Arthur Winslow | 坂谷 充彦 |
Grace Winslow | 中西 梨栄 |
Catherine Winslow | 本村 香代子 |
Ronnie Winslow | 松村 旬子 |
Dickie Winslow | 甚田 智美 |
Violet | 須賀原 智子 |
John Watherstone | 田広 大裕 |
Miss Barnes | 近山 真弓 |
Fred | 岡垣内 則孝 |
Sir Robert | 小坂 修 |
Director | 下園 雅久 |
Sound Editor | 菅 洋司郎 |
Set | 坂谷 充彦 |
Properties | 小坂 修 |
Costume | 近山 真弓 |
Make-up | 近山 真弓 |
Pamphlet | 近山 真弓 |
これは1912年のイギりスの話。ウィンズロウー家の家長であるアーサー・ウィンズロウとその妻グレイス、そして次女のディッキーが教会から帰宅するところより話は始まる。この日グレイスは、ウィンズロウ家の長女で熱烈な女性参政権論者のキヤサリンの婚約者であるジョン・ウオザーストーンとアーサーを会わせ、キャサりンとの結婚について話の場を持たせる計画を立てていた。話はうまく進み、ジョンとキャサリンの結婚を祝うパーティーをする事になる。
そんな中、ウィンズロウ家の一番下のの子であるロニーが帰宅する。彼は5シりングを盗んだ疑いでオズボーンにあるナバール海軍学校をクビになったのである。アーサーには知らせまいと、家族はロニーの帰宅を隠すアーサーはマディラ酒で乾杯をしようと意気揚揚である。いざ乾杯の時にメイドのヴァイオレットの口からロニーの帰宅がアーサーに知られてしまう。アーサーはロニーを呼び出し、本当に5シリングを盗んだのかと尋ねる。「嘘をついても分かるんだよ、われわれの間に隠し事は出来ないから」と。ロニーは盗んでいないと堅く誓い、アーサーばウィンズロー家の息子の名誉にかけて、訴訟を起こす。
アーサーは息子の無実を晴らすために尽カした。妻の心配も顧みず、彼の健康状態は悪化するぱかり。キャサリンの結婚は延期するぱかりであった。さらには裁判費用もかさみ、ディッキーも学校を辞めなければならなくなった。
メディアの関心も高まり、裁判も過熱する中、アーサーは有名な弁護士のロバート・モートン卿に訴訟の依頼をする事に決まった。ロパートの計算し尽くされた尋問手段にウィンズロウ一家は困惑気味であったが、そんな中でロバートはロニーの無実を見抜き、依頼を受ける。
ロバートでさえも裁判は難航した.裁判の長期化の中、キャサりンは傍聴席でロバートの弁論を聞き、グレイスは法廷と家の往来の日々。ディッキーも学校を辞めた後は銀行の仕事で家には戻らない事が多くなり、アーサーも裁判の事にかかりきり。家族間の溝は深まるばかりであった。「幸せな衆族、ごく普通の平和な生活が欲しかっただけなのにすべてを失ってしまったのよ」とグレイスも日々の生活に疲れきっている。
ロパートの答弁を傍聴する中、次第にキャサリンはロバートに尊敬の念を抱き始める。しかし、ちょうど時期を同じくして、ジョンの父親からアーサー宛に手紙が届く。「これ以上裁判を続けるようであれ、息子との婚約がなかったことにしてもらう」と。アーサーはロバートに「時間切れだ」と伝える。キャサリンはジョンと二人の結婚について話し合うが、結論は出なかった。ジョンも「裁判を続けるようであれぱ結婚は出来ない」と。
キャサリンが家族と自分の幸せとの選択に苦悩する中、ロバートは遂に権利の請願を承認させる事に成功した。ロパートはキャサリンに「私への指示は?」と伺う。キャサリンは「私の指示は必要かしら?権利は行使すべきよ」と裁判の継続を促す。
国民の関心がますます過熱する中、グレイスは相変わらず法廷と家の往来の日々。ディッキーも家には戻らず家族の心は離れつつあった。キャサリンは法廷でジョンに出会い、ジョンの結婚を知る。アーサーはそれを聞き、キヤサリンを始め家族の生活に負担をかけていたことを再確認する。
家族に再び安らぎは戻るのか?家族の威信は?全ては裁判の結果により明らかになる…