大庭議員の一般質問・・・見てね!!
大庭議員は9月定例会において行財政改革や合併問題について質問(提言)をしました。 ここに、質問要旨と答弁をお知らせします。(議事録をご希望の方は後援会まで) また、合併問題は、新聞にも取り上げられました。
○議長(永田勝美) 22番 〔22番 大庭通嘉 議員 登壇〕 ○22番(大庭通嘉) 問 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 まず最初に、市長の政治姿勢と言うことでお伺いしたいと思います。 今回は、新市になって所信表明されました原田市長の施政方針と市長が選挙戦で市民に訴えられました7つの提案、いわゆる公約の中から、政策的に整理しておきたい、特に重要な案件について、私から、4点ほど、お伺いしたいと思います。 まず最初は、行財政改革の推進という点についてであります。 ご承知の通り、国及び地方の長期債務残高は17年度末には、約774兆円に及ぶと言われておりまして、さらに少子高齢社会や2007年問題など、人口増から人口減、若者中心から高齢者中心へ、中央から地方へ、まさしく逆縁の時代と称されていますように、極めて厳しい自治体環境が予測をされております。 時あたかも、国では三位一体改革のまっただ中でありまして、今年度の新袋井市への三位一体改革の影響額も、例えば、税源移譲では所得譲与税の1億4510万円 が国から移譲されました反面、一方、国庫補助金の削減額は、老人保護措置費負担金をはじめ公営住宅家賃や、小中学校教育施設整備補助など、1億2510万円の減額となっております。さらに、地方交付税や臨時財政対策債も、6億8600万円の減額となっております。一部、国庫から県負担に変更される増額分を見ましても、約5億8000万円に及ぶ減収基調でありまして、三位一体改革の名の下、我々地方は一層の行政改革を自ら進めていかなければならないものと考えます。 そこで、まず1点目、行財政改革推進について、お伺いしたいと思います。 このことは、今議会、私以外にも、数人が取り上げております。それだけ関心も高く、市長の施政方針、あるいは行政改革推進委員会条例制定の中でも、触れられておりまして、敢えて質問することに、一抹のためらいはありますものの、やはり今回の合併、その最大の目的は行政改革にあったわけであります。 また、先の3月29日付け総務事務次官通知による「 地方公共団体における行政改革推進のための新たな指針の策定について」の通達が出されておりますように、行革については待ったなしのテーマとなってきております。 そこで、この際、市長の決意も含めて、これが目的、取り組むスケジュール等伺いたいと思うわけですが、 実は、旧袋井市では昭和56年に行財政改善委員会を先駆的に設置するなど、積極的に行革を進めてまいりました。特に近年では行革大綱推進計画の進捗を市民に明示しながら戦略的行政、開かれた行政、効率的な行政、さらに、広域的な行政の推進など、袋井のオリジナリティを出しつつ、各般にわたり進めてまいりました。 いずれにせよ、今年度は、新袋井市総合計画も策定する年でもあります。 行革大綱をまとめ、総合計画との整合を図る中で、新市に相応しい行革推進が図られると思いますが、その具体的進め方、内容についてお伺いするものであります。 |
答○議長(永田勝美) 原田市長。 〔市長 原田英之 登壇〕 ○市長(原田英之) 大庭通嘉議員の御質問にお答えを申し上げます。 最初に、行財政改革の推進についてでございますけれども、本市におきましては、最大の行政改革とも言えると思うんですけれども、市町村合併を初め、行政改革の推進に、今までも積極的に取り組んでまいりました。しかし、今後におきましても、社会情勢の変化に対応した、柔軟で機敏な自治体経営を推進することが重要な行政課題と考えております。そのために、これから取り組みます行財政改革は、肥大する新たな公共サービスへの期待に対して、限りある行政資源で維持可能な行政サービスの仕組みをどのように構築していくかということが一番大切なことであると、このような認識をいたしております。 そういうことを柱といたしまして、今後の重点的な取り組みといたしましては、民間委託等の推進や指定管理者制度の活用、さらに、地域のボランティアやNPOなどとの協働活動の推進など、市が直接担うべき役割を明確化するとともに、今度は、逆に、今まで申し上げましたこと、今度は、もう一つ内側の方の、定員管理、それから給与の適正化、こうしたことにつきましても、行財政改革のポイントとして挙げてまいりたいと存じます。 なお、その行財政改革の内容の方法でございますけれども、目標や指数をできる限り数値化していくこと、それから、計画策定と実施と検証と見直し、これをしっかりチェックをして進行管理をすることが必要だと思います。その取り組みに当たりましては、総合的な視点とか、あるいは経営的感覚を取り入れるために、行財政改革推進委員会に行政外部の人に入ってもらいまして、18年9月を目途に行財政改革の指針を策定してまいりたい。大綱的なものは、本年度いっぱいに、まず、私はつくっていくべきだと思いまして、あと、計画の実施内容につきまして、1年というよりも、半年ぐらいでできるように、テンポを早めてまいりたいと、このように思っております。 |
問 行革に併せて、バランスシート作成についての考え方も伺いしておきたいと思います。 旧自治省が平成12年3月に決算統計を基礎データとする手法で、統一作成基準つくり ました。旧袋井市では、これに基づき、平成11年度決算分について、バランスシートを作成した経過があります。浅羽との合併を機に当該手法で今一度整理し、資産勘定等財務分析をしてみるべきと思いますがその点もお伺いしたいと思います。 |
答 次に、バランスシートの作成でございますけれども、現在、さまざまな地方自治体が採用している総務省方式のバランスシート、これは、実は昭和44年度以降の決算数値に基づいて、それの資産取得時の価格からの減価償却を行っていく、こういうものでございますので、そうすれば、ほかの団体と、このバランスシートの比較ができると、こういうことです。だけれどもその昭和44年度となりますと、旧の浅羽町と、それから旧の浅羽中学校組合、クリーンセンター中遠、老人福祉センター、こうしたものにつきましては、今までバランスシートを作成してこなかったものですから、昭和44年度からの基礎データを探っていくというのは非常に困難なことになります。なりますけれども、私は、そうしたことに向けて、これはできませんと、今度は他市との比較材料もできませんで、そうした意味では、行政の説明責任を果たすということも、ある面では、この資産の面での説明責任が果たせないということも言えますので、少し昭和44年からのデータのどこまで着実に集まるかどうかの懸念はございますけれども、しかしその面につきましては努力をして、バランスシートの作成をしていくということで進めてまいりたいと思います。 |
