別冊宝島437
プロ野球<猛虎復活>読本

宝島社


★★★★★★★★
 私の誕生日は10月16日です。そう、これは1985年に阪神タイガースが優勝を決めた日なのです。不思議な星のもとに生まれた私は、この世に生を受けたその瞬間から阪神ファンになる宿命だったのでしょう。
 そんな私も、90年代に入るまでは、阪神という球団の中身をそれ程よく知らず、どちらかというと、いつも漠然とタイガースを応援している感じでした。80年代を振り返ると掛布や岡田、バース等の球団の顔の選手はしっかり覚えています。しかし、脇役のあまり有名でない選手まではあまり覚えていません。本拠地大阪に住んだことが無く、九州や関東という、阪神とは馴染みの薄い地域に住んでいたのも影響していると思います。もっとも、遠い長崎や福岡、仙台で、大阪の雑音混じりのラジオ放送を聞きながら応援していた日々は、懐かしい思い出となっていますが・・・。
 阪神ファンとして何より悲しいのは、私の記憶の中にあるタイガースは、振り返ると強かったことがほとんどないことです(^^;。あの85年と優勝を逃した92年以外は・・・。野村監督が就任したこれからの3年間、暖かい目で監督と一緒に阪神を育てていきたい。勝ちに飢えたファンはそんな思いでいっぱいでしょう。
 会社で阪神ファンの先輩が貸してくれたこの本は、タイガースという球団の歴史が誇りから恥部(?)までひっくるめ、全て凝縮されたなかなか読みごたえのある本でした。昨日は読み始めたら止まらなくなってしまい、翌日会社があるにも関わらず、朝5時まで読んでしまいました(^^;。歴代ミスタータイガースの個性溢れる輝き。彼等と共に渋い生き様を見せてくれたあの選手、この選手。繰り返されるお家騒動等トラブルの数々・・・。いまや伝説となった過ぎ去りし日々の栄光と挫折を知ることで、現在の阪神を数倍面白い目で楽しむことができそうです。
 阪神とは私にとってどういう存在か・・・。それは阪神ファンの多くがそうであるように、私にとっても家族のようなものです。私は死ぬまで阪神に励まされ、そして阪神を励ましながら生きていきたいと思っています。がんばれ阪神タイガース!

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1999/06/29更新

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