うずしお型 | ||||
基準排水量:1854t | 全長:72m | 全幅:9.9m | 深さ:10.1m | 吃水:7.5m |
主機:ディーゼル2基/主電動機1基:ディーゼル・エレクトリック:1軸 | ||||
馬力:水上:3400馬力/水中:7200馬力 | 速力:水中20kt/水上12kt | 乗員:80名 | ||
兵装:533ミリ魚雷発射管6門 | ||||
解説:海上自衛隊で建造された潜水艦の中で涙滴型船形を採用した初の潜水艦である。 米海軍のバーベル級ディーゼル潜水艦を元にした船体は水中抵抗が少なく、水中速力が向上しているが、その反面浮上状態では造波抵抗が大幅に増加したために水上速力は低下した。 艦首部に大型ソナー(ドラム状)を装備したために魚雷発射管6門(艦首装備のみ)は艦中央部よりに10度ほどの開角をつけて装備されている。ソナー装備位置の関係(物理的、音響的)でこれ以降の海上自衛隊潜水艦の大きな外観的特徴となっている潜舵のセイルへの装備がなされている。 涙滴状船体を採用したために推進軸は従来の潜水艦と違い1軸のみとなって、推進器は大型化されている。ただし、電動機(モーター)は実際には二つの電機子を直列に繋いだものである。 また、原潜スレッシャー沈没事故の教訓からブロー系統に応急ブロー質が導入されて安全性が向上している。 なお、本級は8番艦まで計画されていたのだがオイルショックによる物価上昇で建造されることはなかった。 4番艦「なるしお」は海上自衛隊唯一の「実戦」である第十雄洋丸撃沈作戦に参加して、燃えさかるタンカーに向けて魚雷を放っている。 三番艦以降は一線を退役後に新たに新設された特務潜水艦という種別に変更されて乗員訓練や新装備の試験艦として使用されてきた。 |
艦番号 | 艦名 | 進水 | 竣工 | 建造所 | 備考 |
SS-566 | うずしお | S45.3.11 | S46.1.12 | 川崎神戸 | S62.3.24 除籍 |
SS-567 | まきしお | S46.1.27 | S47.2.2 | 三菱神戸 | S63.3.11 除籍 |
SS-568 | いそしお | S47.3.18 | S47.11.25 | 川崎神戸 |
H1.3.24 特務潜水艦に種別変更 (ATSS-8001) H4.3.25 |
SS-569 | なるしお | S47.11.22 | S48.9.28 | 三菱神戸 |
H2.6.8 特務潜水艦に種別変更 (ATSS-8002) H5.3.17 |
SS-570 | くろしお | S49.2.22 | S49.11.27 | 川崎神戸 |
H3.3.20 特務潜水艦に種別変更 (ATSS-8003) H6.3.1 除籍 |
SS-571 | たかしお | S50.6.30 | S51.1.30 | 三菱神戸 |
H4.7.6 特務潜水艦に種別変更 (ATSS-8004) H7.7.26 除籍 |
SS-572 | やえしお | S52.5.19 | S53.3.7 | 川崎神戸 |
H5.8.14 特務潜水艦に種別変更 (ATSS-8005) H8.8.1 除籍 |