問 次に、政治姿勢にかかる2点目は、市長が公約にも掲げ、施政方針でも明記しております「日本一医療費のかからないまち」「少ないまち」についてであります。 この医療費が少ない健康な市民が暮らせるまちづくりは、住民福祉の向上を願う我々にとっても究極のテーマでもありますし、健康文化都市を標榜する新袋井市にとっては不可欠な目標でもあります。 しかし、実はこの定義、捉え方によっては、実に微妙でありまして、後段の病院経営にも関連致しますし、何を持って医療費を少ないとするかが問題であります。 市長は施政方針の中で、生活習慣病を早期に発見し、早期治療をすると共に、食育の推進や、健康教室の開催、健康づくり計画など策定する としています。いずれも重要なことであると思いますが、日本一医療費の少ないまちに向けての具体的、数値目標や、プロセスが示されておりません。 私なりに、理解するところでありますが、例えば国民健康保険15年度決算で見ますと、国保に掛かる一人あたりの医療費、実は県内では旧袋井市のランキングは20市中、13位と言うことであります。あくまでも国保の被保険者の数値でありますから、全体の1/3しか捕捉出来ないばかりか、市民全体の把握と言うことになりますと、社会保険など他機関の医療費が把握できないなどの問題が有りまして、どのように医療費を低減させていくかと言う点について、課題が残ります。 他方、視点を変え、医療費のかからないまちとして、施政方針にもありますように、各種健康診断の検診等、検診データによる健康指数から割り出す手法も有りますが、これとて、老健法の中での基本健康診査や、各種がん検診等が有りますものの、年齢にも制約があり、又その他の健康データが、母子保健法、学校保険法、結核予防法など、社保に至っては安全衛生法など、市民の健康の各種データの捕捉が、これまた、難しいという問題もあります。 いずれにせよ、日本一医療費がかからないまち、少ないまちづくり、すなわち、心や体の健康の推進をはかり、健康な市民が暮らせるまちづくりと言う市長の政策には大いに賛成、賛同するものでありますが、どのような仕組み、目標、そしてプロセスを持って進められていくのか、いま一度整理する必要を感じます。 そこで、まず1点目、お伺いしますが、日本一医療費のかからないまちづくりの定義、すなわち健康指標、数値目標をどのように求めていくかという点について、お伺いしたいと思います。 |
答 次に、医療費のかからないまちについてでございますけれども、日本一医療費の少ないまちの定義と指数についてでございますが、医療費の少ないまちということは、市民の皆さんが使う医療費が少ないと、こういうことで、病気になったりけがをしないで、健康な市民がたくさんいるまち、これを目指すものでございます。議員御指摘のように、医療費といっても、いろいろあるんじゃないかと。国民健康保険もあるし、普通の健保もあるし、その他いろいろあるのではないかと、こうでございますけれども、実際、数字として比較するには、国民健康保険しかございません。これはもう、健保でもって、働いている人おのおのの企業先から健保組合から数字をとったって、これは、よそでもそういう数字はございませんので、自治体して押さえていくには健保しかない。すると、健保は3分の1しかあらわせないよと。私は3分の1でもいいと思うんです。3分の1しかできないからできないよということではいけないと思いますので、やはり、3分の1の国保をとにかく中心にして、国保でもって比較して、今、国保が13位という数字をおっしゃっておりましたけれども、これが一つでも上がっていけば、それが上位にいけば、それが一番いいことだと思いますので、この比較は、医療費の比較というのはほかに方法がありませんので、国保でやっていきたい。 しかしながら、今度は、そのほかの、割とわかりやすい指標をつくるべきだと思います。例えば、年齢ごとの血圧のアベレージがどうだとか、あるいは食事の摂取の方法がどうだとか、あるいは体操の、いわゆる運動の量ですね。じゃウオーキングも平均してみるとどれくらい歩いていますかと。どれくらい歩いているかを、もう2割上げましょう、1割上げましょうとかあるいは、健診を受けている受診率を、今のパーセンテージからここまで上げましょうと、こういう目標を相当明確に定めていって、しかもわかりやすいもので定めていく。もう一つ大切なことは、そういう数値と、いわゆる医療費が少なくなるということの、医学的、科学的な結びつきがないといけませんもので、このあたりは、専門家に入ってもらって、どういう数値をとっていけば、それらは、いわゆる医学的、科学的に根拠づけができるので、それは、いわゆる健康づくりにつながっていく、ゆくゆくは医療費の削減につながりますよという、そのプロセスと申しますか、その道筋の解明は必要だと思っている。これがないと、なかなか市民の皆さん方に、歩いてください、歩いてくださいとか、例えば、食べ物を摂取するのはこうしてください、こうしてくださいと言っても、それが現実の医療費の削減にどうつながるかということを御説明しないといけない。そのことは、今からつくっていきます健康づくり計画の中で、私は説明していく。ある面では、説明できる指標を、市民が目的にする指標とし掲げてまいりたいと、今はそのような気持ちでございます。 いろいろな専門家の方に、いろいろな意見がありますので、私は、今、ある一部の専門家の方と話をした段階においては、そういうことが可能だと言われておりますので、そういうことで、科学者とか専門の方々の御意見を伺うということも、実際、できる、できないということと、そういうことも必要だと思いますので、まず、そういうことの基本的なものも含めまして今年度、健康づくり計画をつくって、それをもとに、皆さん方と一緒に健康づくりを進めてまいりたいと、このように思っております。 |
問 2点目、お伺い致しますのは、これまで、旧袋井市では日本一健康文化都市として都市宣言をしてきた経過があります。市長が掲げる日本一医療費のかからないまちに、符合する施策でもあり、この際、新市の合併協議の中でご理解が得られた、「健康文化」特に「日本一」の冠を再度掲げ直してはと思いますが、その点お伺いしたいと思います。 |
