しむ
09. 9. 25
乗鉄・見鉄(都電荒川線へ・・・)

多摩急行
 20日(日)りうくん・ママのお供をして都電荒川線へ乗鉄し、東北新幹線やほかの電車を見鉄した。
小田急多摩センター駅で待ち合わせ、9時31分の多摩急行に乗車する、りうくんは小田急が好きなのである。
何故かというと、車掌さんが「小田急電車の写真カード」をくれたり、下車したあと手を振ってくれる・・・、 もうひとつ、多摩川を渡って和泉多摩川駅あたりから複々線となり併走している電車を見られる。
大塚駅前で・・・
 特急のVSEや、MSEの後姿を眺めることができる。 そんなわけで指定席は最後尾の車掌室の手前・・・、まだ背が低いからママの腕のなかである。
 この日も右側の線路を各停が並んで走っている「どうしてあの電車は止まるの?」
「あっ、MSE!」 下りを青い車体が走っていく。
 最初の予定では千代田線の町屋駅まで行き都電へ・・・と考えていたが折角だから都電にもたっぷり乗れるようにと 大塚から都電に乗ることに予定変更。
 代々木上原で急行新宿行きへ乗り換える、「もしかしたらVSEの出発が見られるかも・・・」とママ。
到着したホームはVSEのホームから離れていて小さくなっていく後姿がちょっと見えただけ。 私はこれから出発する「あさぎり」がそれだと勘違いしたほど、この手の電車には弱い。

山手線から都電に・・・
 山手線の外回りでも最後尾へ乗車、埼京線、西武線、りうくんは馴染みがうすい車両である。 「あっ、スペーシア!」ママの声だった。
 大塚駅でスタンプ専用のノートを取り出しポン、改札を出ると早稲田行きの都電が走っていった。 
 停留所に着くと三ノ輪橋行きのレトロ調の電車が入ってきた。 お客も並んで乗り込んでいた私たちも続く。
ワンマンなので運転手さんはたいへんそう、乗車口は前、降車口は後ろ「この電車は普通の電車と根本的に違います・・・」運転手さんは乗客を降り口の方に誘導したいらしい。 「・・・乗車されて方は降り口のほうにお進みください」 振り返ってみるとお客がドンドン乗ってくる。
「うしろへお進みください、そうしないと前の方はアッという間に一杯になってしまいます!!」
 この運転手さんはさかんに都電が普通の電車(とは・・・たぶん山手線などのことだろう)と違うことを強調しているのが私にはおかしささえ感じられた。 5分ほど停車していたが ”チン・チン”の音とともに動き出した。
私は生まれた街にもこれに似た電車が走っていたのでこの種の電車になんら違和感を感じないのだが・・・。
 この路面電車というのは車内が狭く感じる、ちょっと調べてみると巾が2.2m(山手線などは2.88m)60cmも違えば・・・、軌間は1372mmで狭軌の1067mmより30cmも広いのにである。
ボクも撮りたい・・・!

電車はしばらく専用軌道を走っていく、飛鳥山公園近くで明治通りにでて併用軌道となる。 専用軌道でも一般道と交差しているため信号待ちをする。 普通の電車しか知らない人は違和感を覚えるかもしれない。
 やがて王子駅を迂回するかのようにまわってやがて荒川車庫前に着いた。

荒川車庫前で下車
 降りたのは私たちとひとりだけだった。 電車はすぐに発車しまた停まった、ここの停留場は降車用と乗車用が離れている。 
 「みんな荒川ゆうえんに行くのね! 鉄ちゃんはいなかった」とママ。 
 「荒川車庫へ行こう」と声をかけられたとき私は車庫を見学できるのかと思っていた、その車庫の前には「立ち入り禁止」の張り紙がある。 中を覗いて見ると電車が2両並んで待機している。 その先に引退した車両を2つ展示している「都電思い出広場」というスペースがある。
右の写真の5501というのは昭和29年から42年まで走っていたそうだ。 米国で開発され製造権を購入した・・・と説明されている。 昭和42年には私も東京に住んでいたからどこかでお目にかかったかもしれない。 でも当時は もっぱら普通の電車を利用していた。
運転席に・・・
  左の7504は昭和37年に20台製造されたもののひとつ、仲間は各地の公園などで展示されていたが保存状態が悪く撤去されたものもあるそうだ。

まず、重いドア開けて乗ってみる、お客さんは誰もいない。 中には座席のまわりに写真などが展示されている。
 今日大塚から乗ってきたレトロ調の電車の写真も飾られている。 「りうくん! この電車に乗ってきたね」
「ちがう!」 「えっ?」
デジカメに撮った映像を見比べてみる、展示写真は車体の下部が茶色の9001号機、先ほど乗ってきたのはブルーの9002号機。 ”なるほど”
後部の車掌スペースには昭和30年代の町並みを表した小さなジオラマが飾られている。
「電車が走っていないね」
もう一台の電車に移る、りうくんは制帽を被って運転台に座りブレーキレバーやハンドルをガチャガチャと動かす。
「ジイジも座って!」

