総合体育館整備事業特別委員会 報告


2015.6月議会において総合体育館整備事業特別委員会が設置された。
第1回目は、役員の決定。
委員長に大庭通嘉、副委員長に鈴木弘睦氏が選出されました。

総合体育館整備事業特別委員長 報告             2015.9.1

 おはようございます。それでは、7月21日に開催されました第2回、及び、8月25日に開催されました第3回の 総合体育館整備事業特別委員会の委員長報告をさせて戴きます。

 御案内の通り、当委員会は、今年6月、 PFI手法による総合体育館整備の調査・研究、及び諸課題に対し政策提言を行うこと、また、総合体育館を起点として、今後の地域スポーツ振興について調査・研究及び政策提言を行うことを目的として設置をされました。

 特に5月臨時会における「総合体育館PFIアドバイザリー業務委託」の議決にあたりましては、昨年6月より1年余にわたり議論をしてまいりました所管の民生文教委員会より4項目の付帯決議が付された経過も有り、特別委員会としましては、積み残された課題や、これまで常任委員会審議で先送りされてまいりました内容をはじめ、財源の考え方や、財政計画、また、袋井市としてのスポーツ振興に対する基本的な姿勢など、多くの課題解決を念頭に、7月21日、実質1回目となりました当日の特別委員会を開催させて戴きました。

 まず最初に、報告事項 1点目、総合体育館PFIアドバイザリー業務事業者の決定についてであります。
 当局より、パシフィックコンサルタンツ株式会社に決定した旨の報告がありました。
 この件につきましては、8月7日に全員協議会が開催され議論の内容が報告されておりましたので簡単にさせて戴きます。
 委員より、選に漏れたA社の提案した1次審査の内容の中で特定テーマに関しては優秀であったとのことで、両社の特定テーマについての内容開示を求める意見が出されました。 委員会としましては、こうした特定テーマの4項目をはじめ、付帯決議で挙げられました課題について、議論するために、当該資料の提出と具体的なタイムスケジュールの提出も要望致したところであります。
 
 次に、PFI法ガイドラインにおける実施方針及び要求水準についてであります。
 これにつきましては、当局から実施方針や要求水準についての概要説明がありました。 当日の段階では、財政計画をはじめPFI推進に対する庁内体制について、また、スポーツ協会など外郭組織や地元企業との関わりについて協議をしていく、全体スキームを確認することができませんでした。とくに、PFI推進の組織図や庁内体制について不明な点も多く、委員会として具体的な説明を求めたのに対し、今後、いろいろな関係課との連携を重視し組織的に進めていく旨の答弁を戴いたところあります。
 さらに委員より、付帯決議で示されている、スポーツ協会との協議、及び、それ以前の市としてスポーツをどのように持って行きたいのかといった、スポーツ振興策についての整理等、十分に進めるよう強い要望意見もあったところであります。

 次に、第3次スポーツ推進計画についてであります。
 これにつきましては、平成28年度から平成32年度までの5カ年計画で策定するもので、市民から意見集約した内容をもとに、12名のスポーツ推進審議会メンバーで内容を検討していくと言うものでありました。今後、特別委員会の中で進捗状況を確認しながら議論をしていくと言うことで、当日は、報告のみと致しました。

 最後に協議事項、総合体育館整備事業の特別委員会の取組方針についてを議題に協議致しました。
 特別委員会では、これまでの総合体育館建設に向けての経過と現状を整理すると共に、この7月アドバイザリー選定以降のスケジュールと、来年平成28年6月定例会で債務負担行為の議決を持って、PFI推進の可否が決定されることを確認致しました。
 また、特別委員会設置の理由にもなりました、常任委員会の付帯決議内容やまだ定まっていない、財政計画をはじめ、市内企業、スポーツ協会との協議のあり方や、関わりについても特別委員会の課題として議論を進めていくことを改めて確認させて戴きました。

 御案内のように、2020年の東京オリンッピック、2019ラグビーワールドカップ、2018高校総体、と大きなイベントが続きます。市では、これらビッグイベントに関連しベースキャンプ誘致も視野に入れているようですが、肝心な総合体育館の供用開始時期や、建設の目的も曖昧なままになっています。
 また、新国立競技場も資材の高騰で建設費が当初の1300億円から、2520億円に上がるなど問題となっておりますし、隣の森町町民体育館でも、2割程度の建設費の高騰や、建設工期も大幅に遅れるとの情報も仄聞する中で、本市の総合体育館建設の時期や事業費、また、その財源内訳や財政計画を議会としましても、しっかり議論していかなければなりません。

