活きいき
2009. 9. 14
随録(アウェイ・フロム・ハー)
アウェイ・フロム・ハー
・・・は2006年カナダ映画のタイトルである。 邦題はさらに「君を想う」という言葉が付けたされている。
英語が苦手な私は「彼女から逃れて・・・」という風に解釈していた。 しかも2時間くらいの映画だが半分くらい過ぎてから見始めた。 そのときに目に入ってきたシーンが衝撃的で引き込まれてしまった。
アルツハイマーに罹患し、施設に入所している老夫人を見舞いに行った老人の目には、夫人が仲間とブリッジをやっていた、しかも同病の男性のそばで親身に世話を焼いている。 夫が来たことに気づいた夫人はちらりと視線を向けたが、無視したかのように男性(A男としよう)に寄り添いブリッジを続けている。
夫の目は「せっかく訪ねて来たのにどうして喜んで来てくれないのか」という戸惑いより怒りに似たような表情が現れているようだった。
(というのは私の思いだったのかもしれない)
老人は近くのソファに腰を下ろし老夫人の様子を見守っている。 夫人が男性の世話を甲斐甲斐しくやっているのを見て
老人の目には嫉妬心が浮かんでいる。
(と私には思えた) 再度手を挙げて来訪を”告げる”と「今ブリッジをやっているからちょっと待ってて・・・」
ときが流れても老人の施設通いは続く・・・。
A男は家庭の都合で施設を退所したらしい。 (ジェラシーの対象がいなくなった老人は気持ちが晴れた・・・ように私は思えた) まもなくすると老夫人の症状が悪化していった。
老人はA男の家を訪ねA夫人に施設に入れるように・・・。 老人はA男を車椅子に乗せ施設の老夫人に引き合わせ喜ぶ妻の顔を期待していたが、「この人、誰?」無表情につぶやいた。
この映画は今年30歳になったばかりの女性監督の作品・・・、よくここまで表現できると感心。
最初からもう一度見ようと思ったが、こういう映画は受けない・・・らしい。
認知症介護の家族会
14日いつもの介護施設で13時から女性6人、男性3人の参加でスタート。 HさんとEさんがデイケア、デイサービスなどを利用しながら自宅で配偶者の介護をされている。 ほかの方は介護を終えたか、ひとりでの介護が限界となり被介護者を施設に入所させた人たちである。
先月の家族会で新しく参加された女性が医師に勧められて「XXマインド」という”薬”をネットで購入していると話された。
私はネットでその”薬”を販売している日本法人のHPをコピーし見せた。
それにはカナダで開発されたもので、サプリメントと表示されていた。その資料を見ながらしばらく話が続く。
そのサプリもこの会で話題になる「アリセプト」と同じように記憶機能の低下を抑えるものらしい。
誰しも新しい薬の効果に期待したい・・・と思うようだ。 長い間介護されているMさんによれば現在「アリセプト」が唯一の薬だとか。
認知症などの症状はまず記憶機能の低下として現れる、そこで機能低下を抑える薬が使われるようだ。
私はときたまゲーム機で「脳年齢チェック」をやりながら遊んでいる、判断力の速さ、短期の記憶力を試しているようである。 判断力だけでチェックしたときは比較的脳年齢が若くなるが、記憶力が入ってくると年老いてくる。
このことは老化は記憶力の低下にまず現れるということのようだ。
認知症は油断すればすぐそこいらにいていつ襲いかかってくるやも知れぬ、私もしっかり予防していかなければならない。
”笑い”は・・・
健歩クラブの昼食が終わり、人数確認のため4列横隊に並ぶ。
誰かが冗談や軽口をいう、そのまわりで笑い声が起きる。 O夫人が少し遠くに並んだご主人の方に目をやりながら「家ではこんなに笑うことはないものね」。
私も”笑い”が認知症などの予防に役立つと分かっていても日頃笑うことはない。 TVのお笑い番組はちょっと波長が合わないし~。
最近私は、Y新聞の四コマ漫画「コボちゃん」で笑えたものを切り取ってノートに貼り付けてときどき見ながらニヤニヤしている。
作者には悪いが、面白くないときもあるが、お気に入りにはマーカーで囲って順位付けしている。
一例を紹介しよう。
(1)コボちゃんのおじいさん、公園で顔見知りから「腹八分がいい」と聞いてさっそく実践!。
食事どき、おばあさんに「あら、もういいの」 「そう腹八分」 しばらく経ってキッチンに現れたおじいさん
「一分ほど減ったから、お菓子食べるね」
おばあさんはシラッとして「お好きに」
いや~、私もやりそうだから笑えるのだろう。 もうひとつ。
(2)高精度の体重計に乗ったおじいさん「あっ、太った」 「ちょっと歩いてこよう」と散歩に出かける。
帰ってきて再び体重計へ、「いかん、落しすぎた」とおせんべいをぽりぽり
「よしもどった」 「最近体重マニアなの」とおばあさんが娘と話している。
いや~笑うことはいいことです。