答 それから、その次に、健康文化都市の宣言につ いて、日本一健康文化都市ということを、旧袋井市のときに掲げておりまして、新市の将来像へも、この思想そのものは継承されております。「人も自然も美しく 活気あふれる健康文化都市」を目指して取り組むと、こういうことにしております。以前の、日本一健康文化都市の宣言から10年が経過いたしまして、健康に対する価値観も相当大きく変わってきて、今までは、健康は目的ではなくて、充実した人生を送るための、健康というのは手段、相当、重きをなす手段であると、こうした認識は、国民の中といいますか、市民の中にもはっきりしてきている。ですから、快適な生活を送る、人生を送るということは当たり前のことなんですが、その有力な方法として健康がありますと、そういうこと、そういう御認識を、まず市民の皆様と、もっと私自身も共有をしてまいりたいと、こういう気持ちでございます。 日本一という言葉を使うか使わないかということです が、これは、実は合併協議会のときにも、この「人も自然も美しく 活気あふれる日本一健康文化都市」としたらいいか、「人も自然も美しく 活気あふれる健康文化都市」と、日本一を入れない方がいいかと、実は議論がございまして、その結果といたしまして、もうちょっと様子を見て、とにかく、ある面では日本一という感じがしてきたら日本一ということにしましょうよというのが、そのときの結論だったような記憶をいたしております。今の段階で、日本一という言葉を入れて、そこに向かっていけばいいじゃないかということも、一つの考え方と存じますけれども、もう少し、とにかくいろいろな健康づくり計画をつくったりして、そしてスタートしましょうという段階で、もう一度これを考えてみて、目標を高く掲げることは素晴らしいことだと思いますので、決して日本一を忘れているわけではございませんけれども、すぐ、これを宣言し直すというわけにもいかないと、このように思っております。 |
問 3点目は、これまで、日本一の指標と言うことで、旧袋井市の健康度合いを75項目の指標を使って健康文化施策を推進してまいりました。とりわけ、住民代表者による健康文化都市推進委員会の提言を戴く中で進めてまいりました、当該指標の活用は、大変効果的であったと思います。この際、浅羽も含めた新市においても、人の健康、まちの健康も含め、指標導入をし、行政評価をしていくことが必要かつ効果的と考えますが、市長の考えをお伺いするものであります。 |
答 それから、健康文化施策の指標導入による行政評 価の推進についてでございますけれども、新たに策定いたします総合計画では、まちづくりにおける明確な目的を定め、限られた行政資源を有効に活用し、効果的な施策展開を図るとともに、その成果につきましても、だれもがわかりやすい指標をもって示して、市民から見た評価がしやすい仕組みを構築していく考えでございます。これは、総合計画におきましても、そういうことで取り組んでまい る所存でございます。 |
問 4点目は、医療費を低減する具体的施策をどのように推進していくのかお伺いしたいと思います。 ご案内のように、がん、心臓病、脳卒中など三大疾病、私たち日本人の3人のうちの2人は、このどれかで死亡するといわれております。そしてこの三大病は生活習慣病といわれ、その予防や発症はその人の生活習慣に大きく影響されます。 国では平成12年より「健康日本21」と言うことで、健康づくり運動を推進しています。以前私からも提言し、その推進方が図られているところと承知を致しておりますが、生活習慣病、特に三大疾病を具体的にどのように低減させていく考えなのか、お伺いしたいと思います。 |
答 それから、日本一医療費のかからない、少ない まちで、医療費を低減させる具体的な方法についてど うかと、こういうことでございますけれども、議員からも御指摘がございましたように、日本人の死因の上位3位が、がんと心臓病と脳卒中と、こういうことで、これの早期発見と早期治療が何よりも有効であると、このように言われております。でありますので、これまで健康診断、いわゆる健診等に未受診の方に対しましては、受診勧奨の通知を送付するなどして、一人でも多くの方に受診していただくように努めております。それから、本年度からは、さまざまな健診の紹介や、がんの死亡率、健診の大切さを載せた健診手帳を作成するなど、一人でも多くの方に健診をしていただくよう、広く広報に努めてまいります。 また、旧浅羽町エリアにおきましては、健診車による総合健診が主体でございましたけれども、本年度からは、袋井市民病院や開業医による個別健診を選択できるように、この健診車と開業医、あるいは市民病院の、両方のうちの選択ができるようにいたしまして、受診の機会の増大に努めてまいりたいと思います。さらに、基本健診の結果、要指導の方々にも、積極的な個別訪問指導、あるいは個別健康教育を実施しまして、さらに、公民館単位に配置しました地区担当保健師による、実は、公民館単位に地区担当保健師を決めまして、そして、その保健師の方に健康相談、あるいは健康指導などを行ってもらいまして、より地域に密着した、きめ細かな予防活動を展開してまいりたいと、このように考えております。また、生活習慣病の予防のためには、日常的に運動を実践することが、大変望ましいので、田中議員からも御質問がありました、私もよくやっておりますウオーキングの普及を初め、市民の皆様に身近な公会堂や公民館で、簡単な健康チェックや健康教育、運動指導を組み合わせた健康教室を開催しまして運動習慣の定着を図ってまいりたいと存じます。一方、健康づくり食生活推進協議会とも連携を図りながら、生活習慣病予防のための正しい食生活の普及にも努めてまいります。 いずれにいたしましても、今日では、健康を維持・増 進するための一次予防に重点が置かれるようになって おり、生活習慣病対策には、社会全体としての取り組みも必要となってきておりますので、本年度は特に、俗に言う運動と栄養と健診、この三つに力点を置きまして、実効性が上がるように、先ほど来申し上げております健康づくり計画を策定して、三大疾病の軽減に努めてまいりたい と、このように考えております。 |
問 5点目、この健康施策の最後ですが、1点私から胃ガンの低減に効果のある、胃内部のピロリ菌除菌に向けての検査、及び同じく胃ガン検診の方法としてのペプシノゲン法導入に対しての行政としての支援策について提案させて戴きます。 胃ガンは減ったとはいえ、相変わらず一番多いがんであります。にもかかわらず、旧袋井市のがん検診、胃ガン、子宮がん、乳ガン、肺がん等、検診していますが、胃ガンは目標受診率28%を掲げつつ実際は23%と肺ガンの70%に比べるとかなり低くなっています。 胃ガン検診にはバリウムを飲んでのX線検査が一般的で、他の方法としての血液で検査の出来るペプシノゲン法があります。ペプシノゲンは胃の消化酵素の元になる物質で、血液中のペプシノゲンを測ると、胃ガンの前段階ともいえる慢性萎縮性胃炎の診断が出来、胃炎が進行するとがんになる確立が高くなる事が分かっており、胃ガンを探し出す方法に優れていると言われております。 一方ピロリ菌、正式にはヘリコバクタ・ピロリ菌と言いますが、この菌を除菌をすることで、胃ガンの発生率を半分に抑えることが出来る、このように北海道大学医学部の浅香教授らが、発表しています。又西濃運輸では1995年からピロリ菌除菌療法で、7年後に医療費が1/3になったとの報告もされているところであります。特にこの報告に合わせ、総医療費のおよそ半分を占める消化性潰瘍の治療費が除菌後は1/20迄減ったと言うことでありまして、医療費節減に「H・ピロリ菌検診」が脚光を浴びると言われています。 いずれにせよ、こうした検査は補助等の検討に十分値すると思いますが、市長の考え方をお伺いしたいと思います。 |
