記事タイトル:ワインのここがわからない 


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お名前: きしん   
> 私の知っている限りでは一つのシャトーを除いてすべてネゴシアンが介在している。

それはどこですか???
非常に興味があるのですが・・・
[2001年9月4日 1時8分47秒]

お名前: Webマツザー   
ワイン のここがわからない

ネゴシアン編

このネゴシアンという言葉ほど、日本人に理解が難しく、誤解をされている言葉もないで
しょう。
一番の問題はネゴシアンという職業がいろいろな種類存在し、一言でいえないところにあ
るのでしょう。
ネゴシアンとは、農家から葡萄を買ってワインを作りボトリングしてラベルを貼って売る
人のことと思っていませんか。それはこの形態の一つです。

●値付けと販売業者に斡旋だけするネゴシアン
ワインを試飲し、値段を付け、販売もするネゴシアンやインポーターに斡旋する
この場合生産者、販売者、双方から手数料を取る。
主にブルゴーニュに多い、どんな根拠から値段が出てくるのか、みんなが不思議に思って
いる。

●次にボルドーのネゴシアンに多いタイプ
シャトーのプリムール(予約販売ワインのようなもの)の値付けをおこない、取引業者に販
売し実際にストックもする。シャトーのオーナーだったり、親会社が銀行や保険会社だっ
たりする。
つまり、ものすごく資本が掛かるということ。ワインが出来る2年も前に前払いしなくては
ならないのだから。
そして、私の知っている限りでは一つのシャトーを除いてすべてネゴシアンが介在している。
代表的なネゴシアンの一つにムエックス社がある、なんとシャトー ペトリュスのオーナー
です。

●そして次は、ルロワ、ドミニク ローラン、ヴェルジェ等に代表される、ブルゴーニュ
の優秀なネゴシアン。
栽培農家と一緒になって葡萄を育て、良い葡萄には割り増し金さえ払い品質の向上を目指
している。
資金力も豊富で、なまじの自家詰め農家では到底かなわない。
なぜなら、ブルゴーニュはボルドーと違いプリムール販売のシステムはなく、資金回収は
ワインができあがるまで出来ない。
また、相続によって畑が分割されたり、借りている地代が高騰したりで困っている
ドメーヌも多い。
エチエンヌ ソゼがその例で、相続で畑が少なくなって、葡萄の買い付けを行い始めたため
ラベルからドメーヌを外さざるを得なかった。
また、フェヴレイのように大ネゴシアンと思われているのに、ほとんどが自社畑だったり
するから、益々分からなくなってしまう。

●最後に栽培農家から葡萄、ワインを買い付け、ブレンドし、自社ブランドでワインを
販売するネゴシアン。
日本の大メーカーが輸入するのはこのタイプが多い、年間何万本、何十万本も同一価格で
安定供給するにはこのタイプのネゴシアンでないと出来ないからだ。
(1アイテム 600本の ドミニク ローランじゃ商売にならない)     
しかし、水っぽく退屈なワインをおびただしく生産すると、パーカーに酷評されたビショー
でさえクロ フランタンとドメーヌ ロン ドパキという優れたものを所有している。

70年代初頭、自家醸造が始まってから一部のネゴシアンはドメーヌワインに負けないよう
品質の向上に努めている。
それでも相変わらず凡庸なワインを垂れ流しているネゴシアン(巨大企業に多い)が存在する
のは事実だ。

92年版のパーカーのブルゴーニュに質で後れをとると名をあげられたネゴシアンは
ジャンクロード ボワセ、パトリアルシュ、ブシャール ペールエフィス、
アルベール ビショー、レーヌ ペドーク 等
[1999年2月3日 17時56分31秒]

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