平成26年2月議会



質疑


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大庭議員の2月定例会での質疑です。   


給与削減未実施による諸影響について

19番(大庭通嘉) 通告に従いまして質疑をさせていただきます。

 議第5号、歳入10款1項1目地方交付税についてお伺いします。

 御案内のように、昨年、国の方針を経て、職員給与削減7.8%が7月より年度内、この3月まで行われています。いわゆる職員給与を削減し、防災、減災、地域の活性化等、緊急課題への対応に充てるという名目での国の要請であったわけですが、県内35市町、その方針が分かれました。

 私どももこれまで、本市では行政改革を推進してきているなどの理由から、削減しないということで一応その方針を了としてきたわけでありますが、果たしてその判断が正しかったのか、若干疑問に感じる点もあり、お伺いしたいと思います。

 県内では、結果、35市町のうち何市、どこの市町が国の要請に応じなかったのか、また、減額しなかったことにより、一部報道では地方交付税へのペナルティーもあるように伺っているわけですが、どの程度あったのかお伺いしたいと思います。

 特に、地域の元気創造事業の算定に当たっては、職員の削減、ラスパイレス指数、人件費削減率等を単位費用に人口や段階補正を乗じて算出するということになっています。給与を削減し、その分を防災、減災等の事業に充て、また、給与削減による交付税の上乗せがあれば、結果、市民には大きなサービスになるということであります。いずれにせよ、本市の給与削減額、それから交付税への影響額が幾らになったのか、お伺いしたいと思います。

○議長(戸塚文彦) 金原財政課長。

○財政課長(金原富雄) 最初に、大庭通嘉議員の議第5号、平成26年度袋井市一般会計当初予算歳入10款1項1目地方交付税、給与減額削減未実施による交付税への影響額についての御質問にお答えを申し上げます。

 国は、平成25年度、地方自治体に対して、地方公務員の給与を東日本大震災の復興財源を捻出するための特別措置として、平成24年度から2年間、平均で7.8%を引き下げている国家公務員と同じ水準に減額するよう要請をいたしましたが、本来、地方自治体職員給与は、人事院勧告に基づき自治体がみずからの裁量で決定すべきという基本があることや、本市におきましては、これまでも行政改革の取り組みとして職員数の削減や人件費の削減を行ってきており、本市と同じ人口規模、7万5,000人から9万5,000人の類似団体、全国13市の中で人口1人当たりの人件費が3番目に低く、本市は全国的に見ても人件費の抑制に努めていると判断し、給与減額措置を実施いたしませんでした。

 御質問の給与減額に応じなかった県内市町村の状況でございますが、市につきましては7市ありまして、本市袋井市と熱海、富士宮、伊東、磐田、湖西、御前崎でございます。また、町につきましては、東伊豆、川津、南伊豆、長泉、小山、吉田、そして川根本町でございます。また、平成25年7月から平成26年3月まで平均7.8%の減額を行った場合の本市の給与削減額は、約1億6,000万円と試算されます。

 次に、給与減額未実施による平成26年度普通交付税への影響につきましては、地域の元気創造事業費の制度の中で、職員数削減率、ラスパイレス指数、人件費削減率、人件費を除く経常的経費削減率、地方債の残高削減率、このような行政努力の指標がございまして、これらの取り組みの度合いに応じまして基準財政需要額に加算がされるものでございます。平成25年度、給与を減額しなかったことによりラスパイレス指数や人件費削減の2標につきましては対象とならなかったり割合が低くなることが想定されます。基準財政需要額の加算金額、全国ベースで2,250億円程度の本市への配分が少なくなることが見込まれます。行政改革努力の指標につきましては、現時点では設定や率などが国から示されておりませんので、交付税への具体的な影響そのものは算出できない状況でございます。