答 次に、胃がん健診の充実について御提案がござ います。一つがペプシノゲン法です。これは議員からお 話ありましたように、慢性萎縮性胃炎を発見することができる検査法であって、胃がんになりやすい人を客観的な数値で判定できるという、そういう報告例もございますが、厚生労働省のがん健診の有効性評価では、現時点では検査データが少なくて、評価判定が保留となっております。こういう状況でございますので、やはり、もう少しここのところ、様子を見てみたいと思います。 それから、もう一つ、ピロリ菌の除去治療支援についてでございますけれども、ピロリ菌感染は、我が国が衛生状態の悪いときに、水や食物によってピロリ菌が体内に入ったと、このように言われております。この菌に感染すると、生涯にわたって感染を維持すると、このように言われておりますので、特に胃潰瘍の9割がピロリ菌であると、このようにも言われております。御提案のピロリ菌の検査・治療につきましては、除菌することによる有効性は高いものの現実の問題といたしまして、結構医療費が高いので、その助成をという問題もありますけれども、今後、それにつきましては、検討課題とさせていただきたいと思います。と申しますのは医療に対する助成となってまいりますと、いろいろな医療がございますので、その中からこのピロリ菌の問題だけを選ぶのかどうなのかと、こういう点もございますので、そうしたものの勘案もあります。やはり、もう少し検討させていただきたいと思います。 |
ア. 小笠山山麓への企業誘致(場所,豊沢開発との整合等)
イ. 先端技術を生かした新たな企業の創造について
ウ. 新市一体的土地利用の基本的な考え方について
エ. 用途(工業指定)地域の今後について
オ. 川井西地域の今後について
問 市長の政治姿勢3点目は、小笠山山麓への企業誘致についてであります。 まちの経営で最も重要な視点、これは市長も掲げられた産業振興、これによる税収の確保はもとより雇用の拡大は極めて重要であります。 旧袋井、旧浅羽町、この地域の工業を語るとき、いわゆる、楽器、オートバイ、繊維と言った浜松の三大産業の外郭衛星地域としてその影響を受け、発展して来たと申し上げても過言ではないと思います。 とりわけ昭和44年、袋井インターチェンジ開設と共に、多くの企業の進出を見ることで、税収も増し、昭和42年から3年間、財政再建準用団体の袋井市が飛躍的に回復発展をしてまいりましたのも、企業誘致の効果で有りまして、これが推進は、積極的にすべきと考えます。 そこで、1点目、お伺い致しますのは、市長も掲げられた小笠山山麓への企業誘致であります。中東遠のパワーの源を静岡理工科大学の先端技術を生かして推進すると有りますが、これまで進められていました、豊沢開発との整合性も含めて、場所、企業誘致の対象、時期等についてお伺いしておきたいと思います。 |
答 それから、次に、企業誘致の関係で、小笠山の関係 でございますけれども、小笠山総合運動公園の開設に合わせ整備されましたJR愛野新駅、あるいは県道磐田掛川線などの交通アクセスに恵まれ、また、静岡理工科大学の先端技術との連携も可能になります小笠山山麓というのは、私は、本市の企業立地の有力な候補地であると、このように思っております。具体的な課題となっております、従来から話が出ております静岡理工科大学周辺の豊沢開発の地区、それから、もう少しそれから南に行きました岡崎地区の国有林を含めた一体の未利用地は、地盤もよく、遠州灘が臨めるロケーションということで、先ほどの理工科大学もございますので、最先端の、優良企業にとりまして魅力的な場所であると思います。誘致する企業につきましては豊沢地区には理工科大学の最先端技術と連携した研究開発型の企業を中心に考えており、岡崎地区につきましては、業績が優良で、しかも先端的な企業、そうすれば、こちらの方も、多くの雇用も望めると、このように思っております。 なお、開発の時期につきましては、現在進めております山科東工業団地の進捗状況、あるいは小山地区などの状況を考慮した中で判断をしてまいりたいと思います。開発をしていきましょうという構想をつくってから、実際に工業団地ができるまでの間というのは、やはり、相当時間がかかりますので、そうしたことを思いますと、構想レベルでは、相当早く考えていってもいい感じがいたします。 |
問 また、2点目、施政方針でもうたわれています、新たな産業の創造を図り、起業家育成、先進的事業支援をどのように進めていくかお伺いしたいと思います。 |
答 次に、先端技術を生かした新たな事業の創造につ いてでございますが、本市では、静岡理工科大学と連携し、その高度技術を生かすよう、平成13年に袋井市地域産業活性化産学官連携推進協議会を設立いたしました。この活動の中で、起業家を育成するための技術経営修士課程においては、平成15年から補助を実施しまして、22人の方が受講され、企業の現場に戻って、それぞれ御活躍されております。また、大学の高度技術を生かし、地域産業との連携によりまして、三次元デジタル研究会、モータードライブ応用研究会、緑茶研究会などの先進的事業にも支援を行っておりまして、産学官情報交換会は有意義な情報交換の場となっております。相当この情報交換会へも、市内の企業を中心に、多くの企業が出てきてくれまして、理工科大学の方も、たくさんの教授が出てきて、お互いに情報交換したり、理工科大学の教授がそれぞれの専門分野で役に立ちやすいこと…… (テープがえ) ……簡単なプレゼンテーションを行ったりして、相当有効に 動いていると、このように思っております。今後におきましても、引き続き協議会への一層の支援を行って、大学と地域産業界との交流及び連携を推進するとともに、理工科大学等を生かした生産と開発の場を提供するインキュベーターの施設、これにつきましても研究をしまして、産業の創造や起業家育成、先進的事業の支援を進めてまいりたいと、このように考えております。 |
問 3点目は、前段、申し上げました、新たな工業団地候補地の選定にも絡みます新市の一体的土地利用の基本的な考え方についてであります。 本市の土地利用は、旧袋井市が昭和45年、用途地域の指定を住居、商業、準工業、工業地域と4区分に分け630ha指定致しました。この指定を皮切りに、署和48年には第1種.2種住専等加え、そして、昭和63年には、山科等の工専を加えてまいりました。さらに、平成7年には法改正で8区分から12区分に、また、平成9年には愛野地区の用途を加え、その後の軽微な変更も加えて現在では、1299.4haが用途地域の指定となっております。 一方旧浅羽では、平成9年、192.3haを第1種低層住専、準工業地帯、工業専用地域など6区分に分けて用途活用してきているのが実情です。 これ以外にも、旧袋井市では農業振興地域の指定を昭和47年に、そして旧浅羽は昭和45年に、一方、農業振興整備計画の策定は、袋井が昭和49年に、浅羽が昭和48年にそれぞれ策定し、現在農振地域、旧袋井区、旧浅羽区1市1町を合計して、8488ha、となっています。 要するにこれだけの土地利用をしてきている中で、工業系の土地は、特に工業専用地域は、限られておりまして、新市で148.3ha有るにもかかわらず、未利用地は山科地区の10haのみとなっています。 これに引き替え、工業地域や、準工業地域は、新市で372ha有りますが、法的には緩やかな規制の用途であることから、住工混在の乱開発地域となっており、スプロール化が著しく、今後、行政としてどのように誘導していくかが、大きな問題となるわけであります。 今回、市長は選挙戦で小笠山山麓を指定して、工業開発を公約されました。当該地はご案内のように農用地も多く、これまで進めてきた旧袋井市や旧浅羽の方針とは、大きく変更を伴うものであります。 そこでお伺いしますが、今後の企業誘致に伴う土地利用、新市として一体的な土地利用計画、また、その選定やその活用が求められてまいりますが、基本的にどのように推進されていくのか、お伺いするものであります。 |
