日本唯一の飛地の村へ(1998.4.11)
執筆が遅くなったため、かなり記憶が薄れています。ご容赦下さい。
[大塔村]
五條市から西吉野村に入る。ここはかつて国鉄の時代に鉄道が走っていた
西吉野村についてもうひとつ。秋になるとここは「柿の村」になる。
西吉野村の役場入口を越えると、いよいよ吉野路の本番である。ここ
分水嶺にある長いトンネルを越えると、大塔村に入る。トンネルを出て
道の駅での散歩(実は6月に予定しているイベントの下調べでもあったり
[十津川村]
さて、半年以上も前のことを書こうとすると、この先どういう旅をしたか、
さて、本題はここから、いよいよ「飛び地の村」へ向かいます。
(一体何カ月かかってるんだろ)
先週の教訓を踏まえ、早めに家を出ることにした。
(何時に出発したかすらもう忘れているが)
前回のようにオイル交換をする必要もないので、順調に五條まで来た。
時間帯が早いせいか、交通量も少なめだし、今日はR168を南下するから
吉野での渋滞を心配することもない。実に快適だ。
R168は、私の好きなドライブコースのひとつだ。かなり道幅が狭くなる
ので最初は面食らったが、十津川沿いに走るのは最高に気持ちがよい。
晴天が続けば川の水も澄み、ダム湖も輝いている。仕事に疲れてリフ
レッシュしたい時、いちばん走りたくなるところである。
らしく、JRバス専用の高速道路がある。こういう表現を用いて果たして
何人の方が理解できるか疑問だが、私の場合はすんなり理解できた。
というのも、別にテッチャンだったからではなく、母の実家である白河市
にも同じように「高速道路」があるからである。初めて聞いたときは、
「そんなところに高速なんてないよ」と思った。実際に現場に行ってみる。
やっぱり高速はない。でも母は、これが高速道路だという。?????
どういうことかというと、その道路は、基本的にはかつてレールが敷か
れていたところを自動車用に舗装したところで、国鉄バス(現JRバス)
以外の車両は通行禁止なのである。一部、一般道路と交差するところや、
老朽化によって一般道を走るところもあるが、基本的にはJRバスの
「専用道路」なのである。つまり、信号や交差点は基本的にないので、
「高速」に走れるというのである。ところが実際には、「専用」が徹底
されておらず、地元のオバチャン達の生活道路になるわ、子供は飛び出す
わで、一般道を走るのと時間的にはほとんど変わらないそうだ。考えて
みれば、田舎のローカル鉄道なんて、踏切以外のところを横切ったり、
線路を歩いたりするものであるから、ある面仕方ないのかも知れない。
そんなこんなで、R168と並行して、やけに立派な道路が併走しています
ので、皆さんも今度走るときは注意して見てみて下さい。運が良ければ、
JRバスの走る勇姿を見ることが出来るでしょう。駅らしき建物は比較的
簡単に見つかりますし、橋梁やトンネルも分かりやすいでしょう。
道端に柿屋さん?が立ち並ぶ。日本一の生産高らしい。以前に一度だけ
買ったことがあるが、なかなか美味しかった。こうして執筆している
季節よりはまだ半年も先のことだが、その季節になったらぜひご賞味
あれ。
から一気に分水嶺を越えるために山上りになる。道路はかなり立派に
整備されているので心配は無用だが、かなりの距離続くので、気合いを
入れてエンジンをガンガン回して上ろう。これからの季節、アウトドア
ブームの昨今のご時世ではかなり交通量も多いので、長蛇の列を後ろに
作ってしまったら素直に登坂車線に入って譲ろう。そうしないと、分水
嶺を越えた後は....
