『グローカル』642号より

東海村臨界被爆事故四周年
科技庁と動燃こそ事故の主犯


 九月三〇日、東海村JCO臨界被曝事故から四年。事故では二人が死亡、住民など六百六十七人(以上)が被曝した。四年前に臨界事故が起きた午前十時三十五分、経済産業省前で死者を追悼する行動が行われた。続いて、文部科学省との交渉が行われ、事故と被害者対策に関する国の責任を追及した。
 夜は飯田橋で集会が行われ、百五十人が集まった。この日、『東海村「臨界」事故』(槌田敦+JCO臨界事故調査市民の会議編著、高文研)が発行・販売された。
 主催者発言した柳田さん(たんぽぽ舎)は、臨界被曝者の健康被害対策について行政への追及や裁判支援など被曝者支援の運動を提起した。
 講演では、広島で被爆者の治療に当たってきた肥田舜太郎さん(医師)が、自らが体験した五十八年前の広島での原爆被爆の惨状を生々しく語った。被ばくで恐ろしいのが、体内被爆、放射線の影響で何年も経ってから被害が現れることだと強調。
 「アメリカ占領期に被爆のことを話したら、警察にしょっ引かれた。他の地方に行った被爆者は配給をもらうことができず、餓死した被爆者がいた。アメリカの戦争犯罪をどうして許すことができるか。被団協の運動は生ぬるい。私は一人になってもアメリカを糾弾する。
 原発だけでなく、核兵器廃絶の闘いを一緒にやって欲しい。そうでなければ原発は続く」と訴えた。
 大泉実成さん(臨界事故被害者の裁判を支援する会)が発言。両親(大泉昭一さん・恵子さん)が事故現場(転換試験棟)から百二十メートルにある工場で被曝。被曝による住民の健康被害はないという国の意向を受けたJCOのゼロ回答に対して、昨年民事訴訟を提訴した。
 「先日、地元住民の健康診断が行われ、二年目、三年目に減った受診者が今年増えた。住民の不安の現れだ。遂にガンになった住民が出たが、県の担当医は『日本人の四分の一はガンで死んでいる』という対応。
 裁判の準備書面でJCOは急性障害がないから健康被害はない。住民の被曝は二五〇ミリシーベルト以下だから健康に影響はないと主張している。低線量被曝の影響が出るのはこれから。遺伝的影響も無視されている。皆さんの知恵を借りたい」と裁判闘争への支援を呼びかけた。
 槌田敦さん(名城大教員)が「旧動燃が引き起こしたJCO臨界事故 バケツ作業だけなら臨界事故はなかった」と題して講演。「今年三月に水戸地裁で有罪判決(執行猶予)が下され確定したJCO臨界事故刑事裁判では、旧動燃=核燃機構とJCOの責任が消された。被害者であるJCO職員を執行猶予にするためのおざなりな裁判であり、臨界をよく知らない末端社員二名の責任にしたのは全くの誤審。臨界事故とはJCO事故まで世界で約四十年起こっておらず、臨界管理を徹底すれば起こり得ない。
 事故の責任は許可を出した国の安全審査にある。また、事故の主原因は動燃の無理な注文にある。それなのに裁判官は国と動燃を免責した。しかも、JCOは被告になった末端社員に社員の身分のまま裁判を受けさせ、裁判が終わると首にした。汚いやり方だ。
 事故は日本の原子力技術者がいかに無能かも浮き彫りにした」
 最後に集会で集められたカンパが実行委員会から原告の大泉昭一さんに手渡された。昭一さんは、支援に感謝し裁判闘争を闘うとあいさつした。
 集会後、西神田公園までデモ行進を行った。


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