答 次に、新市の一体的土地利用の基本的な考え方についてでありますが、都市計画の基本的な方針であります新市の都市計画マスタープランは、これから策定いたします新総合計画や国土利用計画の理念に基づいて、合併前の袋井市及び浅羽町が策定した都市計画マスタープランの統合・再編を基本に、都市の全体構想、地域別、地区別構想などを策定することとなります。その策定過程におきましては、小笠山山麓などの企業進出が見込まれる地域や、新市建設計画の新たな事業などについても調整を図りながら、計画に位置づけをしてまいりたいと存じます。 |
問 4点目お伺い致します点、スプロール化の進行が著しい、インター通り線西側の東名インターチェンジ北から、県道磐田掛川線付近までの現工業地域の扱いをどのようにしていくかお伺いしたいと思います。 当該地、私が以前から指摘してまいりましたように、中小規模の商工業、大型量販店や、特に最近では大型のパチンコ店が進出する中、宅造が進み、一方農地も残り、文字通り、農工商、住が混在した地域となっております。特別な行政からの土地利用の誘導もない為に、道路幅員も狭隘で、一般車両も、相互通行に不便を来すなど大きな問題となっております。 市として、手つかずとなっています、工業地域の今後をどのように考えていくかお伺いしたいと思います。 特にこの地域の中でも川井西の工業地域、及び土橋木原線東側の現在は農用地ですが、都市計画マスタープラン上で住工混合地域と位置づけられた、工業地域の予備軍とも言える当該地域の今後をどのように考えていくのかお伺いしたいと思います。 |
答 また、森町・袋井インター通り線西側の川井地区の農地は、昭和45年3月に工業地域として指定をいたしましたが、東名インターチェンジのアクセス道路の沿線ということから、主に商業や業務施設、娯楽施設などによる土地利用が図られており、住宅地も混在しています。今後におきましては、インターチェンジに近接しているメリットを生かし、現況の土地利用も踏まえながら、地権者の意向を伺いまして、地区計 画などの手法による土地利用の促進をしてまいりたいと存じます。 |
ア 警察署設置の見通し(時期、場所など)
問 市長の政治姿勢4点目は、警察署の誘致、その後の設置見通しについてであります。 新聞でも取り上げられ、 県警が3月議会で県議会に警察署再編整備構想を報告し、統廃合の対象に県内5カ所を挙げました。一方、袋井市周辺地域は新設を検討している地域として発表されたわけであります。 この問題、市民の関心も大変高く、先の選挙戦では私も市民皆様から、強い要望を戴きました。市民の蓄念、といいますか悲願でもあります、警察署の誘致、主導的に用地確保をするなど、このチャンスを生かすべきと考えます。ともあれ、現時点で把握されてます設置の今後の見通し、時期、場所等含めてお伺い致します。 |
答 次に、警察所有地についてでございますが、これまで、機会あるごとに、県知事初め県警本部長、磐田 警察署長あて、警察署の設置要望を提出してまいったところでございます。現在、市町村合併によりまして、県内の各市町村の区域と警察署の管轄区域が乖離してまいりましたこととか、あるいは、県内の犯罪、さらには交通事故の発生状況など、治安情勢の変化等に対応するために、県警本部では、新たに裾野と駿東地区、それから浜松市西部地区、袋井市周辺この三つに警察署の新設を検討することを明らかにしております。私も、この構想の前後に県警の本部長にお会いしまして、お話をしてきて、袋井地域は、とにかく二重丸をつけてくれなくては困りますよと、こういうお話をしてまいりました。県警の本部の方でも、二重丸をつけますよという、それに近い御返事をいただいておるわけでありますけれども、実際は、今度は今から県警本部におきまして、県内各地区の代表や自治会連合会などの関係者ら15人の委員で構成します静岡県警察における警察署再編・整備を考える懇話会、もちろん、この中に袋井から民間の方が1名参加をしておりますけれども、こうした懇話会を設置しまして、この低減を受けて、警察署再編整備計画というものを策定して、今年度中には警察署の再編が決定されると、こんなスケジュールになっております。 今後とも、県警本部と連携を密にしまして、今年度中に建設用地の確保をしたいという、そんな情報もございますので、そうしたことにも即対応できるように、私も、関係部署に今、指示をしておりますので、この面につきましては、とにかく第一優先で進めて、最後は県の県警本府が決定することですからあれだけれども、県警本部ととにかく密接な連携をとってまいりたいと、このように思います。 |
問 次に、健康文化都市に相応しい病院経営と言うことで、お伺いしたいと思います。 さて、袋井市民病院についてでありますが、振り返りますれば昭和20年、日本医療団袋井奨健寮として、産業労働者のためにその産声を上げ、昭和22年共立病院として開設、その後、病院名の改名を経て、昭和54年に、現在の久能地先に移転建設してまいりました。市民病院建設から既に26年、奨健寮開設からはちょうど還暦となる60年が経過しようとしているわけであります。 ところで、これまでの本市の病院事業は、現在地に移転してからも昭和60年、外来診療棟の増築、また、平成元年、病棟増築で150床を増設しましたし、平成5年には、癌の専門病院を指向し、「がん診療センター」を開設してまいりました。その後、平成9年、隔離病棟の移管後のスペースに人工透析施設の設置、しかも、こうしたハード面の整備のみならず、平成9年度には、第三者機関による機能評価の導入や、平成10年度の臨床研修指定病院など、ソフト面におきましても、文字通り地域の中核的医療機関として、当該機能、その役割を果たしきている、このように承知を致しているところであります。 これまで、健全経営で事業展開してまいりました市民病院、しかし、このところ、病院経営を取り巻く環境は大変厳しいものがあると伺っておりますし、しかも、築後四半世紀が過ぎ、老朽化も進み、昨年度、耐震化補強を致しましたものの、待合室や外来診療スペースの問題、病室の狭隘化、救急医療体制の拡充、等、多くの課題が山積していることも事実ではないかと思います。 そこで、浅羽との合併を契機にこれまでを振り返りつつ、6万市民病院から、8万市民病院へと、まさに新たな視点からの病院経営と言うことで、以下、質問をさせて戴きたいと思います。 