JR尾久操車場
 外に出てみると、青・中年の男性が係りのおじさんに質問している「終点まで行ったとき集電装置はどうやって・・・」 私が小さきときに乗った電車の集電装置はポールかビューゲル式といった。 そのあと菱形のパンタグラフになった、現在はそれもシングルアームとなっている。
まもなく、子供連れの若い夫婦がやってきた。 ”そろそろ、おいとましよう”

荒川車庫から王子駅へ
 さてこれから? このあたりの地理に不案内の私は一万分の一の道路地図を持ってきていた。
荒川遊園から水上バス・・・?、尾久駅までそれほど遠くないようだ、歩いてみよう。
荒川車庫前から南下すると尾久操車場がある、JRマークのブルーの列車が見える。「ブルートレインかな?」
明治通りを越えて操車場の近くまでやってくる、塀が邪魔して列車が見えない。 ちょっとヤバイが段に登ってみよう。
京浜東北を見鉄・・・(上中里駅で)
「りうくん、あれはカシオペアじゃない!」
てなわけで、しばし遠くから駐留している列車の群れを眺める。 
「あそこの陸橋の上だとよく見えるかも」 飛鳥山公園は鉄子さんの見鉄のスポットらしい。
上中里駅から王子駅へ行こう。
途中で工事のおじさんに駅の方向を確認しながら上中里駅へ着いた。 王子駅まで750mくらい、りうくんも歩けるようだ。
京浜東北線の脇の飛鳥の小道を歩く、行き交う電車の音に耳を澄まし頭上から聞こえてくる東北新幹線に見上げ「あっ、はやて!」
印刷局の工場脇を西に向かい七社神社の境内で地図を確認する。 足は丈夫とはいえ幼い・・・少々気懸かりである。
まもなく森が見えてきた、駐車場を通って公園へ。
 公園の中には電車やSLが展示されている、SLを見たとたんダンマリ・・・、黒くて大きいSLは苦手なりうくん。
 食事処もマンパイで王子駅へ降りて行く、新幹線のビュースポットに立つと上りのMaxやまびこが通り過ぎて行った。
 王子駅の南口には食事処はもちろんコンビニらしきものが見当たらない。 とりあえず上野へ行こう。

上野公園で昼食
上野公園でお弁当・・・
 上野駅不忍口に出る、人・人・ひと・・・”うわぁ~、休日だな”。
アトレのスーパーマーケットに入ってとりあえずお弁当を買う、そしてとりあえず上野公園へ。
 人・人・ひと・・・”うわぁ~、シルバーウィークだよな”。
”シルバーウィークのシルバーって、シルバーパスのシルバーじゃないなぁ”空腹感を紛らすためにいろいろと考える。
 「座るところ、あるかなぁ」
池の方に下っていくと動物園の出口あたりの木陰に腰を下ろしている人ひと人peaple・・・。
 とりあえず植木野を囲った石に敷物を広げる。 「ジイジはリュックの中にいつも敷物を入れてるんだよ」
りうくんもだいぶおなかが空いていたのか、お寿司の弁当をパクついている。 「りうくんはお寿司好きだね」
「好きだよ、まわるお寿司が好きだよ、また行こう」
「この間、行ったじゃん」
「また行こうよ」
動物園の出口のシャッターがときどき上がりどっと人が出てくる。 明らかに外国の人と分かることもあれば、話している言葉が理解できなくてそれだと分かる場合もある。
”国際色豊か(今はそんな言葉も使わないようだが・・・)!”  ”景気も悪くないじゃん!”

千代田線・小田急線
唐木田行きを見送る・・・(多摩センター駅)
 帰りは千代田線で一気に・・・。 不忍池には甲羅干しのカメさんや大きなコイさんがいる。 りうくんは覗きながら相手しながら弁天島へ。
 私は左へ、ママは右へ「駅はこっちよ」。
 湯島駅と根津駅、利用したことがある駅が頭に浮かぶらしい、根津駅へ向かうが後で調べて見ると湯島駅の方が近いように思う。
 途中お祭りの山車が不忍通りを横断してくる光景に出会った。 長い列の山車は道路を渡るのも大変そう。
 多摩急行は行ったばかり、とりあえず代々木上原まで。 りうくんは地下鉄は景色を見ることが出来ないのであまり好きではない。
 「東京駅へ行って新幹線を見る?」
もう電車はご満腹の様子。
代々木上原で急行小田原行きに乗り換える、「りうくん、和泉多摩川で降りて電車の運転の所へ行こうか?」
お子様用の遊び場らしい。
「行かない!」
 多摩線に乗り換えたあと「ヨーカドーで仮面ライダー買って!」
そうか頭は切り替わっているのか。
 それでも小田急多摩センター駅で下車すると、しばらくホームで待っている。 乗ってきた電車の方を見ている、動き出した電車の運転席の窓から手袋が揺れている。
 りうくんはいつまでも見送っていた。

仮面ライダー・・・ほしい・・
 「仮面ライダー買って!・・・」 スーパーの食品売り場、お菓子を売っている場所に出かけると「これ!仮面ライダー・ダブル」
小さな箱に小さな仮面と一粒のラムネ菓子が入っていた。
 「そうかりうくんはこれが欲しかったのか」


たび