オーキング
07. 6. 18
陣馬(~高尾山  6月)  
はじめに
和田峠を目指し・・・  10時 7分
そろそろ入梅らしい、11日は朝から雨、13日は病院の予定があり、12日か14日に山へ行こう。14日は曇りの予報だが2、3日先の天気予報は当てにならない。
12日と決め前夜から準備し、洗濯をして翌朝は干すだけにしておく。

6時前に起床し、7時20分頃には家を出てモノレールへ。高尾駅北口から9時34分の「陣馬高原下」行きのバスに乗る。バスの時刻もバス会社のHPで調べておいた。
当たり前のことかもしれないが、交通の便の悪いところをスタートとする。
1年半くらい前、05年11月29日高尾山から陣馬山を歩いた。この時はかすかな記憶のバス出発時刻を気にしながら和田峠からバス停まで走った。1年半前は若かった。

バスには5、6組のハイカーと地元の利用者数人が乗って定刻どおり出発した。
高尾街道の坂道を唸り声あげて登っていく、途中霊園が並ぶ方に向きを変え中央道をくぐりタウン入り口という交差点にさしかかる。
今はもうなくなってしまったが、住宅街タウンの奥に娘が通っていた高校があった。
10年以上前のことだが、幾たびか訪れたことがあり、バスの窓越しに見えた交差点の景色を懐かしく思い出した。

汗が・・・もう休憩!  10時32分
絶景が疲れを取ってくれる  10時57分
トンネルを抜けまもなく川原宿の信号を左折、陣馬街道は片側1車線の道だがだんだん狭くなる。
しばらく走ったところでまもなく開通する圏央道をくぐる、高さが低いのが意外だった。ここよりもう少し北の方に八王子西ハーフインターが出来ている。

大久保という広い空き地のバス停に停車しバスに運転手のサポーターが乗ってきた。 やがて理由が分かった、道幅が狭く1車線しかないのである。対向車に手を上げて待たせたり、通過するように指示している。やがて道の両側の山が迫ってくる。それでもけたたましい音を立ててスピードを落とさず走る。 10時5分過ぎ、陣馬高原下のバス停に着いた。料金540円。

ハイカーはそれぞれの目的への準備をしているらしい。私は舗装された道を和田峠を目指して進む。自販機の前に立つ男性ハイカーを追い抜いていく。
小さな橋の側に石塔石仏が数体並んでいるのが目に入った。ちょっとご挨拶をしよう。
横に明和八年卯□年九月  宮崎□□と刻まれている。年表によれば1771年この頃諸国で旱害だったそうだ。 この庚申塔も雨乞いの願いが込められ建てられたのかもしれない。

陣馬高原下から
先ほど自販機で買い求めていた男性は50mくらい前方を歩いている。振り返って見るが人影は見えない。しばらくは2人だけだろう。
今日の気温は八王子で30℃が予想されていた、坂道を登るのはやはり暑い。
歩きはじめて20分くらいでもう休憩をとる。半そでシャツも脱いでアンダーシャツのみ、リュックの背もたれの部分が汗でグッショリ、ああ、参った。

ふたたび歩きはじめる、バイクや軽トラックが時おり行き来する。和田峠までの所要時間は1時間くらい、マダマダ。
誰も通らない、うたでも歌っていくか。そういえばここを走って下ったんだ。
休み休み曲がりくねった道を登る。そういえば先ほどの男性は沢の方に降りていった。
11時近くなった。だいぶ標高が高くなったらしく遠景が素晴らしい。
この次の曲がりで峠かな、と期待しながら幾たびか曲がる、やがて赤い屋根の峠の売店が見えてきた。

和田峠
峠の売店が見え・・・  11時02分
売店では店のおばさんとハイカーが談笑中、やがてその男性ハイカーは陣馬山の方に登って行った。
私も飲み物を求めしばらく話していると、ご高齢の男女三人のグループが陣馬山から下りてきた。
藤野からタクシーでここまで来たのだという。「高尾からだと片手くらいだが、藤野からは三千円でした。」

