おもちゃと模型の違い

従来のプラモデルはモーターライズモデルとディスプレイモデルが混在し、どちらかといえばモーターライズモデルの方が多いくらいでした。ところが、最近ではプラモデルといえば、スケールモデルと限定できるほど模型のジャンルが別れています。中には、モーターライズモデルはおもちゃでスケールモデルこそが模型だと決めつける向きもあります。しかし、モーターライズモデルにはディスプレイモデルにはないメカニズムの楽しみがあります。けして単なるおもちゃとは言い切れない面があるとわたしは考えています。その理由を下記に述べてみます。

実物を縮尺して正確に表現したもの

模型とは、実物を縮尺して正確に表現したもののはずですから、スケールモデルこそが、模型なのだと思います。本場アメリカのプラモデルはもうずっと以前からスケールモデルが中心でした。日本のプラモデルは近年になって、モーターライズをやめてから、本来のスケールモデルになりました。

実物風なのがおもちゃ?

おもちゃの場合、収集や研究をしたことがないので、どれだけのものが製品化されたのか、されているのかほとんど知りません。しかし、ラジコンで動く車や戦車、ぬいぐるみ、動くペット、あひるの滑り台など正確なスケールではない点を除けばほとんど模型と同等のものが製品化されていると思います。(すでに、模型とは異なるものだと決めつけた論理になっていますね。すみません。)

動作原理が実物通り

では実物の動作原理はそのままに、外見を類似に表現したものは、模型なのでしょうか。田宮の1/35戦車シリーズのように、外見はスケールモデルで、なおかつ動かすこともできるものもあります。エンジンでなくモーターで駆動されていますが、ちゃんとスプロケットホイールでキャタピラを動かして走るのですから、やっぱり模型なのではないでしょうか。

ラジコン飛行機は模型

ラジコン飛行機は、実物と同じ原理で飛行でき、曲技もこなせる立派な模型と言えるでしょう。しかし、曲技の競技で使用されるスタント機は実物をスケールダウンしたものではありません。ジャンルとしてスケール機というのがありますが、これだけを模型と区別している人はいません。

ラジコンヘリコプターは?

ラジコンヘリコプターは外見が実物風のものも多く、実物と同じ原理で飛行でき、曲技もこなせる模型です。キーエンスというメーカーからは、ジャイロを搭載して電動で飛行する小型のラジコンヘリコプターも出ています。これはスケールモデルではありません。

鉄道模型はスケールモデル

HOゲージにしても、Nゲージにしても、スケールモデルです。電気の供給はパンタグラフからではありませんが、動作原理は実物通りで、レイアウトには、トンネル、鉄橋、駅、その他諸々の風景などがあり、実物らしさが追求されています。プラモデルの中にはストラクチャーモデルという分野があり、レイアウトに使用するストラクチャー(建築物、トンネル、鉄橋、遊園地などのHO/Nスケールの模型)専門のメーカーまであります。まさに、すべての模型は鉄道模型から始まっているような気がします。

マニヤにとってだけ模型

さて、いろいろ例をあげて、模型とおもちゃの違いを示そうとしましたが、あまり明確なことは言えません。たぶん模型に興味のない人から見れば、模型はおもちゃと同じものと写っていると思います。自分は高尚なことをしているのだと考えてどんなにその違いを説明したところで、理解してもらえないと思います。その人たちから模型マニヤを見ると、子どものように無邪気に遊んでいるかわいい奴にしか見えないのです。したがって、わたしとしては、そんなこだわりはすてて、存分に楽しむことこそ重要と考えます。このホームページでは、わたしの知識の及ぶ限りできるだけ多くのジャンルの情報を提供していけたらと考えています。

 

メニューに戻る