平成30年2月議会報告


大庭議員の一般質問・・・見てね!!


目次

大庭議員は2月定例会において企業誘致や教育問題を
質問(提言)をしました。ここに、質問要旨と答弁をお知らせします。
   

企業誘致について

(要旨) 議会特別委員会からの提言を受け、本市企業誘致の候補地
     を選定するための「企業立地調査の結果概要」が報告され
     た。結果を受け今後の進め方を整理する必要がある。

   (1)宇刈地区、三川地区への企業誘致の
              可能性と今後の進め方は。
   (2)下山梨地区の開発の可能性は。
   (3)土橋地区の企業誘致に向けての市の
              考え方と調査後の進捗状況は。
   (4)第一三共跡地の企業誘致の見通しは。
   (5)商工会議所からの要望「内陸フロンティア
        開発構想」に対する市の考え方と進め方は。

20番(大庭通嘉) それでは、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 まず最初に、企業誘致について、その進め方について質問させていただきます。

 御案内のように、昨年9月定例市議会最終日の全員協議会におきまして、当局より企業立地調査の結果概要についてということで、企業誘致の受け皿となります開発可能地域の調査結果について報告がありました。その対象となりました調査地区でありますが、宇刈、下山梨、土橋、そして三川の2カ所、計5カ所についての調査結果の報告があったわけであります。

 実は、この報告の中で、これまで議会での議論において、その俎上にすら上がってこなかった下山梨地区や、特に土橋地区の調査結果も含まれておりまして、率直に申し上げ、大変驚いたわけであります。といいますのも、企業立地調査のうち、宇刈や三川地区につきましては、以前からも議会でも議論を交わしてまいりましたが、下山梨地区や土橋地区につきましては、企業誘致に当たり、ロケーション的に見ますれば大変有望な土地だと思いますが、農振農用地でありまして、実際の開発はほぼ不可能という認識でありました。

 したがいまして、議会におきましても、これまで議論の対象にすらしてこなかったわけでありますが、ともあれ、当局から企業誘致に資する候補地として5地区が挙げられたわけでありますので、少しお時間をいただきまして、これまでの経過を振り返りつつ、これを契機に当局の考え方を確認させていただきたいと思います。

 4年前の平成26年のことでした。当時議会として、企業誘致が地方自治体にとって極めて重要な施策であり、また、他市町におきましても、補助金をつけてまで積極的な誘致合戦が展開されている中、袋井市議会としましても、改めてこれをテーマに議論すべきではないかということで、まちづくり対策特別委員会を設置いたしました。当時の議長より命を受けまして、不肖私が図らずも委員長として、そのまとめ役を仰せつかったわけであります。

 そもそもこの特別委員会設置に至った背景や基本的な考え方ですが、本市は昭和44年、東名袋井インターチェンジ開設以来、それまでの農村地域から工業地域へと大きく変貌、発展してまいりました。とりわけ2次産業を中心としての雇用の伸びや、それに伴う人口の増加、そして製造品出荷額の伸びなども顕著に見られ、結果として市税収なども大幅に伸びてまいりました。

 特に法人市民税に至りましては、隣接磐田市、掛川市に伍して劣らない、いや、それ以上の水準にまで税収が伸びた時期もありました。いずれにせよ、今日の袋井市がありますのも、先人のそうした袋井の将来を見据えた政策、企業誘致があったればこそと申し上げても過言ではないかと思います。

 そんな袋井市でしたが、近年、隣接市からも、また、県内他市との比較の中でも、製造品出荷額などが伸び悩み、むしろ大幅に差がつくなど、議会としましても看過できないということで、真剣に本市の将来を見据え、雇用や税収の確保をすべく、産業振興、なかんずく企業誘致の推進をしていくべきではないかということで、これに向けての調査研究並びに政策提言をするということで、特別委員会の設置となったものであります。

 当時7回余に及ぶ特別委員会の議論を経て、さまざまな観点から課題を抽出し、提言をまとめ、原田市長に提出いたしました。実はその提言書の中の項目の一つに、今回取り上げました土地利用可能性調査の申し入れがあったわけであります。

 そこで質問しますが、まず1点目は、昨年9月の企業立地調査の結果概要を受け、かねてより議会から提言をいたしました宇刈及び三川地区への企業誘致の可能性を、最終的にどのように判断されたのかお伺いしたいと思います。

 ここで、4年前の議論をさらに紹介させていただきますが、当時、市内に企業誘致の受け皿としての開発可能性のある土地は、あの時点ではパイオニアの11ヘクタール、山科工業団地6ヘクタール、そして第一三共の跡地18ヘクタール、小笠山山麓の14ヘクタール、さらには豊沢開発の8ヘクタール、これ以外には都市計画の用途地域内の未利用地10ヘクタール、そして田原の協定農地13ヘクタールということで、パイオニアや第一三共を除くと、新たに開発可能性のある用地は、当時豊沢開発と小笠山山麓の22ヘクタールのみでありました。

 そこで、議会として、企業が本市へ進出を希望した際、常に提供できる新たな土地30ヘクタール程度は確保しておくべきではないかとの意見集約のもと、特別委員会から市当局にその旨の提言をいたしました。

 提言を受けました市では、鈴木副市長が即断をしていただき、土地開発公社において新たな土地を探るべく、平成26年度の土地利用基本計画等策定業務委託をしていただきました。この中に豊沢地区1カ所、宇刈地区2カ所、三川西山地区5カ所の、その8カ所の新たな企業立地に適すると思われる調査結果を平成27年1月に報告書としてまとめていただき、私ども特別委員会に提出され、この資料をたたき台に、特別委員会としてもさらに議論を深めてまいりました。

 結果、この8カ所の調査のうち、その時点では豊沢地区が唯一総合評価も高く、特別委員会としても豊沢の開発は早急に進めるべきとの結論に至り、市長に提言いたしました。受けて、市当局におかれましても、金原部長を初め、関係者の御尽力をいただき、今日の豊沢開発と浅羽海岸の防潮堤の築堤となりましたことは、皆さんも周知のとおりであります。

 しかし、その時点で調査をいたしました宇刈地区2カ所、三川地区5カ所の調査結果は、残念ながら開発可能性の総合評価は低かったわけでありますが、もっと精度を高めた調査をすれば、本当は可能性があるのではないかと。特に、磐田の第二東名のスマートインターチェンジに近接する三川地区などは、専門的知見に基づいた開発の可能性をいま一度調査検討されたいとの特別委員会からの提言をもとに、これも市で受けていただき、平成28年、市開発公社による再度の調査を行っていただいたのであります。

