ウ
オーキング
07. 7. 2
高尾山
(大洞山・大垂水峠~ 6月)
はじめに
圏央道のトンネルの場所
月日:6月30日(土)
コース
高尾山口駅→梅ノ木橋→三沢峠→中沢峠→大洞山→大垂水峠→小仏城山→一丁平→紅葉台→ 高尾山→高尾山口駅
今月16日、健歩クラブのウオーキングで高尾山口駅から相模原市の峰の薬師を歩いたとき、都県境の三沢峠で休憩した。
そこから都県境に沿って甲州街道の大垂水峠までの道があることを知った。地図には津久井湖の近くで等高線が混みあって記されている。
きっと”絶景かな”と感じるポイントがあるに違いない。そこを探しながら歩き、大垂水峠を経由して小仏城山へ向かおうと考えていた。
ここは南高尾山稜と呼ばれる尾根だそうだ。
6月の晦日、土曜日であるがこのコースなら人は少ないだろうと出かけた。
高尾山口:9時30分
甲州街道を西進する、左右の山が迫ってくる、ここをひとりで通るのは初めてだ。
間もなく圏央道の八王子南インターの工事現場に近づいた。
先週23日に圏央道のあきるのインターと 中央道とのジャンクションが開通し、首都圏の環状のアクセスが少し容易になるらしい。
鉄道にしろ、高速道路にしろ東京に向かう放射状しか整備されていない。
中央集権レジームから脱却しなければならない。
はやく圏央道の続きを作れよ、なあ~んてつぶやきながら高尾山の下に掘られるトンネルの場所を眺める。
八王子城跡トンネルの工事では滝の水が枯れたという。
私も御主殿の滝を見たときは水はなかった。環境にも気配りするのは当然だろう。
梅ノ木平から三沢峠
城山まで9.9kmの標識
休憩所を過ぎると道は狭く・・・
梅ノ木橋の手前を榎窪川に沿って小道に入る。この先は歩行者しか通れない、料亭うかい竹亭に行くには もう少し先へ迂回しなければならない。
大垂水峠8.1km、城山9.9kmの標識をみて、”これから10km以上は山道を歩くのだ”とあらためて気合を入れた。
さも、”よく知った道だよ”というそぶりで田んぼのあぜ道を通り抜け、峰の薬師参道と書かれた大きな標識を右に見て曲がる。
料亭に近づくと、 和服姿の従業員らしい女性数人が建物に入っていった。これからお仕事、ご苦労様。
梅ノ木平:10時
道の左を流れる川に覆いかぶさっている木を見上げると、木苺らしい赤い実が点々としている。
川はいつのまにか右側を流れていた。川辺の木の葉が風もないのに揺れている。
よく見ると道の端に取り付けられているノズルから勢いよく水が放たれている。1本ではなく数本が間隔を置いて設置されている。
何のためにやっているのだろう、わからないまま通り過ぎる。
まもなく福祉施設の老人ホームの横を通り抜ける。
紅い前掛けをつけた三体の石仏の前に、アジサイの花が供えられている。花は今朝にもお参りされたときにあげられたようだ。
林道のまわりは聳え立った杉木立がうっそうとして神聖な場所のような雰囲気がある。
宿泊も可能な高尾グリーンセンターという施設が木々に囲まれてみえる。車が1台止まっていたから 宿泊客はいるのだろう。林道を車で来られるのはここまでのようだ。
道が急に狭くなり轍もなくなり草木が迫ってきて山道の感がする。まもなく 左の道端に東屋のような休憩場所があった。以前来たときはグループだったからなのだろう気づかなかった。一休み。
登る途中、中年の夫婦連れ一組、同年輩の男性一人が下ってきた。歩く人が少ない様道である。
緩やかなカーブが続くさびしい林道はそばを流れる水の音、鳥の鳴き声、自分の足音以外に耳に入るものがない。
やがて山道は沢とも別れ、大きく左にターンし、上りの坂が急になってきた。
いくどか小さな曲がりをくねくねと進んだあと、右に大きく折れると見覚えがある三沢峠が見えてきた。
三沢峠:10時40分
西山峠・見晴台・中沢峠
見晴台から津久井の眺め
三沢峠は交通の要衝のようだ、南へ峰の薬師、東へ城山湖と榎窪山・草戸山のふたつ、西へ大垂水峠へ、北は今登ってきた梅ノ木平への道が交差している。
大垂水峠の方から来た若い女性がペットボトルを手にジョギングしながら榎窪山へ向かって行った。
城山湖の方から上がってきた年配の男性がやはり榎窪山のほうへ歩いている。
私は10分ほど休息し大垂水峠(5.2km)・城山(7.1km)と書かれた案内に沿って歩き始めた。
これから歩く道は初めてだ、たぶん何でもないのかもしれないが、未知の景色に出会えると思うだけで胸が高鳴る。
これからは尾根道である、今までの沢道と違って風が吹き抜け涼しいだろいと期待する。
道の分岐には「まきみち」と標識も完備している。「まきみち」はおそらくアップダウンが少なく体力を消耗しないだろうと私はなるべくそれらを通ることにした。
間伐作業中の看板も立てられている。
草むらに「オカトラノオ」が咲いている。写真を撮っていると少しはなれたところでゴソゴソと動く気配がした、 やはりアレは苦手である。急いでその場を離れた。
西山峠着:11時10分
このあたりにはかなり大きな岩石が剥き出しになっている、あいにく造山など気にしたこともなく、なぜ岩があるんだと思うだけである。
当初、期待した津久井湖を見下ろす景色はなかなか現れない、左側の斜面は急なのだが高い木々が視界を遮っている。
