平成24年9月議会報告


大庭議員の一般質問・・・見てね!!


目次

大庭議員は9月定例会において袋井市の幸福度、がん撲滅、事業仕分けについて
質問(提言)をしました。
ここに、質問要旨と答弁をお知らせします。(議事録をご希望の方は後援会まで)   

袋井市の幸福度について

  要旨 (1)意識調査で本市の幸福度を測れたか。
      (2)内閣府の幸福度指標に照らしての評価は。
      (3)本市における各指標管理は適正適切か。
      (4)市民に意識調査の分析結果の総括と今後の展開は。 
      (5)新緑トークの意見・要望の整理と今後の対応は。
      (6)新緑トークにおける社会教育施設(西公民館等)整備計画について

 

○21番(大庭通嘉) 通告に従いまして一般質問させていただきます。
 まず、最初に、袋井市の幸福度という観点からお伺いしたいと思います。
 市長は、たしか私の記憶では、昨年の正月ごろより折に触れて幸福度、あるいは幸福論という観点でお話をされている。また、市民意識調査や新緑トーク等にもこうした市民の皆様の幸福を希求して、あるいは深く思慮されてかと思いますが、幸福をベースにしたお話をされるようになったと承知をいたしております。市長がお話の中でこの幸福度や幸福論を語るとき、いつも引用されるのがブータンのお話ではないかと思います。御案内のように、一昨年11月、ブータンのジグミ・ケサル国王とその王妃が国賓として来日され、国会での演説、また、東日本大震災で被災された皆さんの慰問をされ、多くの話題を呼びました。ブータンは人口約70万人の小さなヒマラヤの国ですが、今もこの国では人口のほぼ90%が農家で、大部分が自給自足の生活ということでありまして、教育や医療制度を充実させるため、大学までの授業料、そして医療費も全額無料ということであります。国全体で医師の数が200名程度と先日テレビ放映でもされておりましたが、決して金銭的、物質的にすべてが充足しているわけではありませんが、それでも国民の96.7%が幸せと答えるなど、国民の幸せに根差した政策を掲げている国として今世界から注目を集めている国となっています。これまで経済的な豊かさを数値にしたGNP、いわゆる国民総生産にかえて、ブータンでは国民総幸福量(Gross National Happiness)、この頭文字をとったGNH、この幸せをはかる指数向上を政策に掲げているということで、こうした真の幸福を求める政治の波がブータンから世界に広がりつつあります。
 今日ではイギリスを初めドイツ、オランダ、韓国、さらにフランス、アメリカなど、幸福度を求める政策は世界的な潮流となっておりまして、我が国におきましても2010年12月から幸福度に関する研究が進められ、昨年2011年12月には、幸福度指標試案として内閣府経済社会総合研究所より発表されました。この試案の概要についてでありますが、経済社会状況、心身の健康、関係性、そして持続可能性、これら四つのテーマに基づいて幸福度を指標化したものであります。これまで幸福度といいましても曖昧でなかなかわかりにくい面があったわけですが、ここに来て、国の機関によって具体的な指標試案なるものが示されたことによりまして、行政においても具体的指針ができたのではないかと思うのであります。
 そこで、今回は幸い市長が幸福論と重ねて市民意識調査を昨年実施いたしましたので、この意識調査に関連させて袋井市の幸福度について何点がお伺いしたいと思います。
 まず、最初に、市民意識調査結果に見る袋井市の市民の幸福度、幸福量をどのように受けとめているかという観点からお伺いしたいと思います。
 市民の感じる満足、不満度調査ですが、昨年約340万円をかけて調査をし、ことし6月に市民に発表されました。今回の調査は、まさに市長が求める幸福度に重ねた調査であったと認識していますが、この調査で、市長が常におっしゃっていた市民の幸福量、幸福度がはかれたのか、お伺いしたいと思います。


○議長(寺井紗知子) 原田市長。

〔市長 原田英之 登壇〕
○市長(原田英之) 大庭通嘉議員の御質問にお答えを申し上げます。
 最初に、満足、不満足度調査で幸福量、幸福度がはかれたかということでございます。
 幸福度を希求する流れは、議員からのお話にもありましたように、ブータンのみならず世界的なトレンドになっていると思います。私は、最近の中で、政府がやっている中、なかなか、それはうまくいくものもあるし、うまくいかないものもありますけれども、最近のいわゆる健康寿命の話も、あれは一つの考え方で、少し不満足なのは、要介護度2以上になって、では、何で要介護度1と要支援を不健康という中に入れないのかというものもありますけれども、しかしながら、一つの内容的には結構学術的な考察が盛り込まれた数字が出て、健康寿命というのは今後、健康都市の袋井にとりましては大変参考になるというか、目指すもの   。
 もう一つが、内閣府がやりました幸福度、本市のものと内閣府の幸福度の違いはどうかという話なのですけれども、国のほうでは4本の柱にしてやっていて、うちのほうは、それほどこの四つの柱ほど明確には、それはやはり学術的な考察の差もあるでしょうからそれほどはいきませんけれども、でも、私は、俗に言う衣食住という面からいったら、やはり国の幸福度についても検討すべきものである。ただ、持続可能性というものを幸福度の範疇に入れて、それを各地域ごとに個人が把握するというのは、それって可能なのかなという感じが、一つだけ国の幸福度のほうでは私は疑義がある項目がございました。
 いずれにしたしましても、ブータンのみならず世界各国で幸福に光を当てて、自分の幸福だけではなく、社会全体の幸福を深めていく手ががりの提供を目的に、内閣府でも幸福度に関する研究会から平成23年12月に幸福度指標試案が報告されました。この幸福度指標試案につきましては、平成22年6月に閣議決定されました新成長戦略の中にその検討が位置づけられたものでございまして、国は平成27年度までに国レベルでの幸福度指標として活用を図るべく現在検討作業を進めているとお伺いしております。
 市が今回実施いたしました満足、不満足度調査の質問項目につきましては、一部に、今申し上げましたように関連性がございますけれども、私どもの調査の質問項目は、満足や不満足度アンケート の分析によるより地域の課題を把握することを目的に設定いたしたものでありますので、直接幸福量や幸福度をはかれるものにはなっておりません。

