そして市民が一丸となりまして、この国体に参加して、これを成功させたいと。その自信を、今度は新たなまちづくりに生かしてまいりたいと、このように考えております。
 
 

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環境対策について(地球温暖化・下水道)

 a 地球温暖化対策について
   ・計画達成に向けての進捗状況
   ・各種計画についての整合
   ・袋井市まちを美しくする条例実行計画の総括と今後
   ・ 〃 条例導入の行政評価(落書き・ポイ捨対策等て)
   ・ISO14001行政・事業所交流
   ・PRTRの本市における対応
                  
 

問 次に、国体を目前にいたしまして、袋井市まちを美しくする条例の
具現化、また、まちを美しくする条例実行計画5年目の総括と、今後のさらなる推進について、お伺いをいたします。 本市では、まちを美しくする都市宣言、日本一健康文化都市を通じて、創造性豊かな個性ある袋井市の実現のため、心と体とまちの健康づくりに向け、人と自然が共生することができる健全で豊かな環境を保全するとともに、経済社会活動による環境への負荷を減らし、すべてのものが一体となって環境に優しい社会を創出するという考えのもとに、平成10年9月、袋井市まちを美しくする条例を制定し、翌11年4月1日より施行してまいりました。また、当該条例を補完する意味で、アクションプログラムも策定し、まちを美しくする条例実行計画書なるものが作成されてまいりました。
 御案内のように、自然環境の保全、緑化の推進、廃棄物の処理、さらには、環境教育及び学習の推進、そして地球環境に関する国際協力の推進等、9項目にわたって実行計画書を作成してまいりました。私は、条例制定にせよ、この実行計画にせよ、袋井市の取り組みは、実に先駆的であり、取り組みの結果、平成13年3月、私からも提案をさせていただいたISO14001の取得や、袋井市一般廃棄物処理基本計画策定に至ったと、このように承知をいたしているところであります。
 実は、このまちを美しくする条例の事項計画も、やがて5年が経過する中で、一定の役割を果たしてきてはいるものの、いま一度、点検・整理し、条例目的でも明らかにされておりますように、環境保全の基本理念の上に立った市や事業者及び市民の責務のもとに、さらなる環境保全を推進し、市民の健康で文化的な生活を確保していくという視点から、何点か質問させていただきたいと思います。
 まず1点目。環境問題で最も重要な課題、それは、国家にせよ、地方自治体にせよ、避けて通れない問題が、地球温暖化対策であります。これまで、既に御案内のことですが、平成4年、1992年の地球サミットで、持続可能な開発のための人類行動計画、アジェンダ21や、国際連合気候変動枠組み条約が採択されて以来、本格的な取り組みが開始されています。とりわけ、平成9年、地球温暖化防止京都会議において、温室効果ガス削減に向けて世界的な取り組みが確認され、我が国は、平成2年、1990年を基準年として、2008年から2012年の5年間の平均的な温室効果ガスの排出量を6%削減することを約束いたしました。
 これら背景の中で、平成10年10月、地球温暖化対策の推進に関する法律が制定され、市町村に対しましても、温室効果ガスの排出等のための措置に関する計画策定が義務づけられたところであります。本市でも、これを受け、平成17年度までにCO2 換算排出量を433トン削減するといった目標値を設定しております。現在、それぞれの計画達成に向け実行中のこととは思いますが、進捗状況がどうなのか、また、市が進めております各種のリサイクル、また、行政が補助金を出して廃品回収補助制度なり、こうした市民サイドの支援策をCO2 削減のカウントとして見られないのか、いずれにせよ、袋井市としての温暖化対策の進捗状況について、お伺いしたいと思います。

 
答 次に、環境対策の御質問にお答えを申し上げます。
 初めに、地球温暖化対策の進捗状況でございますけれども、本市では、地球温暖化対策実行計画を平成12年度に策定いたしました。この計画では、市が実施する事業活動に伴って、排出される温室効果ガスの総量を、平成17年度までに、平成11年度に比べまして6%削減するということを目標にした計画を、12年度につくりましたけれども、平成14年度の温室効果ガス総排出量は、8.9%の増加という状況になっております。当初計画と大分これが違うわけでございまして、その要因としまして、月見の里学遊館の開館や、愛野駅の開業ということがございますけれども、仮に、こういう後からできましたいろいろものを除いて考えますと、3.9%の減ということになっております。3.9%、通常ベースで減があるけれども、こういうものを入れましたら結果として8.9ということで、大幅に計画を上回っておりまして、私といたしましては、いささかこれは困ったことだと思っております。今後、さらなる削減を目指して努力をしてまいり、地球温暖化を抑制するために、当市といたしましても頑張っていくことが必要であるというように思っております。
 また、御質問のリサイクルの推進や、市民による廃品回収補助制度の効果、これを温室効果ガス削減にカウントしたらどうかと。これは結局、今、8.9%増になってしまうもので、こういう数字を入れれば、「△」にもなってくるのではないかという御趣旨でございますけれども、先般の計画のときの目的が、市の施設運営に伴うものというようにいたしましたので、直ちにカウントすることはできませんけれども、市全体と考えてみますと、こうした取り組みということは、地球温暖化抑制に大きな効果があるものと考えております。

