「From side B」





B A T T L E C O Y A L E
バトル・コワイアル


〜 秘密の会議室において 〜

側近 「総統閣下、今年の“ プログラム ”ですが、香川で行われる予定のクラスに
    非常に気になる人物が紛れ込んでいる・・・との報告がありました。」
総統 「気になる人物・・・? 何者か?」
側近 「は、写真を入手しておりますので、まずこちらをご覧ください。」

gorugo13

総統 「この感覚・・・シャアかッ!?
側近 「い、いえ。シャアではありません。ゴルゴ13と呼ばれるスナイパーで、
    狙撃の成功率は100%。 今まで失敗した例がないと言われる男です。
    先日のハッキング事件とゴルゴ13、なんらかの関係があるかも
    知れません。 奴の目的も知れませんし、大事をとって延期されては。」
総統 「ふむ、まぁさしたる問題はなかろう。むしろ面白そうだし続行せよ!」
側近 「担当教官や実行委員に危険が及ぶ可能性もございますが・・・。」
総統 「その時は見殺しにして構わん。 全然平気。」

〜 “ プログラム”会場・教室 〜

坂持 「じゃ、説明しまーす。みんなにここに来てもらったのは他でもありま
    せーん。 今日は、皆さんにちょっと、殺し合いをしてもらいまーす。
    皆さんは、今年の“ プログラム ”対象クラスに選ばれました。」
三村 「センセ センセ センセー」
坂持 「んー、えーと、君は三村君か。 なんですかぁ?」
三村 「この出席番号 ゴルゴ13番 のヒトって一体誰ですか?
    それ以前に、このヒトどう見ても中学生には見えません。
    プログラムってやつやるみたいですけど、不公平じゃないですか?」
坂持 「あはは、面白い事言うなぁ三村。」

しかし、坂持は、別の解決策を提示した。
坂持 「じゃ、さ。 ゴルゴ13殺してさ、公平にするか?」

言った坂持本人はもちろん、教室中に再びぐっと緊張が満ち、ゴルゴの背中、
軍服の下の筋肉もぎりっとこわばるのがわかった。

坂持 「撤回、撤回。やだなぁ、もう。・・・ってゆーか、申し訳ございません。」
すでに半分涙目で土下座している坂持の顔には、
「なんでこんな奴が中学のクラスにおんねん!?」
と言いたげな表情がありありと浮かんでいた。

坂持 「男女平等ですからー、男女のハンデもありませーん。
    でも女子の人達に嬉しいお知らせでーす。 これまでのプログラムの
    実施結果を見ると、実に、優勝者の49パーセントは女子でーす。
    彼も人なり、我も人なり。恐れる事はありませーん。」
三村 「もう一つあります、せんせー。」
坂持 「またかぁ三村。 ――はい、なんですか?」
三村 「ゴルゴくんの狙撃成功率は100パーセントだって聞いたんですけどー。」
坂持 「その話題はもう・・・。」
やっぱり涙目になってゴルゴの顔色を伺う坂持だった。

次のページへ




home

back