ICT活用特別委員会 委員長報告


2019.6月議会においてICT活用特別委員会が設置された。
第1回目は、役員の決定。
委員長に大庭通嘉、副委員長に森杉典子氏が選出されました。

第2回、3回、4回、ICT活用特別委員長 報告            2019.9.2


それでは、私の方から、7月19日に開催されました第2回、及び、8月1日並びに8月28日に開催されました第3回、4回のICT活用特別委員会の委員長報告をさせて戴きます。

 御案内のように、当委員会は、6月の定例会におきまして、 今後の社会の様々な分野(子育て・教育・健康・都市環境・産業振興・防災等)でICTの効果的活用が不可欠となることから、ICT 活用推進のための調査・研究をすることを目的に設置をされたものであります。
 まず最初に7月19日開催の、第2回特別委員会の報告をさせて戴きます。
 当日は市長にもご出席を戴き、冒頭ご挨拶を戴きました。市長からは、本市の総合計画や地方創生のテーマとして主要な課題が数多く挙げられているが、中でも、ICT問題は最優先課題として上げられる課題である。今夏、総務省よりICTの為の職員を迎えるが、今後、ICT技術を市民の為にどのように使いこなしていくか、委員会で充分調査し、当該課題を良い方向に議論をして貰いたい旨のご挨拶がありました。

 さて、当日の特別委員会ですが、3件の協議事項をテーマに委員会を行いました。ご案内のように当日は、実質最初の委員会でもありましたので、まず、ICT活用特別委員会のあり方ということをテーマに、今後の進め方について、私ども議会側から、今後の進め方についての考え方をの素案を提示すると共に、それを受けて当局からも、今後の進め方やスケジュールと言うことで、提案をいただき、議会、当局双方の考え方をたたき台として、今後の進め方について、委員による意見交換という形で進めさせていただきました。

  まず、ICT全般について率直な意見を委員から出して貰いました。ある委員からは、IT、IoTはあくまでも道具であって、目的ではない。
 また、他の委員からは、2040年問題が言われるが、バックキャステイングして今の子ども達が、40、50歳になった社会がどのような時代になっているのか、そこの視点を合わせることが必要ではないか、また、ICTや情報に疎い皆さんにも、これからの社会の方向性を共有、理解していただくことが必要であり、その為にも情報提供していくことが重要である、また、ICTの推進で置き去りになりがちな心の教育と言う側面についても教育関係者に提言していくことが必要では無いか。といった意見が出されました。また、議会でのこうしたICTの取組を、市民にも情報提供していくことが必要である。さらに、ICTの活用について目的は何なのか、目標は何なのか、そして最先端、最前線の技術導入を袋井の子ども達に提供していく、あるいは導入にあたっての意識改革やその整理も必要である。
 また、他の委員からは、ICTの情報を市民とどのように共有していくかが大事である。エンドユーザたる市民の声を特別委員会の活動に取り入れることも大事である。合わせて、メンバーがICTのポイントを把握して、各種事業に活用するにあたり、その投資対効果をしっかり見極めていく事も大事である。
 等々、様々な角度からの意見が出され、これに対して、当局からもICT、AI、RPAなど、本市の現状や、国のSociety5.0に対する考え方などについて説明いただき、様々な意見交換を行ったところであります。
 ともあれ、ICT等取り巻く環境変化はめざましく、技術革新の進歩は目を見張るものがありますが、そうした中、行政における導入は今、まさに、始まったところではないかと思います。参考までに、全国自治体における今年1月現在のAI・RPAの導入状況ですが、全国1721の市区町村のうちAIが導入されているところが76自治体、RPA導入が59自治体ということでありまして、こうした中、本市でのAIチャットボットの導入は全国初と言うことで先進的な取組をしています。