  2点目、本市における市民幸福度の水準をどのように評価しているかということでお伺いしたいと思います。
 前段触れましたように、内閣府は昨年12月に幸福度指標試案なるものを公表いたしました。これは2010年6月に閣議決定された新成長戦略の新しい成長及び幸福度について調査研究することを受け、政府の幸福度に関する研究会が4回の研究会を重ねて幸福度に関する指標を取りまとめたものであります。昨年末公表された幸福度指標は、経済社会状況56指標、心身の健康21指標、関係性33指標を3本柱とし、それに社会の持続可能性16指標を加えているもので、指標の中身としましては、経済社会状況、これは子育て、教育、雇用等、また、心身の健康、これは寿命やストレス等、さらに関係性につきましては、家族、地域、自然のつながり等、そして、持続可能性につきましては、大気汚染、水環境等が挙げられておりまして、これら指標の数値を袋井市の行政経営の目標数値に重ね合わせて管理することが必要になると思います。
 そこで、本市の現在における幸福度の水準を内閣府の幸福度指標に照らし合わせどのように評価しているかお伺いしたいと思います。
 

  次に、内閣府の幸福度指数に照らし合わせた本市の幸福度への評価についてでございますが、総合計画後期基本計画で29の取組ごとに掲げております91の取組指標につきましては、各政策及び取り組みの進捗状況を把握するために、平成22年度の後期基本計画の策定時に平成27年度を目標とした数値として設定したものでございます。このため、国の幸福度指標に照らし合わせて本市の幸福度を評価するということは特にいたしておりませんが、現在、市の指標とはしていないものの、数値としては把握しているものもございますので、今後におきましては必要に応じてこうした幸福度指数も参考にいたしたいと考えております。

 

  3点目、国や民間の各機関が発表している各種指標管理や幸福度ランキング、住みよさランキングなど、これらの数値と本市の指標管理とが整合性がはかれているかということでお伺いしたいと思います。
 実は、市長が使われるこの幸福度に関連し、昨年11月、法政大学大学院の坂本先生の研究室で、初めて47都道府県幸福度ランキングを分析、公表しました。それによりますと、静岡県の県民の幸福度は、全国で19位との報告がありました。また、一方、毎年出されています東洋経済新報社からの全国住みよさランキング、昨年は東日本大震災があり、被災地への配慮もあり、個別の順位づけはされませんでしたが、2010年では、本市は全国28位、県下トップ、ことし、2012年版は、全国91位、県下3位ということでありました。いずれにせよ、これまで日本一健康文化都市を標榜し、各種の指標管理をしてきた袋井市でありますが、今後も県や全国レベルでの各種の指標管理との整合させていくということで市のマネジメントの観点からも必要になってくると思いますが、その点についてお伺いしたいと思います。

 

 次に、国や民間の機関が発表している各種指標と、本市の指標管理との整合性についてでございますが、東洋経済新報社が発表している住みよさランキング、あるいは、法政大学大学院の坂本先生が発表した47都道府県幸福度ランキングなどは、市町や県レベルでの各種指標の分析を行い、各自治体間の比較を行っているものであります。こうした国や民間の機関が発表している指標数値と、本市の指標管理の整合性は図られておりませんが、次期総合計画を策定する際には参考にしてまいりたいと存じます。まさしくそのとおりでございまして、今申し上げたとおりで、これは健康寿命についても、それから、こうした幸福度指標につきましてもだんだん客観的なものが整備されてまいりました。それに本市としましても合わせていくということが必要であると認識しております。

 

  4点目は、市民意識調査で課題は整理できたのか、お伺いしたいと思います。これまで数多くの意識調査をしてまいりました。最近では、合併時の平成17年総合計画政策ニーズ調査を、そして、平成20年の総合計画市民意識調査を、さらに平成22年度総合計画後期基本計画に係る政策ニーズ調査を、そして、今回の調査等々、実に数多くの調査をしているわけですが、過去と比べて今回の調査で何がわかったのか。分析結果の総括と今後の展開策についてお伺いしたいと思います。

 

  次に、満足・不満足度調査の分析結果の総括と、今後の展開についてでございますが、市では、総合計画に定める取組指標のうち、運動習慣や地域活動への参加の有無など、六つの指標を調査するための市民意識調査を毎年実施しております。また、施策ニーズ調査につきましては、総合計画の策定や見直しをする際に、施策に対する市民ニーズを把握することを目的に5年ごとに調査しているものもあります。
 今回実施いたしました満足・不満足度調査につきましては、この二つの調査とは異なり、地域ごとの詳細な傾向と課題をつかみ、パートナーシップを進める上で活用することを目的に初めて実施をいたしました。市民1万2,000人を対象として行いました。結果といたしましては、家庭での防災対策や地域での医療体制、道路の整備などへの不満足度、重要度が多くの地域で高いことや、地域別の課題や傾向などを把握することができるとともに、全体で9,000件にも上る自由記述による御意見をいただき、通常の調査では聞こえてこなかった多くの生の声を確認することができました。さらに、結果公表後には、各自治会連合会から、地域の現状を知ったり、地域づくりを進めたりする上で大変役に立つ資料になるとの評価もいただき、地域にとっても関心の高い収穫の多い調査であったと感じております。
 今後の展開策といたしましては、得られた地域ごとの特徴や課題を各政策を進めていく上での参考データとして活用していくことはもとより、見えてきたさまざまな課題の中で地域が主体となって解決や推進していけるものなどにつきましては地域で話し合いを重ねるとともに、また、パートナーシップの手法も用いて課題解決や地域活性化に役立てていきたいと考えております。

