ウオーキング
07. 7. 23
多摩よこやまの道・Ⅱ(~蓮正寺公園・浄瑠璃緑地・長池公園 )
はじめに
京王堀之内駅前の風景
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前々回に京王若葉台駅から小田急唐木田駅までのよこやまの道について書いたところ、健歩クラブの先輩から
よこやまの道が延伸された部分と長池公園、蓮正寺公園を通して今年の冬に予定していると教えて頂いた。
私は各々歩いたことはあったが通したことはなかった。正直なところよこやまの道の西端から長池公園までのルートが尾根幹線の歩道であり面白くないから”通し”をやらなかった。
7月第2週は曇りや雨天が続き15日は台風4号の襲来となった。
16日は台風一過の晴天とはならず曇りだったが、解き放たれたようにウオーキングに出かけた。
今月は高尾山へまだ行っていないので、そちらも考えてみたが大雨の翌日であり山道は滑べり易くなっていることも考えられ、街中を歩くことにした。
本日のコース
京王相模原線・堀之内駅→蓮正寺公園→(蓮正寺)→浄瑠璃緑地→長池見附橋→長池公園→尾根幹線→唐木田配水所→六部塚跡→大妻学院→唐木田稲荷神社→小田急・唐木田駅→秋葉神社→大塚公園→自宅
フェアヒルズ経由京王堀之内駅
堀之内駅は自宅から歩いて45分くらいの距離である、少し前なら当然歩いて出かけたのだが。
起点の駅までなるべく体力を消耗しないようにと思う、それは体力が落ちた証でもある。
この16日、近くのバス停から12時38分、”フェアヒルズ経由堀之内駅行き”のバスに乗った。
”フェアヒルズ”ってな、なんだ!。まあ、駅行きとなっていたから乗っていればいいだろう。
”フェアヒルズ”?ニュータウン最後の開発地、NO19地区のことかな。
それだとずいぶん遠回りだが。
それにしても”フェアヒルズ”、若かりし頃、アメリカの半導体メーカーでフェアチャイルドって会社があったなぁと思い出した。
バスはその堀之内駅の近くを南北に通る道を通り過ぎてしまった。しばらく走ったところで左折し「フェアヒルズ入口」というバス停を通って行った。
我が家の方からすれば、大きく遠回りして堀之内駅に着いた。
蓮正寺公園から蓮正寺へ
薬師堂は門が閉ざされ・・・
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京王堀之内駅は比較的新しい、それでもおよそ20年になるという。駅から南側に林立するマンション群に直結した遊歩道がつくられている。
駅とショッピングセンターとの間の細い通り道を西の方へ向う、ショッピングセンターの西側では造成された土地が建設を待っているようだ。
駅の西を南北に走る片側2車線の道路を南へ歩いてふたつめの信号”八王子別所”を右に曲がった。
この道は左に大きくカーブしながら緩やかな上りだが、しばらく歩けば駐車場もある蓮正寺公園に行きつける、というイメージを持っていた。
その道を進みはじめてすぐ、左手のマンションが並んでいる手前に緑地への入り口らしいスペースを見つけた。
「おまつり広場」「こだま広場」への標識が立っている、まわりはうっそうとした林である。
こだま広場と書かれた方が少し上り坂になっている、そちらへ足を向ける。山道は苔むしていて前日の雨の影響で滑りそうである。
この緑地の入り口には公園名の表示がされていなかったがこの林が蓮正寺公園なのだ。日常利用しているひとたちにとって表示は必要ないが、ときたま訪れる他所の人間には表示が頼りである。
振り返ると木々の間から高層住宅、戸建住宅が見える。林はかなり広く遊歩道は適度にアップダウンがあり散歩にはもってこいのようだ。園内にはところどころ「ふれあい広場」、「さえずり園」、「水辺の広場」、「たんぽぽ広場」、「門前広場」という名の空き地があり、その間を縫って遊歩道が設けられている。
私は行くとはなしに「ふれあい広場」に行ってみた、住宅が広がって見える眺望のいい丘の上に、奇妙な形の建物が建っていた。
扉が閉まっていて何のための建物か分からない。コンクリート製の高い塀のようなものも立っている。
蓮正寺公園
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門前広場に下りて行く、広場の近くの高台に別所薬師堂というお堂が見えた。
しかし入り口は金網塀が閉じられ「お回りください」という趣旨の張り紙があった。同じ敷地にお寺らしき建物が、地図によるとここが蓮正寺である。
正門も閉ざされ、もう一箇所の入り口はプライベート用にみえる。
結局参詣することを遠慮した。
浄瑠璃緑地から新しい街並み
蓮正寺から道なりに南へむかうと「浄瑠璃緑地」という石柱が立っていた。
宅地を造成した”余り”や斜面などを利用した緑地のようだ。しかし浄瑠璃・・・とはまた現代風の街並みにそぐわない名前だと思いながら緑地内を通り抜け、盛んに戸建住宅が建築されている現場を通り抜けある街並みに出てきた。
この街並みは初めてだ、信号名をみると「やまざくら公園入口」なっている。 ??、XX町X丁目などの表示なら、ある程度の方角も推し量れるが、これじゃ検討がつかない。
薄日射す地面をみて南の方角へ歩みはじめる。
まもなく見慣れた長池見附橋際のチャペルの屋根が見えてきた。
長池公園
長池見附橋と姿池
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16日は海の日で休日、長池公園の広場には子供連れの若い夫婦がそれぞれお相手をしている。
長池見附橋は四谷見附橋を移築したもの、四谷見附橋はたしか大正2年に造られたものと書かれていたように記憶している。
この見附橋はふたつの台地にはさまれた谷に架けられているが、谷底には人工の姿池がつくられている。池は子どもの安全のためだろう深さが大人の膝ぐらいしかない。池のまわりを子どもたちが走り回っている。