 以上、答弁とさせていただきます。

○議長(戸塚文彦) 19番 大庭議員。

19番(大庭通嘉) 議長、19番。

 順次、再質問させていただきます。

 交付税の関係でありますけれども、1億6,000万円が該当したということであります。大変多額が額だと思います。

 これを意思決定していくに当たって、どれほどの、先ほど課長からもありましたけれども、職員の削減率、ラスパイレス指数、あるいは人件費の削減率があるのかということが計数的にしっかり我々議会でも把握できている状況が望ましいと思います。

 国から示されていないということでありますので、質問するにもしようがないのですが、わかる範囲でお答えいただきたいと思いますが、私の承知している範囲では、ラスパイレス指数も袋井はそんなに低いほうではない。平均より高いというのが実情であります。先ほど、人件費、トータルで見ると県内3番目に低いということなのですが、そこら辺がとる数字によって違うのだろうなという感じがいたします。そういうことで、交付税の行政改革努力の指標について職員削減率だとか、ラスパイレス指数だとか、あるいは人件費の削減率等、そうした視点で見たときに袋井市がどの程度かということ。今現在でわかればいいですし、先ほど国が示していないということでわからないということだったらいいですが、普通だったら要望するのですが、要望はいけないということでありますので、その点質問をさせていただきます。・・・・・・

○議長(戸塚文彦) 金原財政課長。

○財政課長(金原富雄) それでは、大庭議員の普通交付税への影響額についての再質問にお答えをいたします。

 大庭議員のほうから、平成25年度の給与減額をしなかったことによりラスパイレス指数とか人件費、この二つの指数について影響があるのではないかということで、その指標についてわかるようなところがあったら説明してほしいということでございますので、まず、ラスパイレス指数でございますが、このラスパイレス指数というのは、4月1日現在の数字で判断をすることになっております。平成24年4月1日現在のラスパイレスの数字は出ております。本市は二つ、この数字が出ておりまして、一つは、国のほうが臨時特例法に伴う7.8%減額後の給与をもとに算出したもの、これがラスパイレスが108.9、その削減を行わなかったものをもとにするということでは100.6というような形で出ております。今、お話ししたとおり、このラスパイレスにつきましては4月1日ですので、平成25年4月1日にならないとその数字が出ないということでございますので、またその数字が出ましたら整理をして説明をしていきたいと存じます。

 次に、人件費の削減率の関係でございますが、今、私のところに袋井市の合併してから、そして平成24年度までの職員の人数はございます。平成17年のときが袋井市で袋井市民病院を除いた人数でございますが、正規の職員が570人ということで、平成24年では536人ということで、34人が減という形になっております。また、今、お話ししたように、指標のことになりますが、この指標につきましては、どこの年度を基準にして指標を出すかということがまだはっきり国のほうからお示しがありませんので、その指標の率とか、そこら辺も、また今後、わかりましたら先ほどのラスパイレス指数と一緒に後ほど情報提供をさせていただきたいと思いますので、御理解のほどをお願いいたします。 以上で答弁とさせていただきます。

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定年退職者の再雇用について 

 2点目は、同じく議第5号、歳出ですが、2款1項1目総務管理費、一般管理費、非常勤嘱託職員給与に関連してお伺いしたいと思います。

 平成26年度から定年退職者のうち、引き続き勤務をされる皆さんを非常勤嘱託職員として採用していくということであります。御案内のように、政府は平成29年度からの定年延長を視野に入れ、平成26年から平成28年度の間に国家公務員の定年の段階的な引き上げ等の措置を検討するということで、今、話が進められています。本市でも、こうした背景を受け、人事政策が大きくかじを切っていく。そのターニングポイントということでお伺いしたいと思います。

 まず、最初に、今後の人事政策ということで、平成26年度から初めて導入する定年退職者再雇用の方針について。すなわち、再雇用という言い方は、退職後、身分を変えて再雇用する。それと、再任用という言い方は、退職後、正規として再任用するということですが、要するにこれらを運用する再雇用、もしくは再任用をどのように進めていくのか、お伺いしたいと思います。

 それから、次に、平成26年度、何人の定年退職者の再雇用を考えているのか、また、それぞれの勤務時間をどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。

