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ナミビア旅行記(99年9月3日〜12日) |
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長い飛行時間の後、無事ヨハネスブルグに到着。乗り継ぎのシンガポール空港は楽しかったなぁ・・東京への3度の国際電話、バーではビールを3杯も飲んでしまったし、その後シャワーを浴びて・・などと考えながら、まだ夢見心地である。それが今、世界一治安が悪いとされている場所にいる。もちろん空港内だから、そんなに心配する必要もないと思うのだが・・待ち合い室には意外にもアジア系の人々が多く見られる。ボーッと椅子に座っていると一人の紳士(タキシードにシルクハット姿の、どうにも浮いている)に声をかけられた。写真を撮って・・と。カメラを向けると、足を組み分厚い本を開きポーズした。その格好が何ともおかしかった。その後30分は話しただろうか?彼はモザンピーク観光局のお役人で、アジア各国を歴訪した帰りだと言う。これから始まるアフリカの旅、何か期待が持てそうだな、と思う。 |
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ウィンドホック(発音は色々あるが、これで統一する。)国際空港に向けて、いよいよ着陸体制だ。眼下には荒涼とした砂漠が広がっている。ここが首都と言うけれど、建物一つ見えない。しかし、不安よりも期待の方が遥かに大きいことを感じる。到着ゲートを出る。何と閑散としているのだろう。人はまばらでローカル線の駅みたいだ。これまた片隅には売店兼用の食堂がある。一人の男がタクシー?と声をかけてきたが、首を横に振っただけであっさり去って行った。レンタカーを西に向かって走らせる。あれ?メーターが動いてない・・スピードメーターにオドメーター。ここではこれが普通なのかな?と思ったが、このレンタカーは走行距離で料金が加算されるシステム。後でもめるといやなので、また空港へと引き返す。やれやれ・・ |
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大西洋岸の町、ウォルビスベイへ。途中にはヒンバ族の町、オカハンジャがある。丁度お昼時なので立ち寄ってみる。大きな露店を過ぎた辺りに、一軒のガソリンスタンドを見つけた。この国ではここが町の中心である様だ。何をするでもなく、しかし人々が集まって来る。ただし給油したり、店で買い物をすのは白人ばかりだが・・ |
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スワコプムンドに近づくにつれ、辺りは砂山で覆われる。また、この地域は霧が多いことでも有名だ。天気は良いのだが、空は灰色っぽい青で支配され何ともはっきりしない。大西洋岸に沿って南下すると右には海、そして左にはナミブ砂漠の光景が続く。強い海風により、砂がまるで生き物の様に道路を横断し、砂漠へと消えていく。 |
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ウォルビスベイは閑散とした町の印象だ。人口に対して町が大き過ぎるのだと思う。しかしホテルの近くには酒屋やスーパーなどもあり、部屋の快適さもあってなかなか良いところである。近くにはデューン7と言う絵になる砂丘があり、人々が登っては滑り降りている光景は、何とも微笑ましい。また野鳥も多く見られるのもこの辺りだ。 |
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ケープクロスはアザラシのコロニーとして有名。車の一歩外へ出るとその強い臭いと泣き声で、これが現実であるのを実感する。その数と言ったら凄いの一言。うとうと寝むるもの、お母さんのオッパイを吸う赤ん坊、縄張り争いで戦うもの・・ここはまさしくコロニーである。 |
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エトーシャ国立公園。ここは野生の動物達の楽園である。訪れて間もない頃は、リーンボックの出現でさえも歓喜したのだが・・これから出会う動物達を見たら、もう興味も薄れてしまった。夢にまで見た光景、水場に集まる動物達の姿・・生命力さえ感じる。彼らの世界へ人間がちょっとだけお邪魔しているのだ。 |
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ここでの宿泊はロッジ。これはマラリアなど、安全面を考えたからなのだが・・しかし自由奔放、楽しそうにキャンプしてる人々を見ると、ちょっと後悔してしまった。夕暮れ時でも彼らはプールで泳いでいたし・・温室育ちの日本人は、過敏反応し過ぎたのだろうか?しかし、カラカラに乾燥したこの大地で、野外のバーで飲んだ冷えたビール。何ものにも代えられない至福の時間だった。 |
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エトーシャの帰りにヒッチハイカーを拾った。ゲート出口での待ち伏せとは、作戦勝ちである。この彼女これから3ヶ月の夏休みで、スワコプムンドから南アフリカまで行くと言う。何ともうらやましい限りだ。260キロ先の町で降り、人混みの中に消えて行った。 |
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首都ウィンドホック。ここは歩いて回れる範囲に、首都の機能が凝縮されている印象だ。ショッピングモールからスーパー、土産物店まで、露店では伝統工芸品も売っており、見ていて飽きることはない。
歩き疲れたら、オープンカフェでビールでも飲めば良い。時間はゆっくり流れているのだから・・
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ソーサスフレイ。ここを見ずしてナミビアを語るな、と言われている。しかし、ここへの道のりは遠いのだ。ダートを走りぬけ、この月面世界の中を道はずっと続いている。幹線道路の旅だけでは分からない、素顔のナミビアが見えた気がした。いよいよゲートを超えると左右に大きな砂丘群がうねり始める。午後の太陽は少し東に傾きかけている。そのせいか、左手の砂丘の方が輝いて見える。デューン45、子供の頃から思い描いていた砂漠の風景だ。ピラミッド状にそそり立ち、光と影のコントラストがはっきりと写し出されるその姿は、自然界が作り出した芸術品とも言える。最深の駐車場からは4WDでのみ行くことが出来る。ソーサスフレイ、砂漠の中のオアシスである。もうすでに水はかれてしまっているのだが、いくつかの木々は緑を残し、オアシスの余韻を感じずにはいられない。登りつめた小高い砂丘からの眺めは雄大で、2、300メートルもの赤い砂丘群が連なるその様は、言葉ではとても言い表せない。また訪れたい、と思う。 |
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Linked Sites |
AVIS 大手レンタカー会社AIVSのサイト。メールによる予約も出来る。(英語) |
MET ナミビア政府観光局の公式サイト。メールによる国立公園内の宿泊予約も出来る。(英語) |
南アフリカエージェンシー ナミビアを始め、南アフリカ各国の情報を提供している。 |
Internet Travel Network 世界中の航空券、ホテル等の予約が出来る。(英語) |
ナミビア旅行ガイド 実際に行ってみて得た生の情報サイト。 |
Hotel Safari 国内空港に隣接す3つ星ホテル。メールによる予約が可能。(英語) |
CYMOT ナミビア国内と南アフリカにチェーン店をもつアウトドアショップ。(英語) |
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