円形のその池はなんとも味気ない、風情もあったものではない。
姿池の上流に堤防がありその奥に築池(つくいけ)が比較的自然のままの姿を見せてくれる。私はその池の畔りを通って長池公園の西端に向った。
公園内にはもうひとつ、公園の名前となっている長池がずーっと西の方に保存林に囲まれひっそりと佇んでいる。
この池の畔に「浄瑠璃姫伝説の石碑」が建てられている。先ほど通った浄瑠璃緑地の名はこの伝説から借用したのかもしれないと思った。
舗装された尾根の道を歩いて公園の西端に来た。今日は曇天であるが、晴れていれば冨士の姿も眺められる。
公園のすぐ南の尾根幹線を車が絶え間なく走っている。
円形に作られた遊歩道を歩いて丘を下る、道の脇にはたぶん”オオバギボウシ”であろうと思う花が咲き乱れている。
公園南側の入口へ下りひと休み、ほぼコースの半分は歩いたであろう。
尾根幹線から唐木田配水所へ
長池公園から尾根幹線を眺める
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公園を出るとすぐ南に尾根幹線との交差点がある、ここを渡ったところに「よこやまの道」の標識が立ち、よこやまの道西端・約0.7kmと記されている。
道路の右手(南側)は深い谷になって草木が生い茂っている。そこは町田市であるが谷底には廃棄品が点々と見える
中には廃車もあるようだ。
前方には今年4月にオープンしたショッピングモールの広告塔が見える。
尾根幹線の歩道を700mほど進むと唐木田配水所の塔がある。
ここがよこやまの道の西端だ。
歩道から少し高いところへ階段を上がるとベンチがあり、よこやまの道の全体を描いた立派な案内板が建てられている。
それによると大妻学院まで約1.7km。正山寺を経て鶴見川源流泉への道も案内されている。正山寺からの道はこれから歩くよこやまの道に並行し唐木田駅の近くを通る、「奥州古道(常磐ルート)」があったと記されている。
よこやまの道は・・・
悠久の過去を歩く・・・?
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配水塔の脇に続く道は夏草で覆われて、また昨日の台風の影響でそれらの夏草がなぎ倒され道が一段と狭くなっている。
このあたりは簡易舗装され、雨後のあの独特の苔むした滑りやすさはない。
草むらと木々の間を縫ってはしるよこやまの道、こういう景色は騒々しい街中に比べ私の大好きな場所である。
左に目を向けると尾根幹線が少し離れたところを走り、車の騒音が小さく耳に達する。
さらにその向うには今春オープンしたばかりのショッピングモールがある。家電ディスカウント、食料品、ベビー用品・・・、広大な駐車場には、休日のためだろう隙間なく車が停められている。
まさに現代の現在がある。
目を正面にもどすと静かな遊歩道が、右の方にはうっそうとした林が続き、所どころ畑が作られ野菜づくりされている。こちらは静かな過去の世界のようである。
過ぎ去った過去ではあるが悠久のときがある、現代の現在は瞬間でしかないように思える。
道端にノカンゾウが・・・
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道端の緑色に対比し鮮やかな橙色の花、たぶん”ノカンゾウ”だろうと思う数輪が目に入ってきた。
やがて道は大きく右へカーブする、ここに休憩所が設けられている。道にまつわる伝説が柱に書き込まれ表示されている。
「六部塚」、「影取り池」など
正面には、都市銀行の情報センター、証券会社の研修センターなど現代が並んで見える。
右にカーブしたよこやまの道は、どうやら仮設の道のようだ。
これから建設されるであろう南北道路が完成すれば正規の遊歩道もつくられるのかもしれない。
そのときよこやまの道はどんな姿になっているのだろうか。
蛇足ではあるが多摩ニュータウン遺跡No740島崎屋敷があったとされる小田急の車庫、将来鉄道がここを通り延伸されると新聞で読んだが、その時のよこやまの道はまた姿を変えているかもしれない。
右手の栗林では、緑色の栗の実がひとつ、ふたつと数えられるほど大きくなっている。
この栗の木も生きつづけられるのだろうか。
ゴール間近
奥州古道と併走するあたり <大妻学院>
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道はふたたび左折したあと、道路わきに遊歩道として完成している。
ちょうど曲がり角のところに、町田市小山田へ抜ける狭い道が分岐している。
何年か前その道を下って行ったことがあるが、嘉永の地神塔や地蔵仏が道端にあり、タイムスリップしたような気分にさせてくれる。
説明版にはこの尾根道について概ね次のように記されている。
尾根道は古代より武蔵野と相模野の双方を眺められる高台として西国と東国を結ぶ交通の要衝として利用されてきた。
尾根道と南北に交差して鎌倉古道(鎌倉街道早ノ道、鎌倉街道上ノ道本路、軍事戦略鎌倉道)や奥州古道、奥州廃道、古代の東海道などがあった。その痕跡が各所に残され、様々な伝説も語り継がれている。
古代から江戸時代まで社寺参詣を含め様々な人が行き来したという。
やがて大妻学院の南側に達した、このあたりには今でも耕された畑があり、軽自動車や農耕用の車が通っている。
高台の展望場所へ向う道がありその先に馬頭観音があったが、今では別の場所へ移設されたと聞いたことがある。
小田急の車庫を取り囲むように走る道へ出た。右へ進めばよこやまの道の東順路となる。左への道をとり唐木田駅へ向う。
尾根幹線の横断歩道は長い、一度の青信号では渡りきれないことがある。
この日は小走りで渡り、左に曲がったおよそ50mくらいのところに鎮座する唐木田稲荷神社へ寄り道した。