防災対策特別委員会 委員長報告


3.11東日本大震災を受け、6月議会において防災対策特別委員会が設置された。
第1回目は、役員の決定。
委員長に大庭通嘉、副委員長に佐藤省二氏が選出されました。

尚、大庭議員を中心に進めてきた特別委員会は、地域防災計画の見直しの骨格が
定められるなど、大きな成果が図られたため、平成24年6月27日、6月定例会最終
日において、これまでの定数22名より11名に減員し、継続して進めることになりました。

尚、大庭議員は委員長を辞し、委員としてこれまで同様、積極的議論に加わっていく
ことになります。


全議員で構成する防災対策特別委員会で挨拶する大庭議員 2011.12.14


  8回目

 防災対策特別委員長 報告              2012.6.5

 おはようございます。
それでは、5月8日に開催いたしました第8回 防災対策特別委員会の委員長報告 をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から5件の報告事項、がありました。


 冒頭市長から、委員会からも早急な整備を要望していました命山にふれての話しがありました。湊地区の命山が地元及び地権者との話し合いを経て決定した ということで、国道150号線沿いの元パチンコ屋のところに場所を決定し今後進めていきたいと言う事でありました。 
 また、液状化危険度マップ作成について、市が液状化に弱いことを考えると、やるべきことができたと思う。しかし、配布する際、液状化と震度が必ずしも一致しないということを、分かりやすく説明していかなければ、誤解を生むことも大変恐れている。今後、その点については十分な注意をして、マップを使っていきたい。
 との今後の防災対策の進め方についての考え方が示されました。

 それでは、議題に沿って報告をさせて戴きますが、
 まず最初に、報告事項 1点目、平成24年度防災対策年間スケジュールについてであります。
 これにつきましては、担当課長より、国及び県の動向にあわせ、地域防災対策会議、津波及び、液状化被害軽減対策検討会、原子力防災対策などの項目ごとに、今後の1年間のスケジュールについての概要説明がありました。
 この報告に対し、委員より避難タワー建設にあったっての地盤調査及び、御前崎の避難タワーの視察結果を踏まえての、構造等の決定時期を質す発言がありました。
 当局より、避難タワーの建設にあたり、調査を昨年度3月までに終了した。概略としては、表面は田んぼの土から成る軟弱層で、5mくらい深くなるとある程度締まった砂であるという、想定に近い地盤である事が確認できた。地盤の強度を示す数値がそれほど高くないので、しっかりした基礎構造が必要であると思われる。地盤調査報告を基に、支持力の検討を行い、構造も近々決まってくるのでその時点でお知らせしていきたい。との答弁がありました。
 また、4月の御前崎視察での参加者アンケートについては、現在集計中で、避難タワーの詳細設計にその結果を反映していきたい。避難タワーの工事を7月から予定しているので、6月中旬には構造の内容が固ってくる。委員長と相談の上、皆さんにお知らせする機会を設けたい。との答弁が杉保理事から有ったところであります。
 
 また、他の委員より、海抜表示の進め方、原子力防災対策の学習会についての質問がありました。
 これに対し、海抜表示について、公会堂に表示するものについては、各自治会で見やすい位置に掲示していただきたい。今後、公会堂以外の場所についても、地域と話をしながら、設置方法等を進めていきたい。とのことでした。
  なお、原子力・放射能の学習会については、5月19日にコスモス館において、静岡大学理学部教授の奥野健二先生を講師に招き、「放射線の基礎知識と人体への影響〜放射能について正しく知ろう〜」をテーマに環境講演会が開催されるということで、報告があり、なおこれにつきましては先般実施されたところであります。

  次に報告事項2点目、各地域における防災指導等について、及び、3点目、南海トラフ巨大地震モデル検討会の検討結果についてであります。
 この2件につきましては、関連いたしますことから、一括して説明を受けました。
  まず各地域の防災指導でありますが、市民の防災意識の高揚・市の主要施策の促進を図ることを目的として、地域防災対策会議時の防災指導や、各地域における防災指導などを実施していくというものであります。
 また、南海トラフ巨大地震モデル検討会で検討された最大津波高及び最大震度分布の分析方法及び結果についても報告がありました。それにより、袋井市の最大津波高は11.4メートル、最大津波高の到達時間は10〜20分と計算されたということであります。 それぞれ、この4月に自衛隊より新しく本市に就任されました出口防災監より説明がありました。

 これに対し、委員より、命山建設など、理論的裏付けをもった建設が望まれるとの質問に、当局より、命山の設計には、形状や向きなど、津波の来る方向や力を考慮しなければいけないと考えている。東日本大震災のときに、丘が人命を助けたという事例もあり、国においては、避難地として使う盛り土の構造などに、東日本大震災の知見を反映した指針もまとまりつつあるので、こうした資料なども命山の設計に反映したい。との答弁がありました。
 
 また、他の委員より、津波の高さ、到達時間を質す発言に、最大津波については、トラフ沿いに震動がないと大きな津波は生じないということであるが、地震動と津波はモデルが違うということで、トラフ上で地震がきた場合、2分で到達する地域は御前崎から東側。御前崎沖には浅いところが伸びているため、スピードが落ちてくる。したがって検討会の結果としては10〜20分の到達時間がうたわれている。
 また、初波より2波の方が高くなる理由についての質問に、反射波で高くなると言う事が考えられるとの答弁でありました。

 さらに、他の委員より、津波高により、逃げる経路も問題となる。津波の進入経路をどのように予測しているのか、との質問がありました。
 これに対し、市の海岸線の正面には9mの防潮堤、防潮林があるが、11.4mの津波でも何とか抑えることができるだろうと考えている。しかし、福田正面、太田川正面、弁財天川正面については、堤防が4〜6メートルということで、回り込みが考えられる。これらについては、津波シミュレーションを2メートルメッシュで行うので、建物の影響も加味したシミュレーションができる。その結果をもとに出したい。との答弁が防災監よりありました。
 また、この答弁に加え、杉保理事より、国の検討会における今回の津波高の評価は50mメッシュの分析で実施したもので、現在10mメッシュでより細かな評価を実施しているところである。これまで出ているのは50mという粗い計算の単位で実施したので、なかなか小さな河川まで反映した浸水想定ができていないが、一般的にはメッシュの3倍程度の構造物がシミュレーションに反映できるとされているため、10メートルメッシュでの計算であれば、川幅30メートル以上の河川における遡上計算ができる。袋井の場合は2mメッシュでやっていくので、河川で言えば6メートルというかなり小さい河川まで遡上計算できることになる。こうした作業により、津波の入ってくる方向の詳細が明らかになるので、必要な対策をまとめていきたい。との答弁があったところであります。


 次に報告事項、4点目、 湊地区における「命山」整備事業用地の決定についてであります。
 これにつきましては、前段ふれましたように、湊地区に「命山」の設置箇所を決定し、避難場所として約800平方メートル、高さは海抜12メートル以上の命山を整備する、というものでありました。
 これに対し、委員より、当該命山圏内の居住人口及び整備イメージのレイアウトを質す発言がありました。当局より、地区住民は878名であり、ほぼ収用できると考えている。また、イメージ図については、階段は何カ所か設置する予定で、南側からも避難できるよう進めていきたい。とのことでありました。なお、太郎助、湊西、湊中地区については、もう一つ施設を整備しないと、当該地区の収容人数をカバーできないと言うことでありました。

 また、他の委員より、中新田地区の用地確保の用地費にふれての質問に、当初予算では、湊と中新田の2箇所で命山の用地を確保するということで、予算を計上したが、今回、湊地区の命山は、安いとはいえ、青地農地並みの単価では話がまとまらなかったため、1箇所分の用地費が不足になった。今後、9月補正も必要になるという見解が示されました。

 また、委員会として これまで高台整備として進めてきましたが、今回、呼称を「命山」ということで報告がありましたので、その確認もさせて戴きました。原田市長より、名前は地元とも話をし、地元の皆さんも命山という名前で、という話もありましたので、命山という名前でやらせてもらいたい。その前に平成という名がつくか湊という名がつくかは地元の皆さんと協議させていただきたい。とのことでした。
 委員会としましては、本市の歴史的な「命山」という呼称について、これを了とさせて戴いたところであります。

