ウオーキング
06. 8. 1
花鳥風水(半夏生etc)
はじめに
水鳥の池
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昨夏昭和記念公園にサギソウを見に行き、花鳥風水と造語してページに書いた。
ことしも7月上旬の新聞の地方版に「半夏生」の紹介が写真とともに身頃は7月末までと載っていた。
今年は、この時期に体調を崩し7月もおわりになってようやく出かける気になった。事前に公園のwebサイトを見ると20日現在でハンゲショウは見頃過ぎとなっていた。そのほかの草花の開花速報によれば、ノウゼンカズラ、スイレンなどが見頃、
アメリカフヨウ、ワレモコウ、ヒマワリなどが開花はじめだという。
ハンゲショウが見られなければ、アメリカフヨウ、ヒマワリを見よう。
出かけた28日は幸いそれほど暑くもなく、降雨も予想されていなかった。体力の温存をはかりなるべく歩かないように近くのモノレール駅から乗車した、モノレールも最近は乗降客が増えてきている。4両編成の先頭の車両に乗ったがほど良い席は空いていない、いつも思うのだが4人が座るボックス席に見ず知らずの4人がひざ突き合わせて座ることはほとんどない。都会では他人とあまり関わりたくないと思っている、最近のバスも一人掛けの席が縦列しているのにこういう車両を導入したセンスを疑いたくなる。
残念ながら半夏生の見頃は過ぎていた
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この日はこのボックス席にひとりの若い女性が座っている、チョットためらいがあったが斜め対面に腰を下ろす。
立川南駅まで目を閉じて体力温存する。モノレール駅のホームはビルの3階より高いところにある、階段に向うけたたましいカチカチというヒールの音が狭い階段に響く。偏屈じいにはこの都会を拒む、早く緑と水辺に行こう。
ハンゲショウ・スイレン
ハンゲショウはドクダミ科の多年草、水辺に生え、夏になると茎頂にある葉の下半部が白く変色し穂状の花が開く。葉がしろいことから片白草ともいう。七十二候のひとつ夏至から十一日にあたる日を半夏生といい、この頃花をつけるからという説もあるようだ。ついでながら今年の半夏生は7月2日。
昭和記念公園は冠に国営とついている。立川市と昭島市にまたがっている、昨年に続き二度目の入園だった。旧米軍立川基地が返還された(昭和52年:1977)跡地に造られ、昭和63年(1988)に開園したそうだ。
ハンゲショウが咲いている水鳥の池に近い西立川口から入園した。
平日だったためかこの入り口を訪れる人は少ない、ゲート手前のノウゼンガズラのオレンジ色や、すこし黄色がかった色が鮮やかだ。
スイレン
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券売機の前に5、6人の女子高生がたむろし何やら騒いでいる、高校生は大人の入園料400円、中学生は小人で80円その格差についてらしい。たしかに高校生は200円か300円くらいでもよいのかもしれない、働いていないのだから。
と思ってゲートを通るとき切符の半券を受け取るのは女子高校生だった。ムー今の高校生が働いていないわけはないな。
水鳥の池の近くに下りて行く、人影はまばらで池のほとりで写生しているご婦人がいるくらい。ハンゲショウの咲いている場所は対岸あたりらしい、ぐるりとほとりを歩く、大きなカメラを担いだ人、ベビーカーを押した若い女性などがちらほらと見える。
池の水際には二重の柵が施されている。柵と柵の間にミソハギらしい花の淡紫色が目立たず控えめだ。
柵にはいたるところに「きけん」と書いた板が貼り付けられている。
”入園者が怪我でもして訴えられたらたいへんだからだろう”しかしすぐ管理側の責任を追及するのはどうなんだろう。社会に大らかさがなくなるような気がするが。
水鳥
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遊歩道を歩いていると「ハンゲショウ」の表示板が見えてきた。うーん、残念、時すでに遅し!。
見頃はやはり過ぎていた、多少隅々に穂状の花も見えるが葉も枯れ始めている。来年は旬に来よう。
少し東に位置するところにスイレンやハスの池がある。ハスは時期を過ぎてしまったようだが、スイレンのうすい黄色、紅色が見頃であった。池の中には鯉も巨体をくねらせて、遠くの池では水鳥が
たわむれている。
ハーブ・アメリカフヨウ・ワレモコウ
ハーブと聞いて思い浮かべることはハーブティ、ご婦人方の趣味のように思っている。しかし薬草全般のことだそうだ。ハーブ園の中にはボランティアの方たちがハーブを育てているという。
はじめて耳にするハーブの数々、リストしてみよう。
クリーピングタイム(シソ科)、フロックスパニュキュラータ’ダーウインジョイス’(ハナシノブ科)、ローマンカモミール(キク科)、アメジストセージ(シソ科)、コモンマロウ(アオイ科)
いずれも可憐な花咲かせている、乾燥させればお茶になるのだろうか。
アメリカフヨウ
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そんななかブットレア(フジウツギ科)は濃いピンクの小さな花の集まりだが、緑の中にその色鮮やさは見事であった。
webサイトの花だよりでは園内マップに見頃の花の位置が示され、原っぱの近くにアメリカフヨウが咲きはじめ、少し離れたところではオミナエシが5分咲き、ワレモコウも開きはじめたという。
順に訪ねてみた、アメリカフヨウをはじめてみたときは大きさにビックリ、造園している人に尋ねるとこれであるという。街中でよく見かけるフヨウの倍の大きさはありそう。色はシロ、ピンク、ディープピンク。
原っぱ沿いの道を東に進むと「野草のこみち」というのがある。名前から狭い小径の周りに草花が咲き乱れている風景をイメージして行くが残念ながらだいぶかけ離れていた。
アスファルト道のちいさな空き地に草花が植えられているだけである。そんな草花のカタマリのひとつにオミナエシとまだ早いワレモコウが待ち受けてくれていた。次の空き地ではワレモコウの開花がもう少し進んでいた。
ひまわり
ひまわり畑ではゴッホ?も
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公園のやや西の方にあるバーベキューガーデンにヒマワリが咲き始めているという。8月上旬から中旬が見頃だそうだ、今日は曇天、やはりあの青空の下大輪のヒマワリをイメージしていると、少々物足りない。しかしいろんな種類のヒマワリがある。黄系のセーラームーン、ピーチパッション、
ムーンウオーカー、ムーンシャドウ、暗紅系のチョコフレーク、チョコフレンド、アースウオーカー、ココア。未開花のロシア、その名もずばり太陽、これまた未開花のゴーギャン、えっ、ゴッホは(?)、まだでした。小ぶりのステラゴールド。いろいろありました。
ヒマワリといえばゴッホ、ふたつのゴッホ映画はともにヒマワリ畑の中で描く姿が印象に残っている。
傘をさしてヒマワリを描いている人を見かけた、この人はきっと頭の中で19世紀にもトラベルしているのかもしれない。
少し離れたところの高台に登る途中、大きな葉っぱの木があった、ほうの木というらしい。暗紅色の大きな実がぶら下がっていた、モクレン科で花は春に咲くそうだ。
日が射してきた、木陰を選びながら立川口のほうへ足を向けた。