受信機の動作説明

 チャンネルデコーダの動作の詳細は、下のブロックをクリックすると表示されます。

digi-rcv

この受信機は、スーパーヘテロダインを採用しています。受信機の感度を上げるには、増幅率を上げる必要がありますが、受信周波数のまま増幅率を上げると、ポジティブ・フィードバックによる、発振が起こりやすくなります。そこで、高周波の段階では少しだけ増幅し、受信周波数をそれより低い中間周波数に一旦変換してから、さらに増幅する方法が考え出されました。こうすれば増幅率を上げても、ポジティブ・フィードバックがかかりにくく、安定して増幅率をあげることができます。それが、スーパーヘテロダインです。まず、局部発振器で受信周波数より、455KHz低い周波数を発信させ、受信電波と混合します。すると455KHzの中間周波数に変換することができます。周波数変換回路には、MOS・FETを使用し、選択度を向上させる設計としました。これを、455KHzのIFT(中間周波トランス)と、セラミック・フィルタでとりだし、増幅します。これらのフィルタによって、さらに選択度を向上させることができます。この受信機では、中間周波増幅回路および検波回路にICを採用したため、非常に簡単な回路で、スーパーヘテロダインの受信機を構成できました。このICは検波回路用のコイルを必要としませんから、部品数も少なく調整も簡単です。検波出力はトランジスタ1段の低周波増幅回路で増幅し、過飽和増幅器でCMOSレベルにレベル変換して、チャンネルデコーダに入力します。チャンネル・デコーダはシフトレジスタを利用して非常に簡単に構成することができました。説明では、4チャンネルの受信機の構成としてありますが、このままで、8チャンネルのデコードまで可能です。