エイギョウ☆マン プロフィール



生まれ
昭和47年 群馬県

星座
双子座

趣味
・スリル満点 業務中の居眠り
・期待を裏切る事

好きなもの
事実上の出張手当である朝食代千円

嫌いなもの
クレーム処理

将来の夢
自分の部署の売上を0(零)以外にすること

開設一周年記念コラム

気が付けば一年である。ご覧頂いている方には失礼極まりないが、ここは私エイギョウ☆マンがおフザケでつくったページである。
「何でもあり!」のつもりで作ったはいいが、特に驚くようなことはしていない・・・。申し訳ない・・・。


さて、1999年5月26日にダンス☆マン3rdシングルが発売された。偶然にもこの日はこのページの開設から一周年に当る日であり、エイギョウ☆マンの誕生日でもある(どうでもいいことだが・・・)。
しかも、この私は「牛乳」もとい「ミルク」が異常なほど好きなのである。これほど偶然が重なるのも珍しい。ということで、黙ってはいられないので、一周年とは全く関係ないがちょっと語ってみたい。して、そのタイトルは

「ミルクについて!」
には違いないが、ちょっと視点を変えて−

「ミルク充填機について!!」
ミルクについてのページはいくつかあるが、充填機について語っているのはここぐらいなものだ。だからといって凄いってもんでもないが・・・。


皆さんが毎日欠かさず飲んでいる(であろう)ミルク。これは一般的にはミルクパックに入っている。さて、これはどのようにパックされているのだろうか?
ミルクをパック詰めする機械を「充填機」という。まあ、一般の人が目にすることはまずないであろう。大きさは様々だが、卓球台を縦に2.0〜3.0倍伸ばしたほどの長さがあり、2.5mほどの高さがある。ミルクが充填されパックされるまでの工程は次の通り。


@パックをセットする(このパックは上下を開いてたたんでいる状態)

私はまず、@で感動してしまった!パックはたたまれたものを、マシンガンの弾をセットするように数十枚を重ねてセットする。
充填機が動き出すと同時に、この重ねたパックを横から一枚引き抜いたかと思うと、一瞬にして箱型に組み立てる。試運転中ここで一度もミスが無かった。当り前といえば当たり前だが、見事なのである。


Aパックの底を閉じる(約200℃で熱溶着)

瞬時に箱型に組み立てたパックは、またしても瞬時に底面を熱で溶着する。温度が高い為、この付近に立っていると暑い!


Bパック内を殺菌する(紫外線、過酸化水素、次亜塩素酸、これら併用)

この箱状になった時点で、殺菌工程に入る。ここは、各充填機メーカーと、乳業メーカーによって、手法が異なる。私がエイギョウしている仕事の内容もここに絡む。
残留性のある薬を使っている場合は、はっきり言って体に悪い。この部分を、残留性の無い「人にやさしいものに変えましょう」というのが私の仕事のテーマである。
この間に、パック上部の蓋を閉じやすい様に折り目を付ける工程が入る。


Cパックにミルクを充填する

そしていよいよCの充填である。普通に想像すると、パックの中に充填用のノズルが降りてきて 「ジャ〜」と注ぐような光景を思い描くのであるが、これは素人考えである。事実はその反対である。パックをノズルに向けて持ち上げ、ミルクの水位に合わせてパックが下がってくるのである(この工程は1Lでも1秒チョット)。
素人考えの前者ようにすると、ミルクが泡立ってしまう。これを防ぐために後者のように複雑な機構にしているのである。


Dパックの上部を閉じる(約200℃で熱溶着)

そして最後にパックの蓋を閉じる。これも約200℃で熱溶着する。この熱が高温であるため、パック閉じたてのものはあったかいのだ。これが冷めると、パックが微妙にへこむ。スーパーなどに並んでいるミルクパックの中に微妙にへこんでいるものがあるのはのはこのせいだ。


この一連の流れを数秒で片づける。小型といわれる充填機でも1分間に50パック作る能力がある。大手乳業メーカー向けの大型のものになると、これの2倍以上の生産能力をもつ充填機となるそうだ。


この充填機が凄いということも言いたいのだが、もっと驚くべき事は、私が目にしたミルク充填機、実は「手作り」だということだ。
東京大田区には、いわゆる町工場と呼ばれる工場が密集しているのだが、今回私はそのうちの一つの工場におジャマしている。いかにも下町!といった感じの職人のおっちゃんが作っているのである。


そもそも、この大田区の町工場、実は世界に誇る日本の技術を支えているのである。例えば、NASAが欲しがっていたある機械はこの町工場のおっちゃんにしか作れないものがあったそうだ。
指先でミクロンオーダー(1ミクロンは1000分の一ミリメートル)の加工精度を出してしまうほどの技術を身に付けているのである。
Vシネマ「湾岸ミッドナイト」には、“いかにも頑固おやじ!”といった感じのおっちゃんがエンジンを手で組み上げる、とった場面が出てくるが、あれは決して大袈裟な表現ではないのだ。長年培ってきた経験と勘があってこそなせる技なのである。


しかし、この地域もこの不景気でかなりの町工場が無くなってしまったそうだ。たとえばこの充填機のAというパーツは隣の○○さん、Bという部品は向かいの△△さんじゃないと作れない、といったように町全体で支え合っていたそうだ。一軒倒れると、続けて数軒倒れてしまうのだ。
世界に誇る日本の技術も、「職人」の数が減り、確実にレベルダウンしているのだ。


普段何気なく飲んでいるミルク。今や水より安い時代である。しかし、このように安い値段で飲めるのも、町工場のおっちゃんの技術によって、生産速度が上がりコストダウンが達成されることによって実現しているのだ。

今後ミルクパックを開ける時、「このパックは町工場のおっちゃんが作った機械でパックされたものかな?」と頭の片隅に置いて、ミルクをグイッと飲んではいかがかな?ちょっと、ちがった味がするかもしれない。


最後に、ここまで読んでいただいた、そこのあなた!どうもありがとう。相変わらず字ばっかりでごめんなさい。

メッセージ

トップページのロゴの製作をタマジ☆マンにお願いした。実に素晴らしいものである。タマジ☆マンありがとう!