まちづくり対策特別委員会 委員長報告


2014.6月議会においてまちづくり対策特別委員会が設置された。
第1回目は、役員の決定。
委員長に大庭通嘉、副委員長に大石重樹氏が選出されました。

第2回 まちづくり対策特別委員長 報告              2014.9.2



 おはようございます。
それでは、8月11日に開催されました第2回まちづくり対策特別委員会の委員長報告 をさせて戴きます。
 ご案内のように、この特別委員会は、6月定例会において設置をされました。特に、設置にあたりましては、正副議長の強い要請によるもので、本市の将来を見据えて、雇用及び税収の確保をし、産業振興、とりわけ企業誘致を推進し、他市に遅れを取ることなく、議会としてもしっかりとした議論を進め、産業政策についての政策提言をして貰いたいとのご意向を受けスタートしたものであります。
 したがって、委員会の目的としましても、企業誘致及び産業振興について調査・研究並びに政策提言を行うことを目的とし、具体的委員会のミッションとしましては、新総合計画や工業振興計画への提言、また、企業誘致全般に対しての提言や小笠山開発等、個別の開発についても提言をしていけたらと考えております。
 また、市当局におきましては、既に土地利用等について施政方針の中に明示をしつつも、具体的に緒についていないものや、不明な点も散見されることから、特別委員会として土地利用可能性調査等、次年度への予算付けも視野に入れ議論を進めることができたらと考えている次第であります。

 いずれにせよ、人口減少や不透明社会、厳しい財政の中で、今後、袋井市の産業政策をどのようにしていくかは、極めて難しい課題ではありますが、当局及び、委員各位のお知恵を戴きながら、その方向性を、今年度中、概ね7回程度の委員会の中でまとめていければと思っています。

 以上のようなことから、第2回となりました、当日の特別委員会には報告事項8件について当局より、説明戴き、本市のこれまでの土地利用、市税収や財政、さらに企業誘致や、他市の状況等も振り返り、まさに過ぎ越し袋井市の経過について復習をし、その上に立った今後の方向性について報告を受け、これに対し、各委員からご意見を戴きながら進めると言う形をとらせて戴きました。

 まず最初に、1点目、土地利用についてであります。
 本市におきましては、昭和40年代、都市計画用途地域の決定、及び、農業振興地域の決定がされている事に対し、委員から用途外、あるいは郊外への開発区域の拡大があっても良いのでは、さらに農地転用を積極的に進めていく姿勢が必要ではないか、との意見に対し、当局からは人口減少、人口密度が低下している昨今、用途拡大や線引きは厳しいとの認識が示されました。
  また、委員からは、国、県がコンパクトシティを誘導する時代であるが、徒に縮小論議を展開するだけでなく、まだ袋井市は拡大の検討の余地があるのではないか、との意見に対し、当局からは、一度時間を取って、袋井市のコンパクトシティの考え方について議論をしたいとの見解も示されたところであります。

 また他の委員からは、平成9年頃からの本市の企業誘致が減少している実状に照らし、当局の取組や農地転用等、取り巻く環境変化があったのでは、との意見にたいし、農用地が、平成21年度の法改正より、厳しくなっていることに加え、県との協議においても、感覚的ではあるが、農地転用が厳しくなっている実感はあるとの答弁でありました。

 次に2点目、市税収についてであります。
 税務課より、昭和55年以降の袋井市・浅羽、両市町合算での課税状況推移について説明がありました。また、各種市税の分析も加え、詳細な報告がありました。特に、法人市民税が平成18年度、21億円余の税収が、平成25年度15億円程度と減少し、併せて、固定資産税、中でも償却資産分が減収していることの説明に関連し、委員より、製造業ありきの視点から、製造業、非製造業のバランスを見た企業誘致や、雇用を重視した誘致も必要との意見も出されたところであります。

 次に3点目、財政についてであります。
 本市財政状況は、財政力指数、経常収支比率、市民一人あたりの税収、一人あたりの地方債残高等、全般的に見て、類似団体及び隣接市との比較の中で、大旨同等、若しくは良好な状況にあるとの報告がありました。これに対し、委員から実質公債費比率の掛川市との比較説明について質問が出され、当局から本市は平成24年度、実質公債費比率12.3%だったが、25年度決算では、10.9%、25年度単年度では8.7%と掛川市より低くなっている。これは短期借り入れ、集中償還の結果によるものとの説明でありました。さらに、委員から、健全財政も良いが、投資的経費が下がってきている状況下、重点的積極投資も必要ではないかとの意見も出されたところであります。

 こうした意見に加え、他の委員から人口減少、高齢社会、の中で、後継者不在等具体的事例も紹介しながら、税収、財政のあり方も含め、今一度立ち止まり、まちづくりを考えていく時期ではないかとの課題提起もされたところであります。なお、これに対し、当局から、本質的な問題と認識している。現在、さまざまな環境変化を考慮し新総合計画を策定中だが、みんなで共有出来る目標づくりが一層必要となっている。との認識が示されました。

 次に、4点目、産業振興課より、過去の企業立地の状況、本市及び近隣市における工業団地の整備状況、産業界の動向を一括して説明を受けました。
 これに対し、大企業誘致も必要だが、中小事業所の工業団地化、大学との産学連携等、中小企業支援を求める意見に対し、商工会議所、商工会との連携をしていきたいとの答弁がありました。
 特に、企業誘致の受け皿としての工業用地についてでありますが、本市では、山科工業団地6ha、パイオニア11ha、第一三共18ha、小笠山14ha、用途地内農地10ha、合計59haの工業用地があり、最近、数年の企業の引き合いから見て、大旨適当な面積であり、この本市の工業用地59haは、5年間は十分対応が出来る面積であるとの説明がされました。これに対し、委員からは、工業団地は必要。掛川や近隣市と比較しても少ない。さらに、これまでの低迷している本市の企業誘致の経緯を踏まえ、積極策が必要である。施政方針と照らし合わせても、59haに漏れている候補地もある。など、こうした、当局の企業誘致の姿勢に対し、積極的な取組を求める意見が多数、出されました。
 委員会としましても、この59ha以外で、しかも、施政方針にもうたっている可能性用地も視野に入れ今後、議論を進めていくことで、当日は締めさせて戴きました。

 次に、5点目、工業振興計画の進捗状況、今後の本市の企業立地と産業振興についてであります。
 この説明に対しましても、積極的な意見が出され、例えば、内陸フロンティアを前面に出している本市の姿勢を鑑みる中で、もっと、工業出荷額や従業者数等、少し物足りないとの、意見も出され、袋井市の工業、とりわけ企業支援をさらにすべきとの意見も出されたところであります。
 これ以外にも、3.11東日本大震災を受け、本市における海岸地域の企業の防災対策支援に関連し、小笠山開発等による土砂を防潮堤に流用できないか。掛川・磐田市においても防潮堤築堤計画がある。袋井市も、企業誘致に連動させ、企画政策課で総合的に検討して欲しいとの要望に対し、様々な計画を踏まえ、合理的な計画につなげていきたいとの、答弁がされたところであります。

 次回は、市内始め、企業誘致に資する工業用地現場、近隣市の工業用地等、現地踏査、視察をすることにし、第2回目の会議を閉じました。
 以上、第2回まちづくり対策特別委員会の報告とさせて戴きます。



詳細はohba@mxu.mesh.ne.jpまで。


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