 
問 2点目は、袋井市温暖化対策実行計画書、まちを美しくする実行計画書と、袋井市一般廃棄物処理基本計画、さらには、ISO14001策定、それぞれの目標値、あるいは指数についての整合性の問題であります。いずれも、向かうべき方向性は同一のものであり、これらを常に補完し合っていくことが大切であると考えます。ともあれ、各種計画の目標数値についての整合性が図られているのか、一元化資料の作成を提案するものでありますが、その点の考え方について、お伺いしたいと思います。

答 それから次に、各種計画の整合性についてでございますけれども、地球温暖化対策実行計画など、4つの計画がございます。4つの計画、それぞれがバランスよく効率的に進捗されることによって、これらの計画がより効果的、有機的に組み立てができまして、本市の環境保全によりよい影響を与えることができるということで、これらの4つの計画の、おのおの基礎数値となります単位が違っておりますけれども、しかしながら進捗状況、そうしたものでもって、お互いに連携を持ちながらやっていくことは、非常に効果的である、このように思っております。

 
問 3点目は、袋井市まちを美しくする条例実行計画の現時点における総括と、次なる実行計画の予定について、お伺いしたいと思います。前段でも触れましたが、本市では、当該実行計画について、自然環境の保全、緑化の推進、廃棄物の処理など、9項目にわたって目標を設定し、鋭意推進してまいりました。
 例えば、廃棄物処理等を見ても、平成15年度までの目標設定をもとに推進されていますが、すべての項目が満足のいくアクションプログラムどおりの結果が得られているのか、この際、お伺いしておきたいと思います。あわせて、今後、条例を具現化する実行計画を、いつ、どのように策定していくのかも、お伺いしておきたいと思います。
答 次に、袋井市まちを美しくする条例実行計画の総括と、次期実行計画の予定についてでございますけれども、実行計画では、条例の内容を、廃棄物の処理、リサイクルの推進などの9項目に分け、具体的目標値を定め、運用してまいります。
 まず、廃棄物の処理についてでありますが、ごみの減量を目標に、平成13年10月に、半透明のポリエチレン製のごみ袋を導入するとともに、分別の徹底を図っているところであります。また、民間からなる環境保全対策委員会で、ごみ減量化対策を具体的に提案し、実施しているところでございます。そういっても、残念ながら、ごみの量は年々増加しているところでございます。
 次に、リサイクルにつきましては、平成12年度に、缶類やペットボトルなどに加え、容器包装プラスチックの収集を開始し、年々実績も上がり、リサイクルが進んでいるところであります。また、全体のリサイクル率も、平成11年度から20%を超える状況となり、県や全国の平均を上回っております。
 大気環境保全関係では、24事業者と公害防止協定を締結するなど、環境保全に取り組んでいるところであります。
 次に、水環境につきましては、19カ所の河川や、23カ所の工場排水の水質分析を毎年行い、監視しているところであります。また、合併処理浄化槽の設置数や、公共下水道への加入率も年々増加しており、良好な水環境の保全にも努力しているところでございます。
 地球環境に関する国際協力の推進についてでありますが、公共施設へ太陽光発電や風力発電などを設置するとともに、太陽光発電設置者に対する補助金を84世帯へ交付し、環境保全を推進しているところであります。
 また、次期実行計画につきましては、合併ということもございますので、今後、新たな枠組みの中で検討してまいりたいと考えております。
問 4点目、条例制定後の運用で、具体的に条例に基づいてどの程度の成果が出されているのか、行政評価の観点から検証した実績と問題点、課題対策について、お伺いしておきたいと思います。これは、市民の指摘でありますが、最近、公共物への落書き、あるいはごみのポイ捨てが目立ちますが、パトロール強化で、国体前の袋井市を一層きれいにということで、提案をさせていただく次第であります。  答 次に、公共物への落書きについてでございますが、国体前にきれいにするよう、対応してまいりたいと存じます。また、ごみのポイ捨てにつきましては、現在、パトロールや啓発に努めているところでありますが、自治会や事業所などでも、クリーンアップ作戦の実施を予定していただいておりますので、袋井市を訪れる多くの皆様が、快適に滞在していただけるよう、こうしたものによりまして、整備をしてと申しますか、そういう状況をつくってまいりたい、このように考えております。
問 5点目、市内ISO14001取得事業所と、行政事業所間の交流事業の推進について、現況と今後ということで、簡単にお伺いしておきたいと思います。 答 次に、ISO14001についての行政と事業所交流についてでございますけれども、本年2月に、袋井市内で認証取得をしている17事業所の担当者レベルでの交流会を開催いたしましたところ、12組織の御参加をいただきました。それぞれ取り組み方法が異なる中で、環境法令の入手方法や、取り組み結果の公表、さらには、廃棄物分別の徹底の方法、内部監査の方法、こうしたことを、各事業所から活発な発表がございまして、環境保全に対する関心の高さが伺われました。
 このように、各事業所と連携して環境問題の取り組みを情報交換したり、検討したり、そうしていくことが有益であると考えますので、今後も定期的に情報交換を開催してまいりたいと存じます。
問 環境問題の最後の質問になりますが、最近話題のPRTRの袋井市における対応ということで、これまた簡単にお伺いしておきたいと思います。これは毎年、どんな化学物質が、どこからどれだけ排出されているかを知るための仕組みです。行政のかかわりと対応ということで、お伺いをしたいと思います。
答 次に、PRTRについてでございますが、PRTR法は、有害性のあるさまざまな化学物質の環境への排出量を把握することによりまして、化学物質を取り扱う事業者の自主的な化学物質の管理の改善を促進し、化学物質による環境保全上の支障が生ずることを未然に防止することを目的とした法律でございます。
 この法律の上では、国と県とに役割を明示しているものでございまして、市には直接的な役割を課しているものではございませんけれども、しかしながら、今後、必要に応じまして、県とも連携し、有害性のある化学物質の排出の抑制に努めてまいりたいと考えております。