 最後に報告事項5点目、 液状化危険度マップについてであります。
 4月25日の液状化被害軽減対策検討会で、マップの名前を「液状化危険度マップ」とし、全体の構成が固まってきたということで報告がありました。今後、6〜7月に全戸配布を予定しており、その際には、東分庁舎、コスモス館とメロープラザで学習会も実施予定と言うことでありありました。
 これに対し、委員より天然ガスパイプラインの液状化による影響についての質問があり
ました、当局より、静浜パイプラインについて、埋設位置が1〜2m、液状化については起こりうるとされているが、パイプラインの地震対策はできていると聞いている。との答弁がありました。
 以上が委員会での主な質疑でありました。

 当日は、この委員会終了後、議会委員会室から301会議室に会場を移して、液状化被害軽減対策検討会の会長、東海大学海洋学部の福江教授及び、津波被害軽減対策検討会の会長、牛山先生による学習会を開催させて戴きました。

 福江教授からは、平成24年度、引き続き液状化被害軽減対策のための検討を進め、作成した危険度マップを有効に活用したい、とのお話しや、また、牛山先生からは、自分の地域をどういうところかを知ること、情報を活用して被害軽減対策を進めることが必要とのお話がそれぞれ、先の東日本大震災や、科学的知見に基づいて、ご講演いただいたところであります。
 この講演の中で、とくに牛山先生からは、袋井市がこの1年進めてきた防災対策は、先進的な取組をされているとの高いご評価も戴いたところであります。
 当日は、当初予定していた聴講者を大幅に上回り、議員に加え職員を含めて165人もの皆さんにご参加を戴きました。
 議会の防災対策特別委員会の企画でありましたが、職員皆さんにおかれましても高い意識をもって参加を戴き、心強く感じたところであります。有り難うございました。是非、今後の業務や防災支部の活動に生かして戴きたいと思います。

 以上もちまして、私からの、第8回防災対策特別委員会の委員長報告とさせていただきます。

 
 海抜5m以下、17,000人を対象にした一時避難マップ。赤は既設の官民施設。青波線は高台などを建設予定。
 
 袋井市独自で作成した液状化マップ。62.6%の液状化地域が53%未満に減少となった。

 7回目

 防災対策特別委員長 報告              2012.3.21

 おはようございます。
それでは、3月14日に開催されました第7回防災対策特別委員会の委員長報告 をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から4件の協議事項、3件の報告事項、4件の資料提供及び池野副市長からの報告がありました。

 今回の特別委員会は、昨年の3月11日の東日本大震災を受け、それまでの県の第3次被害想定をベースにした本市の地域防災計画に、津波災害問題、液状化問題、原子力災害に関する問題等、修正を加えた計画の暫定案が当局より提案されたものであります。

 ご案内のように、本来、上位機関であります静岡県の第4被害想定の計画に整合させて、策定すべき、市の地域防災計画でありますが、あいにく、県の計画発表が、当初よりは前倒しされるものの、来年6月頃あるとの、状況下から、袋井市としても、独自の計画策定をしていくことが急務である、との認識のもと、これまで当局と議会が一体となって、議論を進めてまいりました。
 その成果として、この度、「平成23年度の修正」の概要として、計画が取りまとめられたと言う事で当局から報告、提案を戴いたものであります。

 冒頭市長から、短期間に計画が成案化できたのも、議会の皆さんの前向きに、且つ精力的に取り組んで戴いたお陰であるとの労いの言葉も戴きました。併せて、この計画を土台として各種の事業を進めていきたい旨の強い決意も戴いたところであります。


 それでは、議題に沿って報告させて戴きますが、今回は、袋井市地域防災計画見直しに向け、これまでの特別委員会で、質疑、意見等の多くの議論が交わされ、それらが盛り込まれた内容であることや、防災会議に提案されるまとめの(案)ということで出されてきたものでありますので、委員会の議論につきましては、主な概要のみ報告させて戴きます。

 まず最初に、協議事項 1点目、ア、前回の特別委員会における質問事項に対する回答について、2点目、イ、袋井市の地震対策の取組についてを一括議題として議論を戴きました。

 この問題は、前回の委員会で地震対策の取組について、各委員から出され、また、当局におきましても内部調整を十分していく必要性がある重要案件、ということでペンディングになっていたものであります。
 1件目、簡易無線機の混信に伴う調整について、2件目、自治会等への要援護者情報の提供について、3件目、自主防災隊長の身分について、4件目、同報無線のデジタル化について、5件目、高台整備事業の概要について、6件目、津波避難計画について、以上の6件、でありました。
 特に高台整備事業の概要について、技監から詳細な説明がありました。
 別称、津波避難施設(命山)ですが、収容人数500人、盛り土高さを8mとし、海抜10mの高さを確保する場合の事例が示され、1辺あたり59mの四角錐で上部の避難有効面積を約500u確保した台形状の施設となっています。太田川の掘削残土を盛り土材とするもので、県が盛り土材として強度確保の上で現場搬入するということで、1高台あたり、106,400千円の概算経費が見込まれると言う事でありました。なお、現段階での想定の整備スケジュールとして、土地収用手続きに約5ヶ月、申請手続きに同じく約5ヶ月、用地買収や整備期間を入れ、平成26年2月の竣工予定という説明でありました。
 これに対し、多くの委員から、補助など財源問題、高台の強度に関する問題、整備期間に関する問題、建設の整備順位の問題、また、高台の設置位置及び、避難タワー建設も含めた土地利用に関する問題、、隣接市との協議や、地盤改良問題、150号線を利用した防潮堤構想、等、様々な質疑意見が出されました。
 それぞれ、市長、技監より、整備に向けた前向きな答弁を戴いたところであります。
 なお、他の5件のペンディング案件につきましても、それぞれ質疑、意見が出され、特に、要援護者に対する対応問題や自主防災隊長に関する処遇問題等、出されました。いずれも今後、自治会連合会長会議に諮っていく内容や、当局内部で研究、検討を必要とする課題が含まれておりましたので、委員会としましても、引き続き、研究・検討していただくよう申し入れたところであります。

 次に協議事項、3点目、ウ、袋井市地域防災計画「平成23年度修正」の概要(案)についてであります。
 冒頭申し上げましたように、これまでの袋井市地域防災計画に修正や追加をした内容について説明がされました。
 委員から、提案された計画のなかに、原子力災害の避難計画の記載の有無を質す、意見がありましました。これに対し当局から、原子力問題は、4月に原子力災害対策特別措置法が改正され、その後UPZ等、30km圏内の位置づけが明確化されることから、市としても早期の避難計画の必要性を感じているが、現時点では、国からの明確な指針が出されておらず、国・県との整合性を図れる段階で計画策定していきたいという答弁がありました。
 特に原田市長からも、原子力災害問題に限らず、津波、地盤災害も含めて、現段階では、県の第3次被害想定が基本であり、今後、24年度中にも3連動の震災等、これまでの災害想定の前提が変更された場合、随時今回修正した計画を塗り替えていく作業が必要になるので、その際、議員皆様にも協議を求めていきたい、ということでありました。
 なお、今回、特別委員会に提案された内容を3月22日開催予定の防災会議の議を経て成案にしていくということでありました。

 次に、協議事項4点目、エ、袋井市指定緊急輸送路の追加指定について(案)であります。
 これは、市道湊・川井線と市道東同笠・油山線、の一部を、新たに緊急輸送路として追加指定したものですが、これにつきましては、委員からの質疑、意見は有りませんでした。

 次に報告事項1点目、ア、液状化ゾーニングマップについてであります。
 これは、市内を3段階のグレードに分け調整作業を行い、液状化ゾーニングマップを作成したもので、今までのメッシュ方式では62.6%の危険性があるとされた地域が、領域表示で出した場合、53%が危険性があると言うことになったというものであります。 液状化は地震による揺れの被害とは異なるということで、市民に知らせていくときは正確に理解してもらうように、必要な情報の掲載や講習会が必要で、今後4月頃に液状化被害軽減対策検討会を開き市民への周知方法などを検討していくと言うことでありました。
 これに対し、委員から、今後の周知方法、新築住宅のデータ把握、及び、確認申請時における周知、馬ヶ谷地区における地層状況について、それぞれ質疑がありました。

