忘月会
1999.4.3
場所 自宅
開成の同級生 弁護士の中根先生、埼玉県最大の川魚問屋 鯉平の清水夫妻
ワインエキスパート の資格を持ちご自宅でもワインパーティーを数多く開いている坂本夫妻 紅茶の先生をしている相田先生
シェフ 松沢真司 スーシェフ&コミ 松沢潤子
モントードンというシャンパンのプレミアムに氷魚の素揚げ
鮎の稚魚の苦みと炭酸の強めなモントードンが良くあった
ジャガイモのムース
スペインのエルブジの料理法で、炭酸水を作るサイホンを利用した、
驚くほど軽いムース
ドゥーヴィサのシャブリグ ランクリュ レ クロ 97年
96年ではこの軽いムースに合わなかった、97年は当然あと2,3年は寝かせるワインだけれどもまだ閉じていて、深みが出てこないので、かえってめちゃくちゃ軽いムースにあったようだ。
8頭アワビの醤油煮込み
香港で買ってきた8頭アワビを3日間かけて戻したもの
ルフレイブの94年バタールモンラッシェ
やはり8頭の大きさだと福臨門のように柔らかくはもどらなかったけれど、滋味滋養に溢れうっとりしてしまう味だ。そして香港でわかったように、上品な広東料理には白ワインだ。バタールモンラッシェの複雑さ、味わいの深さが生き生きしている。
馬肉のカルパッチョ
熊本の霜降りの馬肉、半分は赤ワインと香辛料でマリネ、半分は生のままで。
シャンパンヴィネガーとバルサミコのドレッシングとマヨネーズをかける
91年のトンドニアグランレゼルバをあわせる マリネした方が評判が良かった
スペインワインは果実味豊かで、カルパッチョ的な料理やニンニクたっぷりの
料理に本当に良くあう。コストパーフォーマンスを考えると今はスペインか南仏になる。
生タラバガニ、舌平目の香草蒸し、キャヴィア (ペルーガ)添え
タラバガニはさっと蒸し、舌平目はクールブイヨンとタラゴンが入った蒸し器で蒸す。
タラバガニの上に舌平目をのせ、更にキャヴィアをのせる。
ソースはフュメドポワソンに卵黄を生クリームで溶いてリエしたもの
元に戻って、ルフレイブ さすがにこのソースとあわせると口中に蜂蜜のような味わいが広がり、みんなからため息が出る、ほとんど火を通していないタラバガニの甘みとキャヴィアの塩味の相性もぴったり
ホロホロ鳥のポワレ
フランス直輸入 生のホロホロ鳥をバターで焼き色をつけ、香味野菜を敷いたココット鍋に入れオーブンで火入れしたもの
付け合わせは赤ピーマン、黄ピーマン、ズッキーニ、なすを3cmの円形にしオリーブオイル等で、ラタトイユ風に味付けしミルフィーユのように重ね、上にミニトマトのコンフィをのせたもの。
ソースは3日間かけて作ったフォンドボーというよりグラスドヴィアンに、ジュド パンタードを加えバターでモンテしたもの。
70年のルモワスネ シャンボールミジュニー いつも不思議なのだがルモワスネのオールドヴィンテージは若々しく、古さを感じさせない。何百万本もカーヴで寝ているそうだが、極低温で保存されているのだろうか
シャンボールミジュニーのエレガントさがクリーミーとさえ感じさせるホロホロ鳥にはちょうど良い。
そしてワインは真打ち、DRC84年のエシェゾー DRCのワインを飲むといつも思うのだけど、味の幅がとてつもなく広いというか優しく味覚のすべてを包み込んでいくような感じがする。しばし無言でみんなホロホロ鳥とワインを交互に口に運んでいた。
何でフランスの鳥たちはこうもおいしいのだろう。
ところが恐ろしいことに、この底なしの飲ベイ軍団はここで終わらなかった。
各種チーズとともに
93年のモンジャールミニュレ のエシェゾーと 96年のヴィルジニ ド ヴァランドローまでも飲み干してしまった。
ミニュレはエレガントだったし、ヴィルジニはタンニンに麻痺した酔っぱらいの舌にはめちゃくちゃおいしかった。
[1999年12月14日 16時46分21秒]