  5点目は、新緑トークの集約と具体的な事業化についてであります。この4月から6月にかけ、自治会連合会単位で市内24地区で延べ1,465人、その意見も462件の質問、意見、要望が出されたと伺っております。今回各地域から出された意見をどのように整理をし、対応されたのか、実施処理できたもの、できなかったもの、今後の対応も含めてお伺いしたいと思います。

 

 次に、新緑トークの意見、要望の整理、今後の対応についてでございますが、新緑トークで出された質問、意見、要望などは全部で462件でした。総合計画の政策別に整理をいたしますと、みんなで備える安全・安心なまちづくりが約40%、みんなで取り組む快適なまちづくりが約25%、みんなでつくる健康なまちづくりが約10%、この三つの政策で全体の4分の3を占めるということになりました。安全・安心なまちづくりにつきましては、地震、防災対策、原発、瓦れき関連の質問や意見が多く、市民の危機意識の高まりなどが背景にあったものと考えます。また、快適なまちづくりにつきましては、道路の整備や河川堤防の草刈りなど、生活に密着した意見が多く、それから、健康なまちづくりにつきましては、新病院、現病院を初めとするこれからの地域医療体制や、高齢者支援などの意見が多くありました。今回の新緑トークでは、私がその場でお答えできるものはお答えし、検討が必要なものなどについては持ち帰り、担当課が現場確認など対応をいたしております。
 また、議員からは、毎年自治会からの要望がしっかり処理されていれば、こうした問題は出てこないのではとの御指摘もございましたが、今回の新緑トークの目的は、市民の皆様の市政に対する率直な意見や、東日本大震災を受けまして原発や瓦れき問題についての意見を伺うとともに、私自身が直接市政の現状報告をすることも目的でございました。かしこまった会議形式ではない意見交換会主体とした 地域自治会要望というレベルではなくて、それぞれが思ったことをあげていただいたという意見の交換もございました。
 また、8月上旬には、新緑トークのフォローアップといたしまして自治会連合会、この24人の皆さん方を4人から5人のグループに分けさせていただいて、再度、この新緑トークの結果を受けまして各自治会連合会長の皆さん方とお話し合いをさせていただいて、その結果についての改めて市の考え方につきまして御説明をさせていただきました。私自身が地域へ出向き、市民の皆様と対話をすることでいろいろと気づかされることが多く、有意義な機会であったと実感をしておりまして、今後も開かれた行政を実践するためこうした広聴活動を大切にしてまいりたいと考えております。

 

  6点目は、西公民館等社会教育施設の今後ということでお伺いしたいと思います。
 実は、新緑トークでも、西公民館のみならず各地域の公民館のあり方や今後について市民からたくさん御意見が寄せられました。この中で西公民館に関連してのやりとりで、市長からが、市内各地にある公民館、中でも西公民館は一番老朽化しているので建て替えになると思うと、市長からの大変前向きな新緑トークでも御答弁をいただきました。今回、新緑トーク、市長も全体計画を念頭に置いて、なお踏み込んだ前向きな答弁をされたと思いますので、この際西公民館だけでなく、浅羽の公民館等全体の社会教育施設をどのように考えておられるかお伺いしたいと思います。

 次に、公民館の施設整備計画についてでございます。
 公民館につきましては、大半が本市の公民館は建築後25年を経過して、老朽化が進んでおります。既存の施設を有効活用することを基本といたしまして、建築年の古いものから順次、施設全体を一体的に修繕する大規模改修を行い、施設の長寿命化を図ることを基本として、すべての公民館につきましてそういう目で全体を見ました。しかしながら、施設の利便性や機能面など、課題を今度は施設の古さとか、そういうものだけでなくて、機能面でも課題を抱えている公民館もありますから、場合によっては、大規模改修とともに施設の機能拡充も行う必要があるということもあり得ると思っておりました。
 そうしたもので全体を見ていた中で、お尋ねの袋井西公民館につきましては、会議室が少ない、ホールが狭い、和室や会議室が1階にないなど、多くの課題がございます。この課題を解決するためには、大規模改修に加えて、ホールや会議室の増設など大幅な増築が必要であります。このため、その増築を考えましたところ、増築の規模が大きく、利便性や駐車場が狭くなるなどの課題があると。それから、既存部分の増築はします。また、既存部分の大規模改修も必要になっております。それから、増築した場合、既存部分と増築部分との耐用年数が異なり、今後整備に課題が残るということなどに加えまして、増築により面積を確保しても、既存の建物の採光や天井高については改善されない。こういういろいろな問題点が出てまいりまして、先ほどの基本の大原則の目で見ましても、やはりこの場合には大規模改修よりも建て替えすることのほうが望ましいと判断をいたしております。その建設年度につきましては、次期総合計画が始まる、今期の総合計画が平成27年で終わりますので、次期の総合計画が始まります平成28年度を一応のめどとして考えてまいりたいと思っております。
 また、浅羽地区の公民館につきましても、事務所が著しく狭い、調理室がないなどの課題がございますことから、増築等により機能の向上を図っていかなければいけない。浅羽地区の公民館総じてでございますけれども、そうした意見を持っております。

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がん撲滅に向けて
    (1)がん対策推進基本計画を受け手の市の対応は。
    (2)本市におけるがんの傾向と対策について。
    (3)分野別施策、個別目標達成に向けての取組は。
    (4)胃がん撲滅に向け、本市でもABC検診導入を。
    (5)がん対策推進条例導入検討について。
    (6)国保被保険者証(カード)の改善を。
   