 次に報告事項2点目、イ 幼稚園・保育所・学校の津波対応マニュアル(暫定版)ver.1についてであります。
 これは、教育関係機関における津波避難のマニュアルを策定したものであります。現時点では津波想定が出ていないため、暫定版としてとりまとめたものということで、新たな情報が得られ次第、随時更新していきたいとのことで、報告がありました。
 尚この件につきましては、質疑、意見は有りませんでした。

 次に、報告事項3点目、 ウ 放射線量計の取り扱い方法について であります。
 これは、市民等、身近な生活環境の中での放射線量の把握のために、市が3台購入したもので、放射線量計の活用方法として、市内に住所を有する方や事業者、自治会などに平日のみ無料貸出を行う。現在、要綱を作っているところで、4月には開始していく、というものでありました。
 これに対し、委員より、今後の線量計の配備に対する考え方や、理工科大学との連携問題、線量計のスペックや使用に当たってのガイドライン等についての質疑がありました。
 当該測定器は、専門的な知見を必要とする内容も多く、今後、使用に当たっては、当局内部においての情報共有、また、産学官連携の中で有効活用出来るような、研究をしていただくよう委員会としても申し入れたところであります。

 当日はこの他に、1点目、平成24年度袋井市における各種防災訓練の実施について、2点目.これまでの袋井市の防災対策の取組について、〜災害に強い袋井を目指して〜、3点目.袋井市消防団女性消防隊について、4点目.災害応援協定の締結について、それぞれの資料提供がありました。

 以上が委員会での協議及び報告内容でありましたが、特に、これ以外に最近の重要な案件と言うことで池野副市長より、報告がありました。
 御案内のように、昨年3.11の震災を受け、今月の同じ日は全国各地において、追悼式典が挙行されました。本市では、以前より交流のある宮城県岩沼市の追悼式に永田議長、
市長代理としての池野副市長が出席されました。まず、これについての報告がありました。
 岩沼市の追悼式典では、遺族、来賓、一般の方で1000人規模の式典が挙行され、政府主催の追悼式の中継、これにあわせての黙祷、天皇陛下の追悼のお言葉をその場で出席者全員が拝聴した。姉妹都市や、災害応援協定を締結している自治体からのメッセージ・弔電があった中で、袋井市からの追悼の言葉は一番最初に読んでいただいた。
岩沼市は昨年の8月に復興の整備計画を作られたことから、技術系の職員を派遣いただけたらありがたいという依頼があり、本市としても復興整備、復興計画に携わって、今後の勉強とさせていただくために、4月から、中堅技術職員を1年間派遣したいと考えている。といった報告がありました。
 また、今回を機に、岩沼市との防災相互応援協定の締結話が、岩沼市長や同市副市長から出されており、今後、議会と相談しながら24年度に幅広く遠隔地の自治体と相互応援協定を結んでいきたいということでありました。
 また、平成24年度から、自衛官OBを防災監として専任起用することに決定した旨、報告がありました。この方は、4月に56歳になられる方で、陸上自衛隊1等陸佐、4月3日付けの採用予定とのことであります。防衛大学出身、教官等々、幅広く経験され、状況判断力や企画力、訓練指導力に優れているということで、本市の地域防災力の強化の為に活躍いただきたく方針決定したということであります。

 いずれにせよ、新年度の地震対策の取り組みにおいて、出来れば4月中に防災対策特別委員会を開催していただき、平成24年度の組織体制や取り組み方針、スケジュール等を報告させていただきたい。との発言を戴いたところであります。

 以上もちまして、私からの、第7回防災対策特別委員会の委員長報告とさせていただきます。

 6回目

  防災対策特別委員長 報告              2012.2.21

 おはようございます。
それでは、2月7日に開催されました第6回防災対策特別委員会の委員長報告 をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から3件の協議事項、6件の報告事項、1件の資料提供ががありました。

 冒頭、市長から、袋井市の地震対策の取組(中間報告)について、1年間の取りまとめが出来、次回の防災対策特別委員会で地域防災計画の修正案ということでお諮りをさせていただく予定でいる。
 昨年3.11以降、防災対策について、地域や支部ごとに、さらに、特別委員会でも、充実した議論を進めていただいている。来年度の予算にも、戴いたご意見を参考に計上させて貰っている。
 今年3月14日に地域防災計画の修正案を出していくが、市で進める命山や避難タワー等の、地震対策ですべてが解決出来るものではなく、今後、市民の財産を守る観点からは、それぞれの各地域で、より災害に即応した地域の計画、あるいは体制を整えていくことが今後の進め方の鍵になるとの、防災に向け、これまで以上に市民参加を期待しての発言を戴いたところであります。

 それでは、議題に沿って報告させて戴きます。
 まず最初に、協議事項 1点目、袋井市の地震対策の取組(中間報告)についてであります。
 当局より、今まで実施してきた地震対策の7項目に、3項目を加えた10項目の骨子を作成、整理したものについての説明と、「地震対策における当面取り組むべき事業」の70事業を71事業に変更したものについて概要説明がありました。
 特に前回までの委員会の意見を受け、地域防災計画(原子力災害対策編)や、液状化対策を検討する事業が必要であるとの意見を受け、事業変更等、加筆修正した点を中心に説明がありました。
 これに対し、各委員から多くの質問、意見、が出されました。
 まず、公共施設等での防災倉庫の高所への移設検討を求める質問に対し、今後、高台やタワーの状況・構造なども踏まえて防災倉庫設置を検討、推進していきたい。との答弁がありました。

 また、液状化対策に関連する質問で、ゾーニングマップを3〜4段階の危険度に分けて区域を示し、市民周知のパンフレット等も作成する。また、浦安や新潟で液状化の事例等も市民にわかりやすく、危険性と安心性を兼ね備えたようなパンフレットをつくって市民に示していきたい。との考え方が示されました。

 また、他の委員から津波等、発災後の農地保全についての質問に、現時点での計画は、発災時であり、復旧・復興・農地等の保全への問題については今後検討していく。とのことでありました。

 また、他の委員から、公共施設等、ガラス飛散防止のフィルムの経年劣化対策と、防災教育の質問に対し、調査し、補修していきたい。とのことであります。また、防災教育については、H24年度から防災対策の柱として、津波避難学の専門である牛山静岡大学准教授に、アドバイザーとして防災教育に携わっていただきく方向で話しを進めているとのことありました。

 また、他の委員から、地震が発災してから安定した生活にもどるまでのシミュレーションを質す発言に対し、避難所については、現在は第3次被害想定に基づいて、市民の約4割が避難所生活をするという想定で62箇所の避難所を設けているが、不足の可能性もあり、民間事業所と協定を結ぶ等、防災計画及び避難所の見直しを検討していきたい。とのことでありました。

 また、市が独自で想定している浸水区域と第4次被害想定の津波浸水区域に相違があった場合を指摘する質問に、現時点では、海抜5m以下を想定し、優先度の高い浅羽南や太田川沿いのから対策を立てているが、今後、第4次被害想定が出た時点で、さらにベストの対策をしていきたい。との答弁がありました。

 次に、協議事項2点目、イの袋井市津波被害軽減対策アクションプラン(案)について
についてであります。
 この件につきましては、津波避難施設の整備事業について、民間、公共施設等、計26箇所で対応しているが、この施設で避難できない空白区域に14箇所の避難施設の設置検討していきたいというものであります。特に、高台の考え方について初めて報告がありました。当該避難予定施設は、面積、1000u、1000人分、確保出来る避難場所で、規模としては、1辺が約32m、敷地としては1辺が72mとなるとのことでした。

 これに対し、委員から、全ての人が500m以内に避難所があるという組み立てが重要との指摘に対し、検討していきたい。とのことでありました。ただ優先順位をどう設定していくかということは、また別の観点から意見をいただきたい。との答弁でありました。

 また、他の委員から、高台についての費用・工事期間等質す質問に、命山1つ作ろうとすると約3〜4万立方メートルの土砂が必要、まずは太田川河川改良に伴う残土の有効活用で進めていきたい。できればH24年度から用地を確保して整備も着手していきたい。
 最近、土木事務所管内の市町が集まり、津波対策の高台整備に向けた事業調整の会議が開催され、各市町から、命山の構想が進むよう要請している。なお、次回の委員会で、高台整備の費用等、シミュレーションもお示ししたい。との事でありました。
 委員会としても、前回までに3つの命山と1つの避難タワーの整備計画予定が、特別委員会の議論を経て、13の命山などの避難場所と1つの避難タワー構想に大幅に見直しされました。重要なことは、早期の事業化であり、アクションプランにいうH27年までに、どれだけ高台整備ができるのかということを、次回示していただきたい。農地転用の可否も含め、次回には具体的なシミュレーションを提示いただきたい。ということで委員会としても要望をさせて戴きました。