 議会におけるICT活用特別委員会設置は、おそらく全国的にも数少なく、今後の進め方については全くの手探り状況ではありますが、戸塚議長からの設置に向けての考え方をベースに、進めてまいりたいと思います。
 なお、当特別委員会の今後のスケジュールについてでありますが、向こう2年間を、3つのフェーズに区切り、第1フェーズは情報の共有、第2フェーズは調査・研究、第3フェーズは施策立案、そして行政への提案ということで、進めていくことについて、全委員の意見集約を致したところであります。
 いずれにせよ、ICT活用については、範囲も広く、専門性が高いため共通理解するまでにも多くの時間を必要とします。従いまして、今年3月に策定されました袋井市第3次ICT推進計画・官民データ活用推進計画や平成27年度策定の袋井市教育情報推進計画の実施状況などの進捗を確認しつつ、また、各種事業や、各種施策を調査し議論を進めていくこととします。
 さらに、今後は全議員を対象とした委員会主催の研修会等の開催も計画し、ICT全般について、情報共有と本市事業への活用が出来ればと考えているところであります。
以上が第2回ICT活用特別委員会の報告であります。

 次ぎに、8月1日開催致しました、第3回のICT活用特別委員会の報告でありますが、 当日の議題は、第2回で確認した第1フェーズの情報共有、と言うことを基本に、報告事項として、第3次ICT推進計画、令和元年主要事業の概要について、及び、第2次袋井市ICT推進計画事業評価表についての 2件を議題として会議を進めました。

 最初の報告事項、令和元年主要事業の概要について、でありますが、12件の主要事業について、それぞれ当局よりパワーポイントにて報告をいただきました。これに対し多くの意見が出され活発な議論がされましたが、、その内容につきましては、時間の関係で、今年度の主要事業のタイトルのみについて報告させていただきます。
 今年度ICT事業として行っていますのは@IoT地域見守りシステム、AIoT農業、B地域協働運行バス配車システム、C多言語音声翻訳アプリ、DWEB情報配信システム、EWi−Fi整備とデータ活用、F中東遠5市町道路台帳等オープンデータ化調査研究、G行政事務デジタル化、Hマイナンバーカード利活用調査研究、I防災情報配信システム、JAIチャットボット総合案内サービスKRPAによる行政事務の効率化、以上12件であります。
 これらについて、その1件づつについて、課題、現状、取組(解決策)、効果・展開と言うことで、これらアジェンダに基づき、当局から説明をいただき、委員からの質疑を受けたところであります。大変分かりやすい資料になっておりますので、ICT活用特別委員会のフォルダをご確認いただければ存じます。

 また、もう一点の報告事項、第2次袋井市ICT推進計画事業評価表につきましては、第2次の計画を25の項目に亘り進捗状況についてA、B、Cランクにランク付けして評価したもので、Aランクが19事業、Bランクが5事業、Cランクが1事業、と言うことでありました。このうちCランクとなった1件ですが、災害時情報管理システムの整備について、課題を残したとの総括が報告されました。

 特に本市では多くの事業が進められておりますが、若干の課題は残しつつも第2次ICT推進計画におあきましては、概ね順調な事業が進められてきている、との報告を受けたところであります。

 次に、8月28日に、開催致しました第4回ICT活用特別委員会の報告をさせていただきます。
 当日は、報告事項として、2件、ありまして、1件目の議題として、ご案内のように、8月1日に総務省よりICT担当として本市に人事交流の一環として赴任されました、山本明生 理事に国・総務省におけるICT施策の動向についてと題してプレゼンテーションをしていただきました。
 内容につきましては1.現状認識、2.総務省における検討、3.Society5.0時代の地方、4.今後の方向性、5.参考として総務省の革新的技術実装に向けた支援施策について、最近の具体的事例を動画等取り入れながら、分かりやすく説明いただきました。特に、私ども、特別委員会、戸塚議長よりICTについては、全議員に情報共有していただくべく、研修会をなるべく開催して欲しい旨のご指示をいただいていることもあり、当日は全議員にご案内をし、多くの委員外議員の傍聴をいただいたところであります。