まず1点目、近年医療制度の改革が進められている中で、市民病院としてどのように対応するかという点についてお伺いしたいと思います。 ご案内のように、平成15年3月末に「医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針」、同4月には厚生労働省より「医療提供体制の改革のビジョン案」がそれぞれ発表されたところであります。 特に後段の改革のビジョン案では、改革案が全体で3部構成となっており、@に「患者の視点の尊重」Aとして「質が高く効率的な医療の提供」また、Bとして「医療の基盤整備」等3つにまとめられているわけであります。それぞれが「将来像のイメージ」と「当面進めるべき施策」に分かれ、とりわけ、施策の促進についての改革案は、「患者が健康に対する自覚を高め、医療への参加意識をもつ」こと等が要旨となっています。 いずれにせよ、医療を取り巻く環境は、大きく変わろうとしています。我が袋井市民病院として、こうした国の医療制度改革を受けてどのように対応するか、お伺いしたいと思います。 |
答 それでは、次に、市民病院関係につきましてお 答えを申し上げます。初めに、病院経営についてでございますけれども、国の医療制度改革を受けましての対応についてでございますけれども、自治体病院は、それぞれの地域の実情に応じ、住民の医療を確保するために設置されており、その果たす役割を大まかに分類いたしますと、三つになります。一つが、高度医療を行う病院、それから、二つ目が、地域医療水準の向上に資する地域の中核的な病院、三つ目がその他と、このように言われておりまして、袋井市民病院は、御案内のとおり、今の区分から言ったら二つ目にあたります。地域医療水準の向上に資する地域の中核病院、こういうことでございます。そうしますと、急性期の入院医療、それから救急医療、それから高度な検査、専門的な指示、地域の診療所との連携、災害医療などを中心に、良質な医療を効率的、継続的に提供していくことが、この国の言っています医療制度改革を受けての区分による位置づけであると、このように思っております。 |
問 2点目は、ただいまの国の改革に併せて、今年3月に改訂されました静岡県保健医療計画等、いわゆる上位計画との整合させた袋井市民病院の中期計画の策定についてお伺いしたいと思います。 側聞するところ、病院内での今後の課題は多く、例えば、地域医療支援病院への取り組みはどうするか、また、急性期医療を中心とした病院等の推進はどうか、国の指導もあります、電子カルテシステムネットワーク整備の促進はどうか、そして、地域がん拠点病院の整備はどうするかなど、これら袋井市民病院として、特色ある経営が求められていると伺っておりますが、その点どう対応するかも、お伺いするものであります。 |
答 そうした中での、市民病院の中期計画の策定についてでありますけれども、本年の3月に、平成17年度、本年度から平成21年度までの5年間の中期計画を策定いたしました。この中期計画は、病院の理念、あるいは運営方針を踏まえ、国の動向や地域の特性を考慮して作成したものであり、この内容は、地域の皆様から選ばれる病院作りを目指す、頼りになる病院を目指します。2番目が、急性期病院として地域医療の中核的役割を担うこと、三つ目が、職員の確保及び育成を図る、お医者さんや看護師さんの確保、これもなかなか大変なことなんですが、こういうこともやっていかなくてはいけない。それから、四つ目が、効率的な医療の提供に勤める。五つ目が、療養環境と利便性を向上させる、この5項目を中心に中期計画を立てております。この5項目とも、なかなか大変なことでございますし、当市民病院の本質的な課題であると、このように考えております。この中期計画を策定していく中で、急性期医療を中心とした病院としての整備、電子カルテシステムの検討、あるいは情報提供の推進などをあわせて行って、特色ある経営に努めてまいりたいと、このように考えております。 |
問 3点目は、新病院建設の考え方についてお伺いしたいと思います。 この問題は、病院中期計画策定にも関係致しますし、また、市財政にも大きく影響することでありますので、昨年度、耐震補強を終えた市民病院、新病院建て替えの考えがあるのか市長のご心底を伺いうものであります。 |
答 次に、新病院の建設についてでございますけれども、市民病院が現在の地に新築移転して25年が経過いたしました。御案内のとおり、病院の建てかえというのは、およそ30年ぐらいが目途だと、このように言われております。それは、建物が古くなっていくこともさることながら診療科目の内容が変わってまいりますので、そうしたものに合わせていくためには、おおよそ30年ぐらいで変えていったほうがいいと、このように思うわけです。そのように思いますと、現在の病院のあり方について、建設を含めて検討しなければならない時期に来ていると、このように認識いたしております。 しかしながら、いざ建設となりますと、いろいろ経費の問題、あるいは、とにかく規模、あるいは場所、あるいは病院の運営の問題、相当大きな問題、基本的な問題、こういうものがある。それに比べて、やはり、市民病院というのが、市民のすべての健康を管理するというか、把握する、管理するというとおかしいので、健康を増進するような、そういう機能も、これからの病院には必要ではないかと、私自身そう思っておりますので、そうした要素も加味しながら、基本的な事項につきまして、専門家や市民の声を聞きながら検討をしていかなければいけないと、このように思っております。築後30年たったら必ず建てかえなくてはいけないということではございませんけれども、やはり30年ぐらいがよく目途になるということと、それと、今、25年かかっているということ、これも事実でございます。新しい病院をつくるとなりますと、なかなか、経費もかかることも事実でございますので、そうしたこと全部を考えながら、検討をスタートするということで、このような認識をいたしております。 |
問 4点目は、合併協議の中でも特例債適債事業として約束されております、「仮称」総合健康管理センターについての建設と市民病院の予防医療の取り組みの基本的考え方についてお伺いしたいと思います。 |
答 次に、総合健康管理センター、市民病院の予防医療の取り組みについてでございますけれども、この総合健康管理センター(仮称)は、市民の健康寿命の延伸を目的とした、市民の生涯にわたって健康を見守っていく施設として考えております。昨年度、これまでの計画の整理、基本的な考え方を職員のワーキンググループを中心にまとめましたので、これは、なかなかいいまとめができておりまして、これをもとに、新市としての考えを固めてまいりたいと、このように考えております。また、市民病院における各種健診や人間ドックなどの予防医療につきましては、日本一医療費のかからないまちの実現や健康寿命の延伸のために、大変重要な役割を果たすと考えられますので、(仮称)総合健康管理センターの事業としてさらに充実させてまいりたいと考えております。 |