  次に、がん撲滅に向けてということでお伺いいたします。
 昨今我が国での死亡者、お亡くなりになる方ですが、平成22年度統計で、119万7,012人、このうち35万3,499人の方が、また、平成23年度統計でも、125万3,463人のうち35万7,185人の皆さんががんでお亡くなりになっていると言われております。まさに死亡者の約3分の1をがんが占めているということであります。がんは我が国においては昭和56年より死因のトップになりまして、生涯のうちにがんに罹患する確率は、男性で2分の1、女性で3分の1ということで、ある意味で国民病と申し上げても過言ではなく、これが対策や意識づくは各市町村においても重要なテーマになっているのではないかと思います。
 また、がん対策は、昨今始まったことではなく、国では昭和59年度から始まった対がん10カ年計画及び、これに続いて、平成6年度からのがん克服新10カ年計画、さらに、がん研究の推進、そして、第三次がん10カ年総合計画など、さまざまな形で取り組んできた経過があります。こうしたいろいろな対策を講じてきていますものの、依然がん対策は国民の重大な課題となっているということで、御案内のように、国でも平成19年4月より、がん対策基本法を施行しまして、これに基づき平成19年6月にがん対策推進基本計画を策定したという経緯があります。計画では、がんによる死亡者の減少、患者や家族の苦痛の軽減、療養生活の維持向上など、全体目標として掲げられ、また、個別目標に基づいて各種施策も展開されてまいりました。この前期計画を受けてことしの6月閣議決定しました、平成24年度から平成28年度までの新しいがん対策推進基本計画、この5カ年計画がスタートいたしました。この計画はさきの計画にも触れられていましたがんの早期発見や受診率向上派遣、また、未成年の禁煙など、こうした目標をより明確にしたものとなっています。
 そこで、今回は、こうした国の基本計画を受けて、袋井市としてがん撲滅に向けどのような対策を考えていくかということでお伺いしたいと思います。
 まず、最初に、がん対策に向けて、ことしから新たながん対策推進基本計画が打ち出されましたが、この国の計画に対する市の対応ということでお伺いしたいと思います。計画の中に個別目標や取り組むべき施策の実施主体として地方公共団体が出てまいりますが、袋井市として何をどのように行うのか、まずお伺いしたいと思います。

 

 次に、がん撲滅に向けての取り組みについてのお答えを申し上げます。
 最初に、新たに見直したがん対策推進基本計画を受けて本市のがん予防対策の対応はどうかということでございます。
 本市の健康づくり計画後期計画は、平成19年に策定された国のがん対策推進基本計画を踏まえ策定したもので、目標といたしましては、平成27年度に、20から64歳の人口10万人当たりの年間がん死亡者を68.5人とすること。喫煙防止対策として、男性の喫煙習慣がある人の割合を24.8%に、20歳から40歳代の女性の喫煙習慣のある人の割合を9.2%に、公共施設の敷地内禁煙率を100%とすること。さらに、胃がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、それぞれの検診の受診率を38.2%とする。こうしたことを掲げて取り組んでまいりました。
 しかしながら、本年6月に国において基本計画の見直しが行われまして、一部目標値も変更されたところでございます。新たな計画に定められた目標値の多くは、本市の現計画の目標値に比べまして高い数値となっておりますことから、これらを踏まえまして効果的ながん予防対策事業の推進を図っていかなければいけないと考えております。

  2点目は、本市におけるがん死亡の傾向と対策についてであります。平成22年度の統計で見る限り、人口に対するがんによる死亡者は、全国や県平均より少ない感じがしますが、これらの要因分析と各がんの発生状況等、発生率から見た袋井市の特殊性等、傾向がわかりましたらお伺いしたいと思います。
 3点目、国の基本計画に示されている具体的な目標数値、分野別施策、個別目標達成に向けてということで、その取り組みについてお伺いします。平成34年までに成人喫煙率を12%、未成年の喫煙率をゼロ%、受動喫煙につきましては、行政や医療機関はゼロ%、家庭では3%、飲食店では15%、職場では、平成32年までに受動喫煙がない職場を実現するとなっていますが、これに向けての取り組みの考え方についてお伺いをします。
 あわせて、直近では、がんの早期発見の目標として、がん検診の受診率を、胃、肺、大腸、乳、子宮頸管について5年以内に50%以上、胃、肺、大腸については当面40%以上達成するとしています。現在袋井市の平成22年度の受診率は、肺が46.9%、胃が19.9%、大腸が27.8%と低くなっています。その他、乳がんなどの検診も33.6%と低い状況ですが、いずれにせよ、市としての今後の取り組み方についてお伺いしたいと思います。

 

  次に、本市におけるがんの傾向と対策についてでございますが、それぞれの部位別のがん死亡率の状況は、国や県とほぼ同様の傾向となっております。
 こうしたがんに対する対策といたしましては、国の基本計画に示されました具体的な目標数値、分野別施策、個別の目標などの達成に向けて事業の推進を図っていけば、ほぼ傾向が同じでございますので、図っていけばと思っております。現在のがん検診の受診率など、見直しされた国の基本計画の目標値に到達していないものにつきましては、引き続き国のがん検診推進事業補助金を活用するなどの方法で目標達成に取り組んでまいりたいと。まずは検診の目標が高くなければいけませんから、そのように考えております。