 このような経過を経て、昨年の9月の全員協議会に企業立地調査の結果概要報告がされたと承知をいたしておりますが、いずれにせよ、当時議論しておりましたパイオニアや豊沢開発、山科工業団地や小笠山山麓開発などは、市長を初め、関係者の御尽力もあって、既に企業誘致のめどもつき、漸次開発が進められています。

 いよいよ残るは第一三共、田原の協定農地などがわずかに残っているのみとなっています。そこで、二度にわたって調査をしてまいりました三川、宇刈地区の企業立地調査の結果を受け、当該地区を今後どのように考えていくのか、市としての考え方、進め方についてお伺いしたいと思います。

○議長(木清隆) 原田市長。

〔市長 原田英之 登壇〕

○市長(原田英之) 大庭通嘉議員の御質問にお答えを申し上げます。

 初めに企業誘致についてでございますが、昨年の9月市議会におきまして、まちづくり対策特別委員会からの提言を踏まえて実施した企業立地調査の結果を報告させていただきましたが、この調査は、これまで調査対象外としておりました農振農用区域などを含め、中長期的な観点から企業用地としての可能性を調査したものでございまして、平成26年度に調査を行いました三川地区、宇刈地区の詳細調査に加え、本市の主要な交通軸と位置づけができます、都市計画道路森町袋井インター通り線の沿線である下山梨地区、さらには、東名袋井インターチェンジに近接し、国道1号線沿いの土橋地区を調査エリアといたしまして、その可能性を調査したものでございます。

 平成26年度に調査を行いました三川地区の考え方についてでございますが、同地区を工業用地として開発する場合、急峻な地形から、アクセス道路や調整池、あるいは排水路の整備に多額の費用がかかるとともに、農振農用地区域からの除外や、あるいは給水区域への編入、上水道の整備など、調整すべき課題が多くございます。また、こうしたものを入れますと、坪単価も10万円を超える見込みであるために、現状ではレディーメード型の開発はリスクが大きいということから、オーダーメード型の開発を基本として考えております。

 宇刈地区についてでございますが、周辺の住環境に配慮したアクセス道路の整備と、それから埋蔵文化財調査が課題でございます。現状では、周辺の住環境への影響を考慮する必要があるために、大型トラックなどの交通量の少ない研究所向けと捉えておりますが、県内でも研究所の立地ニーズは少ないことから、具体的な企業ニーズに応じて検討を行う、この地もオーダーメード型の開発を基本として考えております。

  2点目は下山梨地区についてであります。今回、5カ所の調査をした1カ所であります。下山梨地区の49.07ヘクタール、都市計画道路森町袋井インター通り線沿線地域の開発可能性をどの程度に見ているのかお伺いします。

 この土地は内陸フロンティア開発の有望な土地として、従前より話題には上がっておりましたものの、農振農用地であり、開発の可能性はかなり低いということで、特別委員会の議論からも外してきた経過があります。しかし、昨年の立地調査に、当局判断で当該地が企業誘致候補地として挙げられたわけですが、市として開発の可能性をどの程度に捉えているのかお伺いしたいと思います。

 

 次に、下山梨地区でございますけれども、同地区を工業用地として開発する場合、大量の盛り土材の確保が課題となりますが、最大の課題は、圃場整備などの農業投資がなされ、認定農家への農地集積も進んでいる中での農振農用地区域からの除外でございます。現状では非常に厳しい農業調整となりますので、同地区につきましては、基本的には都市計画道路森町袋井インター通り線の整備などとあわせた、長期的な土地利用の観点から検討していく地区と考えております。

 3点目は、同じく今回5カ所調査をいたしました対象区域のうち、突如として調査対象になってまいりました土橋地区の開発可能性調査についてであります。

 袋井国道1号バイパス、市道小山鷲巣線に囲まれ、蟹田川左岸の12.67ヘクタールのうち、有効敷地面積8.48ヘクタールの土橋集落の西側の一帯の農地であります。当該地区も優良農地でありまして、いにしえより稲作が営まれてきた地域であります。そこで、調査をいたしました土橋地区の開発可能性調査、企業誘致に向けて、市の基本的な考え方についてお伺いしたいと思います。また、昨年9月に調査しました当該地のその後の状況と開発の可能性についてお伺いしたいと思います。

 次に、土橋地区についてでございますが、同地区の開発に向けましても、農振農用地区域からの除外、あるいは大量の盛り土材の確保などが課題になります。ただ、土橋地区は先ほど答弁申し上げました下山梨地区と異なり、県と調整が必要な圃場整備がなされていない地区でございますので、下山梨地区と比べますれば農業調整の可能性が比較的しやすいと、このようなものであると感じております。

 また、昨年7月に、地域未来投資促進法を活用できれば、農地の効率的な利用に支障がない場合において、農振農用地区域からの除外や農地転用などが可能となりますので、今後その活用の可能性につきまして研究検討を進めてまいりたいと存じます。

 市といたしましては、豊沢工業団地と小笠山山麓開発地区の次なる工業用地の創出に向け、企業立地調査結果をもとに検討を進めておりまして、三川、宇刈、下山梨、土橋の4地区の中では、開発に要する期間や想定の坪単価、あるいは個別法の許認可の可能性を踏まえますと、土橋地区の開発可能性が比較的高く、設備投資を検討している企業との情報交換の中でも関心を示す企業もござましたことから、今後市といたしまして、開発の可能性につきまして検討を進めてまいりたいと存じます。

 

 大きな4点目、第一三共の跡地の具体的事業の見通しについてであります。

 既に新聞報道にもされましたが、商業者と物流関係者が進出するということであります。進出業者、企業はその後決定したのかお伺いしたいと思います。当時、温泉施設、総合スーパー、あるいは家電量販店、そして物流ということでありましたけれども、その後どうであるのかお伺いしたいと思います。また、事業開始を平成31年建設着手ということで議会には当該地について報告されていますが、現時点における進捗状況と今後の見通しについてお伺いしたいと思います。

  次に、第一三共跡地の企業誘致の状況についてでございますが、これまで土地所有者でありますヨシコン株式会社から、全体約17ヘクタールのうち、西側の8.2ヘクタールを商業系、東側の8.7ヘクタールを物流系とする土地利用計画が示されております。

 ヨシコン株式会社では、これらの土地利用計画に基づき、昨年11月に、堀越上、堀越3丁目、山科下自治会へ、交通処理計画や排水対策、造成工事に着手するまでのスケジュールなどの説明が行われました。その後、市と県に土地利用事業の実施計画承認申請書が提出されましたことから、市と県におきまして、道路交通や、あるいは下流河川を初め、周辺の住環境への影響などにつきまして審査を進め、既に必要な措置事項をヨシコン株式会社に附したところでございます。