すぐ右側に、「道の駅・吉野路大塔」がある。大塔村は星がきれいに
見える村として有名らしく、ここ道の駅には天文台が併設されている
うえに宿泊施設まである。いつもはここでトイレ休憩をするだけだが、
今回は少しゆっくり散歩してみることにした。
駐車場の横には、屋根付のベンチがある。そうそう、ここは以前に、
「ピクニック気分を味わいたい」という理由で早起きしてお弁当を作り、
そのお弁当を食べるためだけに来たことがあった。眺めも良いし静か
なので、食べた後はベンチで昼寝したなぁ。同じように手作り弁当を
食べていた老夫婦もいたっけ。なかなか良い場所である。ひとつ前の
「本州最南端へ」で探していたランチポイントというのは、まさにこう
いった感じのポイントだったのである。
道の駅の施設の上は小高い丘になっていて、ここには以前から非常に
気になる施設がある。その正体を突き止めるべく上がっていった。
すると、バンガローらしきものが数棟と、管理棟風の建物、天文台も
あった。思っていたよりもかなり広い空間であった。この管理棟らしき
建物に近づいてみると、それは宿泊施設であった。入口にあったパンフ
レットを頂き見てみると、数十人程度泊まれるらしい。また、手前に
あったバンガローには2タイプあるらしく、普通のバンガローと天体
観測用のドーム付バンガローである。私達が気になっていたのはまさに
これで、やはりあのドームは開閉可能のようだ。小学校の時に買って
もらった天体望遠鏡を実家から持ってきた私としては、やはりここに
泊まってゆっくりを星空を眺めてみたいものだ。もう少しマニアな方の
ために、天体観測専用の建物も2棟くらいあるとパンフレットに書いて
あった。利用料金等はこのパンフレットに詳しく載っていたのだが...
現在行方不明。申し訳ないです。
天体観測と言わず、単に星を見たい人にとっても、ここはなかなかの
場所だと思います。R168を挟んだ反対側には、大きめの駐車場がある
ので、そこに車を止めて車内から見ても良いでしょう。この駐車場の
上には「ちびっこ広場」なるものもあり、雪が積もったらいい練習に
なりそうな斜面もあります。昼間は子供連れでいつも賑わっている
ようです。
するのだが)を終え、R168を南下して一路十津川村を目指す。道の駅を
過ぎるといきなりの急降下で、下にある猿谷ダムの湖まで一気に下りる。
このとき、先程のトンネルまでの間にいかに上ってきたかということと、
道の駅の標高の高さに驚くのである。エンジンブレーキを有効に使って
事故の無いように下りましょう。途中に急カーブもあります。
坂を下りると、猿谷ダムのダム湖が見える。初めてここを通ったときは、
この湖がエメラルドグリーンに輝いて見えたが、その後何回通ってもあの
色はお目にかかれない。1週間程度晴天が続き、しかも貯水量が豊富で
ないと無理のようだ。それでも、青空に映える湖はとてもきれいなので、
この景色を見ただけで仕事の疲れも吹っ飛んでしまうほどだ。
湖にかかる短い橋を渡り、T字路を右折すると、初心者泣かせの細い細い
吉野路の本番の始まり〜。曲がりくねった細い道は対向車とのすれ違いに
自信がない人は、素直に道の駅でドライバーチェンジをしましょう。免許
更新を済ませた嫁も、まだここは運転したくないらしい。そのくらいの
道です。ましてこれからのシーズン、3ナンバーの1BOXやツーリング
ワゴンに乗る「にわかアウトドア連中」が続々と増えてくると、ろくに
すれ違いもできないので、一気に大渋滞になる。しかもここは奈良交通の
れっきとしたバス路線でもあり、大型観光バスも頻繁に通る。冗談では
なく、自信のない人は早めに交代した方が無難です。初めて走る人は、
ここが国道であることを疑問に思うこと間違いナシでしょう。
(東北や北海道出身の人を、ぜひここへ案内してみたいですねぇ。)
あと、先程のT字路を左折すると、天川村へも抜けられますが、こちらは
更に道が細いですから、通られる方は心して走るように。
暫く走ると、大塔温泉の看板が出てくる。猿谷ダムが近づくにつれて、
十津川はダム湖へと変わっていきます。現在工事中のトンネルが完成
すれば、トンネルを出てすぐの場所に相当するが、あと一歩の所で共用
開始には至っていない。仕方なく旧道を通るのだが、ここがまた狭い。
恐らく、R168の全ルートの中でもトップクラスの細さ?である。何せ、
民家の軒先で5ナンバー同士でもすれ違うのがやっとなのだ。まして、
これからのアウトドアシーズン、クロカン4WD同士がすれ違うとなると