b 下水道事業の進捗状況について
   ・中間事業総括について(接続率・普及率等)
   ・袋井市下水道基本構想報告書
         「事業計画」の位置づけ
   ・計画見直し(汚水処理ベストミックス)の考え方
   ・下水道排水設備の規定に対する見解

問 次に、環境問題に関連して、下水道について、お伺いをいたします。本市の下水道は、平成2年3月、基本構想策定以来、翌年、地元田原の皆さんの御同意をいただき、それ以降、平成4年の下水道事業都市計画決定、平成5年の下水道事業認可を受け、管渠の着手。平成7年には、袋井浄化センター建設工事着手に至り、平成11年4月に、駅前、田原、西田、川井の一部供用開始となりました。
 これまで、1期、99ヘクタール、2期、189ヘクタール、3期、99ヘクタール、4期、138ヘクタール、都合525ヘクタール、いずれも順調に事業化推進が図られておりますことに、関係者に敬意を表する次第であります。振り返れば、元年に基本構想に着手して、ことしが15年目。また、供用を開始して、来年で5年目ということで、この下水道事業も節目の年を迎えようとしているわけであります。当初、私ども議会に説明されました年度別建設費と財政計画では、これはあくまでも平成元年当時の指数でありますけれども、平成50年までを目標とし、管渠に320億9,000万円、ポンプ場に7億3,000万円、処理場、112億4,000万円、事業費計として440億6,000万円の総額が提示されました。特に、これにかかる国費、すなわち補助金は155億8,900万円と想定し、本市の持ち分となる臨時特例債、35億900万円、地方債、225億5,900万円、市費も24億300万円と、気の遠くなる財政計画が、当時、示されたところであります。
 実は、6月の定例会、久野議員の合併浄化槽に絡めた答弁で、市長は、公共下水道計画もあわせて見直しする旨、踏み込んだ答弁をされました。午前中、さらなる久野議員の発言の中で、答弁としては、いわゆる合併後の先送りをするような、若干あいまいな答弁のような気がいたしましたけれども、いずれにいたしましても、前段申し上げましたとおり、骨太の方針、三位一体改革で、交付税も補助金も削減されると、そんな厳しい背景下にある中で、しっかりした袋井市単独の計画整理が私は求められていると思います。これは、1市2町の合併での調整前に、袋井市として後年度負担をどのように整理しておくか、主体的に計画を整理しておかなければならない重要な案件かというように思います。
 いずれにせよ、中間整理という立場から御答弁をいただきたいわけでありますが、まず1点目、現状の事業進捗、接続率、普及率を初め、現段階での事業総括について、お伺いしておきたいというように思います。殊にアクアピュアの機能として、環境教育の拠点にとの意見が交わされた経緯もありました。視察見学者や、水環境に対する教育の場としての当該施設の考え方についても、お伺いしておきたいと思います。
                                                
答 次に、下水道問題についてでありますが、平成14年度末における公共下水道の供用面積は、324.3ヘクタール、整備事業費が200億2,600万円となっております。下水処理の普及状況は、公共下水道による普及率が20%。小川町浄化センターによるものが5%。農業集落排水によるものが0.5%。合併処理浄化槽によるものが12.8%。合計38.3%となっております。公共下水道の接続率は68%でございます。
 また、市民に対する環境教育の実施につきましては、幼稚園や小中学生を対象とした下水道ポスター、ぬりえワールドの開催や、下水処理場の見学者を対象として、下水道事業のPRを行っているところであります。また、日本一健康文化都市の指標における2005年度目指そう値である生活排水の処理率、29.7%に対して、平成14年度末も同じ29.7%。ですから、そうした意味では、目指そう値を達成しているということになります。                                                    
問  さらに2点目。平成2年3月に策定された、タイトル「平成元年度袋井市下水道基本構想報告書」の事業計画の位置づけ、これにつきましては、実にあいまいな位置づけになっているような気がいたします。先ほど申し上げました、都合440億6,000万円の財政計画と事業計画でありますけれども、この基本構想についての今後の位置づけについて、お伺いしておきたいと思います。 答 次に、袋井市公共下水道基本構想報告書における事業計画の位置づけの御質問でございますけれども、この構想は、平成元年度に公共下水道の整備を実施していくことを目的に、50年間の整備を目標として構想を立てられたものでございます。現実には、このもとに袋井市公共下水道基本計画を策定しまして、これに基づきまして事業認可を取得して、事業を進めているところでございます。
問  また、3点目といたしましては、前回の議会で見直し計画をすると、午前中の、方向性も出されているわけでありますが、私は、基本は、汚水処理ベストミックス、これをどのようにするかということが一番重要であるというように思います。下水道は、下水道、そして合併浄化槽のみではありません。農集排、コミプラ、特環等々、いろいろな各種処理施設があるわけでありまして、これらをどのようにミックスさせ、ベストな状況で汚水処理をしていくかと、このことが重要であると思います。これについての基本的な考え方も、お伺いしておきたいと思います。
答  公共下水道の整備計画の見直しにつきましては、市町村合併が進められておりますことから、新市における公共下水道の整備計画を見直す際に、ベストミックスの考え方を念頭に置きまして、見直しを実施してまいりたいと考えております。
問 下水道の4点目。下水道排水設備の設計者に関する規定をめぐり、県内複数の市の下水道条例に、国の建築士法と整合しない情報が含まれているということで、県は通達文書を出しておりますが、本市の場合は該当していないのか、現状どのように指導しているのか、お伺いしたいと思います。
答  次に、下水道排水設備の規定に対する見解につきましては、建築士会及び排水設備指定工事店に対して、事務処理を統一するための説明等を行い、現時点では、法令に定められた取り扱いが行われているところでございます。