わざわざタクシーで峠まで来て陣馬山に登る、そういう”根性”に感心する。自分も長い距離を歩けなくなったとき タクシーで山に来るだろうか。でもそうありたい。
男性は女性の勧めで泡般若を召し上がった。
まもなく高原下の方から、男性が汗をふきふき登ってきた。そういえばバスの中で見かけたような気もする。
「50年ぶり・・・」と言っていたが、すると70歳近い? 昼食はまだ先になるだろうから、私は店にあったバナナを1本頂いてエネルギーの補給とした。

聞くところでは夕方4時ごろには店を閉めて山を降りると言う。
陣馬山  11時36分
生藤山への道が向うに見える、知らない人とでも話は尽きない。
11時15分、そろそろ出かけよう腰をあげ「陣馬山まで0.7km、明王峠まで2.6m」と書かれた標識のそば、丸太組みの階段を登りはじめた。
1年半前はさきほど三人組が降りて来た同じ道を通ったのだった。

陣馬山
かなり急な段々が続いている、しかし緑に囲まれた土の道は、先ほどのアスファルト道より爽やかである。
小鳥のさえずりが聞こえる、鳴き声は自己の縄張りを表現しているのだと聞いた。何と言う鳥だろう、鳥に詳しい人に聞いて憶えるしかないのだろうか。
坂道が終り平坦な道となった、道の傍らに道標が見つかり高原下へ4km、高尾山口15kmと記されている、ゴールはまだまだ、先は長い。
緑が生い茂った山道、木洩れ日もところどころ道を照らしている。傍らに小さな白い花が陽射しに浮かんで見える。何の花だろう。(帰って図鑑を見た・・・、コアジサイだろうか)
そろそろ次へ・・・11時52分
また階段の坂道が見えてきた。自らを鼓舞するように当たりかまわず声を出して登る。
木々の間から空が明るく見えるようになってきた。11時30分、陣馬山頂の白馬のモニュメントが見えてきた。

私もひと通り見渡す、ベンチに腰を下ろしているとそばにご同輩がいる。いや私より若いかもしれない。
横浜から見えたと言う、藤野登山口を10時過ぎに発ち歩いてきたそうだが、やはり同じくらいの所要時間である。
これから高尾山へ向うそうだ。

山頂には数組の人たちが三々五々風景を愉しんでいる。 山頂の茶店は平日だからであろうどこも閉まっている、あちこちのベンチにかなりの人が休んでいる。 30人くらいいるように見えた。

私はしばらく斜面の草の上に寝そべって空や遠くの山並みを眺める。こういう時間を至福の時というのだろう。
それほど空腹感もない、明王峠1.9km、景信山5.7kmと書かれた標識の方角に向かい下りはじめる。
11時55分

明王峠~堂所山
明王峠の不動明王・・・   12時22分
木立の中は多少アップダウンがあっても木々の間からの風で爽やかな気分になれる。
途中の奈良子峠は12時15分に通過。明王峠あたりで昼食をと思う、0.4km、景信山まで4.2km。
ここから栃谷鉱泉3.2km、藤野の登山口まで7.3kmと案内されている。

尾根道が続く、12時21分明王峠に着いた。峠はそれほど広くなくあたりからオバちゃんたちの歓声が聞こえる。どうやら食事をする場所はなさそうだ。
不動明王の石塔に手を合わせ先を急ぐことにしよう。

景信山3.8km、小仏峠5km、相模湖駅5.4kmとある、先週はここから相模湖へ下ろうかと思ったのだった。 明王峠から500mくらい進むと底沢峠である。ここからも相模湖の底沢へ道(2.8km)があるようだ。
さらに10分くらい進むと堂所山への分岐がある、この山はコースから少し離れている。前回は寄らなかったが、そろそろ空腹感を覚えてきた、明るいところで昼食を取ろう。
堂所山から八王子城址まで8kmと書かれた標識がある。これもまた将来の楽しみに取っておこう。
少し高くなって開けたところにベンチがふたつあった、山頂のようだ。
堂所山で昼食・・・   12時45分