 現在、平成27年度までの定員適正化計画が示され、平成22年度、548人の職員を44名減らして504人にするという計画を公表しています。平成25年度現在、予定に対しプラス4人、平成26年度はさらに13人減らすということであります。しかも、非常勤嘱託職員は、現在、平成25年度で202名ということで、平成22年度183名に比べ大幅に増加しています。加えて、定年退職者の再雇用を加えていきますと、さらに非常勤嘱託職員がふえていくということにならないか。その点をお伺いしたいと思います。

○議長(戸塚文彦) 諸井総務課長。

○総務課長(諸井 泰) 次に、私からは議第5号、歳出2款1項1目一般管理費の非常勤嘱託職員給与に関連する定年退職者の再雇用、再任用についての議案質疑についてお答えを申し上げます。

 最初に、定年退職者の再雇用をどのように進めていくかについての質問でございますが、本市は、定年退職者を正規職員として任用する再任用ではなく、平成26年度から市を定年退職した後、非常勤嘱託職員として再雇用することとし、市民サービスの向上を図ることなどを定めた実施要綱を本年1月に制定いたしました。

 この制度につきましては、多様化する行政課題や行政需要に対し、定年退職職員の持つ専門性、経験や知識が十分生かせる場合に定年退職者を再雇用して職務を行ってもらい、加えて、定年退職者が持つ経験や知識を正規職員に継承し、人材の育成を担ってもらうこともこの制度の目的の一つです。再雇用の条件につきましては、先ほど申し上げました当面する行政課題に対応できる専門性並びに知識等があること、職務に取り組む意欲があること、健康状態が良好であること、再雇用を希望する職員の職務と市の職務配置が一致しないと雇用しないことなどでございます。
 次に、再雇用の予定の人数についてでありますが、平成25年度の定年退職者は16名で、そのうち8名に内定をいたしております。内訳は、技術職員が3名、技能労務職が5名でございます。勤務時間につきましては、一般の非常勤嘱託職員と同様に人事院規則に基づき、勤務時間は正規職員の4分の3を超えない範囲とし、1週間について28時間45分、1日の勤務時間は5時間45分を基本といたした任用となり、全員がフルタイムの勤務を希望しておりますので、その場合は時間外勤務手当で対応いたします。
次に、本市では、これまで定員適正化計画に基づき組織機構や事務事業の見直し、指定管理制度の導入や民間委託の推進などにより職員数の削減に努めているところでございます。議員からは、定員適正化計画により正規職員は削減しているものの、非常勤嘱託職員が増加しているのではとの御質問でございますが、こうした非常勤嘱託職員につきましては、多様化する行政需要に柔軟に対応するため、通訳や介護認定調査員などの専門的な業務や権限委譲による許認可の業務の補助などに任用しているところでありまして、任用も必要最小限にとどめているところでございます。

 定年退職者の非常勤嘱託職員につきましても、単に退職者を再雇用するのではなく、行政需要がある課題に対応できる職員を雇用し、業務を遂行するとともに在職職員の人材育成を担ってもらうなど、一般の非常勤嘱託職員と比べ職責レベルも高いものを求めております。

 いずれにいたしましても、今後とも常に組織や業務などの見直しを図りながら、事務事業に見合った職員配置や新規採用を行い、少数精鋭で効率的な行政運営に努めてまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

・・・・・再質問・・・・・

それから、2点目。

 非常勤嘱託職員の再雇用に関係してということでありますけれども、1点目として、実施要綱を1月に制定したということであります。再雇用者の任期をどのように考えているか、まず、1点、お伺いしたいと思います。

 それから、2点目。

 再雇用者の仕事の内容について具体的にどのようなものを考えているのか。先ほど、技術者3、技能者5というような説明がありましたけれども、具体的にどのようなものを考えているのか、概要をお示しください。