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子育て支援について

a 次世代支援対策推進法について
   ・行動計画策定指針の取組
   ・新市計画への組み込み
   ・日本で最も子育てしやすい街モデル事業の検討
   ・子育て事業の行政(水準)評価
   ・セイフー跡地への複合施設発言のその後
             (子育て支援センター等)

問 次に、子育て支援策についての考え方について、お伺いをしたいと
思います。御案内のように、2002年人口動態統計で、ついに1人の女性が生涯に産む平均の子供の数、いわゆる合計特殊出生率が1.32人と過去最低になったことが報じられました。国会でも、議員の超党派による少子化に歯どめをかけることを目的といたしました少子化社会対策基本法が7月に成立し、この9月より施行されております。
 こうした状況を重視した厚生労働省は、従来の保育中心から総合的な出産、子育て環境改善も視野に入れた少子化対策を見直しております。その一環として、さきの国会で、すべての子育て家庭支援をすることを市町村の責務と明記した改正児童福祉法と、その推進に向けた行動計画を2004年度中に策定するという次世代支援育成法が、それぞれ成立をいたしました。
 殊に、次世代支援育成法は、我が国の急速な少子化の進行等を踏まえ、次代の社会を担う子供が健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図るため、対策について基本理念を定め、国による行動計画策定指針、並びに地方公共団体及び事業主による行動計画の策定等の措置を講ずるということで制定されました。
 この中で、地方公共団体の行動計画として指針が示され、市町村は、例えば地域における子育て支援や、母性並びに乳児及び幼児の健康の確保及び増進など、7項目を組み入れた行動計画を策定するということになっております。さらに、この法の特色として、その他、一般事業主なども対象となっております。
 そこで、まず1点、お伺いいたしますが、この次世代支援対策推進法では、市の行動計画は、来年4月から策定となっておりまして、これに向けた準備が必要になってまいります。そこで、本市の取り組みの基本的な考え方について、お伺いしておきたいと思います。午前中のこれにかかわる質問に対しての答弁で、現状の調査を住民参加でやってまいりたいと、補正予算も視野に入れたというような答弁がされたように私は受けとめましたけれども、具体的に、これに向けての準備をどのようにされていくのか、お伺いをしておきたいと思います。
答  次に、子育て支援についての御質問にお答えを申し上げます。最初に、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画策定についてでございますけれども、今日まで進めてまいりました子育て支援の現状分析を行い、新たに実施するニーズ調査の結果を踏まえ、子育てにかかわる方々の参加を得て、策定してまいりたい、このように考えております。