 現在ヨシコン株式会社では、土地利用事業の承認に必要な措置事項の解決に向けまして、道路や河川の管理者や、あるいは公安委員会などの関係機関と調整を進めているところでございます。今後、これらが整い次第、市といたしましては土地利用事業を承認し、おおむね夏ごろまでには開発行為の許可を予定いたしております。

 御質問の企業誘致の見通しについてでございますが、現在ヨシコン株式会社が、商業、物流系の企業数社に対しまして誘致活動を進めているとお伺いをしております。今後におきましても、市といたしましては引き続きヨシコン株式会社とさまざまな情報交換を行い、土地利用の早期実現が図られますよう取り組んでまいりたいと存じます。

 

 5点目は企業誘致最後の質問になりますが、商工会議所が平成24年に市に提出をいたしました袋井市内陸フロンティア構想に関する提言書について、平成30年度も、会議所より市行政へ継続要望案件として、内陸フロンティア開発構想として取り上げられていますが、これについての当局の考え方、進め方についてお伺いしたいと思います。

 

 次に、袋井商工会議所からの提言、袋井市内陸フロンティア開発構想に対する市の考え方についてでございますが、この提言の骨子は、平成23年3月に発生した東日本大震災や、平成24年4月に開通した新東名高速道路を踏まえ、海岸沿いにある企業の移転希望受け入れなどのため、東名と新東名の間に位置する三川地区及び村松・宇刈地区への工業団地や物流集積基地の整備と、東名袋井インターチェンジと新東名森掛川インターチェンジを結ぶ新たな南北自動車道などの整備に関するものでございます。

 工業団地等の整備に関する提言につきましては、市内陸部への工業用地の可能性を調査するため、先ほど答弁申し上げました企業立地調査におきまして、三川地区と村松・宇刈地区を調査対象エリアに位置づけまして、中長期的な観点からその可能性を調査したところでございます。

 また、平成26年度からは、県と連携し、防潮堤の早期完成を目指して積極的に整備を進めており、沿岸部の企業におかれましては、今申しました内陸部への移転ではなくって、近隣地区への一部移転、小笠山山麓への一部移転によりましてリスクマネジメントを行った企業もございます。このため、沿岸部に近い小笠山山麓開発事業につきましても、引き続き積極的に事業を推進してまいりたいと存じます。

 また、東名と新東名を結ぶ新たな南北道路の整備につきましては、長期的な土地利用の提案として受けとめており、まずは、期成同盟会を通じて県に要望しております都市計画道路森町袋井インター通り線の早期整備を促進してまいりたいと存じます。

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教育問題について

  (要旨)今、教育環境を取り巻く環境は大きく変わりつつある。
     本市でも各種の教育課題に対し万全を期して臨んでい
     くべきである。


   (1)新学習指導要領実施に向けての課題と対策は。
   (2)学校支援(レインボープラン等)の充実策は
   (3)ICT教育の進め方は。
    ア 教育情報化推進計画の総括と見直しの考えは
    イ タブレット導入計画の前倒しの検討を

 次に、教育問題についてお伺いします。

 まず1点目は、新学習指導要領実施に向けての対応についてであります。

 ほぼ10年ごとの学習指導要領の改訂に伴い、今、教育界も大きく変わろうとしています。例えば英語教育がその一例ですが、既に小学校5年生から必修になっている英語の授業を、平成32年までには小学3年生から必修化、さらに5、6年生では正式な教科として扱われることで進められています。

 本市でも、平成30年度から前倒しをしつつ、この2年間を移行期間と位置づけ進めていく旨、承知をいたしております。1、2年生が週3回15分間の外国語に親しむ活動を年間105回、3、4年生では週1時間の外国語活動を年間35時間、5、6年生では外国語科を年間70時間充て進められるということで、1、2年生は既に今年度から実施をしていますが、3年生以上の学年につきましては、新年度から1時間の授業時間数増になるということであります。

 これ以外にも、「特別の教科 道徳」への対応もあるわけでして、こうした大きな変化点は、子供たちへの負担のみならず、教員への負担も懸念されます。そこでお伺いいたしますが、袋井市における英語、道徳等、新学習指導要領完全実施に向け、どのような導入スキームを考えておられるのかお伺いします。また、導入に当たり、子供や教員への負担をどのように捉えているのか、課題と対策についてお伺いしたいと思います。

○議長(木清隆) 鈴木教育長。

〔教育長 鈴木典夫 登壇〕

○教育長(鈴木典夫) 私からは、教育問題に関する大庭議員の御質問にお答え申し上げます。

 初めに、平成32年度に完全実施となる小学校新学習指導要領への対応についてございますが、まず、本市の英語教育につきましては、既に平成28年度より袋井市英語教育推進4カ年計画に沿って、新学習指導要領への円滑な移行をするため、段階的に英語教育を推進してまいりました。

 この平成28年度には、英語のDVD教材を全ての教室で使えるように配備し、1、2年生に試験的に導入するとともに、本年度は市内全小学校で、教育課程の中に1回15分、週3回、1、2年生のこの英語活動の時間を設定し、計画的に実施しております。

 この英語のDVD教材を活用することで、英語を指導したことのない小学校教員にとっては、DVDのプログラムに沿って英語活動を進めることができ、英語指導への不安や負担感の軽減につながっております。また、児童にとりましては、低学年の早い段階から英語に触れ、英語DVD教材の効果的な視聴覚情報から、リズムよく楽しみながらアルファベットの文字や音、英語の歌や日常の会話表現などになれ親しんできております。

 大庭議員御指摘のとおり、来年度は市内全小学校で、3、4年生は週1時間の外国語活動をスタートしてまいります。5、6年生は、現在週1時間の外国語活動を週2時間、英語の授業として実施します。3年生以上は年間にしますと35時間増の外国語活動、英語を実施することになりますが、同様の授業時間数の外国語活動を実施する公立小学校は、全国の中で3割程度であります。このように、本市の取り組みは全国に先駆けたものであり、児童が英語に触れる時間と機会を早期から与えるとともに、教員も英語の指導力を向上させることで、新学習指導要領に円滑に移行できるよう取り組んでまいります。

 また、外国語活動の授業時間増に伴い、ALTを現在の8人から、来年度から11人に増員し、全ての外国語活動、英語の授業にALTを派遣し、学級担任とALTがチームティーチングできる体制を整え、英語力に自信のない学級担任が安心して指導できるようにするとともに、小学校教員の英語力向上につながるよう支援してまいります。

 さらに、授業時間数の増加が児童や教員への負担にならないよう、各小学校において、実態や実情に合わせ、教育課程の編成を工夫し、週当たりの総授業数について検討していくことになっております。