○議長(戸塚文彦) 諸井総務課長。

○総務課長(諸井 泰) それでは、私からは定年退職者の再雇用についての大庭議員の再質問についてお答え申し上げます。

 最初に、再雇用者の任期はどのように考えているかということの御質問でございますが、定年退職者の再雇用の任期につきましては1年ということでございます。

 それから、次に、再雇用者の仕事の内容については具体的にどのようなものを考えているかという御質問でございますが、再雇用の技術職員の3名の仕事の内容につきましては、道路建設事業の用地交渉、あるいは地権者交渉ということや、それから区画整理組合への支援、それから現場的なことも検証していってもらう中、正規の職員にも伝えていかなくてはいけないということもありますので、道路工事の出来高確認などを考えております。

 それから、技能労務職5名の仕事の内容につきましては、道路の補修作業や不法投棄巡回パトロールなどを考えております。

 

 

 ・・・・・・再質問・・・・・
3点目ですが、定員適正化の進行管理の徹底についてであります。

 これは先ほどの質問にも関連するわけですが、やらなければいけない、・・マストの事業、仕事であります。現在でも正規の人員減が目標に達していない。さらに非常勤嘱託職員もここ20名、増員傾向にある。これに加えて退職者の受け入れということであります。

 先ほども御答弁の中で少数精鋭ということでの答弁がありましたが、今までに行っていない仕事をしない、仕事をいたずらにふやさない、そうした厳しい姿勢が必要だと思います。定員適正化の進行管理がこうした実施要綱、新しくできたそうですが、この要綱導入で可能かどうか、再度、考え方だけ伺っておきたいと思います。

 

次に、定員適正化計画の進行管理についての御質問でございますが、御存じのとおり、定員適正化計画の目的は、行政改革の一環として義務的経費の人件費を抑制するため正規職員数を削減し、財政の健全化を図ることにあります。その一方で、多様化、専門化する行政需要に柔軟に対応するため、通訳など、専門的業務などには非常勤嘱託職員で対応し、市民サービスの低下を招かないように努めているところでございます。この定年退職者の再雇用制度も雇用をつくり出すことではなく、行政課題の解決のための業務など、必要な業務を担ってもらい、また、適切な職員配置を行ってまいります。

 いずれにしましても、こういったバランスを図りながら行政需要を的確に把握した中で業務や組織機構を見直しし、効率的で効果的な行政運営に努め、定員適正化計画の推進を図ってまいりたいと存じます。

 以上、答弁とさせていただきます。

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健康づくり事業について  


 3点目、同じく4款1項2目衛生費、保健衛生費、健康づくり推進費、先ほど来から質問が出て、若干重複するところがありますけれども、違った観点からお伺いしたいと思います。

 袋井発チャレンジ健康プロジェクト及び袋井発チャレンジメタボ脱出運動プロジェクト並びに科学的健康増進プログラム開発事業についてお伺いします。

 袋井発チャレンジ健康プロジェクトは、白茶、黒茶を、それぞれ50人に毎日500ミリリットルのお茶を摂取してもらい、事前、中間、事後、3回のヘモグロビンA1cを測定し、血糖値上昇抑制効果を確認するということであります。対象者はヘモグロビンA1c、NGSP値になりますが、5.6%以上、6.5%未満、いわゆる糖尿病予備群境界型の方で、服薬をしていない皆さんに3カ月実施していくというものであります。また、袋井発チャレンジメタボ脱出運動プロジェクトも昼、夜、それぞれ25人、筋肉づくり、有酸素運動で血糖値や中性脂肪の抑制効果を確認するというものであります。さらに、科学的健康増進プログラム開発事業、筑波大学の久野教授指導による第三機関のコンサルティングで健康寿命の延伸と医療費削減の実現のための指標設定業務を行うとしています。

 今年度、今までにない新しい事業予算としてつけられ、私も大変興味深く、また、画期的な発想とも感じるわけですが、反面、果たして行政が経費をかけて求める成果が出るものかと、率直に申し上げ懸念も感じるわけであります。

 いずれにせよ、それぞれの事業、具体的にどのように進めていくのか、先ほど来、答弁もありました。重複されているところは割愛していただいて結構でありますけれども、全容がわかるようにわかりやすく御説明をお願いしたいと思います。どのような成果を求めていくのかということでお伺いします。