 次に、協議事項3点目、ウ、津波シュミレーションの作成方針の変更についてであります。
 これは、国から、3連動地震による推計値を本年3月〜4月頃に発表される見通しとなったことにより、本市が独自で3月末に完成する予定でいたシュミレーションを8月頃の完成に延期をしたいという説明でありました。
 この件につきましては、特段質問、意見はありませんでした。

 次に報告事項1点目、ア、各地区の地震対策の新たな取組(重点項目)についてであります。
 これは、昨年5月から、災害対策本部19支部で「パートナーシップによる地域防災対策会議」を延べ79回、2235人が参加した結果、地区の課題・問題点が175項目、新たな防災対策や具体的な取り組みが375項目報告されたもので、内訳として、自助の取組が111項目、共助が142項目、公助が122項目であった旨の報告がありました。

 これに対し、委員から、今後に向けての取組を質す質問に、パートナーシップで、この1年を防災対策に特化して取り組んだが、今後も継続し、発展させる形で進めていきたい旨、自治会連合会長会議や正副支部長会議でもお願いしている。との答弁がありました。

 また他の委員から、現在、要援護者名簿など個人情報保護の観点から、防災隊長が情報共有できない問題を指摘する質問に対し、現時点では、防災隊長は非公務員であり、個人情報を提供する線引きが難しい。現在検討中であり、なるべく積極的な情報提示をしていきたい。との見解が示されました。
 
 次に報告事項2点目、イ 各地区からの行政への要望事項及び回答についてであります。
 これは、地震対策地域意見交換会及び地域防災対策会議において提出された206件の行政への要望事項に対する回答についての報告でありましたが、
 委員からは、無線機配備の問題、緊急地震速報の同報無線の早期運用の問題等の意見が出されました。これに対し、一部アクションプラン等、実施時期や進め方に齟齬を来す点もあり、重要な案件であり、当局でも再精査、見直していくとのことでありました。

 次に、報告事項3点目、 ウ 市町原子力防災対策研究会についてであります。
 これは、国の原子力防災対策の見直しに即した市町の地域防災計画、原子力対策編を見直し、また、住民への情報伝達、避難等の原子力防災に関する諸課題の研究を目的に、情報交換会として設置されたものですが、この報告に対しては質疑はありませんでした。

 次に、報告事項4点目、エ 安定ヨウ素剤取扱いマニュアル(案)についてであります。
 これは、第4回防災対策特別委員会において検討課題となった「安定ヨウ素剤内服液の迅速・確実な配布体制」「安定ヨウ素剤事前配布」について、医師会、薬剤師会等の意見をいただくとともに、国・県の動向などを確認しながら再検討した結果が報告されました。
 この問題につきましては、専門的知見に基づく対応となるので、遺漏無きよう十分な対応ができるように担当課に委員会としても申し入れたところであります。
 
 次に、報告事項5点目、オ 「浅羽南幼稚園・あさば保育園津波避難タワー」の進捗状況についてであります。
 これは、浅羽南幼稚園とあさば保育園の隣接地の土地を取得し、園児等250人の避難場所として津波避難タワーを建設するもので、現段階の基本的な考え方として、海抜12m、面積200u以上の機能を有し、H24年6月頃から建設工事に着手する予定とのことでありました。
 この建設時期を質す質問に、H24度中完成予定であるとの答弁でした。委員会としても、市が最初に手がけるシンボリックなタワーであり、前倒ししても、早期の事業化となるよう、総意で要望したところであります。

 次に報告事項6点目、カ 今後のスケジュールについてであります。
 主に特別委員会や地域防災対策会議などの今後のスケジュールについて報告がありました。
 今後のスケジュールに関連し、防災監からは3月11日、追悼式典開催の概要報告が、また、企画財政部長からは、アクションプランの確実な実施に向け、財政面の支援を裏付けていただく立場で、前向きな発言をいただいたところであります。

 特に、最後に池野副市長からは、 3.11以来、まずは東日本への復興支援として全庁的に実施をしてきた。特別委員会及び地域から、多くの意見・提言をいただき、地震対策のあらたな取り組みや地域防災計画の見直しのベースができた。新年度には、防災監をはじめ組織の体制の充実強化を図って、全職員一丸となって実践していきたい。今日いただいた意見等々を参考に、3月14日の特別委員会には、最終的なものをまとめさせていただきたい。との当日の委員会の活発な議論を総括しての発言をいただいたところであります。

 当日はこの他に、「津波発生時における、一時避難施設としての使用に関する協定書の締結状況について」、1件の資料提供がありましたことも、併せて報告させていただきます。
 以上もちまして、私からの第6回防災対策特別員会の委員長報告とさせていただきます。

  5回目

  防災対策特別委員長 報告              2011.12.21

 おはようございます。
それでは、12月14日に開催されました第5回防災対策特別委員会の委員長報告 をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から2件の協議事項、2件の報告事項がありました。

 冒頭、市長から 3.11の大震災を受けて、議員の協力をいただきながら、パートナーシップ手法で、市民と行政が一緒になって防災対策を取り組んできた。
 市内19支部で地震対策地域意見交換会、地域防災対策会議を行い、様々な意見をいただいた。特に浅羽南地区では、津波から命を守る幸浦プロジェクトができ、14回に及ぶ意見交換も行い、地元の方が津波対策について強い関心をもっていることも分かった。
 また、黄色いハンカチ運動で安否確認をしていこうということで、地域の意見の統一がされているところもある。
 いずれにせよ、来年の3月11日は、日本にとってメモリアルな日であるので、今までの震災に対する取り組みとか、オール袋井による現地の支援、また津波対策のアクションプランの中での講演とか、そのような行事を組みたいと考えている。
との発言があったところであります。
 
 それでは、議題に沿って報告させて戴きます。

 まず最初に、協議事項 1点目、地震対策の新たな取組の骨子(案)についてであります。
 当局より、地震対策の取り組みの見直しを実施し、その結果、これまでの主要施策7項目に新たに3項目(津波被害・地盤災害・原子力災害への対策)の追加、さらに4項目の見直しを行い、地震対策の新たな取り組みの骨子として10項目を策定した。との説明がありました。

 この説明を受け、各委員より質問がありました。
 まず、住宅密集地の災害軽減対策として、とくに、区画整理事業の事業進捗の遅れを指摘する質問に対し、住宅密集地へは区画整理を今後も働きかけていくということであります。
 また、救護所の再編成を質す質問に対し、医療救護対策として救護所については、袋井市医師会の意見や市の保健師の数、さらには道路事情等を考慮した上で、所管地区の細分化を検討している。との答弁があったところであります。

 また他の委員より、原発災害に対し、他市を例に、市独自の計画を質す意見に対し、今後、袋井独自の避難計画を検討する。浜岡原発の30キロ圏内の人口は74万人となるので避難先も難しい課題がある。避難先は当然遠距離になるので、広域的に考える問題と認識している。近々、11市町の防災担当が集まる説明会があり、今後、国・県の原子力防災の考え方を参考にし、適切な時期に骨子に基づいた避難計画を作っていきたい。との考え方が、防災監から示されました。

 また他の委員から、液状化対策の調査やマップ作成だけでなく、対策が出されるのかと質問がありました。これに対し、現在市の進め方として、液状化の現状を分析して、細かなマップに示し、市民が危険度を把握し、個人が家をつくるときの対策に繋げられるように進めている。将来的にはマップをもとに、どういう地域でどういう対策をすれば液状化に対する安全度をあげれるか、復旧が可能になるか、などに、繋げられればいいと思う。今後、国県からの対策の提示もあると思うので、これを参考に市独自でハード・ソフト含めて対応を打ち出していきたい。との答弁が技監からありました。

 また、迅速な復旧を求める質問に対し、復旧対応の体制強化が骨子に記載してあり、電気・ガスなど、それぞれの分野での対応も必要となるので、連携を図りながら復旧対策を図っていきたい。との答弁がありました。