 また、平成30年度から小学校で実施する「特別の教科 道徳」におきましては、学習指導過程や指導方法の工夫が新学習指導要領で示されております。その改善の最大のポイントは、これまでの道徳の時間がいわゆる読み物道徳とやゆされ、道徳で学んだことが実際の行動に結びつかないという批判があったのに対し、道徳的な価値を児童生徒が自分のこととして理解し、さまざまな面から深く考えたり議論したりする授業に転換することにあります。

 このため、各校の道徳教育担当が県主催の研修会に参加し、例えば指導方法等について理解を深めるとともに、そこで学んだ内容を校内に持ち帰り、各校において、校内研修を通じて教職員が共通理解を図り、考え、議論する道徳が実践できるよう準備を進めております。

 加えて、本市で導入を進めている考える力を育てるための思考ツールは、先ほど申し上げた考え、議論する道徳の有効な技能、技術の習得となることから、今後、思考ツールを活用した「特別の教科 道徳」のカリキュラムを作成し、教員が自信を持って授業に臨めるよう備えてまいります。

 2点目、学校支援の充実策についてであります。

 ただいま申し上げましたように、英語教育等、大きく学校が変わろうとする中、本市では幼小中一貫教育がこの平成30年度から並行して試行導入がされてまいります。このため、小中学校の標準カリキュラムや幼小接続カリキュラムの作成とその点検など、また、一方では来年のラグビーワールドカップ2019に向けての準備もふえてまいります。

 加えて、新年度から児童生徒の学力向上に向け、学校教育課に学力向上推進係が新たに設置されるということで、向こう3年間は、いわば袋井市の教育変革期と申し上げても過言ではないと思います。

 そこで、大変な変化と負担が想定される平成30年度、平成31年度、平成32年度を万全な体制で臨むべく、現在も本市で進めております袋井式教育支援事業レインボープランの一層の充実が求められると思います。各学校への支援の補強を初め、一人一人の子供たちに寄り添った学校支援の充実策についてお伺いしたいと思います。

 次に、学校支援の充実策についての御質問にお答え申し上げます。

 レインボープランにつきましては、特別支援教育充実支援員やフーちゃん先生、図書館サポーター、学校安全支援員、不登校児童生徒支援員、ALT、外国人支援員など、72名の支援員を本年度各小中学校に配置し、教育環境の充実に努めてまいりました。例えば、特別支援教育充実支援員につきましては1校当たり2.4人を配置しており、これは近隣市町と比較しても充実した配置であると認識しております。

 しかしながら、本年度、通常学級において特別に支援を要すると学校から報告があった児童生徒は、前年度より52人、率にして17.8%増加していることや、特別支援学級も、本年度の56学級から、平成30年度は7学級ふえて、63学級の設置が見込まれており、各学校からはさらなる支援員増員を望む声が挙がっております。

 加えて、議員御指摘のとおり、平成30年度からの3年間は、新学習指導要領の移行期間と完全実施に向けて、英語教育や「特別の教科 道徳」の指導と評価のあり方に加え、幼小中一貫教育の推進など、教員の負担増加が予想されております。こうした状況を踏まえ、市教育委員会といたしましては、学校支援の充実にはレインボープランによる支援員の確保が重要であると考え、今後も支援員の確保に努めてまいりたいと存じます。

 また、部活動指導員やスクールサポートスタッフ、コミュニティスクールディレクターなど、教員の多忙化解消に向けた、新たな支援員の配置も学校からは期待されていることから、これらの導入についても努力してまいりたいと存じます。

 

 次に、教育問題の3点、ICT教育についてお伺いいたします。

 御案内のように、これまた前段の英語教育改革同様、大きな教育改革の目玉としてICT教育が挙げられています。

 文部科学省は今、教育現場のICT化を積極的に進めていますが、その背景には、国全体としてICT活用を推進するという政府の大きな方針があります。平成25年に閣議決定されました世界最先端IT国家創造宣言では、あらゆる国民がICTの恩恵を受け、また、国民全体のICTリテラシーの底上げを図り、人材育成をしていくとの宣言をしています。こうした目標の達成に向け、今、全国の教育機関においてICT導入が進められているわけであります。

 また、この目的は、ICTのスキルを生徒、学生に直接的に身につけさせるだけでなく、ICTを教育現場で活用することで、教育の本質そのものを変えていこうという動きも活発化しています。その一つが昨今話題になっているアクティブ・ラーニングであります。これは、従来のように教師が生徒に一方的に教えるのではなく、生徒同士がグループディスカッションや発表などを通じて、生徒がより主体的、共同的に学習するよう促すという新たな学習形態であります。

 こうした双方向の学習や授業を進めていく上で、従来のように教師が教壇で黒板に板書をし、生徒が机に向かって紙の教科書を読み、ノートを書き込むというスタイルから、教師と生徒、あるいは生徒同士が双方向でやりとりをし、情報をより効率的に共有化できるような仕組みが求められているわけであります。

 こうした背景を受け、タブレット端末の教育現場への導入が急速に始まっているわけですが、最近では生徒が使う教科書やノートも電子化され、本市でもデジタル教科書につきましては導入されていますが、これから先は、一人一人の子供がタブレット端末を使って教科書を読み、そして、みずからとノートをとったり資料を作成したりするためのデバイスとして使うことが期待されているわけであります。

 このように、タブレット端末はいわばICT教育の目玉でして、特に文部科学省が平成23年に発表した教育情報化ビジョンでは、平成32年度までには全ての学校で1人1台のタブレット端末を導入してICT授業を実現するとしておりまして、同省がその実現に向け検討を始めたとの報道もされています。

 こうした状況から、本市では平成27年度袋井市教育情報化推進計画を策定し、ICT導入を進めていただいていますが、特に電子黒板などは、平成30年度、袋井中学校、袋井南中学校配備で全校完了するなど、これにつきましては磐田、掛川市より大幅に進んだ導入となっております。

 そこでお伺いしますが、1点目、本市の教育情報化推進計画について、現時点での総括をどのようにされているのかお伺いしたいと思います。また、当該情報推進課計画では、社会情勢や市の実情に合わせ、3年ごとの見直しを計画の中に約束いたしておりますが、見直しすべき課題をどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。

 次に、ICT教育に関する質問にお答え申し上げます。

 初めに、袋井市教育情報化推進計画の総括と課題についてでありますが、袋井市教育情報化推進計画は、平成27年度から平成35年度を計画期間とし、児童生徒がわかる授業の実践、児童生徒の情報活用能力の育成、効率的な学校運営を目的として、ICT環境を整備することとしております。