問 5点目は、これまで推進してまいりました、病院としてのソフト施策の展開、第三者機関による機能評価の導入や、臨床研修指定病院などが市民病院にもたらした効果、すなわちこれまでの総括についてお伺いしたいと思います。 |
答 次に、ソフト施策の総括についてでありますが、市民病院が平成9年度に、県内自治体病院では最も早く、財団法人日本病院機能評価機構によります質の高い病院としての認定を受けまして、さらに、平成15年度には、基準が厳しくなった審査を受けて、再度認定を受けております。この病院機能評価は、医療環境と患者サービス、診療の質の確保、看護の適切な提供など六つの領域の577項目にわたり、体系的な審査を行い、病院の現状が基準に満たしているかどうかを判断するものでございます。この機能評価の認定を受けるために、577の各項目について基準を満たすよう改善を図り、全体的に病院の質を高められたこと、その過程で、職員の改善への意識が向上したことなどが、そのメリットとして挙げることができます。また、平成10年には、当時の厚生省から中東遠では最初の臨床研修病院としての指定を受けまして、平成15年度までに16人の研修医を受け入れてまいりました。平成16年度からは臨床研修が必須化され再度、新制度により指定を受け、平成17年度には、過去最高となる8人の研修医を迎えることができました。臨床研修病院に指定されたことによりまして、研修医を指導する医師の質の向上につながったほか、研修後、正規医師として採用することで、医師の確保にも寄与すること診療報酬に加算がつくことなど、そうしたメリットがございます。今後におきましても、機能評価の認定を更新し、また、臨床研修病院として研修医を受け入れることによりまして、より質の高い医療を提供してまいりたいと存じます。 |
問 6点目は、病院財政に関連して一般会計からの繰り入れ額、基準額をどのようにしていくのかという点について、お伺いしたいと思います。 新市人口が8万3千人と言うことで、公営企業の繰り入れとして、4条 建設改良に要する経費に対する出資金、また、 3条 起債の利子額補助として、救急医療の確保に要する経費の補助など、基準財政需要額で算定される額、及び一般会計からの繰入額をどのようにしていくのかお伺いしたいと思います。 |
答 次に、病院への一般会計繰り入れの基準についてでございますけれども、病院事業の一般会計からの繰り出しは、地方公営企業法の繰出基準に基づいて、市民病院が安定的な経営をするために必要な、約6億円前後を繰り出してまいりました。今後におきましても、繰出基準を基本として、市民病院の経営状況を見ながら、その額を決定してまいりたいと、このように考えております。 |
問 7点目は、病院のアメニティの推進ということで、お伺い致します。 老朽化した病院の改善策として、以前私からも提言させて戴きました。その際、「アメニティについては、施設や設備の改修を、大がかりに実施しなくてはならない時期に来ているので、計画的に実施していきたい。」という答弁を戴いておりますが、その後どのように進めているのかお伺いしたいと思います。 |
答 次に、病院のアメニティの推進についてでありますが、患者の療養環境に対する要望は、今日の生活の質の向上と相まって、非常に高くなってまいりました。市民病院では、これらの要望に応えるべく、平成15年度に外来待合室の改修工事で、入り口に引き戸を設置してプライバシーの保護対策を行ったほか、平成16年度の耐震工事と合わせて、病棟の改修工事を実施し、壁、床などを改装いたしました。また、トイレも順次、要望のある洗浄式のものに変えてまいりました。一方、ことしの5月には、これまで閉鎖をしておりました4階西病棟を開き、6床室を極力4人以内で使用するなど、患者一人あたりの面積を広くすることで、療養環境の向上を図ってきております。先ほども御質問ございました中期計画の中にも、療養環境の向上を掲げており、今後も、市民の皆様や利用者の要望に応え、より快適な療養環境を目指してまいりたいと考えております。 |
問 最後、私の方へ市民皆様からの問い合わせの多い要望について、簡単に、質問致しますが、患者を待たせない病院、問診時や院外処方時にプライバシーが守られる病院システムについて、その点についての現況取り組みをお伺い致しまして 私の第1回目の一般質問を終わらせて戴きます。 |
答 次に、患者を待たせない病院、それから、プライバシーが守られる病院の取り組みについてでございますが、市民病院では、患者の待ち時間調査を毎年実施しております。平成16年の結果によりますと、予約患者の予約時間から診療開始までの待ち時間の平均が31分、平成14年度が平均40分でしたので、9分短縮されております。31分待っているというと、えらく待っているみたいですけれども、これはこういう意味です。30分の枠の中に6人から7人受け付けますので、例えば、9時から9時30分の診療の方をすべて、形としては9時の予約にしますので、それで平均をとると、その31分と、こういうことになります。ですから、予約どおりの診療が行われても、この数字の統計のとり方で言うと、約15分の待ち時間と、こういうことになります。そういう意味では、31分というのはそんなに悪い数字ではないと、そのように認識しております。 これに対して、予約外患者は、予約患者を優先して診療を行うため、事務受付から診療開始までの待ち時間が、平均65分と、このようになっております。先ほどの、私、15分は大したことはないと言いましたけれども、やはり、それだってどんどん縮めた方がいいに決まっていますし、それから、この65分の予約外患者も、1時間以上待っているわけでございますので、やはり、待ち時間の短縮を図るということは大切なことでございます。ですから、予約枠の見直しとか、あるいは、新規患者の電話予約システムの導入、紹介患者の専用窓口での病診連携室の設置など、こうした改善を図って、待ち時間に対する苦情も少なくなるような努力をしておりますし、また、今後ともその努力を続けてまいりたいと思っております。 それから、問診時のプライバシーについてでございますけれども、以前は、診察室の入り口がカーテンで仕切られておりましたので、声が漏れるということもございましたが、診察室にドアを設置しましたことによりまして、プライバシーの保護が図られております。院外処方における調剤薬局でのプライバシーの保護につきましては、調剤薬局当連絡協議会を定期的に開催しておりますので、この席で、調剤薬局の方で薬を渡したりするときに、プライバシーの保護に気を使うようにと、こういうこともまた申し上げてまいりたいと、このように思っております。 以上で、私の答弁とさせていただきます。 |
再質問
ピロリ菌除菌について
病院への一般会計からの適正な繰入額について