  4点目は、具体的な事業提案として、胃がん撲滅に向けての取り組みについてお伺いします。冒頭にも触れましたが、がん患者の最も高いのは平成23年度で、肺がんの年間7万272人となっていますが、胃がんは2番目のい年間4万9,817人、しかも、1999年、肺がんに逆転されるまではずっとがん死亡の第一位を胃がんが占めていたわけであります。
 この胃がんの撲滅に向け効果的とされる手法にABC検診があります。一般的には、胃がん検診にはバリウムによるX線検査がありますが、他の方法としての血液で検査のできるペプシノゲン法があります。ペプシノーゲンは胃の消化酵素のもとになる物質で、血液中のペプシノーゲンをはかると、胃がんの前段階ともいえる慢性萎縮性胃炎の診断ができる。胃がんを探し出す方法にすぐれているといわれております。また、ピロリ菌、正式には、ヘリコバクター・ピロリ菌といいますが、この菌を除菌することで胃がんの発生率を低減させることができる。このように北海道大学医学部の浅香教授らが発表しています。このペプシノゲン法とピロリ菌検査の陰性、陽性を組み合わせて、胃がんリスク検診を行うことで間接バリウム法をしのぐほどになったということであります。
 ABC群に分けるのですが、ピロリ菌感染がなく、胃粘膜萎縮のないA群、ピロリ菌感染はあるが、萎縮がまだ進んでいないB群、ピロリ菌感染があり、萎縮が進んでいるC群、ピロリ菌感染による萎縮が進み、ピロリ菌が排除されてしまったD群に分類すると、ABCD群の順に胃の年齢が高く、胃がんになりやすいということであります。こうした検診を通称ABC検診として、胃がんのリスク管理としてがんを早期に発見、対策をしていくというものであります。最近では、ABC検診を導入する自治体がかなりふえてきまして、先般も高崎市に勉強に行ってまいりましたが、ABC検診導入でコスト削減や受診率の向上が確認できたと言っておりました。また、東京都足立区などでは、バリウム検査をやめ、ABC検診、これのみ実施しています。いずれにせよ、胃がんの発見率が高く、費用も少なく、検診者に負担の少ないABC検診の導入検討を提案するわけですが、市の考え方をお伺いしたいと思います。

 

   次に、ピロリ菌感染の有無を判断する胃がんリスク検診、いわゆるABC検診についてでございます。
 議員から、この検診の内容のお話がございました。今、私は、今まで胃においてはバリウム検診、それを一般的なものとして当市で行ってまいりましたが、やはりいろいろな医学的な技術が進歩していって、しかも、発見率が高くて、そのことによって場合によったらがんそのものの抑制にもなるということでございますので、この面については、大いに私どもは検討をして、そうしたものを取り入れるということを考えていかなければいけないと思っております。もう少しこの部分につきましては担当分野におきましても研さんを積んで、その実施の方向につきましての検討を進めてまいりたいと思っております。

  5点目は、がん対策推進条例導入検討についてお伺いします。前段触れましたが、がんの予防及び早期発見の推進、がん患者等の負担の軽減、緩和ケアの充実などといった対策をどう進めるかといった市独自の条例制定の考え方があるか、お伺いしたいと思います。
   次に、がん対策推進条例の導入の検討、これにつきましては、現在全国的に19都道府県8市区で制定されておるということでございます。本市におきましても、健康文化都市を掲げているわけでございますので、こうした条例につきましてもまた検討研究をしてまいりたいと思っております。
  最後に、がん対策とは直接関係ありませんが、医療の窓口でも問題となっています国民健康保険の被保険者証の改善を要望します。高い保険料とは反比例して、保険証の材質が悪く、印字も消えてしまい、半年ともちません。先般も、とある医院で、診療所で、印字がわからず、市に問い合せたこともあったとその改善を求められましたが、いま一度適切なカード作成を要望するものであります。    次に、国民健康保険の被保険者証について、平成18年10月からの現在の1人1枚のカードになり、サイズや紙の厚さ等の仕様が県下統一の規格となっております。国民健康保険は、加入、脱退が頻繁にあり、また、1年に1回一斉更新をすることから被保険者証そのものをプラスチック製にいたしますと、窓口での即時交付が難しくなることとか、あるいは、経費も相当かかるということから現在の被保険者が採用されているということでございます。被保険者証を汚損とか、あるいは破損された場合には、再交付の手続をお願いしているところでございますけれども、今後、被保険者証の紙質等の改善につきまして検討してまいりたいと存じます。頻繁に使われる方は、紙の上へラミネートみたいにやってありますので、そういう意味ではその部分がはがれたりするということをよくお聞きしておりますけれども、一応それが県下統一の規格になっているということでございますので、今後紙質等の改善につきまして検討してまいりたいと考えております。

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事業仕分けについて

    (1)意見交換会の目的・位置づけ・今後の運営は。
    (2)3回の意見交換会の総括と実施効果は。
    (3)これまでの傘下実人員と今後の人選は。
    (4)今後の意見交換に付すテーマの絞り込みは。
    (5)意見交換会から正式な事業仕分けにすべき。

