デビルマンレディー
9巻

永井豪


★★★★
 今回の話は、既に肉体を失ったデビルマンと、妖鳥シレーヌ(+カイム)の対決がメインに描かれていました。旧作を読んだ人には懐かしい設定であり、シレーヌの最後も美しい結末だったのですが、正直かつて(現世)の戦いで決着がついていたのでは?という気がしてしまいました(^^;。似たような終わり方だったし、悲しいかなシレーヌの勇者アモンへの想いは、それを明確に表現したのは意味があるのかもしれませんが、デビルマン自身には何も伝わっていませんでしたね。シレーヌが最後に石になったことで、この対決も永久に決着がついたと言っていいのでしょうね。・・・それはそれでいいと思います。しかし、カイムは浮かばれないですね〜(^^;。これがデーモンの愛の形というものなのでしょうか。
 さて、この巻ではヴラヴァ神との戦いにも決着がついています。この中で、デーモンの生い立ちについて、前代の人間から進化したという示唆に富んだ発言がありました。巻頭では不動明の生きた世界がすっかり抜け落ちてしまったという事実についても説明がありました。デビルマンの世界とデビルマンレディーの世界の接点が徐々に明確になりつつあり、次回の地獄の最下層コキュートスでのサタンとの再会が待ち遠しいところです。

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1999/08/15更新

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