○議長(戸塚文彦) 寺田健康づくり政策課長。

○健康づくり政策課長(寺田 整) 私からは、4款1項2目健康づくり推進費の各種新規事業の進め方についての議案質疑にお答えを申し上げます。

 まず、袋井発チャレンジ健康プロジェクトについてでございますが、本事業は、大庭議員から御質問のございましたように、糖尿病予備群の方を対象に、白茶、黒茶を3カ月間飲用していただいて、血糖値の上昇抑制効果を確認するというものでございます。

 具体的な進め方といたしましては、参加者に白茶、黒茶のティーバッグと水筒を配付し、各自で毎日、水筒に熱湯とティーバッグを入れてお茶をつくり、1日500ミリリットルずつ飲用をしていただいて、事業の実施前、中間、終了後の3回の血液検査の結果を比較して、その有意差を見るというものでございます。

 この事業につきましては、医科学的、学術的な見地ではなく、市民一人一人が日常生活の中において簡単に健康づくりに取り組むことができるよう、市内で製品化されています白茶、黒茶を活用し、健康的なライフスタイルを目指す市民参加型の事業として実施するものでありまして、市長が施政方針の中でも申し上げましたとおり、今回の取り組みによりまして、結果として市内における白茶、黒茶の生産販売の拡大にもつながり、地産地消による糖尿病予防対策になることと存じます。

 次に、袋井発チャレンジメタボ脱出運動プロジェクトでございますけれども、メタボリックシンドロームを解消するため、脂肪を燃焼する筋肉を鍛え、基礎代謝を高める筋力トレーニングの運動、そしてコレステロールや中性脂肪を減少させる有酸素運動を組み合わせて、3カ月間、週に1回の教室を昼と夜、2コースで開催するというものでありまして、教室のない日は、提供するプログラムで家庭で運動に取り組んでいただくということになります。また、運動実施前と3カ月後の終了後の血液検査を行い、血糖、血中脂質、肝機能、腎機能など、10項目を検査するとともに、体重、腹囲、体力測定などを実施いたしまして、70%の方がいずれも2項目以上改善することを目標に進めてまいります。

 このプログラムも学術的に発表するというものではなく、日常生活において意識して運動することで改善したという実績を身近な成果として市民の行動変容を促して、今後の1次予防、重症化予防に生かしてまいりたいと考えるものでございます。

 次に、科学的健康増進プログラム開発事業についてでございますが、秋田議員や高橋議員の御質問の中でお答え申し上げましたように、本市の健康づくり事業には10年以上の実績があり、健康づくり政策をさらにステップアップさせると。そのために、これまでに実施してきております事業の成果の分析を専門的な知識、技術のある第三者機関に委託することで本市の健康づくり事業の現状調査、データ分析、課題抽出、次期健康づくり政策の方向性の提案までを委託するものでございます。

 事業の進め方といたしましては、こちらも先ほど高橋議員の御質問の中でお答え申し上げましたように、特定地域再生事業費補助金の応募を予定するものでございまして、今後、計画書を作成し提出、5月中旬の選定結果の通知後、委託契約を締結する予定となっております。

 事業完了後の内容と結果の活用方法につきましては、明らかとなる本市の健康づくり事業の課題、それから課題解決のための今後の方向性を健康づくり政策、それから健康総合センターでの事業に反映させるとともに、次期健康づくり計画や各種指標の設定のベースとして活用してまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

 3点目です。

 これは、発想は大変よくて、いいなという率直な感想であります。ただ、先ほどの人員の厳しい管理の中でこういう仕事がどのぐらいのができるのか。むしろ業者に委託したり、対外的にお願いするところはお願いすると整理をするべきではないかと思います。いわゆる仕事の仕分けということですか、そういう観点で質問いたしますので、お受けとめいただきたいと思います。特に、3つの事業のうちの「袋井発チャレンジ健康プロジェクト」、これに絞って質問させていただきます。