  次に、事業仕分け、意見交換会についてお伺いしたいと思います。
 御案内のように、昨年11月、国ではこれまでの事業仕分けを進化させ、政策的、制度的な問題にまで掘り下げて議論する取り組みとして提言型政策仕分けが実施されました。振り返れば、民主党政権となり、これまでの政権になかった取り組みとして事業仕分けが行われ、マスコミでも大々的に取り上げられ、多くの国民から、この事業仕分けに対しまして関心が寄せられてまいりました。
 まず、その第一弾としましては、その仕分けは平成21年11月、このとき、国が行う449の事業のついて仕分けが行われ、また、一昨年平成22年4月、5月にも第二弾が実施され、このときは、独立行政法人や政府系の公益法人の行う事業、都合233事業について同様な仕分けが行われました。さらに、同年10月、11月には、後半の部として、第三弾が特別会計18会計51勘定を対象に行われました。そして、冒頭申し上げた提言型政策仕分けが10の政策分野について昨年実施されたわけであります。
 さて、翻って、本市におきましても、ただいま申し上げました国の流れを取り入れた形で袋井市版事業仕分け、名も改め、事務事業の点検意見交換会が平成22年1月に第一回が、また、同平成22年11月に2回目となる市民と新たなパートナーシップのまちづくり意見交換会が、そして、3回目の取り組みとなりました昨年10月、市民目線によるまちづくり意見交換会がそれぞれ開催されてまいりました。
 1回目のときは、初めてということもあり、全体で242人もの傍聴参加者ということでメディアでも取り上げられ、一定のインパクトがあったのではないかと思います。しかし、参加者も翌年度には142人、さらに、昨年の10月の意見交換会ではさらに減少し、121人ということで、内容的にも初期の方針とは大きく変わってきているように感じました。
 そこで、今後のこともありますので、これまでの3回の総括と今後の展開ということでお伺いしたいと思います。
 まず、1点目、本市の事業仕分け、意見交換会の目的、位置づけ、今後の運営について改めてお伺いしたいと思います。私が一昨年この目的を尋ねた際、袋井市の意見交換会は市政に対する市民の参画や意見の反映を目指すべく実施したと答弁されておりました。改めて意見交換会の目的、位置づけ、今後の運営について、これでいいのかという観点からお伺いしておきたいと思います。

  次に、事業仕分けについての御質問にお答え申し上げます。
 最初に、意見交換会の目的、位置づけについてでございますが、本市でこれまで開催いたしました意見交換会は、行政改革の一環として市民の皆様や各分野の有識者により、市で行っている事務事業を外部評価していただいて、その有効性や費用対効果を検証した中で、課題のある事業につきましてはその解決に向けて市民の意識や発想を活用することを目的として実施してまいりました。また、市民への積極的な行政情報の提供と、課題の共有化の機会の一つとしても位置づけたものであります。
 

 

    2点目は、意見交換会の実施効果についてであります。国の行政刷新会議が行う事業仕分けは、国家予算の見直しにおいて国家への透明性を確保しながら、予算執行の現場の実態を踏まえて、そもそも事業が必要か否かを判断し、財源の捻出を図るとともに、政策、制度、組織等について今後の課題を摘出するものであると言われておりまして、要するに、事業の可否決定、財源捻出が本来の目的であります。本市の場合、こうした視点からこれまで3回の意見交換会、どのように総括されているのか、具体的効果をお示しいただきたいと思います。

 

次に、3回の開催状況の総括と実施効果についてでございますが、過去3回の意見交換会につきましては、それぞれテーマを設定し、平成21年第1回につきましては、事業のやる、やらないをテーマに44事業を実施し、やめるが3事業、変えるが16事業、継続して実施するものが25という結果でございました。
 それから、平成22年度には、事業の担い手をテーマとしまして、市民との新たなパートナーシップのまちづくりの意見交換会を開催いたしました。提案した事業のうち、5年後の公共サービスの担い手について、行政主導とするものが4事業、市民と行政とするものが17事業、市民主導とするものが10事業との結果を得ました。
 また、昨年度は、事業のやり方をテーマとして市民目線によるまちづくり交換会を開催し、提案した事業のうち、現状維持としたもの4事業、一部改善としたもの10事業、再検討としたもの1事業でございます。
 この事業効果、実施効果についてでございますが、平成21年度、やめるや変えるとした19事業は既に、方針決定どおり達成をしております。また、平成23年度の一部改善や再検討とした計11事業につきましても、100%の達成率となっております。なお、平成22年度の担い手の変更につきましては、目標達成を5年後の平成27年度までとしておりますことから、現段階では27事業のうち6事業、率で申し上げますと、約2割の達成率となっております。

   3点目は、意見交換会参加委員は、実人員で何人参加されたのか、傍聴者も含めてお伺いします。これまで3回の意見交換会を通して回数を増すごとに参加人員も減り、所期の目的、市民参加も十分とはいえない状況となってまいりました。実際参加された人数、そして、今後継続するとするならば、今後の人選をどのように考えていくか、お伺いしたいと思います。

  次に、参加者についてでございますが、参加者数は、平成21年度が244人、平成22年度が142人、平成23年度が121人でございました。そうしたことから、このいわゆる事業仕分け、これは実は国のほうでも思うがままにまいりませんで、実際にやってもなかなかその効果が上がらない。私は、その一つの理由として、これをやってみまして、一つの事業を検討するに、例えば30分かけてもそう簡単に、背景から考えたら結論が出ません。今まで、私どもは予算編成をやるときに各部局で相当細かいデータをつぎ込んで相当時間をかけて一つの事業を持ってきています。それを今度は公開の前で意見交換会のいわゆる公開の場で右か左か決めるのを30分で1事業をやるにも、午前中3時間でできるのは6事業だけでございます。ということを考えますと、実際にやってみまして、いかにこうしたことが難しいかということを我が身で知りました。しかしながら、市民意見の直感的にそれはいいか悪いか的なものはやはり相当これが参考になると思いました。

 4点目は、今後の意見交換会に付す事業の絞り込みについてであります。1回目は、合併後に策定しました総合計画の事務事業調査を取りまとめました888の事務事業のうち、567のソフト事業につき行政改革に関係する91の事務事業を選別し、予算規模の小さい事業や、他事業との連携、また、市の裁量性の低い事業を除いた44事業に絞ってやったということであります。しかし、2回目は29件、3回目は14件ということで、そのテーマの選定方針も明確にわからなくなってきています。ともあれ、今後の選定予定件数、意見交換に付すテーマをどのように考えているのかお伺いしたいと思います。

