工作教室

超信地旋回もできる2CH戦車用アンプ

最近の2CH送信機はスティック式でも、両スティックを上下動作できるように変更できません。また、ホイール式では、なおさら変更不可能です。したがって、戦車を操縦する方法として、1CHごとに同じアンプを使って2モーター制御する方法がとれません。そこで、1CHで前後、もう1CHで左右をコントロールできるアンプを製作しました。また、田宮のDMDユニットと同等の機能をめざし、左右にいっぱい舵をきったとき、超信地旋回(左右のモーターが逆に回転する)できる機能を盛り込みました。今回は、パワーMOSFETを外付けして、大きめのモーターでも使用出来ることを目標に製作しました。

左の図が今回製作した2CHアンプの動作原理を説明する回路図です。IC1で前後をコントロールし、IC2で左右をコントロールします。IC1、2の6または10ピンには入力信号に応じてローのパルスが出力されます。ニュートラルではハイの状態です。スティックを大きく倒せばその分幅の広いパルスが出力されます。ゲート1、2は3入力のネガティブANDゲートですから、2つのDフリップフロップのQバー出力がローであれば、IC1のローのパルスをそのまま通します。ゲート3、4、5、6は2つのモーターにIC1の信号を分配する働きと、IC2の左右制御信号で左右バランスを制御する働きをします。ゲート3、4はモーター1を、ゲート5、6はモーター2をコントロールします。例えば、モーター1を左のモーターとすると、IC2の6ピンのパルス幅が大きくなると、ゲート3、4はゲート1のパルスを通しにくくなります。したがって、左モーターの回転速度が低下し、左に旋回します。IC2の10ピンのパルス幅が大きくなると、ゲート5、6はゲート2のパルスを通しにくくなります。したがって、右モーターの回転速度が低下し、右旋回します。次に、IC2の6および10ピンがハイの時(ニュートラル時)および、パルス状態の時は、DフリップフロップのQバー出力はローになっています。しかし、6または10ピンが完全にローになると(いっぱいに倒せば直流が出力されます。)Qバー出力はハイに反転します。したがって、IC1の出力はゲート1または2でさえぎられます。一方、Dフリップフロップ1のQバー出力はゲート8、9に接続され、左モーターを逆転、右モーターを正転させます。したがって、超信地左旋回します。Dフリップフロップ2のQバー出力がハイの時は、超信地右旋回になるのは、説明するまでもありません。

左の写真は今回製作したプリント基板を表から見たところです。左の細長いICはサーボ用で、その右の4個がゲートなどです。一番右はドライブ用のパワーMOSFETです。最大定格30Aなので、5Aクラスのモーターにも使用できます。

 

 

左の写真は今回製作したプリント基板を裏から見たところです。片面基板を使用したため、ジャンパー線が多数必要になってしまいました。

ご注意ください。ファイルサイズが1.4Mもあります。

左の写真をクリックすると実際に動作しているところをムービーでご覧になれます。

 

 

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