 いずれにせよ、委員から財源と工期は密接不可分である。従来方式とPFI方式の二通りの分かりやすい比較案を出して欲しい、との要望や、民生文教常任委員会で議論した内容から、その後前に進んでいない。もっとスピーディに進められたい。との要望、さらに、本来体育館は平成28年度から建設と言うことで、市からスポーツ協会に説明されていた経過も有り、予定が、大幅に後退している、一刻も早い建設をされたいなど、様々な要望・意見が出されたところであります。
 当局からは、次回委員会にてスケジュールをきちんと出す。また財政についても体育館個別のものあるいは、全体財政計画など、整理させた形で、議会事務局とも相談の上、出していきたいとのことでありました。
 以上、何点かのペンディングについて、次回8月25日の委員会での報告を求め、当日の特別委員会は終了致しました。

 次に8月25日に開催されました第3回の特別委員会の報告をさせて戴きます。
 当日は、第2回特別委員会でも出された意見を踏まえ、始めて市長のご出席を戴き、総合体育館建設に向けての市長の基本的な考え方をお示し戴きました。
 御案内のように、前段触れましたように、国では新国立競技場建設を巡り、現下の建設資材や人件費等の上昇を受け、建設費が大幅に高騰しております。またオリンピック開催に向けた工期の遅延が取りざたされるなど、大きな社会問題となっております。

 翻って本市の総合体育館の建設におきましても、当初の総合計画や、導入可能性調査で示された建設時期よりも大幅な遅れとなっておりますし、昨今の建設費の高騰は議会としましても看過できないものがあります。こうした状況を受け、本格的議論に入ります前に市長の基本的方針、お考え伺っておくべきとの考えのもと、ご出席戴いた次第であります。

 市長からは、次のような基本的な考え方が示されました。
 まず、建設規模でありますが、基本計画最終案に示された7300u、基本的にはこの面積でいきたい。しかし、物価との絡み、最近の県の入札や森町の体育館等、入札が不調になっていることを例に挙げ、金額との絡みで、場合によれば面積を縮小するか、面積をそのままにして、質を落とすか、また、規模の縮小も考えることもあり得る。いずれにせよ、市民が使える体育館を目指すということでありました。
 また、スケジュールにつきましては、遅れていることを申し訳なく思う。遅くとも平成32年4月には完成させたい。オリンピックのベースキャンプの事も考えると、可能な限り早くしたい。 最大に遅れても平成32年4月を、という感じでやっていきたい。ということでありました。
 財政の視点からは、総合体育館整備にあたり、土地が6億円余、建物が40億円強、この程度の数字を袋井市の財政全般から見て箱物をつくる時の一つの目処に考えている。PFIが直営より優位性がなければ何故やるのかも分からなくなる。十分効果を検証していきたい。来年1年間のうちに建設費の上限を、面積まで含めて出していかなければならない。
 さらに、先に民生文教委員会から戴いた付帯決議も十分検討しながら、職員もアドバイスを戴くコンサル以上の専門家集団として、後世の人達の議論に耐えうる素晴らしい体育館をみんなで造っていきたい旨のご発言、ご決意を戴いたところであります。
 
 それでは、8月25日の委員会の議論について、議題に沿って報告させて戴きます。
 まず最初に、報告事項 第2回総合体育館整備事業特別委員会における検討事項の回答についてであります。
 1点目、総合体育館PFIアドバイザリー業務事業者の決定における応募者による特定テーマの提案内容の資料提供についてであります。
 結論から申し上げ、特定テーマの公表は著作権の問題から公表できないと言うことでありました。議会は第三者ではなく当事者ではないかとの質問に対し、第三者で有り、提供されている情報は市の内部に留めたいと言うことでありました。委員会としましては、情報開示に向け再度要請をしたところであります。
 2点目、SPCが金融機関から融資を受ける際の担保物件についてであります。
 これにつきましてもSPCに出資する企業の信用力とSPCそのものの信用力の審査方法を確認する質問がありました。審査委員会が企業の内容審査をすると共に、SPCの償還については、債務負担の議決がSPCに対する支払いの担保になるとの説明でありました。