 
問  また、2点目。ちょうど合併にあわせて新市計画を策定する時期と重なりますが、当該行動計画と整合させていかなければならない、子育て支援問題については、そのように考えます。その点の考え方について、市長の考えをお伺いするものであります。
答 次に、新市計画との整合についてでございますが、ニーズ調査につきましては、1市2町統一した内容で実施するとともに、それぞれの地域資源や特性を生かし、新市にふさわしい行動計画としてまいりたいと考えております。
問 3点目。厚労省は、こうした支援法に重ねて、日本で最も子育て支援しやすいまちを目指して、総合的に子育て支援策に取り組む自治体を指定し、資金面で後押しするモデル事業を実施することを決めました。私は、この当該事業を、この際、ぜひ検討すべきというように思うわけであります。なぜなら、実は、私ども袋井市は、現在、少子化の流れにありながら、出生率は、平成13年全国平均が1,000人当たり9.3人となっておりまして、静岡県が9.5人、近隣の3市10町、すなわち管内平均9.8人に対し、袋井市の出生率は堂々の11.4人と、トップとなっているわけであります。少なからずこの袋井市で、若いご夫婦が出産を決断されたわけでありまして、これは実にありがたく、しかも大変心強いことだというように思います。そうした意味から、日本一子育てしやすいまちへの名乗りを、この際、ぜひとも提案するものであります。
答  次に、「日本で最も子育てしやすい街」モデル事業についてでございますけれども、この事業は、対象市町村を国が指定するということになっておりますので、本指定が受けられるよう努力してまいりたいと考えております。
問 さらに4点目。ファミリーサポートセンターや児童クラブ、子育て支援センターの取り組みなど、本市の支援委事業は大変評判がよいというように伺っております。本市のこうした子育て事業の推進を、当局としましてはどのように評価されているのか、お伺いしたいと思います。あわせて、午前中も出ましたけれども、現状の保育の待機者の実態と対策、さらには、子育て支援についての当局が把握している特にこの課題について、行政評価の観点から、お伺いしておきたいと思います。
答 次に、本市の子育て支援の評価と課題についてでございますけれども、本市では、民間の方々によるファミリーサポートセンターや、子育て支援センターが効果的に活動し、高い評価をいただいておりますことは、大変うれしく思っております。
 次に、保育所入所待機児童対策につきましては、本年7月1日現在の待機児童数が27人でございますけれども、平成16年度には、社会福祉法人による保育所の新設が計画されておりますので、この解消が図られるものと期待をいたしております。子育て支援における課題につきましては、今後実施するニーズ調査におきまして、的確に把握し、行動計画の中に反映させてまいりたいと存じます。
問  子育てに関係して、最後にもう一点、お伺いしておきたいと思います。
 ことしの1月、セイフー跡地に「複合施設、医療と福祉のセンターに」という見出しで、当該地に(仮称)袋井駅前医療福祉センターとして、再開発が発表されました。これを受け、市として、子育て支援センターや老人福祉センターなどの施設入居も、一部幹部職員が検討しているとの報道がされました。実は、この記事を見た市民から、母親なわけですが、現状の南の子育て支援センターの状況改善に大きな期待が寄せられるものとして、問い合わせがありました。当該計画のその後と、南の子育て支援センターの駐車場問題、運用問題、改善策について、この際、あわせてお伺いしておきたいと思います。
 午前中の寺井議員の答弁の中で、別の施設を見つけたいということで、子育て支援センターの状況改善にかなり前向きな答弁がされたというように受けとめました。このことも含めまして答弁をいただきたいというように思います。
答 それから、セイフー跡地の整備計画に関することにつきましても、地権者の方々や関係する皆様方と、よりよい活用方法を話し合っているところでございます。

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自治会問題について

a 市広報(行政サービス)未配布世帯の把握と対策
   ・自治会のあり方
   ・自治運営交付金の考え方
   ・自治会長の事務軽減に向けて

問 次に、自治会運営に関係してお伺いをいたします。最初に、市の広
報物の配付のあり方ということでお伺いいたします。私のところに寄せられる意見の中で、自治会の位置づけを明確にし、広報を全世帯に配付してほしいというお便りをいただいております。実は、袋井市でもゼロ班、いわゆる自治会に属さない世帯が既に1,500世帯にもなっているということであります。昨今、本市も都市化の進行の中で、アパートも多く建設され、持ち家率が62.4%まで低下をしてまいりました。そうした皆さんが、結果、ゼロ班になるケースが多く、具体的には、市の広報物が届けられない、市民でありながら、行政情報など、必要な恩恵を得られないというものであります。この問題、背景には、行政と自治会の密接不可分な関係がありますので、最初に自治会の位置づけを整理する意味で、自治会の歴史について触れさせていただきたいというように思います。
 ところで、日本の自治会、町内会制度は、諸外国にない、日本独自の地域ぐるみの組織と言われております。部落会と呼ばれる地域住民組織は、その歴史を江戸時代にまでさかのぼるということで、極めて歴史のあるものではないかというように考えます。明治22年、市町村制に伴う合併によって消滅したものが、昭和の初期より復活し、特に昭和15年、内務省訓令、部落会町内会等整備要領によって行政認知がされ、昭和18年、地方制度改正によって、従来、法規定のなかった町内会、部落会の規定が設けられてきました。この規定の中の1項に、「市町村長は、町内会長、部落会長等に対して市町村の事務の一部を援助させることができる」ということで、それまで内務大臣訓令のみに根拠のあった町内会が、事務の一部を援助させることができるということで、市町村行政の補助末端機関になったと。私の承知する限りでは、以上のように理解をいたしております。
 その後、昭和22年、連合軍が、町内会、部落会は地方の民主化に有害だと決めつけ、解散させられるという経過もあったようですが、その後また、本市の自治会設置規定のように、全国的にも明確に自治会設置が推進されてきているわけであります。
 要するに、歴史沿革を見ますと、明確なようであいまいな位置づけとなっておりますことから、自治会加入は強制ではないが、加入しないと、広報物などを入手できないという問題が発生しているわけであります。
 そこで、まずお伺いいたしますが、現在、自治会に加入しないことによって、広報物が配付されないなどといった問題がありますが、こうした行政サービスが得られないという問題について、市はどのように把握、認識されているのか、お伺いいたします。
 実は、他市の例では、全世帯自治会加入を半強制した上で配付している市もありますし、焼津市などでは、新聞折り込みとし、新聞未購読世帯、1,000世帯程度に、行政から郵送していると、こんな市もあるようであります。
 いずれにせよ、県内各市町村、本市同様、いろいろ問題を抱えているようですが、一度整理をしておく必要を感じます。県内各市の実態把握と、全世帯に行政の情報が届くシステムの確立に向けての検討、その考え方について、お伺いするものであります。

