| 球上初之 |
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Erieはよく『えりたろう』と呼ばれます。一番最初に起こされるから『太郎』というわけではもちろんありません。それでは、なぜ『たろう』と呼ばれるのかというと…、うーん、その何というか、あのどうにも身動きが取れないような、鈍重そうな、そんな雰囲気がErieを『たろう』と呼ばせているのでしょう。(本当かなぁ…)、 それはともかく、Erieほど設立が遅い会社はないでしょう。序盤では収益の見込がなく、中盤で起きるには収入源であるN.Y.周辺から離れすぎています。それでは終盤ではどうかというと、やはり、これといったメリットがないのです。会社が、紙が欲しいという者が、他の会社が全て起きたときに『たろーか、しょーがねぇな』と言いつつ起こすような会社なのです。 しかし、『D』を夢見るとき、Erieはとても重要な会社に見えてきます。特に、地平線の彼方を見つめる者にとっては、なくてはならない重要な会社となるのです。なぜかというと、Erieの周辺には夢見る者にしか見えない重要な路線が張り巡らされているからなのです。これが見える者には、Erieによってこれが壊されるのは命を削られることより辛く耐え難きことであり、自分の命や魂と引き換えにしても『目の不自由な人達』からErieを守り抜こうとするのです。 今回はErie周辺の重要な路線について話すつもりはありません。それは夢見る者達にとっては当たり前のことであり『目の不自由な人達』には見えるわけがないからです。もし、今あなたにこの路線が見えないとしても悲観することはありません。あなたの目の焦点が遠くなるにつれてだんだんと見えてくるようになるでしょう。そして、その焦点が地平線の彼方にまで達したとき、あなたの目の前にはその路線がまるで印刷されているかの様に姿を現すことでしょう。 もう言いたい事は全部言ってしまったような気もしますが、Erieの運営の仕方など、具体例をなるべく出さずに話したいと思います。 まず、Erieを1社目として起こすなどというのは論外であります。前にも言ったようにErieを起こすのは他にめぼしい会社が無くなったときなのですから、1社目がErieということは既にゲームから脱落しているといっても過言ではないでしょう。(私も第1ターンにErieに$100の値が付いたという『伝説』は聞いた事があります、でも良い子の皆さんは絶対に真似をしてはいけません。) そして、次のストックに会社が起こせるだけの資金ができると思えたら、それがどの会社になるかを予想します。他のプレイヤーの資金の状態、Priority Deal の位置、残っている会社の優劣、そして他のプレイヤーの性格などから、自分の順番で起こせる会社は予想できるはずです。まあ、予想がはずれることもありますが、そんなことは考えないでおきましょう。そして、その会社がErieだったなら…、もう1度予想をやり直します。それでもErieしかないとなったときは、そんな順番にしたプレイヤー、つまり前のストックで最後にプレイした者を呪いましょう。そして奇跡が起こることを期待しつつも、現実の対応を進めるのです。(これはErie以外にも良い会社があったときの事です、残っている会社の中ではErieが1番良い会社だとしたら、まだ会社が残っていたことを天に感謝しましょう) 現実的対応、つまり自分の今支配している会社でErieに向かって路線を引いておき、Erieが起きた時に共同で路線を引ける様にしておくのです。なぜなら、大抵の場合Erieは孤立しており、自社のみで路線を引くのでは路線の完成まであまりにも時間がかかりすぎるのです。しかし、ここで問題が少しあります。Erieが起きる時というのは「5」が出る直前か出た後がほとんどだということです。それは brownタイルが置ける様になるのと同時ということであり、Erieに向かって線路を引くより重要なタイルの置き換えが他にある可能性があるということです。もしも、そういうタイルがあったなら当然のことながらErieなど後回しにして置き換えを先にやるべきです。自分の運命を握っている会社はErieではなく前から持っている会社だということを忘れてはいけません。 そしてErieが運営を開始したなら前から持っている会社に向かって線路を引きましょう。ただし、その会社と共同で路線を引ける可能性が無かったり、他にとても利益の出る路線がある場合は話が違います。そのときはErie単独でとりあえず路線を作りましょう。そして後で共同で路線を作るのです。なぜ共同でということにこだわるかというと、Erieはマップ中央に位置し『どこへでも行けるが、どこに行くにも少し離れている』という環境にあるからです。『どこにでも行ける』という立地条件を活かすために、『少し離れている』という悪条件を数社で共同で路線を引くことで解消しようと云う訳です。 さて、こうして共同で路線を引いて行くと行き着くところは当然『D』な訳です。少々無理をしてでも『D』を購入しErieを運営した甲斐があったと自分を納得させるのです。 Erieのお話は、まあこんな所でしょう。しかし、ここまで話をしてきて思うのですが、Erieってやっぱり『たろー』ですね。 |
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