 計画の進捗状況といたしましては、電子黒板機能つきプロジェクター、書画カメラ、これは実物投映カメラとも申します。デジタル教科書、コンピューター教室用パソコン、校務用パソコン、校務支援ソフト、学校間グループウエアなどは、おおむね計画どおり整備してまいりました。特にプロジェクターと書画カメラにつきましては、地方創生交付金を活用して優先的に進め、平成30年度には全ての小中学校に整備が完了する予定であり、本市の整備率は県内で2番目の状況となっております。

 なお、1人1台タブレットの導入と無線LANの整備につきましては、平成37年度までに整備していく予定でありますが、先月2月23日にはデジタル教科書が正式な教科書として利用できるよう閣議決定されるなど、ICTの整備が急速に進む中で、本市の計画も柔軟に対応していく必要があると考え、今後、推進計画の見直しを検討してまいりたいと存じます。

 

 

 2点目はタブレットの導入であります。

 現在、タブレット端末につきましては、中学校にプログラミング教育用として40台配備されているのみとなっておりまして、国が進めております1人1台タブレット端末という方針に対して、本市では平成32年から各学級に1台の導入という計画でありまして、本市の1人1台導入は平成37年度、けさほどの教育長からの答弁にもありましたけれども、いずれにしても今から8年後ということであります。これについての前倒しの導入も検討すべきと思いますが、その点についての考え方をお伺いしたいと思います。

 次に、タブレット端末1人1台の導入の前倒しについてでありますが、今日、全国の自治体でタブレット導入に向けた取り組みが積極的に進められておりますが、本市においては、さきに申し上げたとおり、具体的な導入計画は今後の検討課題になっております。

 導入経費につきましては、先進自治体の事例をもとに試算すると、市内の小学校3年生から中学校3年生までの7学年約6,300人の児童生徒全員にタブレットを配備した場合、年間にレンタル料、通信料を合わせて5億7,000万円の経費が必要と見込まれます。このように、1人1台タブレットの導入は、本市にとって相当の財政負担が生じるものと考えますことや、教員のICTを活用した指導力スキルアップへの対応、情報セキュリティーの強化など、現時点では幾つかの課題がございます。

 しかしながら、タブレットは子供たちの授業への興味関心を高めることや、アクティブ・ラーニングに有効であること、情報収集が効率化されることなど、大きな効果があり、新学習指導要領の実施に向けて、できるだけ早期に整備を進める必要があると認識しております。今後は推進計画の見直しとともに、財源確保の問題も含め、タブレット導入の前倒しが可能かどうか研究してまいりたいと存じます。

 なお、現在経済産業省では、平成29年度の補正予算に25億円を計上し、新たに学びと社会の連携促進事業を推進しております。本事業は、人生100年時代が進む中、民間企業が事業主体となり、自治体と連携し、問題解決型・変革型人材、経済産業省はチェンジメーカーと言っていますが、チェンジメーカーを育成するため、就学前から義務教育、高等教育等の各段階における革新的な能力開発技法、いわゆるEdTech、エデュケーションとテクノロジーの融合した言葉で、教育と情報技術を結びつけるという産業を創出するということを目的とした事業でございます。

 本市といたしましても、今後、児童生徒が考える力を高める、これは先ほど申し上げた問題解決型・変革型人材を育てることにつながってまいりますので、こうした事業が活用できるか、タブレットの活用につながるかどうか、民間企業と連携し、本事業のエントリーに積極的に挑戦してまいりたいと考えております。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。

 

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シティプロモーションについて

 (要旨) 平成28年度シティプロモーション室を新たに設置して全国・
    世界を視野に本市の都市ブランド力を向上させ、移住・交流
    人口の増加につなげたいとしてきたが、その後の状況を伺う。
 

   (1)地名ブランド・本市の魅力度は全国何位か。当初の
    シティプロモーション計画がどの程度実現出来たか。

   (2)エコパを生かしたシティプロモーションの推進を。

 最後の質問になりますが、シティプロモーションの推進についてお伺いします。

 本市では、平成28年度よりシティプロモーションの推進ということで、企画政策課に専任の室まで設置しまして、袋井市の名前を売り出すべく、都市ブランド化に向けた魅力の創造ということで、郷土に誇りや愛着を深める施策をさまざまな形で展開しています。

 特に、地域ブランドの魅力度ですが、この順位が平成27年、全国1,000市町村のうち本市は708位であったものを、平成32年には本市の魅力度を全国で300位にまで上げていくという目標で進めています。シティプロモーションと広報を一元化し、しかも、情報発信を各部各課と連携を図りつつ、コンテンツを拾い上げていくということでありました。

 しかし、最近では施政方針からも重点施策からもこのシティプロモーションという言葉が消え、戦略策定すら議会には見えにくいものになっております。そこでお伺いしますが、本市の地域ブランド、魅力度は現在何位になったのかお伺いします。また、私が平成28年2月市議会においてこの問題について一般質問いたしましたが、当時の答弁されていた内容がその後どの程度実現できたのかお伺いしたいと思います。

 次に、シティプロモーションの推進についてお答えを申し上げます。

 初めに袋井市の魅力度の順位でございますが、株式会社ブランド総合研究所が全国1,000市区町村を対象にした第12回地域ブランド調査では、本年度の魅力度ランキングは712位となっています。目標としています300位に届かなくって残念でございます。

 次に、シティプロモーションの進捗状況についてでございますが、広報事業とシティプロモーションを一元化し、各種メディアの活用やウエブを優先した情報発信、SNSなどを活用した市民の口コミによる情報拡散を戦略の柱に据えましてシティプロモーションを推進する旨を、平成28年2月市議会においてお答えしたところでございます。

 このため、まずは本市の魅力に関する情報発信量をふやすことが優先すべき課題と捉えまして、従来の広報業務を、まちを売り込むための宣伝的な観点から見直し、毎月の市長定例記者会見、あるいは日々の情報提供などを通じて、新聞やテレビなど、地元報道機関に積極的な取材誘導を図り、メディアへの露出効果を高めるよう努めているところでございます。

 また、全国に向けた発信効果が期待される情報に関しましては、有料情報配信サービス、共同通信のPRワイヤーを活用いたしまして、国内情報機関2,000社に年間12回の情報配信をしております。昨年11月のラグビーワールドカップ試合の会場発表のパブリックビューイングにつきましては、ヤフーやグーグルなど、52社が本市の状況をウエブで配信し、広告費に換算すればでございますが、約1,900万円の効果が見込まれたというところでございます。

 また、ふくろい遠州の花火、あるいはクラウンメロン、遠州三山など、ブランド力のある本市の魅力を、官民一体の体制をとり国内外に配信をいたしておりまして、今月の1415日には、アイルランドやオーストラリアを初めとする在日外国報道機関の記者に参加を呼びかけまして、エコパやクラウンメロン支所、北の丸、可睡斎などを訪問、取材する海外プレスツアーを実施し、海外に向けた発信力強化にも注力しているところでございます。