大変である。いつでもバックできるくらい心の余裕を持って欲しい。
難所を過ぎて坂を下ると村役場。ここまで来ればもう温泉は目の前。
立派な吊り橋の向こうに「大塔温泉」が見えてくる。詳細は嫁さんの
ページに任せるとして、ここは完成して間もない非常にきれいな施設。
ただ、お値段がちょっと高め(500円〜1000円の間だった)。レストラン
には入ったことがないぼでうが、メニューから察するに値段的にも味的
にも満足できるレベルだと思います。ちょっとドライブに行って温泉に
入り、ご飯を食べて帰るのには非常にいい場所でしょう。五條から45分
位ですので、お気軽に.....と言えるのは、京阪神よりも南に住んでいる
人にしか当てはまりませんね。
大塔温泉を過ぎてすぐのトンネルを抜けると、そこはもう十津川村。
つづく
日本一面積の広い村としても有名です。ホント広いです。奈良県の面積の
1/5位が十津川村だったと思います。
村に入って最初の名所は、谷瀬の吊り橋。歩行者専用の吊り橋として
日本一の長さを誇ってきましたが、最近になって茨城県にできた鉄筋製の
新しい橋に記録を破られました。でも、恐怖感で言ったらこちらの方が
はるかに上でしょう。昔ながらの本当の「吊り橋」です。高所恐怖症の
私にはとても渡れません。真下は十津川、谷瀬のオートキャンプ場です。
1回渡るのに¥500だったと思います。
ここから先は暫く十津川沿いの細い道。ちょうどこの谷瀬地区を迂回する
ようにトンネルを建設中なので、R169同様もう少しで快適な道になるで
しょう。そのままひたすら南下していくと十津川村役場へたどり着きます。
さらりと書いてしまうといとも簡単に着くように思えますが、大塔温泉から
十津川村役場までは1時間程度かかります。
私はかなり頻繁に(ハイシーズンには月1回位)、ここ十津川村へやって
来ます。その理由は、この村役場のすぐ近くにある「湯泉地温泉」。ここ
2年ほどハマっている温泉巡りで入った近畿地方の温泉の中で、私の
イチオシの温泉です。詳細は嫁さんのページに任せるとして、近畿地方
では数少ない硫黄泉ということと、満天の星空を眺めながら入れる露天
風呂が気に入っています。料金は大人400円(村民は200円)です。
正確に言うと、同じ様なルートで旅をした何回か分の記憶がごっちゃに
なってきてきています。確か別の時に行ったはずなのですが、十津川村の
ことを書いているのでついでに。
村役場を過ぎて更に南下すると、十津川温泉に到着します。ここはかなり
大きな(奈良県としては)温泉街で、旅館も20件程度あったと思います。
公衆浴場も何件か有るはずなのですが、私達が入ったのは1件だけ、観光
客用の駐車場の向かいにあるところです。当時(この旅行の1年ほど前)は
古めかしい民家の一部と錯覚するような造りでしたが、今回のドライブ時は
ログハウス風に立て替えられており、2階が喫茶店になっていました。
他にも、川沿いの露天風呂に入れるところがあるはずなのですが....情報を
お持ちの方がおりましたらメール下さい。
十津川村でもうひとつ忘れてならないのが、上湯温泉です。十津川温泉を
過ぎて1kmほど走ってR425へと入り、更に1kmほど走ったらR425から別れて
県道(トンネルではない方)へ入っていきます。ここから数km更に山奥へ
入っていくと、山奥の温泉には似つかない鉄筋造りの立派なホテルが現れ、
これが一件宿の上湯温泉です。ところが、上湯温泉には露天風呂の公衆
浴場もあるはずなのですが、探してみてもなかなか発見できません。諦めて
帰ろうとしたその時、ホテルから300mほど下流側に「露天風呂」の看板が。
川底を覗いてみると、ありました! 駐車場は道路沿いに数台分だけで、
後は歩いて下りなければなりません。行ってみると、ホテルが管理する
露天風呂と村営の公衆露天風呂の2つがありました。どちらに入るか悩み
ましたが、ホテル側の浴槽があまりきれいでなかったことと、村営の方が
安かったので、村営の方に入ることに。ところが、男湯はお湯がない!
恐る恐る女湯へ近づいてみると、ん? 男の姿が。あっちが男湯なのかな?
と思ったら、彼女と混浴中でした!(失礼しました) 彼らが上がるのを
待って私達も混浴! 岩を組んで屋根を付けただけのものですが、ぬるぬる
したきれいなお湯で二人とも大満足。外を見れば清流と青い空。これこそ
秘湯中の秘湯を発見です!
入浴料は「気持ちを込めて」払いましょう!(意味ありげ)
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