西山峠から20分くらい歩いたところで明るい陽光が差し込む開けた場所に出てきた。
これから坂を登ります
道の傍らに丸太で作ったベンチが備えられている。「見晴台」と書かれた板がぶら下がっている。
津久井の町並みと直下に津久井湖が150度くらいの視野で見渡せる。
左奥の方にゴルフ場が見え、すぐ前には半島のように突き出た台地があり、畑や民家がパノラマのように展開している。
手持ちの地図からゴルフ場は津久井湖ゴルフ倶楽部というらしい。
見晴台:11時30分
山頂に聖観音菩薩像と彫られた石仏が立っている中沢山(492m)に寄り道して登ってみる。聖とついているのがなんとなく違和感を感じる・・・。
もとの山道まで下る、今来た方角から直進方向にも道があるが標識がない。右折する方角というよりヘアピンの方角に大垂水峠と記されている。
チョッと迷っているとおばさん二人連れがその方からやってきた。ヤレヤレ。
道がなければ「行き止まり」と表示してくれれば良いのに。舌足らずなやつメ!。
200mくらい歩むと中沢峠についた:12時
コンピラ山・大洞山・大垂水峠
大洞山頂 536m
またまた道に分岐が見えてきた、左は勾配が急な山道、真っ直ぐはまきみちらしい。平坦な道を進もうと思っていたが「林道行き止まり」、大垂水峠は坂を登らねばならないようだ。
そうかここが大洞山かと観念し岩につかまりながら息も絶え絶えに上がった。
そこには休憩用のベンチがおいてあった。
水分補給をしていると人の声とともに年配の男性が木苺をくわえながら草むらから出てきた。
その男性は城山湖から小仏城山までピストンだそうだ。元気な人もいるものだ。大洞山はもうひとつ向こうだとおっしゃる。ヤレヤレまたダウンしてアップしなければならない。
あとでわかったが、この山は地図には載っていないがコンピラ山というらしい。
コンピラ山:12時10分
いや~、今の坂道はきつかった。
10分くらいで大洞山(536m)に到着。山頂にはこの山道の案内図や休憩のベンチがあり、ここで昼食をと思っていたが先客がいた。
よし大垂水峠で食べよう。
大垂水峠
道は西から北へ方向を変え、下り坂である。クマザサなど低木の間を下り続けると、林道が見え同時に鮮やかなセンターラインの色、甲州街道が見えてきた。
この山道はなかなか下りない、しばらく木々の間に見え隠れする甲州街道を下に見ながら水平に歩くのである。
すると陸橋が見えてきた。こんなところに陸橋があると思いながら渡る。
相模湖の方からサイクリング車が登ってくる。確かに峠だわいと思いつつ車道近くの歩道に降り立つ。
大垂水峠:12時40分
梅ノ木平から歩いてきた道は「関東ふれあいのみち・湖のみち」と名づけられている。梅ノ木平から8.2km、小仏城山まで1.9km、学習の歩道を通って高尾山頂まで3.2kmと案内が出ていた。
私は予定のコース小仏城山を目指すつもりである。案内にもルートが記されている。ところがである・・・・。
小仏城山への登り口が草に覆われていて見つけにくかった。甲州街道の大垂水峠バス停まで歩いてみた。
またもとへ戻り案内を確認する、ようやく狭い階段を登ると標識が立っていた。
入り口に表示されていれば分かりやすいのに・・・。
まだ昼食もとっていない、しかし斜面の草に覆われた道を探すので飯どころではない。
右に、左に細かく曲がりながら斜面を登っていくのはシンドイ。
10分ほど登った斜面で、ようやく水分と軽食でエネルギーを補う。
小仏城山から一丁平・紅葉台
この上り坂は、最近で最も汗をかいたところだ、シャツもタオルもぐっしょり。おそらく水分を含んだ樹木の下で湿度は高いのかもしれない。
手持ちの地図には小仏城山へは60分と書かれていた,着いたら泡般若を!.
急な上り坂に遭遇するたびに”あの坂が終われば城山だろう”と言い聞かせつつ。
幾たび同じことでがっかりしたことだろう。
13時20分ごろ、城山の近くの無線中継局舎のそばを東に向かって歩いていた。
城山の近くを通りながら間違えてしまったようだ。
泡般若は紅葉台までお預けだ。
一丁平:13時20分
片倉城址の近く・・・
紅葉台:14時10分 泡般若がうまい!
帰りの電車に乗ったのに
高尾山頂下(14時30分)、今日も稲荷山コースで下る。
木々に覆われたところは足元も暗くなるほど光が届かない。15時にはケーブル駅の近くへ下山できた。
電車に乗ってみると席がないほど人が多い、次の電車にしようかと思っていると 平山城址公園の近くで電車と自動車が接触事故が発生し北野・高幡不動間が不通、次の電車はいつ発車するかわからないとアナウンスされた。
そのまま乗っていると大半の乗客はJRに乗り換えるため高尾駅で下車した。
JRは三鷹・国分寺間の高架工事をやっているのではなかったか。
私は京王片倉駅で下車、JR片倉駅まで歩き橋本・多摩センターのルートで帰ることにした。
国道16号を歩いていると、おやっと思う景色を目にした。
レンガ造りの喫茶店である。
2002年ごろの電鉄発行のマガジンの表紙を飾ったスケッチを思い出した。
そのスケッチが気に入り、わざわざ探し回って歩いたのに・・・。
事故により遠回りしたおかげでちょっぴりハッピーな気分になれた。
16時半帰宅。余分に歩いたためか3万歩を超えた。
ウオーキング