 さらに、昨年12月からは、パナソニック静岡工場との協働によりまして、本市のPR画像を工場の壁面に1,000インチで投影し、東海道新幹線や在来線で行き交う全国の皆様へのPRを開始いたしました。今後も引き続き、市民や市民団体、企業などとの連携を強め、シティプロモーションに官民一体で取り組んでまいりたいと存じます。

 

それから、最後になりますが、1件提案をさせていただくわけですが、エコパを生かしたシティプロモーションについてどのように考えているかお伺いしたいと思います。

 現在、エコパスタジアム、アリーナ等には年間120万人近いお客様が県内外から見えています。全国からでありまして、こうした皆さんにエコパがあるまち袋井としてのシティプロモーションをしかけていったらいかがかと思います。JR愛野駅やJR袋井駅、エコパアクセスロードや東名インターチェンジ入り口などに、エコパがあるまち袋井をPRするサインの設置など、さまざまなことが考えられると思いますが、その点、提案、お伺いをいたしまして、私からの一般質問とさせていただきます。

 次に、エコパを活用したシティプロモーションについてでございますが、昨年6月のラグビーワールドカップのテストマッチの際には、愛野駅南側の市有地に本市の浮世絵をデザインしたどまん中ふくろいの歓迎看板を設置するとともに、南北自由通路におきましては大型液晶テレビ3台でPR動画を放映し、来場者へのプロモーションに努めたところでございます。

 また、9月に行われましたコブクロのコンサートでは、この看板に書かれた2961、「ふくろい」の数字の頭に、1字、ファンを歓迎する意味で5を入れますと、52961と、こうなりまして、これを、最後の1を取りますと、5296、「コブクロ」ということになりますので、袋井とコブクロを一緒にした、こんなこともいたして歓迎ムードを高めたところ、このことがファンの間でSNSなどを通じて話題となりまして、広く拡散された事例もございました。

 現在はエコパスタジアム内の巨大モニターが高解像度に改修されました。こういうことから、4Kで撮影、編集した袋井の四季や催事などの動画を試合前やハーフタイムに放映いただけるよう、主催者側へ働きかけをいたしております。

 今後につきましても、イベントやコンサートなどでエコパに来場する皆様に本市を印象づけられますよう、効果的な常設看板の設置、あるいは愛野駅南北自由通路への大型デジタル画面の設置を検討し、エコパの来場者が本市の情報に触れる機会をふやしてまいりたいと存じます。また、エコパの知名度を生かして、エコパで開催されるビッグイベントの名称や情報には、袋井市とエコパとのつながりを強く印象づけるため、袋井市やエコパといった単語にハッシュタグをつけましてSNSで配信するとともに、来場者にも同様の発信を促し、来場者を巻き込んだプロモーションを展開してまいりたいと存じております。

 なお、教育問題についての御質問につきましては教育長から御答弁を申し上げます。

 以上でございます。

 

 

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土橋地区&第一三共企業誘致再質問

○議長(木清隆) 大庭議員。

20番(大庭通嘉) それぞれ答弁をいただきました。

 再度質問させていただきたいと思いますが、企業誘致の3番目の、土橋の開発可能性の調査を受けての市の考え方についてお伺いしたいと思います。

 ただいまは市長のお言葉で、土橋の開発の可能性はかなり前向きな可能性を示唆する御答弁をいただきました。約12ヘクタール、実行面積でも8ヘクタール余ということで、これが前に出るということになれば、袋井でも過去にない大型の企業の受け皿になると思います。

 私の記憶の中でも、こういう農用地の転用というのは、山梨のジャスコの特定商業集積事業、それから浅羽のパディ周辺の農村工業導入を受けて、その後の商業施設の転用、このぐらいしか承知をしておりません。近い例といたしましては、御案内の国本のショッピングセンター、この進出話については約8年間足かけ議論をしまして、最終的には関東農政局の許可がおりなかったと、そのことを理由に断念をしたという経過がありますが、このことは記憶に新しいところであります。

 今回、過去のこうした事例から見ましても、土橋の農振除外というのは本当にできるのか、先ほどのお話ですと、土地改良を初めとした国県投資がされていないということが非常に有利であると、この時期そういう違った判断ができる段階になったと思うんですが、しかし、それでも私らがいただいている調査資料では、地権者も61名いる。これ、行政主導でないととてもできる話ではないと思いますが、その点、実現の可能性は、行政が本腰を入れて進められようとしているのか、その御決意を少しいただいておきたいなと思います。実際できる可能性があるのかと。

 それから、具体的、事務的な件については部長のほうから御答弁いただいて結構ですが、本当にここの一歩前に話を進めるということについては、市長の御心底も含めて、きょうは地権者も含めて地元の皆さんもおいでなものですから、これから話が大きく広がっていく内容だと思います。市長のお気持ちを率直にお聞かせいただきたいと思います。

 それから、あわせて、先ほど関心の示す会社もあるというような、そんな御答弁をいただきましたが、現在関心をお持ちの企業が例えば進出を断念、中止をした場合でも、土橋地区は本当に重要な企業誘致の受け皿として位置づけていくのかどうか、これについてお伺いしたいと思います。

 

○議長(木清隆) 原田市長。

○市長(原田英之) 大庭議員から幾つかの再質問がございましたけれども、私から、土橋地区のいわゆる今後の企業の誘致に関しての可能性とかに関するお答えでございますけれども、やはりこうした話にスピードが必要です。今いわゆる関心を示している企業につきましてはここで申すわけにもまいりませんけれども、やはりスピードが必要。

 スピードが必要なときに何が必要かというと、一番、最初はやはり地元の土地を持っている皆さん方の御理解です。それからもう一つは、今度はいろいろな規制を解除していく方法です。規制を解除していく方法につきましては、今県と相当具体的に話ができます。県のほうにおきましても、こうした話について、本件の場合につきましても大変協力的でございますので、私はこれからこの土橋地区という非常にいい場所で、農業も非常に一生懸命な農用地であるということも認識はいたしておりますけれども、将来の袋井のいろいろな条件を考えますと、ぜひ話を実現できるような方向で持っていけたらと。

 そういう意味では関心を示している企業とのタイアップも必要であって、関心を示している企業の方々と、これ、企業サイドにもいろいろな事情がございますので、やはり水面下でいろいろな話を、あるいはそうしたものを少し空気を感じ取りながら、同一歩調で進めてまいりたいと存じております。