 また他の委員から、地区ごとのアクションプランを提案する意見がありました。
行政としては、それを一番望むものであり、19支部の自主防災隊の皆さんに、あるべき姿、マニュアルをつくっていただくことがベストだと思う。災害の規模が大きくなるほど、自助、公助、共助のうち自助に頼ることが多くなり、行政もそう言う認識で取り組む必要があるとの見解も示されたところであります。

 また障害者等、災害弱書への対応の質問に対し、東日本大震災での福祉避難所が十分機能しなかったという反省も踏まえ、災害弱者に対する配慮は、今後計画の中で明記していきたい。特に、要支援者の把握については個人情報の問題もあり、地域でどれくらい把握できるかという課題はあるが、いざというときに、もれなく弱者が救済できる体制をつくっていかなければいけないと考えているので、その具体策については検討している。との答弁が健康推進部長よりありました。委員会としても当該問題については、適切な対応を重ねてお願いした次第であります。

 次に、協議事項2点目、イの袋井市津波被害軽減対策アクションプラン(案)について
についてであります。
 この件についても、当局より、平成27年度までに、津波の人的被害をゼロにすることを目標に、袋井市津波被害軽減対策アクションプラン(案)を設定したということで、計画説明がありました。

 委員から、夜間・休日などに発災した場合の、指定避難場所の施錠問題を質す意見がありました。これに対し、指定避難施設の鍵については、いろいろな方法・構造があるので、今後どういうものがよいか、地域の意見も聞きながら対応を考えていきたい。との答弁がありました。
 さらに、民間の指定避難施設においての食料の備蓄についての質問に対しましては、民間でも、ある程度備蓄している。今後、民間事業所とも話し合いをしていくということでありました。また前回、民間事業所内での危険物の管理の再確認を求める質問に対しましても、安全確認を再度行う旨、答弁がされたところであります。

 また他の委員から、防災隊長の職責と任期、その待遇に関する質問がありました。
任期については、行政からも、長くお勤めいただけるようお願いしているが、地域の状況もあると聞いている。消防職員や消防団経験者は、知識・技術を有しているので、そういう方を選任してほしい旨、お話もしている。なお、地域防災指導員は2年以上受けていただいていることと、自主防災隊長の手当については、自治会の中での位置づけるというのが考え方の基本であるとの答弁でありました。
 委員会としても、震災を受けて、防災隊長の責務の重大性に鑑み、非常勤特別職等の準公務としての位置づけをするよう、検討依頼をさせていただきました。
 これに対し、防災監からは、自主防災隊の強化は非常に重要であり、災害時における当該組織の役割は非常に大きく大変である。特別職の位置づけも含めて検討・研究していきたい。との前向きな答弁があったところであります。

 また他の委員から、一次避難所確保が必要人数6000人分に対し3000人分では不十分との指摘に対し、新規の避難場所整備は、現時点である程度目途がついた3つの命山と1つの避難タワーを緊急に整備する施設として計画に載せた。残り3,000人分について施設を整備しないというわけではなく、段階的に整備をし、目途がついた時点で、目標値を変更すると考えている。との答弁がありました。
 特に、今回の津波被害軽減対策アクションプランでは、避難所不足の心配がされることから、委員会としても、市長に基本的な考え方についての見解を求めました。
 これに対し、市長からは、 対象の方を全部吸収する避難場所を図で表せといっても、現実なかなか難しい。具体的に内部で整理しながら、どういうふうに吸収できるか再精査したい。そういう方向づけは、もう少し表現も含めて考えたいとのことでした。

 また、他の委員から、一時避難所に避難したことで、被害者が発生した3.11震災の教訓を例に質問がありました。一番大事なのは、国・県・市が、しっかりした情報を市民に伝えること、市民の防災意識の醸成など、自助の強化が重要で、今後避難施設の使い方もあわせて市民にお願いしたい、との答弁でありました。
 また、給水計画は見直しについては、1カ月までの必要水量については、予備水源も含めた自己水源で確保できる。給水タンクは現状に備えてある10基の給水タンクで対応し、不足する場合は、各小学校等に設置してある給水タンクを外して、応急給水を考えている。とのことでありました。
 
 次に、報告事項として、パートナーシップによる地域防災対策会議の今後のスケジュールについて(案)が報告されました。
 尚、当該スケジュールの審議にあたり、津波被害軽減対策アクションプランを(案)として扱う期間について委員会としても確認させて戴きました。これに対し、原田市長からは、もうすこし(案)をつけておいていただきたい。プランに基づいて予算だてするが、議論を聞いていて、この津波アクションプランの案で決定というには、もう少し中の表現の問題も含めて詰めたいと思う。とのことでありました。
 委員会として、この市長発言を受け、震災対策の来年度予算に向けて、このアクションプランをベースに、遺漏あるところは補強し、鋭意前向きに進められるよう委員会の総意をもって要望したところであります。なお、来春の防災会議にかけて(案)を外していただくということで了解もさせて戴きました。

 次に、報告事項2点目、 イ 住宅の耐震化の状況についてであります。これは、昭和56年以前を対象に本市では耐震化事業を推進していますが、平成12年建築基準法改正で、56年以降平成12年までで、約1/4の家屋の倒壊が心配されるという指摘から、本市での状況が説明されたものであります。
 この事案につきましては、書面で詳細な説明がされていたことから、質疑は有りませんでした。 
 以上が、当局より出された協議事項2件、報告事項2件に対する会議の内容でありましたが、

 この他に、その他資料提供として、放射線測定器の配置等についてということで、市民の放射能に対する不安解消に向け、放射線測定器3台を、来年2月末までに配置する旨の資料提供があったところであります。

 いずれにせよ、今回の委員会で、5回の特別委員会の開催となりました。
 今後の進め方についてですが、国、県の被害想定が出されるまでの現袋井市地域防災計画の修正版として、いわゆる一次のとりまとめとして、来年3月末までにとりあえず まとめきれるものをまとめてお示しするということで市長からのご発言を戴き、年度内に計画修正の目途をつけることが出来たのではないかと思います。
 当特別委員会の目的でもありました、計画の見直しに向けての提言ということで、今年一定の方向性を確認することが出来ました。委員各位、また、震災後、厳しい日程の中、骨子を 取りまとめ戴いた関係当局の皆さんにお礼申し上げ、
 私からの、第5回防災対策特別委員会の委員長報告とさせていただきます。 

  4回目

   防災対策特別委員長 報告              2011.11.29

 おはようございます。
それでは、11月21日に開催されました第4回防災対策特別委員会の委員長報告 をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から6件の報告事項、3件のその他資料提供がありました。

 冒頭、市長から EPZに触れ、原子力安全のワーキンググループでは30kmの結論が出たが、未だ決定に至っていない。国全体の方向性が不明確であり、地域防災計画の骨格を12月までに定めるが、この原子力問題は柱としては入れておく必要があるが、内容までは踏み込みにくいとの見解が示されました。
 また、4次被害想定も24年度末、再来年の3月までに出されると言うことで、かなり遅延している。従って、地域防災計画をあらかじめ作成しておき、最終的に摺り合わせをするしかない。国県の想定が出ない場合、吉田町も独自のシュミレーションで被害想定を進めているが、本市も、そのようにやっていかざるを得ないとの考え方が示されました。
 さらに、津波について、浅羽南部地域150号線より南部の対策が必要で、これまで9月補正で建物への避難対策は一応の目途がついたが、新規のものを造らないと、全員を避難させることが出来ない。そうしたなか、浅羽南幼稚園、あさば保育園などの避難については、最優先課題と考えている。その為、当該地付近の民地に避難タワー建設に向け、地主等との話し合いを始めた。
 などの当面する課題について、基本的な考え方が市長からあったところであります。

 それでは、議題、報告事項に沿って報告させて戴きます。

 まず最初に、1点目、防災対策に係る質問事項の回答と言うことで、これまで当特別委員会で多くの議論が交わされて参りましたが、時間の関係で発言出来なかった点を始め、当局の防災に対する考え方や、事業推進方法など、テーマとして、@津波対策について、A液状化対策について、Bパートナーシップによる防災対策会議について等、各委員から質問が出された内容についての回答報告がありました。
 併せて、電力供給や配電設備など中部電力への質問に対する回答報告もされたところであります。
 全部で15件有りましたが、いずれも、文書を持って具体的に回答が示されましたので、本日の報告では内容を割愛させていただきます。