 

答 次に、自治会についての御質問にお答えを申し上げます。初めに広報物の配付についてでございますが、現在、自治会の未加入世帯が1,500世帯おります。普通、私どもは、こうした方々に自治会を通していろいろな文書を配付しておりますので、この1,500世帯の中に、広報物が届かないという世帯がございます。この方々に、どういう形で市の広報物を届けるのがいいかと、いろいろな案を考えておりますけれども、現在は、この配付物を地元の公民館に入手できるように配置しまして、未加入の世帯の皆様には、こういうところに広報物がありますからということを御連絡申し上げております。
 こういう問題、つまり自治会に加入なさらない御家庭ということにつきましては、県内の各市、どこにもそういう問題がございまして、どういう方法が一番いいのかということが話題になっておりまして、よりいい方法を今後とも探っていかなければならない、このように思います。やはり公的な意味での情報を、おのおのの家庭に的確にお知らせするということも私どもの義務でございますので、この方々が入手できないという状況では困りますので、できる限りの方法をとってまいりたいと思いますし、また、今度はこういう方々が、可能であれば、自治会に加入していただくということも進めてまいりたいと思っております。

 
問 これにも若干関連するわけでありますが、基本的な考え方をお伺いするということで、2点目、自治会運営、自治会等運営交付金についてであります。現在、自治連合会1世帯につき年額250円、自治会に年額800円を交付しておりますが、このお金の基本的な位置づけと考え方について、お伺いしておきたいと思います。 答  次に、自治会等運営交付金についてでございますけれども、交付金は、自治会及び地区自治連合会の円滑な運営をしていただくため、自治会においては、年額1世帯800円、地区自治連合会においては、年額1世帯250円を基準に交付をしているものでございます。交付金の対象経費といたしましては、自治会の活動、運営に関する経費であり、会議費や親睦事業、防犯灯の管理費など、幅広い経費に充てられております。
問 3点目は、私からも申し上げるまでもないことでありますが、現在、自治会長さんは、大変な御労苦をされております。自治会長さんの皆さんの事務軽減策に向けてということで、当局の考え方をお伺いしておきたいと思います。
答  次に、自治会長さんの事務軽減策についてでございますが、自治会長、自治会長連合さんにおかれましては、それぞれのお仕事をお持ちのお忙しい中で、自治会のリーダーとして行政への住民要望の働きかけを初め、広報紙の配付、不燃物の分別など、多岐にわたって大変な御尽力をいただいておりまして、時間的な拘束、あるいはそうした意味でも御心労をおかけしたりと、大変なお手数をおかけいたしております。自治会長さんの負担軽減につきまして、これまでもいろいろな課題になっておりました。今後とも、文書の減量に努める、あるいは庁内の調整を図りまして、できるだけ御負担を軽減するよう努めてまいりたいと存じます。

自主運行バスについて

a 袋井市自主運行バス(ふーちゃん号)について
  ・要望のある地域への路線化計画の検討
  ・変更後の運行問題の把握

 問  最後に、自主運行バス「フーちゃん号」について、お伺いをいたします。この問題は、皆さんも御承知のように、市民の関心も高く、私自身、多くの皆さんからはがきやメール、そして直接に御意見をいただいております。平成14年1月7日より運行を開始いたしました当該事業、この8月までで累計3万5,023人、1日平均5.4人と、順調に運行いたしております。原田市長の目玉事業として導入してまいりましたが、関係市民からも喜ばれ、大変結構なことだと思っております。
 しかし一方、沿線外の各地域からの要望も多く、今後、運行地域の拡大、ルートの組みかえ、改善等、引き続き検討を要するものと思っております。
 そこでお伺いいたしますが、袋井市南部地区、笠原、豊沢、田原等、これら地域への路線化計画をどのように考えるか、お伺いしたいと思います。
 答  次に、自主運行バスについての御質問にお答えをいたします。まず、要望のある地域への路線化計画の検討に対するお尋ねでございますけれども、平成14年1月7日の運行開始以降、運行していない各地域から要望が出されまして、路線延長等により対応ができる地域につきましては、本年の4月から運行地域の拡大やルートの変更をしたところでございます。
 お話しございました袋井駅南部地区の笠原、高南、トヨアイ、田原地区につきましては、これ実は、中部運輸局の静岡運輸支局、あるいは県の交通政策室から、民間バスとの競合の指摘がある。ですから、民間バスが通っているところは、できるだけ避けてくれないかというのが、中部運輸局等の話でございます。と申しますのは、そのバス会社が、路線バスにとってみますと、現行の収支だけでも厳しいのに、自主運行バスが来ますと、さらにお客さんが減ってしまいますので、民間バス路線としても、より減便とか、あるいは路線の撤退まで考えなければいけない、こういう民間バス路線会社、あるいは中部運輸局等の意見でございます。
 しかしながら、現実を見てみますと、学童輸送に特化している路線については、開校日のみの運営であったり、バス路線があっても便数が少ない、こういった不便があることも承知をいたしております。
 現在、1市2町の合併に向け準備を進めておりますので、例えば、浅羽町の自主運行バスルートの中に取り組んでいくことも選択肢の一つである、このようにも考えられます。今後、さまざまな面からの検討を加えていきたいと考えております。
 問 2点目、この4月、多くの意見・要望を受けて、バス停の新設、廃止、移設等、また、ダイヤ改正も含めて大幅な改革をしてまいりました。しかし現実は、乗客が昨年7月ピークで、月当たり2,200人乗降されたものが、ことし7月には、1,400人に減少するなど、意外な結果になっているということを仄聞している次第であります。その点、運行変更後の問題をどのように把握されているのか、また、改善する考えがあるのか、お伺いいたします。
 答  次に、変更後の運行問題の把握についてでございますが、本年4月からのルートとダイヤの改正の結果、8月からの2路線の合計で、1日当たりの平均利用者数が、改正前の92.9人から68.9人に減ったと。その理由といたしましては、市民病院を基点とした夕方の便の利用者が非常に少ないと。それから新設のバス停を設けてくださいというお話もございましたので、設けたんですけれども、なかなかここから乗ってくれる人が少ない。それから、少しルートを長くしたりしましたので、回送便が必要になって、その導入によって、市民病院以外のバス停では、実質6便になってしまったということ。それから1便当たりの乗車時間、いわゆる1便当たりのルート時間が長くなったので、あるところからあるところへ行くのに、いろいろなところを回りますので、長いこと乗っていなければいけなくなったということがありまして、そういうことがお客さんが減った理由である、このように私どもは考えております。しかし、こうしたこともさらに改善をしていかなければならない、このように思っております。

