雑味館抄 <あいさつ> 2007. 2. 26
私のホームページ(ぞうみかん)は定年後「毎日が日曜日」の生活の中での自分の思いを記し、いわば定年後の自分史にしたいと思っている。
2005年1月大部分を占めた「母の介護」を卒業した。いままで息抜きでやっていた「美術鑑賞」、「映画鑑賞」、「ウオーキング」、「たび」などを自分の仕事として精神生命を鍛えて生きたい。その中で感じたことを「藝」、「楽」、「生」などのテーマ別に記すつもりです。


この時期は・・・  
早、サクラも見られた・・・隅田公園
 (2月 21日)
きょう2月26日(日本時間)はアカデミー賞の授賞式。この時期は少し前からBSで過去の受賞作品を流している。
古いもの好きの私には見逃せないが、いい作品でも見れば疲れるようなものは敬遠するようになった。
「カサブランカ」、「第三の男」、オーソン・ウエルズはたった9分間しか出ていないんだって。
ある夜、スイッチオンすると「ヴァージニアウルフ・・・」の途中だった、よく分らないが、二人の迫力ある会話に見入ってしまった。

映画ではないが、最近読んだ吉村昭氏の「海の祭礼」も読み応えがあった、話は地味であるが映像化しても面白いのでは。
幕末のころ、ふたりの男が登場する。ひとりはアメリカ先住民と白人とのハーフで、成長するにつれ日本に興味をもち捕鯨船の船員となって自ら北海道の天売島あたりに漂着する。
もうひとりは長崎奉行配下の通詞で、漂着したアメリカ人の世話をしながら、彼から英語を学びに漂着民の返還のための通訳をやるうち、幕府に登用されペリー来航にも立ち会う。
この通詞は幕府崩壊後、新政府へも請われたが精神に異常を来たし51歳で没する。一方のアメリカ人も長崎で拘留中も黙々と日本語を学んだ。 70歳で没する時「ソイナラ(さよなら)」と言ったそうだ。
通詞は懸命に取り組んでいるとき、押し寄せてきた変革の波に洗われ乗り切れなかったのかもしれない。
墓所が巣鴨にあるという、いつか訪ねてみたい。

久しぶりの再会は・・・  
雨上がりの午後のウオーキング
 (2月 23日)
  久しぶりに再開された介護家族会、メンバーのほとんどのほか、新しい人も加わった。
認知症の奥さん、ご主人、姑さんやお母さんを介護をしている方たちだ。Mさん、Hさん、Nさん、Tさん、Oさん、Uさん、Muさんそれに新しいSさん。
それぞれ報告される近況を聞いていると症状は少しづつ進行しているようにも伺える、また落ち着いた状況にあるというお話にはホッとする。

一番印象に残ったのは、余り状況を理解できなくなっている被介護者の方を、嘘も方便で 対応されていることだった。つまり正常者の感覚で話すのではなく、被介護者の方が安心するような話され方をしている。
数年前、この男性が家族会に初めて顔を見せたときは介護に戸惑っておられたが、今日のお話ぶりは、生き生きとしているように見受けられた。
もうひとりの男性介護者は、月に1週間のショート・ステイを計画にいれ、自分の時間を作っているという。
日常の世界に居ながら、ときおり非日常の世界へ身を置いてバランスを保っているのかもしれない。
女性の介護者が「どうすれば、そんなに悟ることができるの?」私もそう思う。
新入のSさんも今は戸惑ってばかりのようだが、メンバーのアドバイスが有効になることを願う。


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ウオーキング(両国~浅草)
ウオーク・フォト(丹沢山麓/隅田川畔)期間限定版は終了


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