   そうしたことをおきまして、今後の意見交換会のテーマと名称変更についてでございますけれども、本年度からの行政改革につきましては、地域主権改革が進展する中で地方自治体にはこれまでにも増して地域の自主性や自立性が求められていることから、都市経営という視点に立ってこれまで以上に改革を意識し、取り組みを行うこととことしはしております。このため、行政内部の所管も行政改革の部門を総務課行政係から総合計画の策定や進捗管理、政策評価を担当する企画政策課の経営改革室へ移すとともに、外部からの行政改革推進委員会の委員には、経済に精通した有識者や、あるいは、企業の第一線で活躍されている民間の方々7人を選任し、経営という視点から行政のあり方について市民目線で踏み込んだ議論をしていただくこと。ことしはこういう形での事業仕分けにはならないのでしょうけれども、外部行政改革を行ってきたいと考えております。
 既に5月と7月に開催いたしました2度の委員会では、行政改革大綱に基づく実施計画の推進はもとより、行政を運営していく上で課題となっている事項を組織全体で議論することや、スピード感を持って集中的に議論すること。いつまでに何をどのように改善していくのかについて改善方策まで提案することが必要ではないか。いわゆる改善方策まで皆さん、考えなさいよと。その上で今度、私どもがそれに対して意見を付しますよと。やはり限られた時間の中で結論を出していくのに、ゼロから始まってどうしたらいいかということまで議論していったら、そんなに議論は深まらないし、いろいろな議論もできないので、行政のほうで変えるのだったらどう変え方をするのだいという改善方法まで提案しなさいよと。こういう御意見をいただいております。
 このような意見を踏まえまして、今後の行政改革推進委員会の進め方といたしましては、あらかじめ行政側で選定した4点ほどのテーマの現状や課題及び解決に向けて、改善提案を10月に部長級職員が委員に対しプレゼンテーションを行い、11月の会議では委員からテーマの改善提案に対する御意見や御指摘を受けるという中で委員と議員が討論を行うということを予定しております。これを公開の場で行うということも考えられますけれども、今、そこのところは委員の皆さんにその了解がまだ取りつけられておりませんので、委員の皆さんがそういうことで公開の場でということであれば、職員と委員との討論が公開の場で行われるということになると思います。
   最後の質問となりますが、市のやっています意見交換会、みずから厳しく仕分けするという決意を持って、ネーミングを国と同様、意見交換会から、本来の事業仕分けに正式に変更する意思はないか、お伺いします。先般、内閣府の行政刷新会議事務局次長の熊谷氏の話を聞く機会がありました。事業仕分けも原則を守らなければパフォーマンス仕分けだと厳しくおっしゃっていました。とかく、役所主導の準備では、事業シートから都合の悪い項目が消え、仕分け人も役所にとって痛いところを突かない人が選ばれるケースが多い。外部の目が準備段階から入らないと、内部にとって都合のいいように事業仕分けが使われ、単なるパフォーマンスに終始してしまうと言っておりました。最近の国の事業仕分けはネット中継等もやっておりまして、これへの視聴者は1,000万人もいるといわれております。いずれにせよ、熊谷氏の言葉をかりれば、パフォーマンス仕分け、なんちゃって仕分けという言い方をしていましたが、本来の事業仕分けとして袋井市もこの際、名前や取り組みを変える考えがあるかお伺いし、私からの一般質問を終わります。
   また、名称を事業仕分けに変えたらどうかというお尋ねにつきましては、特に名称にはこだわりませんが、プレゼンテーションを半日、それに対する議論を1日と集中的かつ本質に踏み込んだ討論を行うことで今までの意見交換会のやり方を工夫し、より発展、進化させた方法での開催を目指し、計画しております。なお、テーマの洗い出しにつきましては、現在内部組織である行政改革推進本部におきまして検討しているところでございます。
 以上で私からの答弁とさせていただきます。

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再質問

○議長(寺井紗知子) 21番 大庭議員。
○21番(大庭通嘉) 21番。
 昼食時間に入ってしまって大変恐縮ですが、二、三質問、意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、最初に、公民館の件ですが、市長から、平成28年建てかえということで御答弁をいただきました。今回の市長の答弁、袋井の新しい社会教育地域コミュニティ施設についてまさに節目の歴史的な英断と受けとめさせていただきました。私も現公民館を建設するころに青年団、青年学級をしておりまして、この会議に臨んだこともありましたけれども、本当に意義深く受けとめさせていただきました。今後、行政当局、また地域との話、袋井市全域に係ることでもありますので、この市長の御判断のもとでしっかりお進めをいただきたいと思います。これは意見です。