 この当該事業の本当の目的がなにであるかということです。本市は、糖尿病ゼロ作戦、平成21年以降やっておりますけれども、今年度のこの事業の目的を明確にすべきと思います。
要するに、血糖値の低減、いわゆる境界型の皆さんの血糖値の低減が目的なのか、それとも白茶、黒茶、こうしたお茶の産地化、農業振興が目的か、そのためのデータ分析かという基本的なところで、御答弁いただきたいと思います。

 それから、重複しますけれども、現在でも人が人員不足、こうした新規事業が過剰な業務量にならないかという観点でも質問するわけですが、血糖値の上昇抑制効果を確認するということが書類にも書いてありました。今後の裏づけにどの程度の人件費、あるいは経費がかかっていくのか。予算の中だけで見えない訳ですが、職員がその為にいろいろ動いたり、そのために本来やるべき業務に支障が出ないか。お茶の効能についての分析等そうした部分は業者に調査を出す、あるいは専門機関に出す。先ほど、関係者のお名前が出ましたが、頼むことはそうした皆さんに頼み、市がやるべきことはやるというように、仕事の仕分けが私は必要だと思います。

 また、効能検証結果が医薬品の例えば特定健康用食品、トクホの認定申請なんかに結びつけていこうとされているのか、こういうような学術的知見に基づいた考え方でやるのかということでお伺いしたいわけです。というのは、先ほどのお話では、とにかくティーバッグを差し上げて、水筒を差し上げて、500ミリの飲用をしてもらうと。発想はいいのですが、やり方が、私、すごいアバウトだと思うのですよね。3回検査をして有意差を見る。被験者の個体差も違うし、全然異なる皆さんに対して差し上げるものがどのぐらいの効果があるかということが全然わからないと思うのですよ。
例えば、血糖値を下げる野に効果的なトクホ認定されているもの、血糖値が気になる方に適する食品なんていうのは、私らも飲んだことがありますけれども、ヤクルトの蕃爽麗茶なんていうのがあります。あれは、グァバ葉ポリフェノール、これは緑茶、ウーロン茶には存在しないグァバ葉独自のものだということで、割と効果があるということでトクホになったりしているわけですね。それとかトウチエキス、蒸した大豆に麹や塩などを混ぜて発酵させた食品。皆さんもテレビなんかで聞いたことがあるような、それ以外にも小麦アルブミンだとか、難消化性デキストリンだとか、L
アラビノースだとか、いわゆる効果が確認されているようなものがあって、そういうものを最初から使えばいい。しかし、それを白茶、黒茶に特化してやろうとする。そこに論理の合理性が果たしてあるのか、こんな感じがするわけです。

 そういう意味で、基本的な考え方を整理したとき、医薬品か食品か、大きく分かれるのですね。医薬品の中で医薬部外品と医薬品が分かれる。食品の中にいわゆる一般食品と、それから食品のもう一つは保健機能食品と分かれる。保健機能食品と普通の食品なのですが、保健機能食品の中に栄養機能食品と特定保健用食品、いわゆるトクホというのがある。医薬品だとか食品、その食品の中でも一般食品といわゆる保健機能食品と大きく三つに分かれて、保健機能食品の中に栄養機能食品と特定保健用食品がある。

 これから、白茶にしても黒茶にしてもそうなのですが、効くだとか効果があるというところを、抑制効果を検証したりしようとするときには、市が市民を対象に実験的にやることは、これは行政の自治事務以上のところでやろうとされているのではないか。そういうことが、結局、仕事をふやして大変になるのではないか、と、そんな心配もするのですが、そこら辺の医薬品、あるいはトクホ、こういうものに対する考え方も含めて、先ほど申し上げたように、基本的な考え方、血糖値の低減が目的か、あるいは白茶、黒茶をどのようにしたいかという基本的な整理とこれに係る経費関係、それから今後の展開の仕方、要するにどのように進めていくか、そこら辺についてわかったらお教えいただきたいと思います。

