「Human Relations」





Introduction


人間は誰しも楽しい事や幸せで満たされた人生を望み、不愉快な事や
不幸せな出来事を避けたいと願っている。  それはとても自然な事だ。
しかし現実は、万事自分の望み通りに進む人生などまずありえない。

金銭的に裕福で美系、学もあり、周囲には恵まれた人だと思われていても、
本人は満たされない思いを抱え続けている事だってある。
反対に裕福でなくとも、小さな喜びを実感して生きていける人もいる。

まず言いたいのは、幸・不幸は絶対量でなく “ 考え方、感じ方で決まる
のだということ。 幸も不幸も自分が感じているものなのだから。
でもそれは気休めや言い訳をこじつけて、悩むのを止めろという意味ではない。

できるだけ事実に即した考え方をする、つまり事実と願望を混同しない事で、
無用な悩みや失敗にいつまでも囚われずに済むという意味だ。

人間はだれでも 「こうあるべき」 との、 “ 願望 ” を持っている。
本人にとってはそれが「理想」かもしれないが、まわりも同じに考えるとは
限らない。 その区別がつかないと、世の中が自分の思い通り動かない限り
慢性の不満を抱く事になってしまう。

極端な例を挙げれば、近所には本屋が一軒だけで、スーパーがなかったとする。
そこで「何故スーパーがないんだ! 本屋でも食料品を売ればいいんだ!」 と
考えるタイプの人は悩みや不満を抱えやすいタイプの人である。

事実に即した考え方とは「近所に食料品店があれば便利であるには違いない。
しかし現実には本屋しかないのだから、どうすれば食料品を買えるか」 と
考え方のほうを事実に合わせて修正する事である。

世の中は自分(個人)の都合に合わせる為に動いてる訳ではない

自分にとって不都合・不愉快な事実を認める事は、中々出来ないし辛いことだ。
それは自分のプライドが傷ついたり、不利益でも甘受しなければならない現実が
ある事を認める事だから。 でも事実に即さない、自分の理想や考えに固執して、
慢性の不満居士になるよりずっと真摯な生き方であろう。

出来ない事は出来ないから諦めろと言いたいのかって? ある意味ではそう。
でも一番言いたいのは、それを認めた上で何が出来るのかを考えろと言う事。

身近な例を挙げるなら、恋人が、好きな人が、自分の望むように振る舞って
くれないというのもそう。 「だからこうして!」では単なる願望であり、
「そうしてもらうにはどうすればいいか?」と考える事が大事なのだ。

そういった考えの手助けになれば、と云う事をこのコーナーの趣旨としたい。
お笑いのコーナーにはならないので悪しからず・・・。




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