問○議長(永田勝美) 22番 〔22番 大庭通嘉 議員 登壇〕 ○22番(大庭通嘉) それでは、再質問させていただきます。 45分の質問時間が30分になりまして、この5分の中で再質問できるか心配しながらさせていただきますが、意を酌み取っていただきまして、市長におかれましては、お願いしたいと思います。 今回、私は、この質問の前提に、やはりグランドデザインを書いてまちづくりを進めるべきだと、しかも、新市になったこのスタート点においてそうすべきだという気持ちを込めて質問させていただきました。例えば、日本一医療費の少ないまちにする、この前提に、やはり、日本一健康文化都市、これがあるべきだと思います。例えば、病院につきましても、国の制度改革、あるいは県の計画、こうしたものを前提に置きながら、中期計画を立ててがら、病院建設をどうするか、新病院をどうするかという論議をすべきでありますし、小笠山山麓に企業誘致をいたします件につきましても、例えば袋井市、浅羽が一体となった、いわゆる土地利用全体の中で、どこを適地としていくか、こういう進め方が、私は望ましいと思う気持ちを込めて発言させていただいたことを、お含みいただきたいと、このように思うわけであります。 その中で、何点か、時間がないものですから、絞って質問させていただきますけれども、ピロリ菌の除菌の件について、再度お願いしておきたいと思います。これは、袋井市のナガタ先生が、澤野記念館で、いわゆる健康講座をいたしまして、このピロリ菌の講演をしていただきました。その後、先生との会話の中で、このピロリ菌の除菌についてのアドバイスをいただきまして、みずから、私も除菌をしてみまして、保険外だものですから、2万かかりましたけれども、これが袋井市民に資する行動だったらと思う気持ちであります。先生がおっしゃるにはやはり、全国的、県外でも実施事例があるので勉強するといいというようなアドバイスをいただいたわけでありまして、先ほど市長から検討をお約束いただきました。ぜひとも、そういう市内にいらっしゃる先生からの御発言もありますので、そこら辺も研究をしていただきたい、お話を十分密にとりながら進めていただきたいと思います。 それから、これについては、もし、これからの進め方について、担当の方でそういう、意を決する部分がありましたら御発言をいただきたいと思います。 |
○議長(永田勝美) 答 村田健康福祉部長。 〔健康福祉部長 村田繁樹 登壇〕 ○健康福祉部長(村田繁樹) それでは、私からは、ピロリ菌に関する再質問にお答えを申し上げます。 御提案のピロリ菌の除菌の有効性につきましては、胃がんの発生率を低下させる等、一定の成果が上がっておりますことは十分承知をいたしておりますが、県内の自治体におきましてはいわゆる、健康な段階で行うピロリ菌の除菌に対して補助しているところは、現在ございません。しかしながら、これからは、こうした予防段階で行うさまざまな行為が、これからの健康づくりの中では重要な位置を占めてくるものと思いますので、今後におきましては、県内の各自治体における取り組み等の動向も踏まえた中で、適切に検討してまいりたいと思います。 以上、答弁とさせていただきます。 |
問 あと、病院の件でありますけれども、新病院を建設するにあたって、専門家の意見を聞いて検討していかなければならないという、踏み込んだ御発言をいただきました。二百数十億といも言われる病院建設には、大変な、意思決定までの作業がかかると思います。今、袋井病院をよくしたいというのは、皆さん思っていると思います。例えば、昨年度のいい病院、こういうランキングが出ておりますけれども、袋井市民病院は、一定の、例えば手術基準を満たした医療機関名として、脳外、あるいは肝臓、膵臓がん、あるいは心カテーテル、これなんかには、その基準を満たしたということで、3項目ぐらい載っております。磐田だとか掛川あたりになりますと、残念ながら、磐田病院でも5つ、掛川で7つ、島田病院で6つということから比較いたしますと、袋井が、やはりそういう意味では、残念ながら少ない。こうした病院は、やはり、支援をしていくという姿勢が必要だと思います。 先ほど、一般会計の繰入額が6億くらいとおっしゃっているわけですが、市民一人1万というのが、実は不文律が袋井の方針だったわけです。したがいまして、6万市民のときは6億円で大体やっていた。今度は8万市民になった場合は、8億に上げていくか否かというのは、非常に微妙な問題でありますけれども、これを視野に入れて考えていかなくてはいけないのではないかと。今、磐田では11億9,000万、掛川では8億円繰り入れしているわけです。これは旧です。新市の状況ではありませんけれども、やはり、市民一人1万円ぐらい出している。こういうことからしますと、再度お伺いいたしますのは、例えば、基準財政需要額算定で見た価格が、どこら辺が適正なのか、それから、今後、そのような、今まで前任の小池助役もお話しされておりました、一人1万という、そういう基準について、持っていた袋井市の方針を今後どうするか、この辺についてお伺いをいたしまして、2回目の質問とさせていただきます。いずれにいたしましても、いい病院に向けての行政、市長部局の支援が必要だということを、この際申し上げさせていただきたいと思います。以上をもちまして、質問とさせていただきます。 |
答 ○議長(永田勝美) 林市民病院事務部長。 〔市民病院事務部長 林 実 登壇〕 ○市民病院事務部長(林 実) 私からは、大庭通嘉議員の再質問のうち、基準財政需要額、これの答弁をさせていただきます。 御承知のように、基準財政需要額を算定する上で、病院にかかわる部分につきましては、おおむね、1床あたり50万円、それに、元利償還金の30%ないし40%が算定される仕組みになっております。この方式により算定いたしますと、病院にかかわる基準財政需要額は、おおよそ3億6,000万円、以上のように承知しているところでございます。 答 ○議長(永田勝美) 林市民病院事務部長。 〔市民病院事務部長 林 実 登壇〕 ○市民病院事務部長(林 実) 一般会計からの、病院に対する繰入額及び地方交付税を算定する上での、病院にかかる基準財政需要額が幾らになるか、これは別の時限の問題だというようにお考えをいただきたいと思います。先ほども市長から御説明いたしましたように、一般会計の繰り入れにつきましては、地方公営企業法の17条の2に基づきまして、高度医療に要する経費等の算定方式が定めてございます。一方、先ほども御説明しましたように、基準財政需要額につきましては、全く別の算定方式があるということでございますので、これは連動をしていないということで、御理解をいただきたいと思います。 それから、おおむね基準額、人口一人あたり1万円というお話があったわけでありますけれども、この継続の有無につきましては、先ほど市長から答弁申し上げましたように、今後の経営状況を見ながら判断していただきたいというように思っております。 ○議長(永田勝美) 以上で、22番 大庭通嘉男議員の一般質問を終わります。 会議の途中でありますが、ここで午前の部を終了し、休憩いたします。午後は1時15分から会議を再開いたします。 (午後零時17分 休憩) |