○議長(戸塚文彦) 寺田健康づくり政策課長。

○健康づくり政策課長(寺田 整) それでは、私から袋井発チャレンジ健康プロジェクトについての再質問にお答えをさせていただきます。

 まず、目的でございますけれども、これは血糖値対策が目的でございます。先ほど答弁の中で申し上げましたように、結果として販売の拡大、地産地消によるそういう糖尿病の予防対策にもなるかと考えております。

 次に、職員の関係でございます。

 こちら、今回、新しく三つの事業を行うということで、当然、マンパワーが必要となるということは承知してございます。したがいまして、極力委託等、できるものは委託を行い、効率的に事業を推進してまいりたいと考えてございます。

 次に、学術的なものかというお話ですけれども、こちらも先ほどお答えを申し上げましたように、医科学的、学術的なものではございません。したがいまして、医薬品や特定保健機能食品に認定を目的に行うというものではございません。その効果というようなお話でございましたが、昨日、鈴木弘睦議員の花粉症の一般質問の中で市長がお答え申し上げましたように、きっちりとしたどちらかというと日常生活の中で現実的でないようなものではなくて、日常生活の中で本当に普通に取り組むことができるというようなもので効果が出るかどうかというようなものを検証していくというものでございますので、御理解をいただければと思います。

 以上でございます。

○議長(戸塚文彦) 19番 大庭議員。

19番(大庭通嘉) 議長、19番。

 このチャレンジの件について再度質問させていただくわけでありますけれども、結果的に農業振興につながればということであります。黒茶、白茶、後段、また大石議員からも質問がありますので、それはそちらに委ねたいと思いますけれども、市民、被験者に対して何をもってその効果とするのか、あるいは万が一、人によってはアレルギー問題が取りざたされているような時代で、普通はあり得ないようなことでアレルギーになる方もいらっしゃる。市民に対して被験者になっていただくというその発想が、例えばトクホに認定されたようなものだったらいいですが、市内の白茶や黒茶を使ってやっていくというもの、それは分けて、例えば農業振興に資するとして調査をしっかりかけて袋井市の茶業の発展に向けてそれを支援する、補助するということを明確にすることと、それから血糖値を下げるためのいわゆるアプローチ、それと私は分けるべきだと思うのですが、それを御理解いただきたいということでそのまま突き進んでしまうことが果たしていいのかどうなのか。

 結果的に、人件費の件も申し上げたのですが、前段、二つの交付税の件もそうです、それから非常勤嘱託もそうです、大変、今、世の中がそういう厳しい状況で、交付税ですら締めつけてくるというのが国の施策であります。だから、地方ではやはりそれを合理的にする。自治法でもしっかりうたっわれているのは、自治事務を進めるに最小の経費で最大の効果を上げよと法文でも明記しているぐらいに、やはり最小の経費でやれるような手続をしっかり考えて進めるべきだと思います。
袋井市は平成21年に御案内のようにヘモグロビンA1c、NGSP値で6.5%以上の人が11.4%で、34市町ではワーストだったと。これをきっかけに市長のほうからゼロ作戦ということで大きな提唱をされて、今、これが9.1%までに下がっているというか、ある一定の効果が出ていると思うのですよね。それをさらに下げるということで、今までは何がよかったかということを検証しつつ、今後事業をやっていくべきだと思いますけれども、いま一度、原課のほうで御答弁がありましたらお願いします。

 詳細については、後段、常任委員会のほうで十分議論をしていただきたいと思います。

○議長(戸塚文彦) 寺田健康づくり政策課長。

○健康づくり政策課長(寺田 整) まず、白茶、黒茶がアレルギー等の問題はないかというお話がございましたけれども、基本的には既に販売しているものを使っていくということでございますので、その心配は余りないのかなとも思いますけれども、ただ、これはメタボプロジェクトの筋肉運動とは違います。口から入れるものということでございますので、倫理委員会等を通して行っていきたいと考えております。

 それから、血液検査につきましても、筋肉運動は事前事後の2回ということでございますけれども、中間でそういうような検査もしながら取り組んでいきたいと思っております。

 以上でございます。

○議長(戸塚文彦) 以上で、19番 大庭通嘉議員の質疑を終わります。

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避難施設整備方針について

 

