(画像提供: みけさん) 陸上自衛隊の60式 106mm無反動ロケット砲戦車の模型です。シルバーバックに実物の側面写真という、日本ホビーとしては、斬新なボックスアートです。同じシリーズでもいろいろなパッケージデザインがあるところなど、一貫性がないかわりに、いろいろなバリエーションを楽しめて、面白いと思います。時期をずらして発売されるわけですから、同じシリーズでも何か新しいメカニズムに変わっているのではないかと、期待させるものがあったのだと想像されます。でも、実際は同じメカニズムで、がっかりした少年達がいたことでしょう。

日本ホビーKKの模型はシャーシを共通にして、車体上部のみスケールモデルという、基本コンセプトで設計されていました。したがって、模型のできあがりサイズが、大体同一になるような縮尺が採用されています。このロケット砲戦車は、1/35スケールにすれば、かなり小型になってしまいますが、1/20スケールで模型化されていますので、それなりの存在感を感じます。私は、一概に統一縮尺がよいとも言えないと思います。また、私は60式無反動ロケット砲戦車の模型は日本ホビーKK以外からは発売されたことがないと思っていましたが、大滝からも販売されていたことが、下の写真からもわかります。

(画像提供:田中晋治氏)このボックスアートの戦車と日本ホビーkkのそれが、同じ戦車の模型とはとても思えません。大体、転輪が3個、ドライブスプロケットが後輪、ミサイル発射装置までついているという、たぶん実物とはまったく別物の戦車を想像してしまいます。同時代の他のメーカーと比較していかに日本ホビーの模型が実物らしさを追求していたかを示す良い例だと思います。