 問 これまた合併後の問題で、浅羽町、森町との運行方式、ルート及びダイヤ、車両の料金形態等、交通空白地域の解消と住民の利便を図るため、1市2町での調整も必要になってくると思われます。これに向けても、基本的な考え方を伺っておきたいと思います。
 以上を申し上げまして、私の第1回目の質問を終わります。

 答  また、合併後の1市2町の調整についてのお尋ねでございますけれども、合併後に新市全体を見据えて、ルートやダイヤ、あるいは運行方式等につきまして見直しを行ってまいりたい。これは、バスの運行主体の問題も、袋井市、森町、浅羽町間で違ってまいりますので、そうしたものを見据えて、3者でもって一番効率的な方法を考えるべきであるということから、そのようにいたしたいと存じます。
 以上で、私の答弁を終了させていただきます。

再質問

問 ○議長(高橋桂一) 17番 大庭議員。
〔17番 大庭通嘉 議員 登壇〕
○17番(大庭通嘉) ただいま市長から、それぞれ大変丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございました。なお、政策的な課題につきましては、すべてまだ再質問したいところでありますけれども、私からの質問を課題として受けとめていただきまして、内部でさらなる検討、善処をお願いしたいというように思います。二、三、再質問、また、提案をさせていただく中で、市長からの御見解をいただきたい、このように思います。
 まず1点目、財政の問題でありますけれども、事務当局の方で、今、調整中だというようなお話もありましたけれども、今回の平成の大合併の一番の特徴というのは、やはり合併の特例債に尽きるというように思います。袋井市、森町、浅羽町が合併する場合、357億円の標準全体事業費、合併から10年間の事業の合算額まで発行可能ということになっているわけでありまして、さらに、合併直後の臨時的経費にかかわる財政措置7億5,000万円が普通交付税に上乗せということであります。
 いずれにしましても、この1市2町の合併において、特例債を発行する考え方、方向性を伺っておきたいというように思います。計画が立たないとできないという話でありますけれども、逆に、例えば、本市単独で、現在公表している財政計画では、公債費比率が平成15年度で15.3%、16年度で15.1%の推計をしているわけですが、新市において、特例債を上限まで発行した場合、公債費比率が何%推計になるのか。逆に、適正な公債費比率内でした場合は、特例債の発行が、上限幾らぐらいになるのかと。こういう、いろいろなとらえ方、考え方があるというように思いますので、市長から、もしくは担当部長の方から、そうしたものに対する考え方を、この際、伺っておきたいと思います。
 2点目は、合併に対する基本的な問題として、サービスは高く、負担は低くと。これについては、サービス高く調整するということで、市長から御答弁をいただいたわけであります。これは大変重要なことでありまして、サービスを高くすることによって、いわゆる必要となる原資がどのぐらいになるかということが問題になってこようかというように思います。30項目ということで、ただいま答弁をいただいたわけでありますけれども、これらの調整に当たって、どのぐらいの経費がかかっていくかということが、担当部長クラスで試算等をしてありましたら、この際、お示しをいただきたいと思います。
 3点目でありますけれども、公共物の落書きについては、きれいにするだとか、ごみの問題についてであります。実は、時間があと少しなものですから。こんな形で、今、袋井市内の落書き、何枚か写真を撮らせて……、議長、よろしいですね。
 信号待ちのところにごみが捨てられるだとか、落書きがかかれるということがいっぱいあるわけでありますが、まちの美化に対する問題で、それぞれ答弁をいただいたわけでありますけれども、さらなる袋井のまちをきれいにするということで提案をさせていただきまして、市長の見解をいただきたいと思います。
 実は、ごみがごみを呼ぶならぬ、割れ窓が割れ窓を呼ぶという理論が、最近、マスコミ等でも取り上げられております。それは、ブロークン・ウインドーズ・セオリー、別名「割れ窓理論」、もしくは「破れ窓理論」というものであります。この内容は、美しいまちづくりにはもちろんのこと、地域社会、あるいは教育にも応用のきくものである、このように思いますので紹介をさせていただきます。
 米国の警察財団は、1972年、米カンザス州カンザスシティーで「防犯パトロール活動」を、ニュージャージー州ニューアークで「警察官のパトロール強化」を実施しまして、このニューアークの徒歩のパトロールが、「割れ窓理論」の基調になったというものであります。