 そのほかの質問につきましては担当部長のほうからお答えをさせていただきます。

 ○議長(木清隆) 鈴木産業環境部長。

○産業環境部長(鈴木 亨) それでは、私から、土橋地区の土地利用の関係の中で、農用地除外の可能性というもののお尋ねにお答えを申し上げます。

 まず、土橋地区も含めて、今まで我が袋井市のさまざまな開発の歴史というもので、今議員からも御紹介があったところでございますけれども、農振農用地区域の一団の農地というものを、農業調整を進めるということは、それぞれ簡単になし得るものではないということでは私どもも認識をしているところではございます。

 それを、今市長からも御答弁がありましたように、スピード感を持って対応していくために、さまざま知恵を絞っていかなくてはいけないということでございまして、例えば昨年7月に施行されました地域未来投資促進法などを活用でき得れば、農地の効率的な利用に支障がない場合において、農振農用地区域からの除外などについて可能ということにも導いていくということで、その活用の可能性についても今後研究を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 この土橋地区は、議員からも御指摘がありましたように、地権者が約六十数名、それから耕作者も十数名ということでありまして、土橋地区の農村環境というものもこれから大きく変わっていくものということになりますので、今後、10年先とか将来も見据えながら、地権者、それから耕作者、地域の方々とも御相談をさせていただく中で、農業調整など、県との基礎的な協議も行いながら、できるだけ早期に対応ということで、今後課題整理をして、今後の方向性というものを定めてまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、これら農業調整におきましては、個別具体の事業計画というものがまずは必要ということになってまいりますので、関心を示す企業などとも協議をしていく中で、そのようなテーブルに乗せていく中で今後の対応を進めてまいりたいと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

 それから、その次の第一三共の件ですが、少し考え方を教えていただきたいと思うんですが、隣にパチンコのコンコルドが閉店をしまして、また商業施設のようなものができるやに風聞をしています。何ができるかはまだ承知していませんが。これらとのバッティングというんですか、この第一三共の。そういうことの心配もされるわけですが、もし行政が把握をしているようだったら、それについて触れて答弁をいただきたいと思います。

○議長(木清隆) 安間都市建設部長。

○都市建設部長(安間隆行) それでは、私からは第一三共の関係についてお答えを申し上げたいと思います。

 先ほどコンコルドのところについての土地利用ということでございますけれども、我々のほうには店舗等をやってみたいなというような話の相談はございます。ですが、確定したものではないということで、土地の規制等についての御相談があったという程度でございます。

 また、第一三共の跡地につきましては、事業者であるヨシコンが先ほど市長が説明したとおりの作業を進めている状況でございますので、市及び県のほうからは措置法を出しておりますので、その結果次第で様子を見ていきたい、それから情報交換をしていきたいなと思っております。

 以上です。

 

 

 

○議長(木清隆) 大庭議員。

20番(大庭通嘉) それぞれに御答弁いただきました。

 再質問させていただきますが、市長からは、企業誘致に向けての土橋地区の考え方についてお言葉をいただきました。率直に申し上げて、重たく受けとめました。きょうも地域の皆さんがおいででありますが、本当に大きな決断をしなければならない場面に今、私を含めてあるなと思いました。

 孟子のお言葉じゃないですが、天の時は地の利にしかず、地の利は人の和にしかずという言葉がありますが、天の時、地の利、人の和で、みんなの力が袋井のためになる、また、それは地権者、それから進出関係者、それと行政、これが一体となることが重要だと思いますので、ぜひとも行政のほうのお力を、結論はどうなるにせよ、またよろしくお願いしたいと思います。

 1点だけ確認したいのは、当該地がそういう企業誘致のいわゆる候補地として挙げられたわけですが、先ほど市長がおっしゃったように、関心を示されているところがあろうとなかろうと、一つ重要な場所であると位置づけたということに違いはないかということを再度少し、部長からでも結構でありますからお願いしたいと思います。

 

○議長(木清隆) 鈴木産業環境部長。

○産業環境部長(鈴木 亨) それでは、ただいまの大庭議員の再々質問にお答えを申し上げます。

 土橋地区ということでございますが、この企業立地調査を踏まえまして、今後は我が市におきます企業誘致の重要な地区ということで認識して進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

シティプロモーション再質問

 次に、シティプロモーションについて再質問させていただきたいと思います。

 答弁もありましたけれども、712位ということであります。私も少し調べてみましたけれども、静岡県の1位が熱海市で16位、伊豆も16位だそうです。東伊豆が218位、伊豆の国が432位。伊豆がついても片や16位、片や幾つ、本当かなという気がするんですが、新幹線で全国的にも有名になっているかもしれませんが、掛川が382位。ジュビロ、サッカーだ、ラグビーだ、これが486位ですね。袋井は残念ながら藤枝と並んで、先ほどの市長の御答弁のとおり712位だそうです。県内びりでありまして、牧之原や湖西、裾野、島田市よりも魅力度が低いと。本当にこの数値が的確なのかって逆にそう感じている次第であります。

 実は、地域ブランドを調査しているブランド総合研究所の田中さんという方が袋井に来たときがあって、その方が講演をされました。講演の後に、私は手を挙げて質問したわけですが、そのとき袋井は787位ということで、県内で例えば観光の入れ込み客数、それだとか住みよさランキングはトップクラスです、袋井は。にもかかわらずこういう数字っていかがなものかという質問をしましたが、明確な答弁はありませんでした。ただ、そういう指標を目指して袋井を良くしようということは、私はそれは賛成なんですが、このブランド総合研究所に対しては少し疑義を感じるという偽らざる心境です。

 いずれにしても、その田中さんがいわゆる三つの提案をしまして、袋井はメロンを売り出したらどうだ、どまん中ふくろいを売り出したらどうだ、そして屋台の活用を売り出したらどうだということで、昨年の2月に質問したんですね。どまん中については一生懸命やられて、一つの成果が出たと評価もしておりますが、屋台の活用ですね。せっかく百三十数台の屋台があると、こうしたものをどのように考えていくかということも、今後ラグビーワールドカップ2019に向けても一つの例が出てくるじゃないかなと思いますが、そこら辺についてお伺いしたいのと、それから、このKPI、平成32年に袋井市は300位に今712位をしますよと言っていますが、それを担当課、今企画政策課とシティプロモーション室だけでやろうとしていると思います。無理があると思うんですね。横断的にやはりコンテンツを集めて、それを発信するという横の組織体制、仕組みが必要だと思うんですが、それについて少し考え方があったらお伺いしたいと思います。

 それからエコパの件ですが、これも少し前向きな御答弁をいただいてありがたかったなと思うんですが、今エコパは120万人来ている。それで、観光交流数は今450万人なんですね。プラス120万人来ているということは、私、これはすごいと思うんです。