 また、2点目、災害対策本部各支部での取組状況について、及び3点目、災害対策本部各班での取組み状況についての中間報告がそれぞれ、ありました。
 これは、3月11日、東日本大震災を受け、本市においても、市民と一体となった防災に対する議論が交わされて参りました。これらについての、これまでの中間の取組状況の報告が有ったわけですが、とりわけ、パートーナシップで進めて参りました、地震対策地域意見交換会は、4月26日浅羽南地区の開催を皮切りに延べ25回、1166人、また、地域防災対策会議も延べ63回、1746人の参加を得て開催された旨の報告がありました。
 さらに、庁内災害対策本部各班においても、防災計画を始め各種計画の見直しを進めているとの報告もあったところであります。

 次に、4点目、津波被害対策の対応について ということで、これまで 津波被害軽減対策検討会が開催されて参りましたが、この開催状況について、の報告と併せ、津波に対する一時避難場所の確保の状況についてと言うことで報告がありました。
 特に、津波被害の基本的な考え方として、津波対象地域を標高5m以下の区域に定める。
これは、海岸から約5〜6km、人口エリアとして概ね17000人を対象とするものであります。また、海岸までの津波到達時間を10分、避難場所収容可能人数をuあたり1名、など基本的な考え方を基に、浅羽南小など公共施設5箇所、民間事業所11箇所、マンションなど民間施設9箇所、計25箇所において、約13,000人の避難場所を確保すると共に、湊地区、1500名、中新田地区450名、さらには、浅羽南地区の子ども達の命も守るべく、新たに4箇所の避難場所を確保する。という、基本的な考え方が示されました。

 これに対し、委員から、多くの意見が出されました。
 まず、避難場所についてアクションプラン(案)の中で、平成の命山、避難タワーが平成25年までとなっている。待ったなしの状況でもあり、計画の平成25年でよいのか、との質問に24年度からの着手予定でいる。既に用地確保と言うことで、地主と接触している所もある。湊、中新田は24年度には用地買収をしたい。との答弁がありました。さらに、総務部長からは、県からの応援もあるので用地確保に向け早急に対応したいとの発言があったところであります。

 さらに、避難時間、避難場所の変更、避難にあたり国道150号線横断について、懸念される問題への指摘に対し、この計画では避難時間を10分と想定した。国の言う避難時間5分は、念頭に入れているが、5分にすると非常に多くの避難施設が必要となり、現実的な範囲の中で10分と定めた。第4次被害想定が出されるなど、次のステップでは、さらに安全面の高い計画に変えていくことを考えている。
 国道横断は、警察など関係機関とも相談しながら検討したいとのことでありました。

 また、指定避難事業所での有害物の取り扱いを確認する質問に対し、今後、安全面を確認していきたい旨答弁がありました。

 また、河川への津波被害の遡上を確認する質問に対し、今回の計画は第3次想定に基づいての計画で、遡上による河川氾濫被害は考えていないが、3連動地震を考慮すると、太田川沿いの富里地区等の危険性が高いという認識を持っている。津波シュミレーションが順調にいけば来年3月中には出されるので、その時点で、津波が河川を遡上する影響への対策を示すことが出来るとの考え方が技監から示されました。

 また、他の委員から、避難場所の収容可能人数や誘導看板を質す意見に対し、既存施設の改修による耐荷重について総務省や消防庁でのガイドラインにより、1人あたり1uの基準があるので、それを使用している。今後は、耐荷重等を確認しながら、適正な人数を研究していきたい。との答弁がありました。 さらに、避難ビルの案内看板や避難誘導については、有効なものとなるように考えていきたい。との答弁もあったところであります。
 尚、この質疑に関連し、避難タワーの適正な高さについて、先進事例及び、津波シュミレーションの中で検討したいとのことでありました。

 加えて、浅羽海岸防潮堤の開口部の問題を指摘する質問に対し、アクションプランの中で、最優先で取り組んでいくこととしている。地権者である中遠農林事務所とも協議をし、盛り土をすることについては了解をいただいたが、開口部を埋めるためには地域の同意が必要な為、地域に話し合いを持って貰らっているところである。との答弁でありました。
 同じ委員より、救命胴衣の考え方を質す意見がありました。これに対しても、有効性が議論されており自主防への資機材への補助制度の活用を考えているとのことでありました。
 さらに、他の委員から、現在の避難想定は、10分で500mの範囲ということで避難場所が半円で描かれているが、この区域の中に全世帯が入るということを前提に考えてもらいたい。もっと避難場所を作ることが必要である。との厳しい質問に対し、最終的には、全ての人が円の中に入るような計画としたいと考えているが、その計画を作るためには時間がかかる。そこまで待てないので、今できる最低限の施設整備を想定し、このようなマップを作った。今できる避難計画としては、これが最善のものと考えている。住民にはよく理解していただくように説明していきたいとの答弁でありました。

 以上、津波対策に関連し多くの議論が交わされました。今回、津波避難に対する基本方針やこれに基づく、避難場所が正式に特別委員会に報告されたわけですが、災害が待ったなしということもあり、また他市町でも避難場所が既に事業化されている状況にあり、早急な対応が求められております。
 こうした状況下にあって、当特別委員会と致しましても、アクションプランで示された避難タワー、及び、平成の命山の設置について、早急に取り組んでいただくよう委員会の総意をもって市長に申し入れを致しました。
 これに対し、市長から、可能な限り早く、懸案事項に取り組むとの決意を戴いたところであります。

 次に、5点目、袋井市液状化被害軽減対策検討会の開催状況について報告がありました。
 この検討会は既に、第1回を8月、第2回を11月にそれぞれ開催され、今年度、もう2回開催予定とのことであります。尚、この中で、「袋井市液状化危険度マップ作成要領書」の内容についての説明があり、マップの活用方法、表示方法を現在のメッシュ方式から領域表示法にするなど、案が提示されたところであります。
 これに対し、委員から液状化マップの運用等についての質問が出されました。

  3回目

 防災対策特別委員長 報告              2011.9.2

 引き続いて、9月2日に開催されました第3回防災対策特別委員会の委員長 報告をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から5件の報告事項、2件のその他資料提供がありました。
 冒頭、市長から 8月27日、突発型の総合防災訓練に自主防から、14,933人、市職員も併せ約16,000人の参加の下に訓練が開催された報告や、津波及び、液状化被害軽減対策検討会がスタートし、今後、市の対応に限界があるかもしれないが、それぞれの検討結果を注視していきたいとの見解に加え、9月補正予算案に防災対策事業を最大限予算計上した旨の発言があったところであります。


 さて当局からの、報告事項、ライフラインの地震対策について、電力、上下水道についての報告を戴きました。このうち、当日はライフライン問題として中部電力掛川支店青木課長、他2名により災害時における電力対応についての説明を戴きました。
 中電からは、電力系統のネットワークや24時間の監視体制について、特に震災発生における復旧について説明があり、想定される東海地震に対し、6日から12日間で復旧体制をとってる旨の説明がありました。
 これに対し、委員から、@電柱強度に関する問題や、A送電ネットワークの供給経路の問題、また、B病院への電力優先的供給や、C電力復旧日数を確認する質問等、それぞれ出されたところであります。

 また、同じく、ライフラインについて、上水道についての地震対策の報告を戴きました。
 現在の第3次被害想定に基づき、応急給水体制が予定されており、1次給水として発災から3日、1人あたり日量3〜10Lの水量の確保、2次給水として4日から1ヶ月、日量3〜100Lの確保、3次給水として1ヶ月から完全復旧まで一人あたりの日量を100Lの水量確保が予定されている旨の説明がありました。
 一方、ハード面では、石綿管の総延長18,643mのうち90.1%が敷設替えが終了し、残り1,849mも今年度中には七曲がりの約300mを残し、終了予定であるとの報告がありました。また、φ150以上の水道管総延長196.6kmのうち27.2%の53.5kmの耐震化が終了しているとの報告がありました。
 なお、耐震化されていない管のうち、40年以上経過した老朽管がまだ、2.4km、残っているとのことでありました。
 上水道事業に対しましても、各委員からは、多くの意見が出されおりますが、これも本日は時間の関係で、質問されたテーマの報告のみとさせていただきます。
 @災害時の給水体制、A水源の非常時の発電機未整備問題、B家庭用井戸の災害時の活用、C可搬給水タンクの整備、D耐震防火水槽の活用、E給水施設の津波対策、等でありましたが、こうしたそれぞれの指摘は、当局における、防災計画見直しの検討課題としていただきたいと思います。
 水道部長からは、平成21年度、水道管耐震化率が県下平均17.2%に対し、本市は25%完了ということで若干進んでいるとの報告もありましたが、市内の液状化想定地域が62.6%と言う本市の実状に鑑み、防災計画の見直しと併せて、ライフライン対策の予算付けを委員会としても要望したところであります。

