きいき


2010. 11. 15
随録深まる秋・雑感)  

 秋の深まりとともに周りで見聞きすることに驚いたり、落ち込んだりするのは年のせいかもしれない。
なんとかトキメキたいと思うがなかなか難しい・・・また愚痴などにお付き合いを!

弘法山からの眺め (10.10) 
「ヨッコラショ・・・」は老化
 りうクンを車の後部座席のチャイルドシートに座らせ、私は体をかがめながらシートベルトをかける。 そのとき思わず「ヨイッショ」と口からこぼれる。  「ジージはどうしてヨイショッって言うの?」
 ひとりで家事をやっているときも無意識に出てしまう。 ちょっと屈みこむときや階段の一段目に足をかけるとき「コラショッ」
 言うまいと思えども自然と出てくる、自分の老化に思わずひとりで苦笑いする。  起動力が低下したのだろうか。

 起動力といえば、朝の通勤ラッシュを少し過ぎた時間帯でも、最寄駅から新宿駅まで小一時間かかる。 退屈しのぎに最後部の車掌室から走り去る風景を眺めている。ふと内部のメーター架線電圧計、電流計が目に留まった。 電車が動き始めるとき、スゴイ起動パワーが要るらしい。 瞬間的に500アンペアくらい流れ、電圧計の針が1400ボルトくらいに下がる。ある程度スピードが出ると惰性で走るのか、電流計はゼロとなる。 当然加速すると電流計が振れる。 駅が近づき減速しはじめると電流計は逆向きに振れる、回生というらしいが、エネルギーを架線に戻しているらしい。 電圧計も1600ボルトくらいまで上昇する。
この繰り返しを見ているうちに新宿駅に近づいた。
 自分の体力のことも考えながらヒマをつぶす。

砧公園の大きな木 (10.12)   
それでも、下見に出かける
(1)
クラブのお仕事で余力がないのだろうか、今年は高尾山に一度も出かけていない。そしてこのページの更新もままならない。
 老体に鞭打ちながら来年のコース設定のための下見に出かける。
ひとつは都立砧公園・・・植物探勝というジャンルがあり、講師が付いて樹木の解説やそれらにまつわるお話を聞かれるのだが、 木々に疎い私は大きな公園であれば当たり外れはないだろうと思っている。 
 砧公園へのコースは小田急線・成城学園前から仙川沿いに南下し大蔵運動公園に入る。
仙川沿いの歩道は桜並木になっており、時期に花吹雪の下を歩くにはいいだろうと思う。 わがクラブは歩くだけのコースでは 不平が出る。
 広い砧公園をぐる~っとまわって田園都市線の用賀駅をゴールとする。


(2)
 低山歩きのために秦野の弘法山を歩いてみた。
 紹介本には秦野駅から鶴巻温泉駅へのコースが紹介されている。 ゴールはにぎやかな駅のほうがいいだろうと逆向きのコースを設定した。
 230mくらいの山だが、東名高速道をくぐった辺りから勾配が急になり山道となる。 「熊に注意!」の表示板が立っている。 山道に入る手前にいたオジさんに尋ねると「見たことはない」という。
細くなった登山道をやや急ぎ足で登って行く、かすかに汗ばんでくるのを感じる。 ”なかなかグーなハイキングコースだよ” と呟きながら吾妻山に到着。

 先客がいる、秦野の方から登ってきた様子である。 先を急ぐ、途中でオバちゃんの独り歩きにあう、ぽつぽつと歩いている人にも遭遇する。
 リュックなどを背負っていない人もいる、秦野市近辺にお住まいの人には格好の散歩コースらしい。
 弘法山近くで小学校低学年の団体さんに会う。先頭を歩いていた年配の先生らしい人が挨拶をすると子供達も口々に「こんにちは」・・・、”おいおい、こっちはそんなに相手していたら大変だよ”
 続いてきたグループのリーダーは若い先生らしい、子供達の方に注意が向いて対抗者がいることにも気がつかない。 ”経験の差だな”
目黒川沿いの紅葉 (11.11) 
 弘法山山頂でお弁当を食べ、クラブで来たときの食事場所、トイレの有無などを確認する。 弘法山を下って馬車道からなだらかな登りの権現山へ。
 浅間山を経たあたりから(お年の方にとっては)少し急な下りがある。 少々心配だが一応<山>だから・・・。