 大きなイベントに来るんですが、例えばももいろクローバースタジアムコンサート、これ、8万9,000人、袋井市民よりたくさん来るんですよ、皆さん知らないだけで。V6コンサート、2万3,000人。先ほどお話が出ましたコブクロ、1万5,000人。ほかにも何万人という単位でコンサートをやっていまして、例えば安室奈美恵、福山雅治、浜崎あゆみ、いきものがかり。市長も少し聞いたことあるんじゃないですか。ゆず、嵐、ケツメイシ、小田和正、スピッツ、EXILE、西野カナ、乃木坂46。ここでこういう話を聞いて、ほとんど知らない人たちばっかり。まあ仕事を一生懸命皆さんそれほどやっているということですよね。しかし、袋井市民でもそこに行っている方がいらっしゃるし、そういう情報発信もしていないと。全くもったいない話だと感じがします。

 エコパを生かしたまちづくり、けさほどの答弁でもありましたように、少し検討したい、グループで検討する、組織で検討するという答弁もありましたけれども、そういうことも少しやったらどうかなって。エコパを生かしたまちづくりの研究あるいは検討。その前段で、若い職員、こういうのに、浜崎あゆみだとか安室奈美恵に行ったことがあるようなね。俺は知らんという人たちは余りこういう会をやったってしようがないと思うんですが、そういうことで考えがないか少しお伺いしたいと思います。御答弁よろしくお願いしたいと思います。

○議長(木清隆) 嶋津企画財政部長。

○理事兼企画財政部長(嶋津 雅) 私からはシティプロモーションに関する3点の御質問についてお答え申し上げたいと思います。

 まず、屋台の件でございますけれども、たしか花屋台まで入れますと160台を超えるような屋台を袋井は有しておると思うんですけれども、これは全国的にも非常に特異な文化と言われております。ユーチューブなどをごらんになっていただきますと、かなりの部分で袋井の屋台がアップされておりますし、ホームページにおきましても、そういったものが好きな方のホームページというのが幾つも上がっているという状況にはございます。

 そういった意味でも、この屋台の文化というのは、文化的な価値だけではなく、観光的な大きな資源というふうにも捉えております。そういった中で、従来400年のときの屋台の展示ですとか、それから屋台そのものの展示だけではなくて、回顧展といったような形の写真の展示ですとか、そういったようなものもやっていただいた。それから山梨の祇園についてもユーチューブで動画配信をさせていただいていたりとか、あと、浜松ケーブルテレビの毎年流れているあの番組で、北4町のお祭りのライブ中継というようなのが1時間番組というような部分でやっていただいたりとかというような形でも情報発信にも努めさせていただいておるところでございます。

 ただ、これにつきましてもまだまだ情報発信という部分では足りないと思ってございますので、実はお祭りの屋台に関しまして、先ほど市長の答弁の中にもございましたけれども、4Kで映像を撮りだめして、プロモーションのいわゆる宣伝材料、宣材というのをつくろうとしております。去年は雨だったものですから、いい絵が撮れないのでまたことし挑戦はしていきたいと思います。

 そういった中で、いろいろな形で使いたいと思っています。ラグビーのワールドカップの本番のときにも、ちょうど10月ということで、お祭りの時期にも重なりますので、屋台というものの展示等、この場合は世界にも発信できると思ってございます。ただ、それにつきましては地元の自治会の皆様ですとかお祭り青年の皆様等の理解、協力がどうしても必要な部分になってございますので、そこのところ、じっくりお話をしながら進めていきたいと思っております。

 それからKPIの部分でございますが、地域ブランド調査、どっちかというといろいろな要素もございますけれども、観光の部分というようなものに評価が偏っているのかなというような認識がございます。もう少し総合的な評価をしていただければ、負け惜しみではないですが、袋井の評価というのは高まってくるのかなとも考えてございます。

 ただ、そういった中で、一つのこういったKPIを上げるといった部分について、シティプロモーション室という室をおつくりいただいたんですが、常々私のほうから室員のメンバーに申し伝えていますのが、シティプロモーション室が袋井市のシティプロモーションをするんじゃないよと。袋井市のシティプロモーションをするのは、全ての職員がプロモーションの主体者で、日々の業務がそのままプロモーションにつながるという意識をきっちり持たせて、それぞれの現場できっちり市の広報活動をしていく、プロモーション活動をしていくというものを統括してまとめていくのが一番大きなシティプロモーション室の仕事だということを認識を持って取り組んでいただきたいということで申し上げてございます。

 そういった意味では、いろいろな組織改編ですとか組織の中の広報広聴委員とか設けてございますが、いろいろな形での見直しも行う中で、とにかく市職員並びに関係する方、市民の方も巻き込んで、袋井市を総合力でプロモーションしていくという流れをつくっていきたいと考えてございます。

 それからエコパの部分でございますが、しばらく前、区画整理事業を進めていくときに、御記憶のある方もいらっしゃるかと思いますが、女の子がエコパのあるまちって大きな声で叫ぶプロモーションビデオがつくられて、テレビ等にも流されたと思っています。いろいろなところで調査をいたしますと、エコパは非常に全国的にも認識度が高いです。ですが、エコパがあるのが袋井市だという部分での結びつきというのが非常に薄い部分もあります。

 前にも少しどなたかの御答弁の中でお答えさせていただいたんですが、市としてもエコパは県の施設だという部分で遠慮していたような部分も実際ございました。ただ、そうではなくて、今回のラグビーワールドカップですとか、2020年のオリンピックの事前キャンプ誘致といったような部分においては、袋井市がエコパも袋井市の施設だというくらいの認識でもって、エコパに絡めたプロモーションを行っていければと考えております。

 例えば、いろいろな部分での協議をという部分ですが、リケジョカフェのメンバーと、エコパを中心とした部分でのいろいろな商品の開発ですとか、それから、ことしの地域学講座についても、そういった部分で若いメンバーに袋井市のPRをといったようなものの題材をというような形でもやってございますし、市の職員、若手を中心に、そういった意味ではプロジェクトのようなものを組みながら、市のプロモーションというものを進めていければと思ってございます。

 以上でございます。

 

 

 

 それからシティプロモーションの件です。 来年の9月28日から1011日まで、4回にわたってエコパでのラグビーワールドカップ2019が開催されます。会場に5万に入れて4回ということで、約20万人、関係者も含めてということですが、残念ながらファンゾーンなんかは近くにないんですが、周辺は恐らくかなりの人が来ると思います。

 しかし、それでも20万人なんですよね。今エコパに120万人1年間で来ているということからすると、一過性のラグビーのことを考える以上に、このエコパを生かしたまちづくりというのをいま一度考えるべきだと思います。一層お進めをいただきたいと思います。これは意見とさせていただきます。 以上。

○議長(木清隆) 以上で、20番 大庭通嘉議員の一般質問を終わります。


 

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