 次に、下水道施設の地震対策についてでありますが、平成18年当該施設の重要幹線33.6kmについて耐震診断を行い、結果、阪神淡路大震災クラスの地震の場合、全体の9%、約3.1kmにおいての管のゆがみの発生が想定されるが、汚水の流下能力の確保はできると診断されているとの報告がありました。
 また、液状化については、社団法人日本下水道協会が発行する「下水道施設の耐震対策指針と解説」に基づき良質土による埋め戻しを行っているため、対策は出来ているとのことでありました。
 なお、管路、処理場施設の復旧計画も、概ね1ヶ月の期間の中で、対策工事や緊急復旧、応急復旧を行うと言うことでありました。さらに、今後、東日本大震災の検証による国の動向や指針の改正を見て、マンホールの浮き上がりや、津波対策を検討すると言うことでありました。
 これに対し、委員から、@アクアパークの津波対策、A下水道の早期災害復旧、B管路の液状化対策、C合併浄化槽対策、等の質問がありました。
 また、他の委員から、個別の対策ではなく全庁的取り組みに向けてのシュミレーション検討が必要との意見や、現在の防災計画の見直しが、全庁的議論に至っていないとの指摘に、池野副市長からは、横断的に関係部署が協議する中で最終案をまとめたい。また、11月を目途に地域課題をまとめ、それを取り入れながら全体の見直しを中間報告的にまとめていきたいとの発言が有ったところであります。

 次に、第2回袋井市津波被害軽減対策検討会の結果について報告がありました。
 これは、有識者静大准教授、牛山先生を会長に、他20名の委員により構成されている検討会ですが、5月2日、及び、7月25日にそれぞれ開催され、ここでの協議を受けての津波避難計画書(案)及び、津波被害軽減対策アクションプラン(案)が報告をされました。
 それによりますと、本市の津波対策としては、「標高5m以下の区域、海岸線から5〜6kmの区域ですが、避難対象区域とする」と言うことであります。これは、第3次被害想定に安政東海地震での浸水区域等を考慮し、バッファゾーンとして余裕度を持って決めたと言うことであります。
 また、「津波到達時間も10分」とし、「避難情報発令基準も津波警報が発表された場合は、浅羽南地区に避難勧告」を、「大津波警報が発表された場合は、笠原、浅羽南、東、西、北地区に避難指示」を出していくと言うものであります。
 この津波避難計画書につきましては、検討会でさらに検討を重ねるとともに、住民の意見、議会の意見を総合してとりまとめ、暫定的ではあるが、現在の知見の範囲内で効果的に安全を確保する計画として、防災計画に位置づけていく。また、最終的には、県の第4次被害想定に則した内容に修正して、防災計画に位置づけることになるとのことでありました。ちなみに、検討会は、全体で7回開催、平成24年12月まで開催される予定とのことであります。
 これに対し、委員からは、@津波解除の基準、A新規避難場所の設置、B民間事業者による津波避難施設整備の海抜8mの根拠、C浅羽西幼稚園の避難場所の妥当性、D大津波警報の波高基準、E津波避難施設整備の対象期間、F津波シュミレーション実施主体、等々の意見が出されました。

 次に、第1回袋井市液状化被害軽減対策検討会の結果についてであります。
 この検討会につきましても、有識者東海大学海洋学部教授、福江先生を会長に他12名の委員により構成されている検討会で、第1回目の会議が8月23日に開催され、ここでの協議を受けての報告がありました。
 袋井市は市内の62.6%が液状化の危険があると第3次被害想定でもされており、今後液状化ゾーニングマップの作成や、社会基盤施設の危険度評価と被害軽減対策をしていくというものであります。
 今後の日程としましては、今年末までにボーリング等現状分析をし、来年2月末までにマップ作成、危険度判定を、また、今年度末、24年3月末までに液状化のゾーニングマップを市民に提供するということであります。さらに、液状化軽減に向け25年3月末までに行動計画も策定する予定となっています。
 いずれにせよ、今年度までに4回、来年度以降4回と都合8回程度の検討会が予定されているとのことでありました。
 これら当局方針を受け、委員から、@委員の人選方法に関連し、市内在住民間人の登用、
Aボーリング調査の進め方や期間内での執行、等意見が出されました。尚、ボーリング調査で得られる地層の分析から、本市における過去の大型津波の調査検証も併せて実施されたい旨、委員会として申し入れたところであります。

 次に、パートナーシップによる地域防災対策会議の中間報告についてでありますが、5月15日以降、市内16支部で延べ29回、965人により、会合がもたれた旨、報告がありました。
 各支部とも、地震対策地域意見交換会の意見再確認を始め、地震対策重点項目の整理・抽出や、行政に対する要望把握などが行われたとのことでした。
 これに対し、意見はありませんでしたが、議員の参加している地域・支部と、そうでない地域があるなど、課題も出されており、統一した運営を当局に委員会としても求めたところであります。

 報告事項最後になりますが、当面の防災対策として、津波対策、液状化対策、放射能対策、自主防組織強化、支部や本部の強化、さらには、避難所改善や耐震補強の促進といった各種の事業を推進すべく、9月補正予算案にも計上されている事業の概要報告がありました。
 これにつきましては、今9月定例会での上程案件でもあり、審議は議会の中に委ねる事とさせていただきました。

 以上が当局より出された報告事項5件に対する会議の内容でありましたが、

 この他に、その他資料提供として、7月26日から、8月5日にかけ3班に分かれて自主連合防災隊長はじめ、市民を代表する100名が宮城県岩沼市、千葉県浦安市に視察に行かれましたが、その被災地状況視察実施結果について、資料提供がありました。また、8月27日実施されました総合防災訓練についても、それぞれの資料提供があったところで有ります。
 
 当日は、委員から、大変、多くの質問、意見が出されましたが、時間の関係で本日は課題、テーマのみの報告とさせていただきました。
 当特別委員会の目的は、ご案内のように当局の袋井市地域防災計画の見直しに呼応して、設置させて戴いておりますので、現状計画のままで対応するもの、また、東日本大震災を受けて、本市の防災計画を抜本的に見直し、変更するもの等、整理をする中、全庁的に統一を図りながら、部や課単位においての見直しを進められますよう、最後にお願い申し上げ、 私からの、第3回防災対策特別委員会の委員長報告とさせていただきます。  

 2回目

  防災対策特別委員長 報告              2011.7.22

皆さん、おはようございます。
それでは、7月22日に開催されました第2回防災対策特別委員会の委員長 報告をさせて戴きます。
 当日の、特別委員会には当局から3件の報告事項、2件のその他資料提供がありました。

 冒頭、市長から  3月11日発災しました東日本大震災をうけて、本市においても4月24日の浅羽南地区での意見交換会を皮切りに、各所で意見交換を開催している。12月末までに市としても来年予算に反映すべく防災計画の骨格を定めていきたい。しかし、国県の当該作業の遅延が予測され、所期の本市の骨格づくりもスケジュール的には後ろにずれ込む可能性もあり危惧している。
 地域防災計画は県の計画と、符合させる必要があり、市は市なりに各関係方面と議論を進めながら成案してまいりたい。
 いずれにせよ、災害はいつくるか分からないので、9月の補正や来年度の当初予算の災害対策用の予算計上等、可能な限り、前倒しで考えたい。また、防災計画も来年度になる可能性があるので、特別委員会でも、そうしたご認識の上、委員皆様には議論を進めて戴きたい。との発言がありました。

ご案内のように6月議会において全議員の総意をもって設置しました、この特別委員会、「袋井市の防災計画の見直しに係る政策形成段階での提言」を設置の目的に、立ち上げたわけですが、市長からのお話もあり、第一段階としての12月までの骨格づくりをあくまでも目指すと言うことで、当委員会でも市長の方針に呼応して防災計画の見直しを中心に、今年から来年にかけて議論を進めさせて戴く事と致しました。
 幸い、今年度は防災がパートナーシップ事業のテーマに取り上げられ、既に地震対策地域意見交換会や地域防災対策会議において市民有識者の議論が進められておりますので、そうした市民の皆さんの意見も市の災害対策用の予算に反映出来るような形で、当日の防災対策特別委員会を進めさせて戴きました。

