『グローカル』766号(2012/01/01)より

マイノリティの女性・若者の立場で活動し放射能汚染の実態と脱原発を訴える

滝田はるな(福島県郡山市議会議員)


滝田はるな 今までに経験したことのないマグニチュード九・〇の大地震に加え、東京電力福島第一原子力発電所の爆発、その後もたらされた深刻な放射能汚染…。二〇一一年は福島県民にとって激動の年になりました。
 最近、原発による放射能汚染に関してはマスコミではほとんど報道されなくなりました。しかし、決して事態が収束してきたわけではなく、現地福島での放射能被害は、時間が経過すればするほどさまざまな所に広がっています。
 郡山市を例に挙げますと、今現在でも子供たちは外で活動する時間が制限されていたり、個人積算線量計を首から下げて生活していたりと、本来当然とされてきたさまざまな権利の制約を強いられています。
 また、子どもたちの健康を考え、お父さんを郡山に残し、お母さんとお子さんが他県へ自主避難するケースも多く、家族がバラバラになってしまっている寂しさと二重生活の厳しさの中で苦しんでいるのが現状です。
 そして郡山市では、東電と国が責任をもって行うべき除染活動を、明確な除染方法や汚染物質の保管場所が示されないまま、市民が自らを被曝の危険にさらし懸命になって行っています。農業、商工業、観光業も放射能汚染の影響で大打撃を受け、新年はさらなる景気の悪化が見込まれています。
 そのような被害に加え、全国のみなさんに最も知っていただきたいのは、原発による放射能汚染によって人間関係が破壊されていく現実があるということです。
 放射能を安全と考える人と危険と考える人、避難する人と留まる人、除染する人としない人、福島の中でも原発立地地域とそうでない地域、福島県民と東京電力の電気を使っている関東の人々等々…本来ならば、憎むべきは放射性物質を撒き散らした東電と原子力政策を推し進めてきた国のはずなのに、家族間、地域間、市民間、県民間、国民間の対立構造を作り出しているのが放射能なのです。
 二〇一二年は、先に述べた福島の現状を全国、世界へと積極的に発信し、脱原発を強く訴えていきます。またその他、取り組まなくてはいけない課題は山積しています。雇用、介護、保育など身近な問題について、今まで学んできた憲法の視点を大切に、政治の世界でまだまだマイノリティである女性・若者の立場に立って活動していきます。


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