(3)
 この11月の植物探勝は林試の森公園だ、もうひとりの旗持ちは目黒区にお住まいのオバちゃんにお願いしている。
 先日その方と下見に出かけた。 6月頃ひとりで下見をしたのだが、コースを知っておいて貰う必要がある。 講師は下見をひとりで出かけられた。
 渋谷駅のハチ公像前が集合場所である。 東横線に乗車するまでの所要時間は・・・、一応歩いてみる。 東横線の改札を通ると、そのオバちゃんが立って時刻表示板を確認していた。
 おしゃべりしている間に学芸大学駅到着。
 点呼をとる場所は改札口を出たところで・・・と確認。 東横線の高架を左に見ながら碑文谷公園へ、まずここで小休止を予定。
 公園を出て東に向かい目黒通りをわたって田向公園へ。6月に歩いたときの記憶から目黒通りを横断することはすっかり抜け落ちていた。 清水池公園を経て通称26号線通りを越える。
武蔵小山の方へ向かって少し歩くと左手に狭い路地がある。 「羅漢寺川緑道ですね」と言うとオバちゃんも知らなかったと言う。
久しぶりに戦車道を歩く (11.4) 
緑道といっても道幅1m未満、周りはマンションや住宅に囲まれている。  このあたりは目黒区と品川区の境界である、林試の森公園も西半分は品川区なのだ。 北門から入って管理事務所で園内マップを頂く。 東門から抜けてかむろ坂へ出て下る、しばらくすると東急目黒線の不動前駅。
 駅前をウロウロしながら反省会の場所を探す。 お蕎麦屋さんを見つけて入る、ちょうど昼時店内は混みはじめる。 
 昼ごはんを頂きながら26日の予約をする、「2時過ぎれば空いてきますよ」とのこと。

お車も・・・
 今乗っている車は10年になるが12月はじめに車検をむかえる。 もともと車で出かけることは少なかったが、年のせいか 最近はりうクンを乗せるか、お墓参りに使うくらいである。 
 2年位前だったか遠出する気になることを期待してETCを取り付けたが、結果は1回使っただけである。
ハートが錆び付いてきたようだ。  そろそろ車に乗るのも止めようかとも考えるようになった。 車の運転中は神経を使い疲れるが、脳の活性化には良いのだろうと思う。 止める・・・止めないで揺れる。

 10年前に買ったときは、”よし、これで九州まで行ってみるか”などと思った。 65歳を過ぎた頃からその気は失せて結局実現しなかった。
 「よし、もう一度チャレンジするか」
車を買い替えれば錆び付きも少しは落とせるかもしれない。 お目当ての車のカタログを貰ったが面倒になって開こうとしない。 ようやく開いて見はじめるが諸元表の文字は小さすぎて天眼鏡が必要になる。
 お目当ての車は同じメーカーから最近発売された1.3Lのハイブリッド車である。 サポーターに後押ししてもらいディラーに見に行く。
話を聞いているうちに少しその気になってきた。 気持ちが揺れないうちに決める。

酉の市の準備中<鷲神社> (11.8) 
焼肉屋でびっくり・・・!
 年を取ってくると食べ物も淡白になる、クラブで歩いた後の反省会でのお摘みはトマト、お新香、枝豆くらいである。  ひとりで食べるときも肉類も軽いものが多い。 やはりタンパク質は取らなくては・・・なんて思う。
 そんな私が連れられてS市にある「焼肉屋」に行った。 板張りにはいくつかの座卓が並べられ、オープンな部屋には隣の客が何を食べているか分かりそう。 座卓には七輪が備え付けられ煙突が取り付いている。
 さすがに客は若い人が多い、そこここのテーブルには若い家族連れが何組か話をしながら肉食を楽しんでいる。 連れている子供は4、5歳くらいだろうか。 なかにはよちよち歩きの子もいる。 親は20代前半か30代もいるのだろうか。

 そこで私がびっくりしたのは、数組のグループの幼子が板張りの上を走り回って奇声を上げているのに、若い親は注意するでもなく自分達のおしゃべりに夢中なのである。
 なかにはよちよち歩きの子供が板張りから床に落っこちて、ようやく腰を上げてくる親がいる。
 子供が落っこちて怪我をするのではないか・・・という心配はしないらしい。 奇声を上げているわが子、走り回るわが子に 注意すらしない。 
 私はそのような焼肉店は初めてだったので、その異様な雰囲気に”まるで幼稚園か保育園の中のようだ・・・”と思えた。 少々オーバーに言えば、現代のこの国はこんなものかとも。
 ある県の小学生がいじめで自殺したというニュースに接したが、学級が崩壊しているとも報じられていた。 教師の言うことを 聞かない児童が多く授業ができないという。
 学校だけの教育が問題なのではなく家庭での教育がなされていない・・・そんなことが頭をよぎった。


隋録