 質問ですが、ABC検診についてであります。
 答弁では、大いに検討して取り入れて考えていかなければならない、その分野を検討していくということでありますが、そうはおっしゃっても、まだ躊躇されている。答弁で そこまで踏み込んでいらっしゃらない その域 を感じます。なぜそこに踏み込めないかということをいま一度この際、御披瀝いただきたいと思いますが。
 実は、私、以前、2005年、もう随分前になりますが、ピロリ菌除菌の公的支援を提案しました。そのときも、他市の動向を見ながら検討課題とさせていただきます。あれから7年が経過をしました。随分環境も変わってまいりまして、国の指針がバリウムを飲ませて検査することがベースであったり、ピロリ菌除菌が保険適用になっていないということがこういう問題になったり、エビデンス、いわゆる裏づけ、証拠が不十分だということで国が及び腰ということに一番問題があるかなという気がします。市長もそのことがひっかかっているのではないかなと思います。
 ことし6月にがん対策基本計画の中に、ヘリコバクター・ピロリ菌については除菌の有用性について内外の知見とともに検討する。ついにここの1行、2行が入ったわけですね。関係の皆さんも、お医者さんたちもかなり期待をしている、この言葉に。国も文章にあらわすまでになったということが大きな前進だと言われています。そのようなこともあって、最近では自治体においてはこのABCの検診の導入を前向きに考えているところがあるということ、多分原課からも報告を受けていると思います。
 市長もお話しされたと思いますが、例の乾先生、高崎の先生ですが、ピロリ菌感染もなく、そして、ペプシノーゲンも陰性、すなわち胃がんリスクの低い、ABCのうちAと診断される方、このA群の占める率が世代が下がるごとにリスクが低いということで、高崎市では50代で50%、40代で70%、30、20代では80%以上がA群。ですから、こういう皆さんにピロリ菌除菌なんかにお金はかからぬと思うのですね。いわゆる大丈夫、こういう人たちが若い人ほど大丈夫だというわけです。住民健診だけではなくて、若年層の多い職域健診においても、こうした大丈夫と言われるようなA群の皆さんにまで一律にバリウムを飲ませて何ショットか被曝を伴うX線写真を撮るというのは即刻中止すべきだとおっしゃっています。
 バリウムX線検診でコストが1人当たり約1万円ぐらいかかります。ABC検診リスク検診で1,500円程度で済むということで、1人当たりかかっている胃がんの治療費が、今大体130万円ぐらいということでありますけれども、早期発見、早期治療ができればこうした費用も抑えることができると思います。毎年、御案内のように、袋井でも平成22年胃がんで29人の方が亡くなっていますので、毎年平均で約30人近い方が胃がんで残念ながらお亡くなりになっている。そのぐらいの率だと思います。そのうちお一人でもお二人でも救っていけることができたらという思いで私、今回一般質問しているわけですが、市長が導入に踏み込めない率直な所を、永田先生の記念のパーティーでは大変前向きな御挨拶もされていたものですから、私も随分期待していたわけですが、そこら辺の踏み込んだ御答弁をいただきたい。心配でしたら、ABC検診とバリウムも併用可能ですし、40歳から5歳刻みで70ぐらいまでやって、高崎市のような検査でしたら試算しても袋井で120万円ぐらいできるということでありますので、いま一度その点について市長から御答弁いただきたいと思います。

 

○議長(寺井紗知子) 原田市長。

○市長(原田英之) 議員からABC検診につきましての再質問なのですけれども、私も、あの乾先生のお話を聞いた後に、少し県医師会の人とかなん人かにお話を伺いました。いわゆるABC検診、それから、今のバリウムを飲む方法とのいろいろな比較の話も伺いました。担当部局は担当部局でそれなりに検討を進めております。それで、今度の厚生労働省の計画の中でもやはりその面が触れられてきているように、世の中の流れとしてはABC検診のほうに行くという流れであると思いますので、しかし、これでもう少し私自身も納得するまでに勉強の機会を与えていただきまして、この場ですぐそちらにというよりも、もう少し医学的な意味でのいろいろな御意見を聞いて私自身が納得した上で結論を出させていただきたいと存じますので、少し歯切れの悪い言い方かもしれませんが、そういう答弁とさせていただきました。

  それから、もう一点、事業仕分けの件です。
 名前にそんなにこだわらないということでしたら、私は、事業仕分けという冠がある意味で市民の皆さんを、袋井市はそういう仕分けをしてしっかりやってくれているのだと、行政改革を推進しているだということになると思いますので、事業仕分け、それでタイトルだったらいいですが、もう事業仕分けを消してしまって、意見だけを聞く場ですよというと、最初から、内閣府の担当の次長がおっしゃっているように、パフォーマンスだとか、なんちゃって仕分けだととらえられがちだと思うのですよね。もう3回、いわゆる練習をしてきているわけでして、やはり事業仕分けで厳しくやるのだという姿勢もこの際必要だと思いますので、内部で協議をしていただきたいなと思います。
 最初からひいているという感じのない事業仕分けをこの際、ただ、国が方向性が変わったりすれば、またそのときはそのときで厳しくまた対応すれば、ネーミングも変えてやればいいと思います。その点についていま一度お考えを伺いたいと思います。
 以上です。
 

 それから、事業仕分けの面につきましては、3回やってまいりまして、お話し申し上げましたように、やはり市民の目線で公開の場で議論するというのは、それが一つの仕分けの大きな意味であると思っております。ただ、今議員からお話がありました事業仕分けという観点がないとだめなのですよ、いわゆる出来レースになりますよという面はおそれますけれども、私は、現実的に一つの事業を、先ほども少し申し上げましたけれども、脈々と時間をかけてデータを積み上げたものを短時間で結論を出すというのがいかに難しいかということを、これは国の事業仕分けでもそうです。あれを聞いていても、やはり本当にそこまで踏み込んだ議論が事業においてなされているかというと、どうもそうではないみたいです。我が市におきましてもそうです。ということを考えると、事業仕分けの1本1本の事業仕分けは相当難しいと。

 今回考えておりますのは、民間の経営者なんかを入れて、私は、やはり公開で行いたいと思っているのですけれども、職員の考えている一つの事業とか何かに対する考え方と、民間サイドの経営者が考えたらこう違うのだよという違いをきちんと出して、その違いを今度は私たちの施策に生かしたいということをやっていきたい。そういう意味で、事業仕分けといういわゆる仕分けますよということと少しニュアンスが違うかなと思いましたもので、名前にこだわることなくという表現を使わせていただきました。しかしながら、やはりお手盛りでという意味は100%ございませんので、そこのところは、そんなことをやったって今の時代に意味がないと思いますので、そこのところは少し誤解を招かないように今後工夫をしてまいりたいと思います。

 以上でございます。

○議長(寺井紗知子) 以上で、21番 大庭通嘉議員の一般質問を終わります。

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