 3点目、総合体育館整備PFI事業における庁内組織の体制についてであります。 
 これにつきましても前回委員会でのペンディングでしたが、議会・当局、スポーツ協会や地元企業、また、審査委員会や、アドバイザリーのそれぞれの役割と関わりについて、説明を戴きました。

 4点目、総合体育館の供用開始時期についてであります。
 導入可能性調査の時点で供用開始時期を平成31年7月と言っていたものが、同じコンサルにも関わらず、アドバイザリーで出だされたスケジュールでは供用開始が平成32年4月となっている。どういうことか。との質問に、事業の遅れについては大変申し訳なく思っている。とのことでありました。
 また、事業の遅れは現市民体育館の防災上の観点からも、市民から厳しい意見が寄せられている。前倒しの建設が出来ないか、との質問に、アドバイザリーとの契約は20ヶ月だが、なるべく前倒しで進めていきたい。とのことでありました。また、平成28年6月の債務負担行為が議会で否決された場合、従来方式で建設することになるが、この場合は平成32年の4月の供用開始が出来るのか、との質問に、現時点ではお答えできないので次回特別委員会でお示ししていきたいとのことでありました。

 次に5点目、望ましいVFMについてであります。
 当局から10%程度のVFMを目標値としていくとの方針が示されました。
 今年の3月の民生文教委員会では20%でなければPFIはやらないような発言があったが、考え方を変えて10%にしたのかとの質問に、その時点での発言は、要求水準書を作成する際の心構えや決意を述べたもので有り、建設費削減率が20%でなければやらないと言うことではない。誤解を与えているなら訂正したいとの答弁でありました。
 
 次に協議事項 民生文教委員会の付帯決議における検討事項の整理と方針についてであります。
 これにつきましては、平成29年3月までの総合体育館アドバイザリー業務工程表や、平成28年1月までの実施方針・要求水準書の詳細工程表、さらに付帯決議の検討事項の整理とスケジュールという形で当局から示されました。 
 委員からは、SPCとスポーツ協会の折り合いをどうしていくかの質問に、今後検討する。また、トレーニングルームでSPCは利益を出せるよう、教室との兼ね合いを見据え今後整理するとの答弁でありました。

 次に、2点目総合体育館整備に関わる財政シュミレーションについてであります。
 当局より、@従来手法で建設する場合、ASPCが40.4億円を資金調達するPFIの場合、B市が全額資金調達のPFIの場合、CSPCが6.6億円を資金調達するPFIの場合の、4つのパターンでの説明がありました 前提条件として、従来方式で建設した場合、消費税込みで、47.1億円、PFIの場合、42.4億円というものであります。
 委員から、合併特例債が16.6億円になっているが、これ以上使えないかとの質問がありました。用地費を入れて23億円を見ている。周辺道路は別枠で道路事業債があるのでそちらで検討したい。また、他の委員から本市には基金があるが体育館建設に充てる考えはないかとの質問に文化振興基金の現在12億円の残高がある。現時点では基金を使う予定はなく、今回の財政シュミレーションの財源内訳には基金が入っていないが、基金の目的を確認し、担当課等とも検討する中で調整したいとのことでありました。

 最後に、袋井市スポーツ協会における今後の役割分担についてであります。
 新しい体育館における業務の棲み分けを質す意見に対し、今のスポーツ協会の業務を見直し、継続するところは引き続き実施し、市のスポーツ振興として行き届いていないところは、市とスポーツ協会が一緒になり新たな体育館建設を契機に行う。今後協議の中で市と教会が棲み分けできるよう検討したいとのことでありました。
 また、現在の指定管理業務が今後どのようになるかの質問に対し、新しい体育館では、電気やエネルギー監視等の維持管理業務はSPCが実施。指定管理のうち泉町の体育館、堀越、愛野公園など引き続き指定管理をしていくという市の方針も有り、関係者と協議中である。運営業務は、SPCの民間会社と関わる部分を決めていき、棲み分けを検討する中で、運営業務を振り分けていく事になる。とのことでありました。
 尚、スポーツ協会との協議は、10月までには終了させたいとの事でありました。

 以上持ちまして、第2回及び、第3回総合体育館整備事業特別委員会の委員長報告とさせて戴きます。
 



詳細はohba@mxu.mesh.ne.jpまで。


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