画像無断転載使用の禁止 平野克己氏所蔵/諌山研一氏撮影

私がはじめて作ったプラモデル戦車はこのパノラマボックス戦車シリーズのJS−3スターリンです。スケールは1/36と現在の常識からすると中途半端なスケールです。今でこそ1/35というスケールが世界的な標準になっていますが、当時はできあがった模型の絶対的な寸法が問題でした。キットの定価は330円で、当時の他社の製品と比べると多少割高なのですが、パノラマボックス付きであることが私には魅力でした。パノラマボックスというのは、キットの箱のこの絵の部分を切り取り、開いた窓の部分にキットに付属している透明シートをはると、箱がそのまま展示用に使えるという便利なものです。切り取った絵も箱の内側にはり、背景にします。一般的に箱は模型を作ってしまえば無用の長物となり、捨ててしまうのですが、パノラマボックスなら捨てることなく使えます。ところが、私は箱を保存していなかったので、いったいどのようなボックスアートだったのか、記憶にありませんでした。今回、平野克己氏所蔵のキットを撮影した画像を快く提供していただき、ここに載せることが出来ましたことを、あらためてお礼申し上げます。背景に描かれているロシア風の建物から、モスクワのパレードの写真から起こした絵であることが推測されます。完成した模型の画像は本ホームページのトップページにのせてありますので、そちらをご覧下さい。スターリンという名称から思い浮かぶのは私の感覚ではこのスタイルの戦車です。私は、これはドイツとの戦車開発競争の一成果である傑作戦車だと考えています。

(画像入手にご尽力いただきました松井康真氏にもお礼申し上げます。)