 報告事項の2点目でありますが、第2次ICT推進計画 事業評価の整理についてを議題として議論を致しました。
 これは第2次ICT推進計画取組についての評価をし、これを受け、この3月、第3次袋井市ICT推進計画、官民データ活用推進計画に展開してきたわけですが、この2次の評価について改めてレビューしたものであります。
 内容につきましては、ホームページのリニューアル、オープンデータ活用への取組を始め12項目を抽出して、項目毎に委員からその進め方について質疑、意見をいただいたところであります。
 まず、ホームページに関連して、ポータルサイトに入るときに、直接欲しいページに到達できないとの問題を指摘する意見に対し、この解消のために、AIチャットボットの整備に取り組んだ。2年前、トップページに観光、市民生活、国際交流など情報を分けて検索できるように中身を出したが、今後も、機能充実、職員の資質向上、要望に応えれるようにしていきたいとのことでありました。
 また、他の委員から、AIスタッフ 質疑おとうふの更なる活用を求める意見に対し、改善は必要と考える。当初は中央のバナーに案内したが、もっと前面に出し使いやすくなるように努力したい。とのことでした。
 また、ホームページの掲載の内容について、どの程度まで、と言う統一基準はあるかとの質問に、シティプロモーション室の方で手順は整備され、それに基づき実施をしてる。また各課においても必要な情報は掲載するなどページを見れば解るような努力はしている。との説明でありました。

 次に、証明書交付に関連して、マイナンバーカード交付率と、今後の展開についての質問がありました。現在約11%、県下25位と下位にありますが、市民課の出張による普及や、企業訪問など行っている。特別袋井がと言う状況ではないが、今後図書館での利用、健康マイレージ利用など現課と研究を進めていきたいとのことでした。

 次に公共施設予約管理システムに関連し、新総合体育館がオープンするが、他施設との予約の一元化の取組はどのようになっているのか、との質問に対し、新総合体育館は管理者が異なるために独自サービスで開始する。他施設の一元化の導入が進んでいないが今後利用者と担当課が十分協議の上で導入を図っていきたいとのことでした。

 次に、ICT活用による農業振興ですが、ICTの茶振興活用はどうかとの質問に、現在は水田については導入しているが、お茶の振興は農政課とも協議していないとのことでありました。今後、茶生産者の声を聴きながら進めていきたいとのことでありました。

 次に災害情報伝達について、ICT2次計画の評価はCで低かったが要因と対策はとの質問に、現状の運用面での検証の中では、危機管理課において厳しめのCとしたが、これは大元のシステムが未だ構築していない。附帯するアプリの整備にも至ってない、とのことでした。また、防災情報配信システムについても、今後引き続き担当課と協議を進め対応策を検討するとのことでありました。

 次に行政の効率化に関連し、標準化、共有化の質問に対し、山本理事からは総務省でも標準化できるところの洗い出しをしている段階である、との答弁でありましした。

 次に、小・中学校情報教育施設の整備についてですが、急激なICT教育の変化に対する対応や、来年度からプログラミング教育が始まるが、その進め方に対する質問がありました。これに対し、ICT機器の活用実践の得手不得手は有ると思うが、子ども達は興味を持って授業に取り組んでいると聞いている。また、地域のすぐれた人材の活用は重要であり、今後は、人材発掘含めて、地域の協力も得ながらICT教育を進めていきたいとのことでありました。

 以上、他にも多くの質疑、意見が出されましたが、時間の関係で、以上とさせていただきます。
 いずれにせよ、当ICT活用特別委員会では、第2回、3回、そして第4回目の委員会におきまして、これまでの第2次袋井市ICT推進計画の事業についてを整理し、また、第3次の推進計画が今年3月に策定されたわけでありますが、これまでの本市におけるICT関連主要事業を一通り、確認、整理し、次回第5回の特別委員会においては、再度これらこれまで本市が進めてまいりました全体の事業を俯瞰する中で、課題を整理してまいりたいと思います。
 以上、第2回、及び、第3回、並びに第4回のICT活用特別委員会、の委員長報告とさせていただきます。

 



詳細はohba@mxu.mesh.ne.jpまで。


「戻る」


「ホームページ」へ戻る