 この成果を調べた上、ニュージャージー州ルトガーズ大学、刑事司法学部教授のジョージ・ケリング博士が、警察官の徒歩のパトロールには、犯罪を減少する効果はないが、地域住民に安心感を与え、住民が警察活動へ親近感を増す効果があることに気づいたというものであります。
 「割れ窓」とは、言葉どおり、建物やビルの窓ガラスが割られ、そのまま放置しておくと、外部からは建物やビルは管理されていないと認識されて、割られる窓ガラスはふえ、建物やビル全体が荒廃し、それはさらに地域全体が荒れていくという理屈です。
 四、五十年前、米サンフランシスコでは、空き家になっていた住宅にヒッピーが次々と住み、この美しいまちのある街区は、荒廃の危機に直面した経過があったそうであります。
 つまり、「割れ窓理論」は、たった1枚の割れ窓の放置から起きる荒廃の始まりで、まちは荒れ、無秩序状態となって犯罪は多発し、地域共同体をつくっていた住民は、まちから逃げ出し、まちは崩壊するというものであります。
 たった1枚の割れガラス窓を対処する姿勢、ビルの壁に落書きするなど、軽微な事犯でも、それを見逃さないという姿勢が重要だというのであります。
 この、ケリング博士の理論は、米政治学者、ジェームズ・ウイルソン博士と共同で、アトランティック・マンスリー誌に掲載され、それを見て、実際に採用したのが、ニューヨークのジュリアーニ市長だったというのです。市長はニューヨーク市警、警察本部長にブラットン氏を任命。「割れ窓理論」を採用し、まちから割れ窓の一掃を図り、警察官5,000人を採用し、徹底したパトロールと、軽微な犯罪取り締まりにかかったところ、既にテレビでもおなじみのニューヨークの落書きの地下鉄は、今では24時間安全な乗り物になったというものです。
 ちなみに、我が国の類似対策として、北海道は薄野において、割れ窓ならぬ、駐車違反撲滅が犯罪を低下させているとの報道がありました。
 いずれにせよ、我が袋井市におきましても、きれいなまち、安全なまち、美しいまち、この視点からも、「割れ窓理論」のセオリーを行政に取り入れるべきというように思いますが、先ほど市長にお渡ししました落書きの問題、あるいは樹木管理、ごみ一掃等、こうしたものの考え方について、市長の見解をお伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。 
 ○議長(高橋桂一) 原田市長。
〔市長 原田英之 登壇〕
○市長(原田英之) 大庭議員の再質問にお答えをいたします。
 特例債、合併に伴いますと1市2町で350億円余、特例債を使うことができます。それが、現在あります財政計画の上で、そのほかの今までの部分の起債を発行していますので、それを、返さなくてはいけないというその上限比率と、特例債が加わって、一体そこのところをどうやって計算するんですかという御質問かと思いますけれども、私は、必ずそれを、単純にプラスして考えなくても、特例債の内容によっては、それは既存のものに組み込むものもあるし、あるいは単純にプラスにならなくてはいけないものもあるし、そこのところは今からどういうものが特例債であって、それが袋井市と森町と浅羽町にどういうようにアロケーションしていくかによって違いますと。こういうことから、一概に財政計画でもって、すっとそれをあらわすわけにはいきませんので、今、その検討をしておりますということを申し上げました。
 でございますので、その点につきましての考え方を、基本的にどうせよといいましても、やはり1市2町でもって特例債の使途を決めるべきものでございまして、今までの財政上の理由から生じてまいりました起債の返還額というのは、私ども袋井市がもともと持っていたもので、これはこれでもって責任がありますので、特例債としてどういうところが必要なんだというときに、むしろ、袋井が今まで総合計画の上で描いていた必要であるものに、特例債が充当できていけば、それが一番都合のいい、財政的にも比較的安定した今後の財政計画が立てられる、このように思っております。
 それから、「割れ窓理論」の話でございますけれども、やはり日本にも同じようなことがありまして、空き缶をだれか一人が放ると、それから後にどんどん、次から次へ人が放って、いつの間にか、そこのところが空き缶だらけになりますので、やはり空き缶が1つのうちからきれいにするということが基本的に大切であるということで、その点につきまして、議員御指摘の意見と全く同じように思っておりますので、行政をしていく上で、そうしたことに以後、注意をしながらやっていきたいと、このように思っております。
 以上でございます。
○議長(高橋桂一) 以上で、17番 大庭通嘉議員の一般質問を終わります。

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