 さて当局からの、報告事項、防災計画の見直しについて、1つ目に現状と課題について、2つ目にスケジュールについて、3つ目として地震対策意見交換会の結果報告について、4つ目に袋井市の防災対策の取り組みについて、それぞれを一括して報告をして戴いてから、各委員からの意見を求めました。

 まず、委員から津波に対処する市の考え方について質問がありました。
 市では7月25日、第2回の津波避難軽減対策の検討委員会開催を予定しているが、委員会に諮る暫定案として、標高5m以下のところは、津波の危険性があるということで、今後は進めたい。また今後は津波警報が出された場合は、浅羽南地区では避難して貰うことを暫定的に考えている。その他、標高5m以下、笠原を含めて5連合自治会を対象に避難行動をとるという方向で委員会の有識者から意見を戴く予定であるとの答弁がありました。

 また、津波検討委員会での前提議論として、津波の到達時間、予兆に関する質問に対し、現在の第3次被害想定でも、想定されているように、震源域の真上という認識から、本市の場合、10分で海岸に津波が来る、2分程度の揺れを見れば、実質8分で避難できるエリアを基本に考えたいという見解もそれぞれ技監から示されました。

 さらに、委員から防災計画の県との符号させる考え方を質す意見に対し、その都度県との情報交換をし、県からアドバイスも戴きながら、新しい計画づくりを進めたい、また、県、国とのマッチングもしていくとの答弁でありました。
なお、第4次被害想定が県から出され、津波の避難区域が例えば海岸より2kmとされた場合で、地元が3kmの要望があった場合、拡大は可能との考え方も示めされました。

 次に、現在各地域で行っている防災をテーマとしたパートナーシップについて、充実した会の進行を求める意見がありました。
 これに対し、当局からは、19支部の意見交換会が終わり、今後7月より、地域防災対策会議を月1回程度で開催する。意見交換で出された地域固有の課題をそれぞれの地域で対応、対策を立てていく事になる。職員も一緒に12月を目途に防災対策や防災計画の骨格に盛り込むように進めていきたい。
 また、同じ委員より、パートナーシップの進め方の提言があり、地震に対するマニュアル等成果としてまとめていきたい。また、災害対策本部の支部を7月から強化し、職員も19支部の支部長や副支部長に地域の出身者を当てるようにする。また各支部に、市民からの質問にも答えられるような部長級、課長級の職員も当てるようにしたいとの答弁がありました。

 また、今回の東日本大震災で合併したことで、災害対策への機能低下が取りざたされているが、本市浅羽支所も合併後、人員が縮小され、心配される。市の体制は重要であり、職員の体制等、研究した防災計画を願いたいとの意見に対し、現在、19支部に加え本部では21の班で編成しているが、人数等見直しの必要性を認識している。災害時の組織ということで、しっかり取り組んでいきたいとの答弁がありました。

次に、津波に関して避難地の考え方を質す質問に対して、海岸線より5km以内に17000人が居住している。海岸に近い避難施設の調査を6月議会で承認して貰い、現在調査中である。公共施設として南や北小学校、浅羽中学、アクアパーク浅羽等を予定し、さらに、民間企業には現在回って協力をお願いしており、今後の結果を特別委員会で報告をしたい。
また、避難場所として高台設置も考えられる。現在、2級河川太田川の河床掘削残土も今後200万立米有ると言われており、県西部の危機管理局が中心になり磐田や掛川と話し合いを進めていくと伺っている。さらに、浅羽の海浜公園構想等もあり、高台設置等、地域の皆さんと話しをしながら津波から命を守ると言う対策を考えていきたいとの考えが防災監からあったところであります。

 次に、原野谷川、太田川の堤防高に関連する質問で、現在堤防高は6m、9mの津波の襲来で乗り越える。現在、標高5m以下は危険地域として市は考えているが、これに加え、河川も危険性を考慮した計画としてまとめていきたいとの見解が示されました。

 次に液状化の問題で地震強度と液状化の因果関係は現時点では分からないが、液状化の検討会の中で検討したいとのことでした。なお、市内の液状化の起こり易い地点の特定及び市民への周知は検討会で今年、年内に出したいとのことでありました。

 また、袋井市として地震災害や風水害、、大規模火災や新型インフルエンザの流行など、、突発的かつ、危機管理への対応など、専門的知識を有する災害現場での実務経験を有する自衛官OBを一般職の任期付き職員として採用してはとの提案がありました。
 これに対し、防災監よりすぐには答えられないが、今後、組織人事を行う中で検討したいとの答弁がありました。

 また、パートナーシップについて、当委員会の進め方にも関連しますが、短期、中期、長期の視点で整理して進め、次年度効果的に予算措置が出来るよう進められたいとの意見に対し、津波検討会などでは、1,2年以内を短期、5年以内を中期、それ以上を長期として、優先順位をつけてアクションプランとしてお示しをし、専門家の意見を聞いていくとの方針に加え、さらに緊急的にやらなければならないもの、また、自助、共助、公助、そしてハード、ソフトに分け、工程表を作成して次回特別委員会にも出していきたいとのことでありました。

 次に、地域連携についてのあり方を確認する意見に対し、防災対策、地震対策、津波対策について、河川管理等も含めて調査・対策を連携して国や県、掛川・袋井両土木事務所にも働きかける、そう言う視点で進めたい。との答弁がありました。
 また、同じ委員から、原子力発電についてどのように考えているかとの質問に、国にEPZ拡大を磐田、藤枝市などと緊急要請をしている、今後、原子力災害の防災対策等、検討していかなければならないとの発言が防災監からあったところであります。
 原子力問題の扱いについては、当委員会への要望もあり、今後、特別委員会としても、議論をしていきたいと申し上げたところであります。

 最後に、今回の大震災での家屋の倒壊が少なかったことで、震災対策をゆるめるべきではない。加えて、自主防ごとの計画や訓練の戦略等、具現策を持って進められたい、との意見に対し、自主防の地域防災力の強化は人材育成、職員の教育もって、対応していきたいとの答弁があったところであります。

 以上、当日の特別委員会は実質的には最初の委員会ということで、各委員から現時点で感じている問題等、率直なご意見を出して戴くことで進めさせて戴きました。
 また、市当局におきましても津波被害軽減対策検討会、液状化被害軽減対策検討会等、今後専門家を交えて会を運営するという段階であり、また、パートナーシップによる防災課題の摘出等、市民レベルでも、これから議論が深められていくという段階で、委員会としては、当日の段階では意見の集約、あるいはまとめという形をとりませんでした。
 いずれにせよ、防災計画の見直しは緒に就いたばかりであり、今後、各種の会議の進捗状況と整合を図りながら進めさせて戴く予定でいます。
 今回の委員会で、特に複数の委員から出された問題は、パートナーシップの議論を受けて、これを如何に生かすか、具体的には、短期、中期、長期、自助、共助、公助、ハード、ソフトなど、行政が責任を持ってやること、一方では、市民が行うこと等、課題を整理し、分かりやすく書面をもって進められたい。市のアクションプランも委員会で共有しながら進められたい、等、強い要望も出されたところであります。当局におかれましても、今後の特別委員会の中で充実した資料提供及び、対策案の提示等、お願いしたいと思います。以上が防災計画の見直しに係る議論でありました。

 次に、報告事項2件目、災害時の議員行動について、私ども議員の行動につきましては、当防災対策特別委員会での議論から議会運営委員会に議論の場を、移させて戴く事と致しました。

 また、報告事項3件目として、他市の防災対策に関する特別委員会の設置状況ですが、県内23市のうち、本市も含めて11市で設置していることの確認もさせていただいたところであります。

 その他資料提供として、東南海地震、安政の地震等、本市の過去における震災被害の状況等、関連資料を特別にまとめ、委員皆様に配布させて戴いたところであります。

 
以上で、私からの、第2回防災対策特別委員会の委員長報告とさせていただきます。 






詳細はohba@mxu.mesh.ne.jpまで。


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