「現代社会を斬る!」





やまとなでしこを斬る!


【やまとなでしこ】〔大和撫子〕
   @ 撫子の異称。→ からなでしこ
   A〔か弱いながらも、りりしい所もあるという意味で〕日本女性の美称。

フジテレビのドラマ黄金枠と言われつつ、昨今は視聴率も右肩下がりの“月9”。
その月9で久しぶりに気をはいたのが松嶋菜々子主演、“やまとなでしこ”である。
私など“やまとなでしこ”と聞いて思い浮かぶのはおしんなのだが、
このドラマで松嶋菜々子が演じたのは、婚約者がいようとおかまいなしで
金持ち目当ての合コンを繰り返すスチュワーデス。

『おいおいどこが“やまとなでしこ”なんだよ!』とツッコミの一つも入れたくなるも、
「いや〜、松嶋サンのCM“ななこなでしこ”と掛けて見ましたぁ〜」ナドと
 笑顔でのたまわれよう物なら、その場でアタマ張り倒したくなるので止めておく。
いや、そんなツッコミを入れる相手など端から居やしないのだが。


さてこの“やまとなでしこ”、松嶋さん演じる桜子の婚約者は“東十条”さん。
美形の青年医師で、大病院のオーナー院長の息子。
もはや庶民の私にとっては、羨ましいと言うより果てしなく遠い何かを感じてしまう。
実はワンギャルと浮気している、なんて微塵も感じさせない良い人。
なのに、一万円札の格好はさせられるわ、「愛していませんでした」、
「お金持ちと結婚したかっただけ」と言われるわで散々。その上、欧介を追って
ニューヨークへ向かう桜子を、空港まで送って「俺は世界一のアッシーだね」、
挙げ句「幸せになれよ」なんて、とっても不憫でワンダフルな奴である。

もう一人の主役は“欧介”さん。 奨学金貰ってMITに留学しておきながら中退し、
実家の魚屋を継いだと言う、世間一般で言う危篤・・・もとい、奇特な人である。
過去の失恋を7年も引きずった挙げ句、懲りずに外見の似た桜子に惹かれる。
冷静に考えるなら、もはや無謀な高望みとしか言い様もなく、
あれ程かわいい矢田亜希子の好意すら、断ってしまったのだ。
まさかリング・らせん貞子が恐かったからと言う訳でもあるまいに。
金持ちで男前、その上性格も申し分なしの婚約者を振って選ぶ相手として、
この欧介さんでは役不足じゃない?・・・と思ったのは私だけではないだろう。

最終話で桜子と欧介がくっついたのだが、釣り合いを考えれば早晩破局
するのだろ〜な〜・・・と、うがった物の見方をしてしまう今日この頃。
わはは!所詮子供だましッ!脚本家も勉強が足りんなァ〜!』と言いたい。


実はこのドラマの為に仕事を早く切り上げていた・・・なんて、
ここまで言ったこの場では口が裂けても言えない話だが。




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