最後になりますが、9款1項5目消防費のうち防災費、委託料8,5666,000円、公有財産購入費8,298万円と津波避難場所に関連してお伺いします。

 3・11震災からあと5日で3年が経過しようとしています。本市では、東日本大震災を受けてそれまでの耐震対策重点7項目にさらに津波や液状化、原子力災害対策など、3項目を加え、10項目の対策を他市に先駆けて策定し、特に津波に関しては津波被害アクションプランの策定をし、いち早く避難タワー、命山の建設計画を進めてまいりました。とりわけ、当初、民間や公共施設への施設整備25カ所に加え、14カ所の命山を建設するとの方針を示しておりましたが、その後に市独自の津波シミュレーションをもとに津波避難施設は5カ所と定め、今議会にもその予算が提出されたと承知をいたしております。

 そんな矢先に、2月17日、浅羽南地区の10地区の自治会、そして同連合会から、これまでの命山建設プロセスのあり方や命山建設方針を基本から見直す要望書が出されてまいりました。そこで、今年度予算に計上されている本市の避難施設に対する事業執行に対する基本方針を伺っておきたいと思います。

 防災特別委員会でも浅羽南地区に5カ所の命山の避難施設を建設という当局方針が既に確認されたと私も承知をしていたわけです。今回の地元の要望のとおり、東同笠大野にそれぞれ市は方針を変更して整備をするという再検討をする用意があるのか、この予算の中であるのか、お伺いしておきたいと思います。あわせて、分速60秒の避難時間で15分以上の避難距離のある住民への対策等、再検証する考えがあるのか、お伺いします。いずれにせよ、今議会に提案された中新田湊西の2カ所に加えての東同笠大野地区整備予定の地質業務、場所選定のあり方を伺うものであります。

 以上、質疑とさせていただきました。

○議長(戸塚文彦) 鈴木市民サービス課長。

○市民サービス課長(鈴木勝則) 私からは、議第5号、歳出9款1項5目防災費、避難施設整備方針についてお答えを申し上げます。

 本市の津波対策につきましては、静岡県第4次地震被害想定にさらに厳しい条件を加え作成をいたしました本市独自の津波シミュレーションに基づいて各種政策を進めているところであります。また、津波一時避難施設の整備計画につきましてもこのシミュレーションをもとに津波の到達時間や浸水深などを踏まえた計画であることに加え、避難可能距離の算出につきましても、津波到達時間から避難開始までの準備や夜間避難等にかかる時間を差し引き、この時間を避難可能時間として避難距離を算出しており、より安全性の高い考え方のもとで計画をいたしております。

 こうした本市の津波対策につきましては、袋井市津波被害軽減対策検討会において静岡大学の牛山教授や、静岡地方気象台などを初めとする有識者からの御意見をもとに協議を進めるとともに、袋井市防災会議並びに袋井市議会防災対策特別委員会における協議を踏まえまして、より安全性の高い計画として進めているものでございます。

 県や国、また、他の市町と比べ、万全を期した考え方に基づくものであると認識をいたしております。東同笠大野地区を対象といたします津波一時避難場所の整備に当たりましても同様の考え方に基づいて計画したものでありますので、今後、両地域の皆様方に対してこれらの市の整備方針を説明するとともに、御理解をいただいた上で整備箇所の選定に向けて協議を進めてまいりたいと存じます。また、避難時間につきましても国や県よりも安全度の高い考え方に基づいて計画していることを十分説明してまいりますが、地域の特有のさまざまな問題もあろうかと存じますので、地域の方々がより迅速に避難ができるよう、非常持出品の事前準備や避難訓練などを徹底し、より多くの避難時間が確保できる体制の構築や避難手段などを検討し整えていただくとともに、このような自助の取り組みに共助、公助を加えることで、地域防災力の強化や津波被害の軽減につながっていくものと考えております。

 以上のことから、津波避難施設の整備方針を再検討いたしますことは考えておりません。

 以上で答弁とさせていただきます。

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