目の前の北西の方角に広がる山並みを眺めながら昼食のオニギリをほおばる。地図を広げてみる、少し先の尾根の下あたりの谷がバスの終点らしい。
ベンチの上に寝そべって陽射しをたっぷり浴びる、さてそろそろ。

コースへ戻る道は先ほどの道と異なり急な下り坂である。木立の下の道は昨日の雨で乾いてないところがあり滑りそうである。
木々の幹に手で体を支えながら下る。ようやくコースの道に戻り振り返るとかなり急な坂だ。前回この登りを避けたことを思い出す。
アップダウンを繰り返すこと30分、少し長い登りを頑張り通すと景信山だった。
13時57分。

景信山~小仏峠~小仏城山
景信山頂には数組のハイカーがいた。小仏バス停に下りていく人、八王子方面の景色を眺め続けている人・・・。
高尾山に向うという年配の男性は、高尾山頂でビールを飲みたいから頑張ります、その先はケーブルで下ってもと。
私は家に帰ってから泡般若を飲もう、今14時10分高尾山頂まで1時間半くらいだろうか。5時半過ぎには泡にありつけそう、急ごう。

小仏峠までは下りだ、14時30分峠を通過。
小仏峠から小仏城山まで登りが続く、2000ccの古ぼけたエンジンがオーバーヒートしそうである。城山手前の上り道、切り株に腰を下ろす。やはり上りはキツイ。
14時50分、小仏城山着。

バテバテの一丁平~紅葉台
ハイオクガソリンを・・・   15時34分
城山では5分休憩で水分補給。
一丁平はそれほど標高差があるわけではない。通り過ぎ下りにかかったとき、コンピューターのフレーム(頭骸骨)をタッピングするとちょっと異常音がする。中身がカラッポの西瓜のようだ。 電流(血流)が不足したのだろうか。
ベンチに腰を下ろして苞が赤くなりつつある山法師を眺める。先週見た山法師の苞はもっと赤みが多かった。 赤みは時間とともに増えていくのだろうか。

紅葉台の西は高尾山への上り坂が続いている。逆向きに進む時、連続する下りにウンザリするのだが・・・。
坂の途中で木を見上げているおばさんに声をかける。
コウゾだそうだ、皮から和紙を作る・・・、よく見ると桑の実に似た実をつけている。同じくわ科だそうだ。
桑の実は小さい頃、口の周りが紫に染まるほどよく食べた。ついでながらその桑の実はヤマグワという。
「日本の樹木」には山法師の別名がヤマグワと記されていた。

おばさんにお礼を言って先を急ぐ。
紅葉台の売店が見えてきた。高尾山頂に登らずここでガソリンを補給する。15時34分。
ベンチの側のイロハモミジにくくりつけてある営業中の看板が風に揺られてカタンカタンと音を発する。 風鈴のようである。
目の前には淡青色に輝いた丹沢の山並みが波打っている。冷えた泡般若が喉を、体を潤す。
店の主人いわく街中より4℃くらい低いのだそうだ、爽やか、テンホー。

ようやく終り
山頂の周回道5号路に沿って稲荷山コースに向う。、
稲荷山コースを急ぎ足で、ときに数人のオバちゃん、若者を追い抜いていく。先ほどのハイオク泡般若の効果が現れたようだ。
16時26分稲荷山の登山口に着いた、歩行時間6時間20分。
不動院は閉まっていた、おびんづる様にお礼を言って駅に向かう。
17時30分帰宅、31500歩。


記録
     私の歩行実績時間には休憩時間を含む
区間  地図等に記載の
所要時間 
実績時間
 07. 6. 12
備考
高原下→和田峠 60分  60分   
和田峠→陣馬山 30分  30分   
陣馬山→明王峠 40分  45分   
明王峠→景信山 85分  90分  堂所山で昼食 
景信山→小仏峠 20分  20分   
小仏峠→小仏城山 25分  25分   
小仏城山→高尾山 45分  45分  泡般若補給 
高尾山→高尾山口 70分  45分   



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